2008/11/30 - 2008/11/30
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Johnnieさん
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小田原城跡の観光を終え、一路、石垣山へ向かいました。
広大な城郭の片鱗を覗かせてくれた小田原城跡でしたが、その小田原城を囲んだ豊臣軍の本陣である石垣山一夜城とは如何なる城なのか?
本当に、あの小田原城に立て籠る北条氏を諦めさせるほどの城だったのか?
小高い山にちょっと石垣が残っている程度を想像していたのです
が、いやはや秀吉の大芝居に呆然とさせられる結果となったのでした。
-
車で山の中腹の駐車場まで行き、いよいよ登城開始です。
石垣山と言われるだけあって、たくさんの石垣が使われているのだろうと、期待に胸を膨らませます。 -
たしかに、だいぶ崩れてはいますが、石垣の跡が見られますね。
-
江戸時代の石垣のように加工された隙間のない石垣と違い、自然の石を加工せずに積み上げるこのような積み方を、野積式と言うそうです。
戦国時代に活躍した、近江の穴太衆という石積み職人の集団を、秀吉が連れて来て造らせたのだとか。 -
【櫓台跡】
二の丸にある櫓台跡です。
櫓台には碑があるのみですが、この奥に最も保存状態が良いといわれている「井戸曲輪」があります。
早速向かってみることに。 -
【井戸曲輪】
保存状態が最も良いとされている割には、訪問客は私達だけのようで・・・
他の皆さんは、二の丸の広場でくつろいでらっしゃいました。
ここも小田原城と同じで、市民の憩いの場になっているんですね。 -
【井戸曲輪】
谷地形になるところを防ぎとめるように、周囲に石垣を積み上げて、その底に井戸を造ったものです。 -
【井戸曲輪】
ここの斜面の石垣は物凄い迫力です。
写真では伝えきれないのですが、何とか頑張って撮影してみました。 -
【井戸曲輪】
あの窪みの底が井戸になっているのでしょうか? -
【井戸曲輪】
やはりそのようですね。
水は枯れているように見えますが、これだけの規模の城の水の手ですから、昔は滾々と湧いていたのでしょうね。 -
【井戸曲輪】
それにしても、井戸のためにこれだけの石垣を積み上げて、一つの曲輪にしてしまうとは、本当に大掛かりな城です。 -
【井戸曲輪】
写真では伝わりにくい素晴らしさで、私達も写真でしか見たことがなかったのでそこまでの期待をしていなかったのですが、想像の域を超えていました。
これだけ大きな石をふんだんに使っているところを見ると、一夜城と言いながらもかなり贅を尽くした城に感じます。 -
井戸曲輪を出て、周囲の山々を見渡します。
-
【二の丸】
夕方になり、だいぶ人も少なくなってきましたね。
ここから本丸方面へ上っていきます。 -
【二の丸】
さて、「石垣山」の由来ですが。
もとは「笠懸山」と呼ばれていましたが、天正18年(1590)に豊臣秀吉が小田原北条氏を水陸15万の大軍を率いて包囲し、その本営として総石垣の城を築いたことから、「石垣山」と呼ばれるようになったそうです。 -
【枡形の鍵折れ】
秀吉の天下統一に向けて、最後に残された勢力が北条氏でした。
"世間知らずの"氏政、氏直親子は秀吉には降らず、関東の盟主として君臨し続けることを"無謀にも"望んだことが小田原征伐につながり、北条氏(実質)滅亡のきっかけとなった、とはよく言われますし私もそのように思っていました。
今日、小田原に来るまでは。 -
【門の基台跡】
秀吉に代表される西国文化の一つでもある石垣の城に対して、小田原城は堀切や土塁を中心とした地味なもので、また、外交感覚が鈍かったのも事実かもしれません。
ですが、午前中に小田原城の総構のほんの一角を歩いただけでも、その堅牢さや規模の大きさを存分に感じることが出来ました。
15万の大軍に囲まれてもすぐには降服しなかった、そこに鎌倉武士/関東武者の気概のようなものが、北条氏に残されていたようにも感じるのです。 -
【本丸】
などと、小田原北条氏を思いながら歩いている内に、本丸へ着きました。 -
【物見台からの景色】
ここが、かの有名な場所なのでしょうか?
