2008/02 - 2008/02
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tacusuさん
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今年の春先、タイ国内のイサーン地方に散在するクメール遺跡を見学するために一人旅に行って参りました。
期間は一週間。イサーン地方の観光としてはポピュラーな行程ながら、ツアーなどがあまり催されていない地域への観光だけに、航空券のみを購入してのフリープラン。海外経験の少ない自分としては「どぎどき」の一人旅となりました。
ただ、一番の「どきどき」はタイ国内でというよりも、タイへの航空券を「買う」か「買わない」かという選択だったように思います。タイ国内は交通網が発達しており移動には事欠かず、地方都市の治安も総じて良く、料理は安くて美味しいとあって、念願のクメール遺跡との対面も含め非常に満足できる旅でした。
旅行から早半年が過ぎ、いまさらながらこちらでお世話になった皆さんへ、ささやかな恩返しになればと旅行記を綴ります。遺跡の写真や食事については、他のトラベラーさんの素敵な旅行記が公開されていますので、移動や宿泊を中心に綴りたいと思います。とてもすばらしいクメールの遺跡。その遺跡たちへの小さな道しるべになれたなら幸いです。
さて、遺跡ごとに旅行記を綴ってみようと思っているのですが、自分の遅筆具合に目眩を覚えています。全行程が無事に綴り終わったとしたら、どうか褒めやってください…。
訪問遺跡:カオ・プラ・ウィハーン、パノムルン、ムアンタム、ピマーイ、パノム・ワン、ロッブリー遺跡群、アユタヤ遺跡群
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー
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お昼を過ぎたころにスワンナプーム国際空港に到着。空港からエアポートバスで、タイ国鉄の中心駅、フワランポーン駅へ。ここから夜行寝台列車に乗り、カンボジアとの国境に近い終点ウボン・ラチャタニまで移動します。
一週間をかけて、東の端のウボンラチャタニからクメール遺跡を巡りつつ、バンコクへと帰ってくる旅路です。 -
今回の旅の最大の懸案が、当日の寝台列車のチケットがとれるかということ。時期によっては早くから満席になるとのことで、日本から旅行会社を通して予約することも考えたのですが、仲介料をけちってしまいました…。
ということでバスを降りたらすぐに駅の券売所へ。夕方にさしかかっていましたが無事に当日のチケットを入手できました。けれど乗った列車はほぼ満席。やはり需要の多い路線のようで、少し高くても日本から事前に手配していた方が良いかもしれません。
ちなみに駅構内(写真)の右奥にインフォメーションがあり、こちらで列車の時刻表をもらえます。旅行で一番重宝したアイテムでした。
イサーン(東北)線2等寝台。駅に改札はなく、チケットを持ってそのままホームに停まっている列車に乗ります。出発する頃になると係の方が簡単なベッドメイキングをしてくださり、あとは朝まで10時間近く列車に揺られます。 -
終点ウボン・ラチャタニ。終点ですので寝過ごす心配もなく、乗務員さんも大きな声でアナウンスしてくれます。
さて、ウボン・ラチャタニでの最大の目的はタイとカンボジアの国境のクメール遺跡であるカオ・プラ・ウィハーン。カンボジア名はプリア・ウィヘア。遺跡に向かう参道はタイの領土、遺跡はカンボジアの領土という複雑な立地の壮大な遺跡です。
カオ・プラ・ウィハーンはウボン・ラチャタニから車で数時間。ベストな観光方法は、ウボン・ラチャタニに宿泊し、ホテルで車のチャーターを依頼することかと思います。けれど今回は限られた時間の旅行のため、列車を降りたウボン・ラチャタニ駅での車のチャーターを試みました。
駅構内には数人客待ちのような人がおり、外国人を見ると声をかけてくれます。遺跡観光の旨を伝えると駅に待機している運転手を紹介してくれました。定番の観光地ですので、価格さえ折り合えば交渉成立です。
ただし、市内のホテルでチャーターするよりも割高になりがちのようです。交渉次第でしょうが、今回の旅はスムーズに行程を消化したかったので、事前にフォートラベルの皆さんから教えていただいていた相場+aの2000Bを当方から提示しました(2008年2月時点)。ドライバーはもっと高い金額を提示してきましたが、結果2000Bで快諾をいただき遺跡へ出発となりました。
