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驢馬市大街の南側一帯は古くからの平屋が建て込んいて<br />そこは北京の胡同といわれる路地などがあり、昔ながらの<br />生活の風景が見えますが、実は「大雑院」とも言われている<br />ところで、スラム化しているような場所です。<br /><br />何故スラム化したかについては文化大革命などの<br />影響で、以前の住人を追い出して、その後を数人の<br />住人に分割したなどの歴史的経過があり、四合院の<br />中庭にも建物を作り、違法な(多分)建物を増設していき、<br />四合院の中は幅2mにも満たない通路だけが残されて<br />いる状態になっています。<br /><br />また中国人の性向として、囲いの中に家を作って住みたいと<br />いう気持ちがあるのかもしれません。<br /><br />「大雑院」の「院」には囲まれた場所と言うで、その<br />「院」には裏口などは決して無く、表の入り口だけを作り、<br />そこには門を設けるのが普通です、四合院もそういった<br />形式ですが、その四合院が歴史的な理由もあり、その中に<br />家族ではなく知らない隣人が雑居するようになったのが<br />「大雑院」です。<br /><br />昔からの四合院ではなくても、とにかく周りを囲った「院」の中に<br />住みたいらしく、囲った中にゴミゴミと密集して住みたいようです。<br /><br />実は「大雑院」の「雑」があらわしているように、「大雑院」の<br />中はは乱雑で、とても汚いのです。ここをみていると中国人の<br />住み方は汚いと言う結論を出したくなります。<br /><br />トイレは外の共同トイレですから、トイレも無く、台所も満足な<br />物は無いようです。そして狭く、乱雑に物が置かれています。<br />壊れた自転車や、拾ってきたレンガ等等・・・・<br /><br />観光用の胡同や四合院は汚くないですが、実は四合院と<br />言っても、洗濯物を乾す場所も無い、「大雑院」なのです。<br />では洗濯物はどこに乾すか? 人が通る狭い通路にパンツも<br />ぶら下げてあります。通り道も狭いですが住んでる場所も<br />狭いです。 二坪位の家もあります。<br /><br />「大雑院」の中は、観光で胡同巡りをする人などには<br />想像もできない世界があるのです。<br /><br />家といっても拾ってきたレンガでチョコチョコッと作ってしまった<br />ような家ですから、危険であるとも言えるのは確かです。<br /><br />それでこのような平屋が広がる一帯を危険家屋として<br />危険家屋造プロジェクトと云う名目で、立ち退かせ<br />取り壊す計画が北京ではあちこちで進んでいます。<br /><br />驢馬市大街の南側一帯もまた「危改」プロジェクトとして<br />取り壊しの計画が進んでいて、ここには潘家胡同などの<br />路地や、康有為(日本の明治維新を模範として清朝の<br />改革をすすめようとした人、しかし失敗した)の<br />旧居がありますが、全て取り壊されるようです。<br /><br />歴史的遺物があったとしてもスラム化していては残す<br />わけにはいかないのかもしれません。

消え行く胡同・実は大雑院の取り壊し

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2007/12/08 - 2007/12/08

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牛街

牛街さん

驢馬市大街の南側一帯は古くからの平屋が建て込んいて
そこは北京の胡同といわれる路地などがあり、昔ながらの
生活の風景が見えますが、実は「大雑院」とも言われている
ところで、スラム化しているような場所です。

何故スラム化したかについては文化大革命などの
影響で、以前の住人を追い出して、その後を数人の
住人に分割したなどの歴史的経過があり、四合院の
中庭にも建物を作り、違法な(多分)建物を増設していき、
四合院の中は幅2mにも満たない通路だけが残されて
いる状態になっています。

また中国人の性向として、囲いの中に家を作って住みたいと
いう気持ちがあるのかもしれません。

「大雑院」の「院」には囲まれた場所と言うで、その
「院」には裏口などは決して無く、表の入り口だけを作り、
そこには門を設けるのが普通です、四合院もそういった
形式ですが、その四合院が歴史的な理由もあり、その中に
家族ではなく知らない隣人が雑居するようになったのが
「大雑院」です。

