Pakistan 春の宵のガーデン・レセプション（Garden Reception) ～ミツバチばあやの冒険～

2008/03/01 - 2008/03/01

もしも私が通年でカラチに滞在していたのだったら
絶対に入会させてもらっていただろうアマチュア・ガーデナーズ・クラブ。
唐辛子婆は植物好きなんです。
月に一回、植物に関するレクチャー（とランチ）が企画されててビジターとして
何度か参加させていただきました。

今夜はメンバーの一人、マダムＦご夫妻主催のガーデン・レセプションです。

結婚式だと1～2時間遅れていかないと誰もきてないのがフツーのカラチ。
時間通り行くべきか遅れていくべきか
いくら遠くないとは言え、帰りがあまり遅くなるのはいやだにゃあ。
ええいままよ。
時間通りに行ってしまおう。

★パパラッチ（というニックネームの友人）は昼間のお庭も撮らせていただいてました。
昼と夜でこんなに違うなんて！
撮り方によってこんなに違うなんて！
ショックを受けると同時にずいぶん勉強になりました。
彼女は彼女で唐辛子婆のページが全部日本語なのにショックを受けたんですって（・・）
http://www.nelspruit.dk/Pakistan/Karachi%20Gardens/Afshan%20Farooqui/Afshan%20Farooqui.asp

★Japan　～ミツバチばあやの冒険～　サイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10453406/


★Pakistan 179編＆ジャンル別サイトマップ7編　あわせてぜ～んぶのサイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10406139/

?Pakistan 　行事＆イベントのサイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10266370/

エリア カラチ(パキスタン)

ゲートには若い男の子がお出迎え♪
マダムが待つ奥のガーデンまで案内してくれました。

お庭のそこここにトーチが灯されていい雰囲気。

ラブリーなペチュニアたち。

おや、ハロウィンの名残かな？

カラチでは大家族での暮らしが一般的。

長い通路をぬけると左端にはジムが

そしてこちらにはプールが

中国風の東屋のお隣には

大木にイルミネーションが灯され

花々で縁取られたお池には

あひるちゃん

キンギョソウの茎には
一本いっぽん支柱が添えられていました。

政情不安定につき
夜のおでかけはとんとしてこなかった唐辛子婆。
まだ知った顔が来てないのを幸いカメラを夜景モードに切り替えて、あれこれ実験してみます。
なにせ夜景を撮るのはめずらしいことなので
その劇的効果にいちいちオドロク。
不要なもの、汚いものは
みんな真っ暗闇の中に葬ることができるんだあ!!
夢中でシャッター押しまくり。

そしたら
「あらぁ、どちらかでお目にかかってるわよね私たち。」
「そ・そ・そうでしたね（どこのどなただったかなー）」
「そうよ！マレーネのとこでだわ！
それにしてもおびただしい数の鉢だこと。
マリ（庭師）が数名は要るわよね。」

「それにほら見て御覧なさいよ。
ウェイターはシンドクラブからよ、あのユニフォーム。」

シンドクラブとは数あるカラチの高級クラブの中でも
最高級のメンバー制クラブ。
もと首相とか大臣とかがメンバーだそうで。
（ええっとこのクラブとはキャバレーなんぞのことではありませぬ）
シンドクラブの敷地の中にはクラブハウスのほか
プールやジムやレストランや、がありファミリーで楽しめるようになっているようです。

お友達のひとりがそこのメンバーなので
木曜日夜に開かれるジャズのコンサートにたびたび
お誘いくださったのですが
夫の答えはいつも同じ「ノー」
理由は
「（爆弾テロのあった）アメリカ領事館の斜向かいだぞー！
夜にそんな危ないとこに行ってくれるな。」

たしかにそのアメリカ領事館のある通りは
危ないことは危ない。

なぜって領事館とマリオット・ホテルの間の狭い通路に仕掛けられた爆弾が爆破されて以来
その通りには警官やガードマンがいっぱいいるし
オートバイやオートリキシャやピックアップトラックや
タクシーは通行止め。
迂回しなくちゃなりませぬ。

