2008/05/01 - 2008/05/01
54位(同エリア74件中)
ダイサクさん
『6日目 再会、カイアファールのマーケットへ』
目が覚める。
悪夢を何回も見た後の様に、疲れがぐったりと溜まっているのを感じる。
同時に生きていることに対して喜びが込み上げてくる。
“なんとか生き延びれたんだ。昨夜のは悪夢だったのかな・・・”
木で出来た扉を開けると、朝日が差し込んできた。
歩いていくと、ご飯を食べないかと言ってタルーが声をかけてくれる。
昨夜のレイブパーテイの疲れが残っているのだろうか。
それとも自分を騙そうとしたことへの罪悪感(?)なのだろうか、
タルーはあまり元気がなかった。
インジェラをタルー、ラロと食べ、村の通りに出て体を伸ばす。
昨日、辞書を買いたいので30ドルくれないかと言ってきた従業員が寄ってくる。
「昨日の話、考えてくれたか?」
昨夜の記憶が蘇ってくる。
冷酷なまなざし、そして、何故かおれのマイルドセブンを持っていたこと。
でも、あのタバコは日本人団体観光客が彼にあげたものかもしれないし、仮におれのを取ったのだとしても別にいいって思う。
こうして無事に(?)生きていることがこの上なく嬉しかった。
「ごめん。やっぱりあげられないよ。いいかい、プレゼントはねだるものじゃないよ。あなたにプレゼントしたいって思ってあげるものだよね。そこ、大事だと思うよ。」
彼も頷いてくれる。
地べたで彼や小さな子ども達と話したりしていると、遠くの方から小柄な東洋人が歩いてきた。
昨日見かけた日本人女性だった。
「こんにちは。」
「こんにちはー。」
「昨日、ここら辺歩いていましたよね。僕は昨日ここに来たのですが、俯いて歩いていたので何かあったのかと思いましたよ。」
彼女はなつこさん。
昨日俯きながら歩いていたのは、週に1便ある、ISUZU(乗り合いタクシーみたいなもの。地方では貴重な交通手段)が既に出発していて、この村から出れなかったからみだいだ。
ラルー、タロがそろそろ出発するよと言ってくる。
「今日はカイアファールを経由してジンカへ行くので、もしよかったら途中まで乗っていきますか?」
「本当ですか?ありがとうございます。それでは是非お願いします。」
ということで、なつこさんがぼくらのチームに加わった。
もう一人、昨夜セクシーな衣装で僕を誘った(?)女性もジンカまで行きたいというので、OKする。
旅は道連れ。
昨夜の悪夢を抜け出し、こうして生きている。
そして、このケニア国境近くの辺鄙なところで日本人女性と会い、しゃべれることに、気持ちが晴れ、嬉しくなってくる。
ラロの車に置き放しにしていたモベルの携帯から両親に電話する。
「もしもし、元気?僕は・・元気ですよ!!今、ケニアとの国境近くで、今日、ジンカへ帰ります。また連絡しますね!」
改めて気づく、生きていること、両親への感謝の気持ち。
ナツコさんは、会社を退職して世界を一周中。
いろいろと話していて、印象に残った言葉がある。
「やっぱり、やりたいことやった方がいいと思う。私はもともと旅行が好きで、最初の会社を辞めて、一回半年くらいかな、世界を旅したの。それで、日本に帰ってきてからまた働き始めて、休みに海外に行くといった生活を送っていたんだけど、もっと長く海外に出たいって思って。じゃあ、これを最後にしようって思って、思いきって、2度目の会社を辞めて世界一周しているところなの。でも、今思うよ。ほんとうに充実した時間を過ごしたって。もう、人生悔いないって。」
そんな話をしながら、車は進む。
道中、草むらで用を足している民族。家畜の世話をしている民族。写真代を稼ごうと思っている(?)民族等の横を通り過ぎていく。
日本とは全く異なる世界。
色々な経験をしている人との出会い。それらは日本にいたら絶対に味わえない、出会わないだろう人たちだろう。改めて、思った。一人旅っていいなって。
途中、カイアファールの村で、ナツコさんと別れ、マーケットを物色。
友人へのお土産を買って、途中、少し怪しい雰囲気の家屋でチャットをする。
なんか薄着姿のお姉ちゃんがいるし、パイプみたいなのを薦めてくるから、少し
危険を感じて、早くジンカへ行こうと促す。
カイアファールから車で1時間半。
無事にジンカへ戻ってきた。
ラルー、タロと一旦分かれて、ジンカホテルに入って鍵をかける。
ようやく、落ち着けた瞬間だった。
張りつめた神経を落ち着けるよう、シャワーを浴びてベッドに横になり、iPodで音楽を聴く。奥田民生の「花になる」が身にしみる。
じ~んとしてしまう。
その後、心地よいジンカホテルのメンバーと他愛ない話をして、ビールをぐびっと飲む。無事に戻ってきたって安堵感に酔いが進む。
明日はいよいよムルシ族!
