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7月3日<br /><br /> 午前中はカッセリーン南部を巡見した。カッセリーンの南部はStipaが優占する草原だった。ちょうど刈り取りの時期で、住民が手刈りで採草していた。カッセリーンから南に22kmくらい行ったところでStipaの集積場があったのでそこを見学する。古くから使っている機械があり、馬を使ってパッキングするようだ。しかし草原自体は種組成が単純なので、これといって珍しい種類は見当たらない。もう南に行っても種類は変わらないということなので昼までにカッセリーンに戻ることにした。<br /><br /> とりあえずこれでカッセリーン周辺の植生は見て回ったことになるので、午後はちょっと遠いけれどケフの町まで行くことにした。ケフにも留学生さんの友人がいて、CRDAで働いているという。そこで、まずはケフのCRDAに向かうことにした。<br /><br /> 留学生さんに一応公式の依頼文章を持っていることを伝えると、時間があるから今日のうちに会談を行うことになった。てっきりまた局長と3人くらいで簡単な話をするのかと思ったら、ここの職員は積極的に仲間を呼んでくれて、局長や部長、植物の専門家など7人も集まって、大がかりなことになってしまった。<br /><br /> とりあえずこちらの状況を説明したところ、共同研究になりそうかどうかなど話を聞いてくるところをみるとなかなか乗り気であった。ただこういうのは個人間の協力も大切だが、機関同士のオフィシャルなお約束事も必要である。まぁ話をしてみたところでは悪い印象もなさそうだし、今回個人的に動く分には問題なさそうだった。みなさんにお礼を言ってから昼食と食べにケフの町へ向かう。<br /><br /> ケフの町は山の斜面にあり、街自体も斜面だらけだ。この町の名物は羊の頭料理だという。ざんねんながら遅い昼食になったので売り切れていた。ということで昼食はサラダとブリック、モハンマルというマグロのスープを頂いた。<br /><br /> 午後はケフの山を越え、裏側の町に出かける。とにかくケフの農業の中心は小麦の生産である。山の斜面もほとんどが小麦畑に開墾されつくしている。山のところどころから湧水があり、これがケフの町とその周辺の農作物を支えていると考えられる。<br /><br /> 留学生さんの友人の案内でしばらくすすむと、道端で薬を売っているおじさんとその娘らしき人たちに出会う。おじさんの話ではこうやって薬草を売ってもう28年だという。どれだけフリーダムなんだろう。それでも、これだけ長いこと薬草を扱っているということで、薬草の知識は豊富なようだ。さっそく聞き取り調査開始。留学生さんが聞き取りをし、自分は撮影。こんな景色はここでは珍しいので、心配したのか興味があるのか家族や近くの住民も集まってきた。<br /><br /> 1時間ほどかけて聞き取り調査も終わり、帰路に就くことにした。途中留学生さんの友人の研究フィールドを見学する。留学生さんの友人の専門は穀物生産で低コスト高収入の生産プランを実験していた。ケフの町で留学生さんの友人を下ろし、遠路カッセリーンまで戻る。帰り道で留学生さんが悪路に揺れる車内から地平線に沈む夕陽を撮影していた。明日からまたここを離れてしまうので故郷との別れを惜しむ思いなのだろう。<br /><br /> カッセリーンで留学生さんの兄弟と合流する。いつもの食堂で夕食を一緒に食べる。羊のすね肉の部分を指定してくれたので、お肉がとても柔らかくてとてもおいしく頂いた。お世話になった留学生さんの兄弟に別れを告げ、ホテルスフェトゥラに着いたのは22時半を回っていた。しかも明日は遠出になるので朝早く出発しなければならない。一気に洗濯物を片付けて、シャワーを浴びてから寝た。

チュニジア戦記 (その12)