でも乗用車はフリーパスなんです。

その上、徒歩の外国人には大甘。
古い建築物を撮影しててもダメダメといいながら
別の警官がＯＫＯＫしてくれるありさま。

だから昼間だって通るときは
一目散で走り抜けてくれと祈らずにはいられない。

お～っと話がそれちゃいましたね。

マダムＦにブログ掲載への許可をもらおうと話しかけたらば
とってもにこやかに親切に
「もちろんＯＫよ。お花たちの前であなたの写真とってあげるわ。」

バンコク郊外のラン園は遮蔽幕で覆ってあったし
フツー、蘭というものは日陰を好むものでしょう？

「うちの蘭は太陽がだ〜いすきなのよ。
でも一日3回は水やりしなくちゃならないの。
それも根っこにだけたっぷりとね。
葉っぱにかかったら黄色くなっちゃうのよ。」

マダムＦのガーデニングに関する知識や愛情
植物にかける情熱は素晴らしいものでした。

さっさと案内してくださって
ご自慢のお花の前でパチリパチリ。

はい座って！はい立って！とっても素敵よ！

ところが夜景モードって
三脚がないとほんとに手振れがひどい・・・。

かろうじてこの1枚がマシな写りだったので
なんとか修正してみました。

おほほ、デーモン小暮のメークみたいなドレスでしょ？
「レセプションはフォーマルですからね。」
案内状を渡してくれるときに友人のＮに念を押されてた唐辛子婆。
スリランカを去る時にいただいたこのドレスの出番が
やっとまわってきましたよ。
この節、夜のお出かけだって
こんな派手なの着る機会めったにないざんしょ？

右上に大きなピンクの蘭の花が描かれてるんだけど
隠れてしまいましたね。

ここで運転手に用事を頼むんだったのを
はっと思い出した私はゲートに向かって急ぎ足。
ええい！ドレスの裾が邪魔くさい。

すると、さきほどゲートから案内してくれた若者が
小走りに追ってくるではないか。
「マダム、もうお帰りですか？ディナーはこれからなんですが。」
「いいえ、運転手に用事があるだけよ。」
「お手伝いしましょうか？」

「ドレスの裾を持ち上げて走ってちょうだい」といったら\(◎o◎)／逃げてくだろうねえ。

ゲートの外には続々とお客が到着していました。

ほどなくディナーが始まりましたが

もう少し撮っていたい唐辛子婆。

だって暗闇を背にすると
何でも超きれいに撮れるんですもの。

でも写真を撮ってるのはこの人と私ぐらいなので
「ジャーナリストなの？」
「さっきからずっと撮ってらっしゃるけど、写真がご趣味なの？」
と、行く先々で声をかけられて立ち止まる。

そのうち友人たちも夫連れでやってきたので
ひとまず撮影を切り上げて輪の中に加わりました。

おー、パパラッチ（というあだ名）もやってきた。
ロシア人なので会うたびに娘の住むモスクワの様子を聞こうと思いながら
別の話で盛り上がってしまう。
というのも
彼女もカラチの写真をブログに掲載してるのです。
もっと早くに知り合っていたらば一緒に撮りまくって
いただろうに。

皮肉なことに本帰国直前になって
魅力的な濃ゆい方々と知り合ってしまって
後ろ髪が伸び放題・・・。

「そのドレスきれ～ねえ！」
「Ｎにフォーマルって言われたから」
「ダイジョウブよ、ほら、この人みてっ！
上はエレガントにショールかぶってるけど下はＧパンよ。」
あはははは
夜の闇は何でも都合よく隠してくれます。

そのＧパンの女性はアフガニスタン人。
物流の仕事で一人でパキスタンに来てるそうです。
世の中どんどん進歩してるものですねえ。

「気持ちのいい夕べだこと、お食事もおいしいし」
「これで酒がありゃあなあ。」
うふふ、ほんとね。

においスミレの香りがただよって素敵な夜が
ふけていきます。

って、この花はキンレンカですけどね。
葉っぱ食べたことあります？
ワサビみたいよ。

夢のなかを漂ってるかのような一夜でした。


★このような豪華なお庭の持ち主だけが
アマチュア・ガーデナーズ・クラブの会員になれる、わけではありません。
植物好きなら誰でもＯＫ（多分）。
まずメンバーと一緒に何度かミーティングに参加して
それから会員の入会承認をもらうシステムのようです。

パキスタン女性と親しくお友達になるのって意外と難しいので
こういう会に入るのもいいかも。
どうして難しいかというと、外に出てる人は高い地位で働いてるか地べたで乞食してるかが多く、その他の人は家の中にいるのでお目にかかりにくいのです。