昔からの四合院ではなくても、とにかく周りを囲った「院」の中に
住みたいらしく、囲った中にゴミゴミと密集して住みたいようです。

実は「大雑院」の「雑」があらわしているように、「大雑院」の
中はは乱雑で、とても汚いのです。ここをみていると中国人の
住み方は汚いと言う結論を出したくなります。

トイレは外の共同トイレですから、トイレも無く、台所も満足な
物は無いようです。そして狭く、乱雑に物が置かれています。
壊れた自転車や、拾ってきたレンガ等等・・・・

観光用の胡同や四合院は汚くないですが、実は四合院と
言っても、洗濯物を乾す場所も無い、「大雑院」なのです。
では洗濯物はどこに乾すか? 人が通る狭い通路にパンツも
ぶら下げてあります。通り道も狭いですが住んでる場所も
狭いです。 二坪位の家もあります。

「大雑院」の中は、観光で胡同巡りをする人などには
想像もできない世界があるのです。

家といっても拾ってきたレンガでチョコチョコッと作ってしまった
ような家ですから、危険であるとも言えるのは確かです。

それでこのような平屋が広がる一帯を危険家屋として
危険家屋造プロジェクトと云う名目で、立ち退かせ
取り壊す計画が北京ではあちこちで進んでいます。

驢馬市大街の南側一帯もまた「危改」プロジェクトとして
取り壊しの計画が進んでいて、ここには潘家胡同などの
路地や、康有為(日本の明治維新を模範として清朝の
改革をすすめようとした人、しかし失敗した)の
旧居がありますが、全て取り壊されるようです。

歴史的遺物があったとしてもスラム化していては残す
わけにはいかないのかもしれません。

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  • 康有為の旧居

    康有為の旧居

  • 康有為の旧居の中に雑多な人が小屋の<br />ようなものを建てて住んでいる。<br /><br />これは中央の中庭であるが不思議なことに<br />元からの樹は残してある。元の樹を囲んで<br />小屋が作られている不思議な光景。

    康有為の旧居の中に雑多な人が小屋の
    ようなものを建てて住んでいる。

    これは中央の中庭であるが不思議なことに
    元からの樹は残してある。元の樹を囲んで
    小屋が作られている不思議な光景。

  • 康有為の旧居といっても<br />この長屋門みたいな建物だけが<br />古いものらしかった。<br /><br />古い建物はレンガの種類で分かる<br />古いレンガは黒っぽく青レンガと<br />呼ばれる。

    康有為の旧居といっても
    この長屋門みたいな建物だけが
    古いものらしかった。

    古い建物はレンガの種類で分かる
    古いレンガは黒っぽく青レンガと
    呼ばれる。

  • 大雑院の中は独特の<br />乱雑感がある。<br /><br />この住み方の汚さは中国人の<br />性向のように思えたしまうのだが。

    大雑院の中は独特の
    乱雑感がある。

    この住み方の汚さは中国人の
    性向のように思えたしまうのだが。

  • この門の中を院と言う。<br />この門の中に住んでいる<br />所帯は恐らく20以上、30くらいか。<br />雑居状態を大雑院という。<br /><br />所帯数は門に取り付けられた<br />電気のメーターから推測できる。住<br />所帯は住宅ごとにと言うより、部屋ごとに<br />住んでいると言った方がいいかもしれない。<br /><br />

    この門の中を院と言う。
    この門の中に住んでいる
    所帯は恐らく20以上、30くらいか。
    雑居状態を大雑院という。

    所帯数は門に取り付けられた
    電気のメーターから推測できる。住
    所帯は住宅ごとにと言うより、部屋ごとに
    住んでいると言った方がいいかもしれない。

