2008/08/24 - 2008/08/26
293位(同エリア787件中)
ニーコさん
長崎県の五島列島の福江島に行って来ました。
五島は「祈りの島」と呼ばれる程、教会の多い島々。
2007年1月に、20の長崎県の教会群とキリスト教関連遺産が世界文化遺産の暫定リストに登録されましたが、福江島にもその内の1つ(堂崎教会)があります。
暫定リストに載っていない数々の教会も、今も現役で信仰の場所となっていて、心にじんわり何かが沁みわたってくるような、特別な場所でした。
かつて禁教令があった時代には、激しい弾圧と迫害があり、それを耐えて信仰を守り続けた五島のキリスト教徒達。
その辛い歴史を経てきた信仰の息づく五島は、静かで、神聖な島。
2泊3日の旅行でしたが、それほど大きくない福江島は見所がたくさんあり、時間が足りないくらいでした。
1日目:堂崎教会、五島城跡(心字が池)、五島観光資料館
2日目:水ノ浦教会、楠原教会、柏崎(遣唐使、空海の碑)、遣唐使ふるさと館
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羽田空港で買って、福岡までの機内で食べた空弁。
銀鱈西京焼き弁当。
1000円ぐらいとちょっと高めでしたが、美味しかったです。 -
福岡で飛行機を乗り継いで、五島福江に到着。
レンタカーを予約しておいたので、空港までレンタカー会社の方が迎えに来てくれてました。
レンタカーの事務所は福江港にあります。
レンタカーで、早速島内観光に出発♪ -
【堂崎天主堂 キリシタン資料館】
五島の中心的教会で、信仰の発祥地である奥浦地区に建つ。26聖人の1人ヨハネ五島の記念聖堂でご聖骨を祀る。
禁教令解除後の明治12年(1879年)堂崎に仮聖堂が建立され、マルマン神父が宣教に勤めた。
その後を継いだペルー神父により明治41年(1908年)教会様式を整えた煉瓦造りの教会堂が建立された。
設計はペルー神父、施工は野原与吉が担当したが、若き鉄川与助も建設に参加した。
現在は資料館として使用されており、堂内には、布教時代から迫害を経て復活に至る信仰の歴史が展示されている。」堂崎天主堂 キリシタン資料館 寺・神社・教会
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ちょんまげ姿の日本人が十字架に磔にされているという、一種異様な像。
これは、長崎で処刑された五島出身の26聖人の一人、ヨハネ五島の像だそうです。
隠れキリシタンの弾圧とか、日本史で聞いたことはありますが、十字架に磔にされたなんて…
衝撃を受けました… -
堂崎天主堂内、ステンドグラス。
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堂崎天主堂、外観全景。
赤煉瓦、ゴチック様式。
海岸沿いに建てられています。
五島の教会の多くが海岸沿いに建てられているのは、他の島などから信者が舟に乗って訪れていた為。 -
堂崎天主堂のすぐ近くにある資料館にて。
堂崎天主堂のすぐ近くにあったので、教会の資料館なのかと思いきや、民俗資料館のような感じで、ガラクタに近いものが小屋のような中に雑然と並べられていました。
もちろん無人で、100円入れて下さい、っていう箱がぽつんと置いてある。
でも中には、写真のようなキリスト教関連のものも有り。
でもちょっと怖いかも…。 -
ホテルにチェックイン。
福江での宿泊は、カンパーナホテル。
天皇陛下も宿泊されたというすごいホテルです。
というか、福江ではここが1番良いホテルみたい。
広めの和室です。カンパーナホテル 宿・ホテル
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部屋からの景色。
部屋は6階だったので、かなり景色良いです。
ちなみにホテルは7階建てで、7階は展望風呂になってます。
お城の跡と、鬼岳(だと、思う)が見える。 -
お部屋に置いてあったお菓子。
「八匹雷」(ハッチカンカン)というきなこ餅。
甲州銘菓・信玄餅の黒蜜がないバージョンという感じ。
飛行機の中で空弁を食べて以来、何も食べていなかったので、美味しくいただきました。 -
【石田城跡 五島邸】
夕食までまだ少し時間があったので、ホテルの近くのお城の跡を見てまわることに。
「第10代藩主・盛成公の隠殿として、福江(石田)城跡の一角に建てられました。
中でも安政五年(1858年)京都の僧善章が金閣寺の丸池を模倣して作られたという林泉式の庭は、美しく情趣があります。
まわりは樹齢数百年を経た大木や大谷渡り、ビロウなどの亜熱帯植物が繁茂し、緑に囲まれています。園内の庭石と築山の突端は亀の頭に似せているのが特徴で、『心』の字を形どっているところから『心字が池』と呼ばれる池があります。」福江城跡 (石田城跡) 名所・史跡
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お城の名残りの石垣。
福江藩(五島藩)は、江戸中期までは捕鯨で財政的に裕福だったそうです。
しかし、この石田城ができたのは最後の殿様、11代・盛徳の頃で、その頃には財政難に陥っていたらしい。
五島から江戸まで、参勤交代とかしてたんだから、大変ですよね。 -
五島邸。
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【心字が池】
入場料500円、って結構高くない?と思っていたのですが、予想以上にすごい庭&池でした。
五島の教会に関する冊子もくれたし。
フォトジェニックな池を、貸切り状態で堪能。
ただし、薮蚊に注意!