私はビジターのままでしたが
パキスタンのいろんなことを教えてもらえて楽しく過ごせました。
入会希望者は唐辛子婆までご連絡くださいね。

この旅行記へのコメント （10）

• arfaさん 2008/03/19 20:15:13

  こういうパーティーがあるということは

  arfaです。
  大分治安も収まってるようで安心しました。このＧＷも休みの日数が足らず、フンジュラーブ峠を越せないのです。中国のウィグルまでは行けるのですがパキスタンに下っていたらＧＷに収まらないのでカシュガル止まりです。フンザからイスラマバードに抜けてウルムチまで飛行機で買えればいいのですけれどあと２〜３日の休みが取れないのです。（ＴＴ；
  
  ＧＷは最暑期ですからパキスタン、インドの観光はやめてウィグルに行きます。本当はハラッパやモヘンジョダロを見たいんですけれどね。治安を測ってるうちにチケットが取れずもうちょい涼しい時期に再挑戦です。
  
  もうすぐカラチを離れられるのですか？まさかもう最後ではないですよね、これからも恐いイメージのカラチを身近な感覚に案内してくださいネ。

  唐辛子婆さん からの返信 2008/03/20 13:29:54

  RE: こういうパーティーがあるということは

  arfaさん、おはようございます。
  
  おひさしぶりですね。
  ごめんなさい、まさかの最後なんです。
  本帰国したら年度末なのでもろもろの雑事にど〜っと追いかけられて
  今までロクにパソコンも開けませんでした。
  
  まだまだ撮り溜めた写真がいっぱいなので
  落ち着いたらアップロードしていきたいと思います。
  パキスタン編はいつのまにか150編を越してるようなので
  最終的にはさすらいおじさんのようにサイトマップ的なものを
  １編つくろうと思っています。
  とりあえずはこのレセプション編を完成させなくちゃね。
  
  土砂崩れや政情不安定で飛行機が飛ばなかったりと
  なんでもありの地域では余裕が絶対に必要ですものね。
  arfaさん、どうぞお気をつけて。
  ハラッパやモエンジョダロは逃げませんからのんびり構えて
  安全で涼しい時季を待ってくださいね。
  
  >これからも恐いイメージのカラチを身近な感覚に案内してくださいネ。
  
  実際に怖いと感じたのは一回のみでしたよ。
  

  arfaさん からの返信 2008/03/20 14:42:00

  RE: こういうパーティーがあるということは

  ＞ごめんなさい、まさかの最後なんです。
  
  ホントですか、残念です。アフガン行きを止めてくださって感謝しています。考えていた頃の予定でマイレージのチケットを予約してＧＷに行った時にはカブールまで戦火が広がり大変な事になっていました。
  
  ずっとカラチにおられてパキスタン、モヘンジョダロに行った折にはお会いできるかと思っておりました。
  
  過ぎ去るは及ばざるが如しですね。また駐在員さんでどこかに行かれるのでしたら新しい国からの旅行記楽しみにしております。
  
  あのシンガポール人のお友達などもずっとお付き合いされるのですね。
  
  ※海軍博物館の｢Destroyer｣は日本語では駆逐艦で自衛艦もＤＤ(Defense Destroyer、イージス護衛艦はＤＤＧ(Guided Missile Defense Destroyer)となります。

  唐辛子婆さん からの返信 2008/03/20 18:50:50

  RE: こういうパーティーがあるということは

  >アフガン行きを止めてくださって感謝しています。
  >考えていた頃の予定でマイレージのチケットを予約してＧＷに行った時には>カブールまで戦火が広がり大変な事になっていました。
  
  まあ！そうだったのですか！
  確かkioさんに「止めるための応援」を頼んだんでした。
  
  >ずっとカラチにおられてパキスタン、モヘンジョダロに行った折には
  >お会いできるかと思っておりました。
  
  残念でしたね。
  楽しい面白いことには終わりがはやくやってきてしまいます。
  
  カラチではトラベラーお一人だけとプチオフ会することができました。
  ブット元首相の地元ラルカナでＮＧＯをしていらっしゃる女性で
  miremoさんという方です。
  彼女についてもブログを1編つくりたいなと思っています。
  
  >あのシンガポール人のお友達などもずっとお付き合いされるのですね。
  
  そうですね。
  彼女もシンガポールに帰ったのですが
  お別れにくれた砥石は持ち帰ったので我が家にあります。
  包丁を研ぐ度にリリーを思い出す仕組み（笑）
  その砥いだ包丁で今しがた指先を切ってしまい
  かなりボタボタ血が滴り落ちました（泣）
  