ダイサク(10.5.1220 Bruxelles Belgiumにて)
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無事に朝を迎えて
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改めて冷や汗を感じながら、悪夢を見た部屋を撮す
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苦いエチオピアコーヒー。少し冷える朝にちょうど良い。
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インジェラをもぐもぐ。
この味にもだいぶ慣れてきた。 -
こうして無事に生きていることに嬉しくなる。
(それほど昨日は怖かった・・・) -
日本人との再会にほっとする。
良い一日の始まりだ。 -
いざ、出発〜!
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ここはケニアとの国境。果てしなく続く道を行く。
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今日も運転ヨロシクね!
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井戸かな
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「えっ??」っていう髪型に。
でも画一的じゃなくて逆にいい。 -
ただっ広い空間に癒されながら
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原始的な道に昂る
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子ども心!
(バックミラー越に) -
都会からかけ離れた空間
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日本とは対極のアナザーワールド
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一度いかがですか?できれば若いうちに。
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菱形マークについ
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ナツコさんと別れてランチタイム。
またインジェラか・・・。 -
手洗い用
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埋蔵金(価値ほぼゼロ)
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子どもたちが亀を僕の前の地面に置く→お〜と写真撮る僕→お金を要求する子どもたち→子どもたちを恫喝するラロ→怯える子どもたち→困惑する僕、放っとかれたままの亀
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いざ、マーケットへ。
晴天が気持ち良い。 -
わくわくドキドキ。
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乗り過ぎでしょう!笑
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賑わうマーケット。
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これはなんだろう、一口食べれば良かったな。
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バナナにトマトにあと何だろう。
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ビーズ。
バンナ族(たしか)のオシャレに欠かせません。 -
クラフトもいっぱい!
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交渉はすべて現地の言葉。
なので、ガイド(おいらの場合はラロ)がピンはねする可能性あり!笑 -
なんだかよくわからないけどパシャっ
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こちらもいちおパシャっ
たぶんサトウキビ? -
お土産に
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デルピエーロ!
かっこ良い!! -
頭につけてる卵型の帽子、これも売ってます!良かったらお土産にでも。
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ビーズベルト。
部屋に飾ってます。 -
ちょっと一服していこうと、
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怪しげな小屋へ
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なかにはセクシーな女性
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マンチェスターU
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チャットタイム。
長居は禁物って思いながら・・・ -
ナッツと交互にチャット。
あまり食べないよう気をつけながら・・・ -
オシャレな壁掛け
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早々に退散し、ジンカへと
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気持ち良い景色を眺めながら
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僕らは進む
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そして、ようやく帰還!
心底ホッとし、音楽を聞きながらボーとする。 -
シャワーを浴びてビールにステーキ。
最高って思いながら。 -
「ダイ、お帰り!!」
「ただいま!無事に戻ってきたよ〜!」って。
明日はムルシ族!
(17.5.2009 13:46 Brussels,Belgium)
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