私は4ヶ所刺されましたー。 -
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五島邸に住み着いた、にゃんこ達。
子猫がかわいー。 -
【五島観光歴史資料館】
お城の跡に建てられていて、城っぽい建物です。
入場料は220円。安い。
五島を紹介したショートフィルムが観れたり、五島の歴史や文化を紹介した展示など、わかりやすくて見応えがありました。
五島にきたら、まずここでちょっと勉強するといいと思います。五島観光歴史資料館 美術館・博物館
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お堀にはびっしりと蓮が。
夕方だったので、花はほとんど閉じていましたが…
翌朝、花が咲いているのを見に来よう!と話していたのに、すっかり忘れてしまい、結局見に来れませんでした。 -
消火栓の蓋にも、五島名物「バラモン凧」の絵柄。
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待ちに待った夕食の時間♪
おくらとろろ
お造り、3種盛り
きびなご(酢味噌で)
五島牛たたき
この後、
鰤煮つけ
茶碗蒸し
と、続きます。 -
洋食のメニューも。
真鯛のソテー、白ワインソース。
1泊2食付で、約13000円ですが、お食事にはかなり満足。 -
しめは、五島産の新米コシヒカリと、五島うどん。
ちなみに日本3大うどんは、讃岐うどん、稲庭うどん、そしてこの五島うどんだそうです(!)
そうめんとうどんの中間のような、細めのうどんで、美味しいです。
だしは「あごだし」。五島産の柚子胡椒を入れていただきます。
五島の柚子胡椒は、九州の他の場所のものよりかなり辛いです。 -
2日目の朝。
今日も快晴! -
カンパーナホテルの前の駐車場では、水曜日を除く毎朝、朝市が行われています。
と言っても、出店4、5軒のこじんまりとした朝市ですが…
こじんまりとしていて、お客さんも少ないので、見るだけって言うのは結構申し訳ない感じ…。 -
朝市で売っていたサザエ。
地方発送もできます。
美味しそう。
だけど、1人暮らしの身としては、どのように調理して、そして果たして1人でこんなにたくさんのサザエを消費できるのか、全く見当もつかず、断念。 -
翌朝の朝食。
ちょうどいい量です。
焼き魚(干物)も美味しい♪ -
【水ノ浦教会】
「風光明媚な水ノ浦の入江を望む丘に白亜の天主堂が立つ。明治13年(1880)パリ外国宣教会ザルモン師によって創建され、その後現在の天主堂が昭和13年(1938)に完成された。木造教会堂として最大の規模を誇る。
青空に尖塔がそびえる光景は絵になる美しさだが、この地もまた明治期における迫害の舞台となった。天主堂からさらに坂道を上った場所には、キリシタン牢跡の記念碑が立ち、殉教の悲劇を伝えている。」水ノ浦教会 寺・神社・教会
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水ノ浦教会、内部。
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教会は現役で使われていて、信者の方の席は決まっているのだそうです。
だから、それぞれの方の私物が(聖書、眼鏡など)棚に置いてあります。
席が空いていると、「○○さんは、今日はどうしたのかな?」ということになるそうです。 -
聖水入れ。
インテリアとしても、素敵〜♪ -
青い夏の空に映える、白亜の教会。
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水ノ浦教会の横の小高い場所にある墓地。
花がたくさん咲いていて、庭園のよう。
海も見えます。 -
【楠原教会】
「水ノ浦の信徒が捕らえられた後、ここ楠原でも弾圧が始まり、33人が牢屋に入れられ拷問を受けたという。迫害をくぐり抜けた信徒らはそれから30年もの間こつこつと貯蓄を増やして土地を買い、明治44年(1911)に教会を設立。大正元年(1912)に現在の赤レンガ造りの重厚な教会堂を建てたという。外観は堂崎天主堂に似た赤煉瓦づくりで、内部は木造。洋式教会としては堂崎、井持浦に次いで五島3番目という古い歴史を持っている。」楠原教会 寺・神社・教会
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楠原教会、内部。
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楠原教会。
片隅の本棚には讃美歌集が並べられていました。
現役の信仰の場所なんだなぁ、と実感。 -
【三井楽(岳)教会】
「三井楽町岳地区にあるため、地元では岳教会と呼ばれる。明治13年(1880)の創設で、コンクリート造り平屋根のモダンな現聖堂は昭和46年に完成したもの。正面外壁を鮮やかに彩るモザイクスタイルの壁画が美しく、祭館内には、島内各地で採集された貝殻で作られたモザイク壁画も飾られている。」三井楽教会 寺・神社・教会
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モザイク。
ラテンな感じ。 -
三井楽(岳)教会、内部。
かっこいー!!!
