九州の旅・・・福岡?福岡市赤煉瓦文化館(国の重要文化財)を訪問

2008/12/14 - 2008/12/14

１２月１３，１４日の九州の旅を思い立った一つには１２月６日にテレビ東京の「美の巨人たち・・旧松本健次郎邸」の番組を何気なく見ていて設計士の辰野金吾の美に対する洗練された感覚に感動し、旧松本健次郎邸(北九州市戸畑区)を見てみたいと思ったからである。　

残念ながら、その建物は春秋の年二回しか公開していないということであきらめざるを得なかった。

１２月１４日、福岡市内と太宰府を訪問する予定でいたが、上記のことを姉に話したところ、姉が五十年前に勤めていた福岡市天神にある旧日本生命ビルは辰野金吾設計の建物であるということを教えてもらい、あまりの偶然でびっくりしたものである。念ずれば通じるというのはこういうことを言うのだろうか。

ということで、天神の旧日本生命ビル(現福岡市赤煉瓦文化館)を先ず訪れることにした。


＊写真は福岡市赤煉瓦文化館

エリア 福岡

福岡市赤煉瓦文化館と水鏡神社

就職する前(五十一年前)から知っていた赤煉瓦造りの建物が辰野金吾の設計によるとは知らなかった。
今回久しぶりに見る建物はさすがに素晴らしいと思った。

赤い煉瓦に白い花崗岩の帯を装飾的に使った外壁は華やかに街角を飾っている

重要文化財(旧日本生命株式会社九州支店)の説明

福岡市赤煉瓦文化館入り口

赤い煉瓦に白い花崗岩の帯を装飾的に使った外壁は華やかに街角を飾っている

建物の中に入ることにした

丁度、この文化館では福岡市赤煉瓦文化館(旧日本生命?九州支店)の誕生百年祭がなされており、その設計者である、辰野金吾についての設計建設年表や建築物と旧日本生命?九州支店の建物の説明等が展示されていた。

辰野金吾

旧日本生命?九州支店の設計者、工学士、実行者等が木板に刻み込まれていた

辰野金吾「作品集成絵図」後藤慶二画

弟子の後藤慶二が還暦の祝いに描いたもの。
辰野作品の４５点が描かれている。
代表作である日本銀行、東京帝国大学工科大学を中心に配置してある。
東京駅は上の方の端に描かれている。

前の絵の説明図

日本の赤煉瓦展

番付表

東京駅、北海道庁、京都国立博物館、大阪公会堂、横浜新港埠頭倉庫が横綱である。

辰野金吾の代表的建築物である東京駅図

福岡市赤煉瓦文化館誕生百年祭(２００８年１０月〜２００９年３月迄)

福岡市赤煉瓦文化館の建物の説明がなされていた。

この建物は１９０９年(明治４２年)２月に竣工されて、来年二月で丁度１００年になるとのこと。
赤い煉瓦に白い花崗岩の帯を装飾的に使った外壁は華やかに街角を飾っており、１００年間この地において福岡、博多の成長を見守り続け、福岡市の都市景観を代表するランドマークとして親しまれてきた。

昭和４１年（１９６６年)迄、日本生命の社屋として利用され、昭和４３年（１９６９年）３月に国の重要文化財に指定され、これにあわせ同年１２月に土地、建物が福岡市に譲渡された。

福岡市赤煉瓦文化館誕生百年祭　開催要旨

階段の装飾にアールヌーボーの影響がうかがえる

真ん中に古典主義様式の暖炉が見られる

会議室

アールヌーボー調の大理石の暖炉、タレット部の親柱、カーテン等の見所が多い

正八角形の部屋で、真っ白な漆喰塗りの折り上げ天井が美しい

折上げ天井が美しい

福岡市赤煉瓦文化館「誕生百年祭」絵葉書セット
五百円

福岡市赤煉瓦文化館全景

緑青のふいた屋根とドームが落ち着いた雰囲気を出している。

ドームを載せた小塔や屋根窓を多彩に配した屋根が見られる

西中島橋より福岡市赤煉瓦文化館を眺める

この旅行記へのコメント （2）

• いっちゃんさん 2009/01/21 20:30:53

  重鎮　赤煉瓦の建物

  tsunetaさん　今晩は
  
  福岡市赤煉瓦文化館
  素晴らしい建物ですね・・。
  
  明治から大正にかけて赤煉瓦の建物が多く建築されたようですが
  素晴らしい外観に見とれました。
  
  　　　　　　　いっちゃん

  tsunetaさん からの返信 2009/01/22 16:09:24

  RE: 重鎮　赤煉瓦の建物

  いっちゃんさん!　こんにちわ。　いつも書き込みとご褒美をいただきありがとうございました。
  
  前々から、東京駅の赤レンガ造りについては関心があったのですが、これらの赤レンガ造りの設計者にたづさわった一人として辰巳金吾氏があるということがわかり、しかも主な赤レンガ造りの建物を手がけられているということにびっくりしました。
  しかも、建築物にアールヌーボーを取り入れているのも素敵です。
  時間があれば、辰巳金吾氏が建てられた建物を見てみたいと思っています。
  
  tsuneta