  シンガポールに行くことがあったら真っ先に訪ねていくつもりです。
  一緒に自転車にのって市場に行く約束をしています。
  
  >※海軍博物館の｢Destroyer｣は日本語では駆逐艦で自衛艦も
  >ＤＤ(Defense Destroyer
  >イージス護衛艦はＤＤＧ(Guided Missile Defense Destroyer)となります。
  
  すごくお詳しいんですね！！！ありがとうございました。
  さっそく海軍博物館編に載せさせていただきました。

  arfaさん からの返信 2008/03/20 22:17:00

  海軍博物館：?公園

  案内分空白の写真の６枚目から
  対空高角機関砲、魚雷発射菅、艦橋のレーダー、爆雷、魚雷の後部(爆弾部分が外してあるもの)です。
  
  日本の呉の海上自衛隊教育隊にも同じように庭に魚雷など展示されています。
  魚雷は日本の６３ｃｍ酸素魚雷が史上最強で射程２万ｍ、英米の魚雷は射程５千ｍで爆発力も日本軍のは１.５倍程度あったようです。これは駆逐艦に積まれていました。潜水艦は５３ｃｍ酸素魚雷、航空魚雷は５３ｃｍ通常魚雷でした。現代では魚雷は追尾式水中ミサイルに取って代わられています。

  唐辛子婆さん からの返信 2008/03/20 22:49:58

  RE: こういうパーティーがあるということは

  ど・ど・どどうしてそんなに詳しいんですか？
  
  博物館編に早速また掲載させていただきますね。

  arfaさん からの返信 2008/03/21 08:41:28

  RE: こういうパーティーがあるということは

  早速、拝見しましたが★の注釈はちょっと気恥ずかしいですね。軍備に詳しいのは男の子でしたから武器には詳しくなります。
  大人になってからも未だに太平洋戦争の本はよく読んでいます。
  
  余談ですが第二次大戦時の日本陸軍陣地というのを読んだのですが、ヨーロッパ戦線では陣地に回りに鉄条網が轢いてありますよね。映画では太平洋戦線では鉄条網がないのです。不思議に思っていたら日本では鉄は貴重な軍事資源なので艦船や航空機に優先で回されて歩兵ごときの命を守る鉄条網は優先順位が低くて殆ど生産されなかったそうです。おそらく日中戦争の頃にはあったんでしょうが鉄が不足して来た頃にはなくなったのでしょうね。
  
  　　　　　　　　　　　　　　　それではまた。

  唐辛子婆さん からの返信 2008/03/22 12:43:47

  RE: こういうパーティーがあるということは

  ★の注釈はちょっと気恥ずかしいですね。
  
  そう書かれていたので削除したほうがいいのかなと思いましたが
  kokonoさんから「よくわかった、ありがとう」のカキコが届きました。
  お差し支えなければこのままでもいいでしょうか？
  
  >日本では鉄は貴重な軍事資源なので艦船や航空機に優先で回されて
  >歩兵ごときの命を守る鉄条網は優先順位が低くて殆ど生産されなかった
  
  戦時中、鍋釜にいたるまで供出させられたという話を思い出します。
  しかし、戦後の日本で初めて輸出されたものが沖縄の鉄くずだった
  というのも不思議ですね。
  
  

• SUR SHANGHAIさん 2008/03/18 08:18:10

  どこに行ってもそうですが…

  最近の上海ではもう驚かなくなりましたが、あるべき場所には贅沢な場所があって、その場所に見合う人々が集まってくるものですね。
  う〜ん、私と旦那が行ったら場違いだあ。(^^ゞ
  
  不思議にシュールな晩を過ごされたようですね。ご感想は如何でしたか？

  唐辛子婆さん からの返信 2008/03/20 13:46:03

  RE: どこに行ってもそうですが…

  >あるべき場所には贅沢な場所があって、その場所に見合う人々が
  >集まってくるものですね。
  
  ご返事が遅くなってすみません。
  本帰国して雑事におわれていたもんで。
  
  日本との経済格差によって私のようなシモジモでもこのような
  レセプションに参加できちゃうのが不思議です。
  
  >う〜ん、私と旦那が行ったら場違いだあ。(^^ゞ
  
  ダイジョウブ。
  夜の闇はすべてを隠してくれる・・・
  Ｇパンで参加しちゃった人もいたんですよ（爆）
  
  >不思議にシュールな晩を過ごされたようですね。ご感想は如何でしたか？
  
  これから後半のコメントを入れますね。
  痛烈な感想をどの程度オブラートに包むことが出来るか、ははは。