すごく私の好きな感じです。 -
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三井楽(岳)教会。
隣の建物にも、壁画が。 -
【空海記念碑「辞本涯」】
「空海(弘法大師)の著した『遍照発揮性霊集』により、遣唐使ゆかりの柏崎と、第16次遣唐船(804年)で唐に渡った空海との深いかかわりを知った旧福江市在住の三井楽町人会の有志の方々が、このことを広く世人に紹介し、空海の遺徳を顕彰するため建立したものである。
碑は、台座1.2メートルの上に、高さ2メートル、共に自然石で姫島や柏崎灯台を背にして建てられており、『辞本涯』(日本のさいはての地を去るの意)の碑の文字は高野山清涼院住職の書になるものです。」
(五島市ウェブより) -
遣唐使として旅立つ我が子の無事を祈る母の歌(万葉集より)の碑。
「辞本涯」の碑のすぐそばに建てられています。 -
風が強い柏崎の海沿いの草原。
カラフルな屋根。 -
柏崎の海岸。
蒼い、蒼い
海の色。
空の色。 -
正面は柏崎灯台。
風が強いー。 -
姫島という島。
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遣唐使ふるさと館にて。
バラモン凧。
絵柄は、「鬼に立ち向かう武士の兜の後ろ姿が描かれており、羅生門の鬼退治の伝説を表現している」そうです。
わかりますか?
後姿の兜を鬼がかじっているという図です。
◇・.。*†*。.・◇・.。*†*。.・◇・.。*†*。.・◇・.。*†*。.・◇
「祈りの島、五島福江の旅(2)」に続きます…
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この旅行記へのコメント (2)
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- ばばろあさん 2008/09/27 10:08:07
- 大瀬崎にいつか
- はじめまして!!
以前から五島に行きたいと思っていて、
ニーコさんの旅行記にお邪魔させていただきました。
教会が美しいですね〜
そして、旅館のきびなごの刺身が美味しそう!
やはりレンタカーで廻らないと、難しいみたいですね。
これからもよろしくお願いします。
ばばろあ♪
- ニーコさん からの返信 2008/09/28 12:23:58
- RE: 大瀬崎にいつか
- ばばろあさん、こんにちは☆
はじめまして☆
ご訪問&書き込み、どうもありがとうございましたm(_ _)m
五島(と言っても今回は福江島と久賀島をちょっとだけでしたが)は、
予想以上にとても素敵なところでした〜。
自然の景観も素晴らしいですし、美しい白砂のビーチあり、
美味しい食べ物あり、そしてなんといっても、教会が良かったです。
> やはりレンタカーで廻らないと、難しいみたいですね。
そうですねー。
福江島の見所を効率的に見るには、やはりレンタカーが1番だと思います。
でも、私達は3日間借りていたのですが、真ん中の1日だけで良かったかも、
と思います。
船に乗って久賀島の教会を見るツアーに参加したりしましたので、
その間は全然車は使わず、でした。
やはり離島なだけあって、ただでさえ昨今高騰しているガソリン代が
さらに高かったです。
確か210円とか…!
でも、運転自体は車が少ないし、(全体的に人が少ない感じです)
すごく運転しやすかったです。
超ペーパードライバーの私でさえ、練習がてら運転してみることが
できました♪
こちらこそ、これからもよろしくお願い致します!
ニーコ
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