  • これも大雑院の中を覗いたもの。<br />前の写真は古い屋敷が大雑院に<br />なった感じだが、これは門を作って<br />その中に住み着いたといった感じ。<br /><br />どうしても門の中に入って住みたい<br />感じで、広い通りには自分の家の口を<br />向けたくないらしい。家の入り口は<br />この門の中にある。<br /><br />練炭の燃えカスが積んであるが、練炭は<br />冬の暖房や炊事用として、ここでは<br />必需品。

    これも大雑院の中を覗いたもの。
    前の写真は古い屋敷が大雑院に
    なった感じだが、これは門を作って
    その中に住み着いたといった感じ。

    どうしても門の中に入って住みたい
    感じで、広い通りには自分の家の口を
    向けたくないらしい。家の入り口は
    この門の中にある。

    練炭の燃えカスが積んであるが、練炭は
    冬の暖房や炊事用として、ここでは
    必需品。

  • 胡同の中の張り紙。<br />引越しの対象となる家屋番号の<br />通知。 落書きされた文字は<br />一つは「取り壊し反対」<br />左の字は「汚職をやっつけろ」<br />と言う意味である。<br />

    胡同の中の張り紙。
    引越しの対象となる家屋番号の
    通知。 落書きされた文字は
    一つは「取り壊し反対」
    左の字は「汚職をやっつけろ」
    と言う意味である。

  • 胡同にはコートの小売店<br />なども有る。<br /><br />マネキンのタイプは中国の<br />特色有る社会主義じゃなくて、<br />特色有るマネキンである。<br /><br />特徴は髪がアップになっていて<br />頭の形が絶壁形であること。<br /><br />以前の中国のマネキンは全て<br />このタイプであった。

    胡同にはコートの小売店
    なども有る。

    マネキンのタイプは中国の
    特色有る社会主義じゃなくて、
    特色有るマネキンである。

    特徴は髪がアップになっていて
    頭の形が絶壁形であること。

    以前の中国のマネキンは全て
    このタイプであった。

  • ○の中の文字は「拆」の字で<br />「取り壊すぞ」と言う宣言だろう。<br /><br />取り壊し予定の通りの両側に<br />べたべたとこのマークが<br />書かれている。

    ○の中の文字は「拆」の字で
    「取り壊すぞ」と言う宣言だろう。

    取り壊し予定の通りの両側に
    べたべたとこのマークが
    書かれている。

  • 大雑院の必需品である練炭を<br />売り歩いているリヤカー。

    大雑院の必需品である練炭を
    売り歩いているリヤカー。

  • 胡同にある床屋、現在休憩中で<br />午後から営業するらしい。<br />理髪代は40円もしないくらい<br />安い。<br /><br />良くみて頂きたいのは、樹の位置である。<br />樹を切り倒さないで、樹を残して道に<br />増築がされている。<br /><br />これは違法建築ではないのか?<br />日本人の土地所有感覚からすると<br />理解できない光景である。

    胡同にある床屋、現在休憩中で
    午後から営業するらしい。
    理髪代は40円もしないくらい
    安い。

    良くみて頂きたいのは、樹の位置である。
    樹を切り倒さないで、樹を残して道に
    増築がされている。

    これは違法建築ではないのか?
    日本人の土地所有感覚からすると
    理解できない光景である。

  • これは立ち退きが完了した<br />部屋を壊したところ。<br /><br />何故、部屋ごとに壊すのか。<br />恐らく一つの所帯は一部屋だけを<br />使っていて、建物全体を<br />使っているわけではないから、<br /><br />立ち退きが終わった部屋、すなわち<br />一所帯ごとに壊して、そこが<br />再利用されないようにする為に<br />壊すらしい。<br /><br />建物全体を一気に壊せないから<br />らしい。<br /><br />