秀吉が家康を誘い、小田原の町を眺めながら立小便をし、「あの城が落ちたら、家康殿に関東の地を与えよう」と約束したという伝説の場所。
家康は東海道の要所である三河・遠江・駿河そして武田家没後の甲斐をも勢力下にしていましたが、それを警戒した秀吉が関東へ移そうとしたのですね。
もちろん家康は東海地方に残りたかったでしょうが、秀吉に謀反を疑われることを警戒して、喜んでその申し出を受け取ったということです。
秀吉と家康の性格をよく表した逸話なのでしょうね。 -
【天主台跡】
秀吉は築城にあたり、山頂の林の中に塀や櫓の骨組みを作り、白紙を張って白壁のように見せかけ、夜のうちに周囲の樹木を伐採しました。
それを見て、一夜にして城が出現したと小田原城の将兵に驚かせた、という伝承になっています。
この天守台に天守閣があったかどうかは定かではありませんが、小田原城の将兵を驚かせるだけの「張子の石垣の天守閣か大きな櫓」があったことが想像できます。 -
【帯曲輪】
ここは天守台の裏にある帯曲輪(と思われる)です。
本丸にいた案内係のオジサンが「普通の観光客はいかない帯曲輪がある。」と言っていたので、来てみたのです。
帯のように細長く、少し狭い曲輪でした。
崩れた石垣がゴロゴロとしており、まあ普通の観光客を案内することは少ないだろうな、と案内係のオジサンの説明に納得しました。 -
【帯曲輪】
「張子の城」と言いますが、少しずつ建屋を造っていたのでしょうし、何よりこの石垣の規模が圧巻です。
当時の関東には石垣の城が少なかったので、小田原城の将兵は本当に驚いたでしょうね。
まさに血を流したくないという秀吉の大芝居に、私も妻も呆然です・・・ -
【西曲輪】
秀吉は小田原城を包囲している間、この城に淀殿ら側室や千利休、能役者を呼んで茶会を開いたり、天皇の勅使を迎えてもてなしたりしたそうです。 -
【門の基台跡】
それではさすがの関東武者達も、必死に抵抗することが馬鹿馬鹿しくなってしまいますよね。 -
【南曲輪】
氏政の切腹により小田原城は無血に近い形で開城しましたが、多くの支城は力ずくで攻め落とされてしまいました。 -
【門の基台跡】
ここには瓦葺の櫓門の建物があったとされています。 -
来年は、壮絶な戦いがあったと言われている八王子城を中心とした、数々の悲運の支城にも訪れてみたいと思いました。
-
さて、これで一周して来たわけですが・・・。
城跡としては純粋に素晴らしいと感じました。
関東でこれだけの石垣が残っている城跡は、他にはないと思います。
(江戸城を除いてですが) -
【南曲輪下の石垣】
来た時も見た同じ石垣ですが、一周して来るとまた違って見えます。
北条氏の意地と秀吉の大芝居が同居した、そんな城跡でした。 -
【南曲輪下の石垣(角石)】
角の石垣、積み直されたものでしょうか。
とても迫力があります。 -
【南曲輪下の石垣】
戦国時代を終焉に導いたとも言える、この石垣山一夜城を後にします。
ですが、北条氏を巡る旅はきっと始まったばかりなのだと感じながら、山を下りたのでした。
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この旅行記へのコメント (6)
-
- airpentaroさん 2009/01/23 01:07:11
- Johnnieさんの旅行記をチェックしておけば・・・
- Johnnieさん、こんばんは!
先日小田原を歩いたんですが、Johnnieさんの旅行記をチェックしておけばよかったと後悔(*^−^)
小峯の大堀切には足を運んだものの一夜城には立ち寄りませんでした。
Johnnieさんの旅行記を読んで行きたくなりました。
またお邪魔します☆(^∀^)ノ~~
- Johnnieさん からの返信 2009/01/23 01:39:15
- RE: Johnnieさんの旅行記をチェックしておけば・・・
- airpentaroさん、こんばんは!
いつもご訪問いただき、ありがとうございます。
石垣山一夜城は石垣好きの私にとってとても見応えのある城跡でしたが、ただ今シーズンオフらしく、駅からのバスやボランティアガイドも出てないそうです。
暖かくなったらぜひ、訪ねられてみては如何でしょうか?
小田原ウォーク、楽しそうですね。
歩いて巡る町並みはまた一味違いそうで、私も参加してみたくなりました。
また遊びに来て下さい。
Johnnie
-
- マイラーさん 2009/01/20 12:06:26
- こんにちは〜〜〜
- Johnnieさん 毎度!
小田原・箱根の旅行記、堪能いたしました!!!
よく御存知で、とても勉強になりました。
いつもながら、
簡潔で要領を得たコメント
これが、「人に見せて為になる」旅行記っすよね(自分に・・・ひや汗)
僕チンには100年かけても無理っぽいすが
妥当??打倒!
追いつけ・追い越せ Johnnie!!(激反省)
目指して・・・ちょっとは・・・頑張って・・・る・・・
・・・・・・ ウソついてました(猛反省)
お粗末。
- Johnnieさん からの返信 2009/01/22 00:28:31
- RE: こんにちは〜〜〜
- miler1kさん、こんにちは。
いつもご訪問ありがとうございます。
今日まで出張していたので返事が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
最近は(不況のせいもあって・・・)なかなか旅行にも行けずにいますが、近場でも良いから足を伸ばしたいものです。
そう言う意味では、小田原はまさに私にとってうってつけの場所でもありますね。
今後ともよろしくお願いします。
Johnnie
-
- 一歩人さん 2009/01/03 10:18:26
- あけましておめでとうございます。
- Johnnieさんへ
石垣ファンの一歩人です。
あけましておめでとうございます。
建築家秀吉の策士ぶりが伺えて
とても勉強になり楽しいです。
ありがとうございました。
- Johnnieさん からの返信 2009/01/03 22:50:05
- RE: あけましておめでとうございます。
- 一歩人さん
明けましておめでとうございます。
新年早々書き込みをいただき、ありがとうございました。
石垣山一夜城は、まさかあそこまで石垣が残っているとは思っていなかったので、本当に驚きでした。
今年は一歩人さんの旅行記を参考にさせていただいて、東京周辺をもっと周って見たいと思います。
Johnnie
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