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2008/06/22 - 2008/07/10

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きゃわだ

きゃわださん

7月3日

 午前中はカッセリーン南部を巡見した。カッセリーンの南部はStipaが優占する草原だった。ちょうど刈り取りの時期で、住民が手刈りで採草していた。カッセリーンから南に22kmくらい行ったところでStipaの集積場があったのでそこを見学する。古くから使っている機械があり、馬を使ってパッキングするようだ。しかし草原自体は種組成が単純なので、これといって珍しい種類は見当たらない。もう南に行っても種類は変わらないということなので昼までにカッセリーンに戻ることにした。

 とりあえずこれでカッセリーン周辺の植生は見て回ったことになるので、午後はちょっと遠いけれどケフの町まで行くことにした。ケフにも留学生さんの友人がいて、CRDAで働いているという。そこで、まずはケフのCRDAに向かうことにした。

 留学生さんに一応公式の依頼文章を持っていることを伝えると、時間があるから今日のうちに会談を行うことになった。てっきりまた局長と3人くらいで簡単な話をするのかと思ったら、ここの職員は積極的に仲間を呼んでくれて、局長や部長、植物の専門家など7人も集まって、大がかりなことになってしまった。

 とりあえずこちらの状況を説明したところ、共同研究になりそうかどうかなど話を聞いてくるところをみるとなかなか乗り気であった。ただこういうのは個人間の協力も大切だが、機関同士のオフィシャルなお約束事も必要である。まぁ話をしてみたところでは悪い印象もなさそうだし、今回個人的に動く分には問題なさそうだった。みなさんにお礼を言ってから昼食と食べにケフの町へ向かう。

 ケフの町は山の斜面にあり、街自体も斜面だらけだ。この町の名物は羊の頭料理だという。ざんねんながら遅い昼食になったので売り切れていた。ということで昼食はサラダとブリック、モハンマルというマグロのスープを頂いた。

 午後はケフの山を越え、裏側の町に出かける。とにかくケフの農業の中心は小麦の生産である。山の斜面もほとんどが小麦畑に開墾されつくしている。山のところどころから湧水があり、これがケフの町とその周辺の農作物を支えていると考えられる。

 留学生さんの友人の案内でしばらくすすむと、道端で薬を売っているおじさんとその娘らしき人たちに出会う。おじさんの話ではこうやって薬草を売ってもう28年だという。どれだけフリーダムなんだろう。それでも、これだけ長いこと薬草を扱っているということで、薬草の知識は豊富なようだ。さっそく聞き取り調査開始。留学生さんが聞き取りをし、自分は撮影。こんな景色はここでは珍しいので、心配したのか興味があるのか家族や近くの住民も集まってきた。

 1時間ほどかけて聞き取り調査も終わり、帰路に就くことにした。途中留学生さんの友人の研究フィールドを見学する。留学生さんの友人の専門は穀物生産で低コスト高収入の生産プランを実験していた。ケフの町で留学生さんの友人を下ろし、遠路カッセリーンまで戻る。帰り道で留学生さんが悪路に揺れる車内から地平線に沈む夕陽を撮影していた。明日からまたここを離れてしまうので故郷との別れを惜しむ思いなのだろう。

 カッセリーンで留学生さんの兄弟と合流する。いつもの食堂で夕食を一緒に食べる。羊のすね肉の部分を指定してくれたので、お肉がとても柔らかくてとてもおいしく頂いた。お世話になった留学生さんの兄弟に別れを告げ、ホテルスフェトゥラに着いたのは22時半を回っていた。しかも明日は遠出になるので朝早く出発しなければならない。一気に洗濯物を片付けて、シャワーを浴びてから寝た。

同行者
社員・団体旅行
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
レンタカー
航空会社
エールフランス

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  • これで刈り取った草をギュッとまとめるそうだ。

    これで刈り取った草をギュッとまとめるそうだ。

  • そうして町までトラックで運ばれていく。

    そうして町までトラックで運ばれていく。

  • 車通りは多くないけど,こんな場面にも出会う。

    車通りは多くないけど,こんな場面にも出会う。

  • これはルケフのCRDA。<br />結構,緊張しました。

    これはルケフのCRDA。
    結構,緊張しました。

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