    これは立ち退きが完了した
    部屋を壊したところ。

    何故、部屋ごとに壊すのか。
    恐らく一つの所帯は一部屋だけを
    使っていて、建物全体を
    使っているわけではないから、

    立ち退きが終わった部屋、すなわち
    一所帯ごとに壊して、そこが
    再利用されないようにする為に
    壊すらしい。

    建物全体を一気に壊せないから
    らしい。

  • 取り壊した跡。何故か樹は大切にして<br />切らないようである。

    取り壊した跡。何故か樹は大切にして
    切らないようである。

  • ここでも大木残されている。<br />樹は大切にされているように<br />思える。

    ここでも大木残されている。
    樹は大切にされているように
    思える。

  • 大雑院の中、リヤカーも通れない道。<br />家がびっしり詰まっている。

    大雑院の中、リヤカーも通れない道。
    家がびっしり詰まっている。

  • 大雑院の門のあたりの、部屋が<br />取り壊されて、かっての庭の<br />あたりが露になたところ。<br /><br />以前の庭のあたりに小屋が<br />建てられている。これは建て増し<br />された物で、古いものではない事は、<br />レンガが赤い事から分かる。<br />庭というものが無くなり、通路に<br />布団が乾去れている。<br />

    大雑院の門のあたりの、部屋が
    取り壊されて、かっての庭の
    あたりが露になたところ。

    以前の庭のあたりに小屋が
    建てられている。これは建て増し
    された物で、古いものではない事は、
    レンガが赤い事から分かる。
    庭というものが無くなり、通路に
    布団が乾去れている。

  • これは不思議。何が不思議かと<br />いうと、今まさに取り壊しに<br />なる地区の中に四合院の中庭が<br />残っている四合院が有ったこと<br />である。<br /><br />昔の四合院の庭にはこのような<br />金魚鉢のような物が置かれて、<br />樹が植えられている優雅な空間が<br />有った。それがいつのまにか<br />雑多な家族が雑居する大雑院に<br />なってしまった。<br /><br />しかしこの四合院は奇跡的に<br />中庭が残されて残っていた。<br /><br />しかしここもまもなく取り壊され<br />ようとしている。<br /><br />実は、この家が珍しいと思った人<br />が私に以外にもいたようで、<br />この家の写真をGoogle maps の<br />地図に登録した人がいた。<br /><br />騾馬市だ大街から1kくらい<br />南の位置にこの家の写真が登録して<br />あるので興味がある人は見てみて<br />ください。<br />

    これは不思議。何が不思議かと
    いうと、今まさに取り壊しに
    なる地区の中に四合院の中庭が
    残っている四合院が有ったこと
    である。

    昔の四合院の庭にはこのような
    金魚鉢のような物が置かれて、
    樹が植えられている優雅な空間が
    有った。それがいつのまにか
    雑多な家族が雑居する大雑院に
    なってしまった。

    しかしこの四合院は奇跡的に
    中庭が残されて残っていた。

    しかしここもまもなく取り壊され
    ようとしている。

    実は、この家が珍しいと思った人
    が私に以外にもいたようで、
    この家の写真をGoogle maps の
    地図に登録した人がいた。

    騾馬市だ大街から1kくらい
    南の位置にこの家の写真が登録して
    あるので興味がある人は見てみて
    ください。

  • このガラクタの奥で人の話し声がした。<br />ここは既に取り壊しになった住居では<br />なく、大雑院の門から見える住宅である。<br /><br />はっきり見る為に、少し門の中に入って<br />みた。やはりガラクタに囲まれて、結構<br />凄い状態で住んでいる。<br /><br />北京にはゴミを溜め込んでいるというより<br />ガラクタを無造作に放置している人が多い。<br />やっぱり中国人の生活の仕方と言うのは<br />何だか汚いというか・・・・・・<br /><br />このあたりを見ていると、そう言う結論を<br />出したくなる。<br />

    このガラクタの奥で人の話し声がした。
    ここは既に取り壊しになった住居では
    なく、大雑院の門から見える住宅である。

    はっきり見る為に、少し門の中に入って
    みた。やはりガラクタに囲まれて、結構
    凄い状態で住んでいる。

    北京にはゴミを溜め込んでいるというより
    ガラクタを無造作に放置している人が多い。
    やっぱり中国人の生活の仕方と言うのは
    何だか汚いというか・・・・・・

    このあたりを見ていると、そう言う結論を
    出したくなる。

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