タイミングにもよるのでしょうけれど、朝の駅でのチャーターという選択肢も有りのようです。 -
遺跡に向かう道中、草原や田園風景が広がります。
車窓から見ただけなのですが、整地された土地の中心に、組み立てられた木の台座に花をかざりつけた人丈のオブジェが置かれていました。何らかの儀礼(例えば地鎮祭のような)に関するものでしょうか。ご存じの方がいらっしゃいましたらご教示ください。
さて、一時間半程でカンボジア国境近く、カオ・プラ・ウィハーン遺跡の入口に到着です。
国立公園に入るゲートで200B。駐車場に車を停めて、遺跡まで15分ほど歩きます。歩き始めてすぐに左手にある森林局の事務所に5B。遺跡に入る直前にカンボジアに支払う200B。計405B。遺跡が未整備の為か、他のクメール遺跡の入場料(30〜50B)に比べて高い料金です。
写真の道の先に見える小高い丘。その丘の上に遺跡がそびえています。 -
タイ語でカオ・プラ・ウィハーン。
カオ(丘)、プラ(尊称)、ウィハーン(寺院)。
クメール語(カンボジア語)でプリヤ・ヴィヘア。
プリヤ(聖なる)・ヴィヘア(寺院)。 -
2008年7月に世界文化遺産に登録。
タイとカンボジアの国境に面した遺跡は、常に領有権が争われてきました。1962年に国際法廷において遺跡のカンボジアの帰属が決められた後も、度々両国の衝突の要因となっています。
近年では2003年より一般公開がされ、自分のような旅行者も訪れることができる観光できるスポットとして定着しつつあります。しかし、旅行記を綴っている2008年10月時点において、遺跡周辺にて再び両国軍による衝突が発生。一時的に遺跡も封鎖される事態となってしまいました。
現在も政治的にデリケートな遺跡です。 -
遺跡の写真は、トラベラーの皆さんの旅行記をぜひ。
広大な遺跡、修復がまだ進んでいない遺跡です。 -
インド叙事詩(神話)の大海の攪拌と甘露のレリーフです。
クメール遺跡を見るときはもちろん、インドの影響を受けた地域の文化に触れる時、インド叙事詩(神話)を知らなければ面白くありません。
残念ながら日本語の完訳は無く、しかも原典は長大な作品ですので、インド神話の主要なストーリーを網羅した案内書として、上村勝彦『インド神話 マハーバーラタの神々』(ちくま学芸文庫)をおすすめします。 -
見学時間は、じっくりと見て3時間程あれば十分のようです。
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見学後はウボン・ラチャタニへ。朝早くから動いていましたので街に帰ってきたのは昼過ぎです。
残念ながら今回は市街をスルーしてそのままバスターミナルへ。明日のパノムルンとムアンタム遺跡にアクセスしやすいスリンに移動します。昼食はバスターミナルの市場で。タイの東端の都市だけあり、バンコク周辺では見かけない食べ物も沢山。
スリンへの移動は鉄道でもよかったのですが、明日はバスで遺跡に向かうため、スリンのバスターミナルを把握したいとの思惑からバスをチョイス。実際にはスリンはこぢんまりした街で、駅とバスターミナルはとても近かったのですが…。ウボン・ラチャタニは多くのバス始発駅ですので、バスターミナルの券売所で事前にチケットを購入してから乗車します。
さて、タイ語でバスターミナルは「サターニ」。カタカタ読みできちんと通じます。道を尋ねるのに重宝します。以下の旅行記ではバスターミナルは「サターニ」と表記で失礼します。 -
象祭りの街スリンについたのは日が暮れかけた頃。ガイドブックを参考にトン・タリンホテルへ。
10階建てほどの立派なホテルです。宿泊料を尋ねるとシーズンオフなのか一泊400Bという予想外にリーズナブルな回答。リクエストしていないのですが宿泊者が少ないようで、最上階の部屋をお借りすることができました。全体的な古さを除けば、部屋は日本の一般的な観光ホテルと変わらず、寝泊まりするだけには十分すぎるホテル。最上階は市内有数の高さであり、砂埃で曇った窓からは夜景も楽しめます(幸運にも打ち上げ花火も見れました)。ホテルの前にはセブン、周辺には屋台やレストラン、バーが並んでおりおりサターニからも5分と利便性は申し分ありませんでした。
明日もまたクメール遺跡三昧です。
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