2006/08/06 - 2006/08/07
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night-train298さん
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8月6日(日)Grandas de Salime 14.9km
今日は距離が短いので楽だった。
この道には、アルベルゲの数も少ないので、毎日同じ距離を歩くことが出来ないのだ。
時には40km以上、時には15km。
湖を見ながら、くねくねと道は続く。
途中で素敵な山道になった。
そこで一人小走りに行くドロータをみつけた。
彼女は元々は東ヨーロッパの出身で、生まれはウィーンだと言う。
スペイン語ができなかったが、この道で目覚め、一生懸命スペイン語を話そうと努力していた。
フレンドリーな子だけど、群れには入ろうとしない。
遠慮しているのかもしれなかったが、一人で歩くのが好きなように見えた。
しばらく一緒に歩いて行くと、湖のそばまで来て、しばらくその景色を楽しんだ。
彼女は誰よりも歩くのが早かった。
昔の日本に生きていたら、飛脚になれただろう。山の中を、小走りで音も立てずに進んで行く。
次に休もうとすると、次々とみんながやってきた。
そろそろ休もうか、どこにしようかと考えることは同じである。
ラウラはブラックベリーを取りはじめた。
この道沿いのブラックベリーは、なかなかおいしかった。
今日のアルベルゲがある町は、お祭りの最中だった。
お祭りと言うと、みんな昼からBarで飲んでいるし、ケーキ屋も繁盛している。
そんな町の中心にアルベルゲがあった。
今日もベッドが足りない。
今回は三段ベッドの上の方はまだ空いていた。三段ベッドは滅多にお目にかかれないが。
今夜も誰かとベッドシェアになりそうだ。
シャワーを浴びて食事に行くと、この町にはいくつかレストランはあるだろうに、入ったレストランのほとんどの客が巡礼者だった。
まだ顔しか知らない人もいるし、最近名前を聞いた人もいる。
あっちこっちのテーブルで、グループ別に食事を楽しんでいた。
私たちが行くと、みんなが名前を呼んでくれる。
中にはオラヤ、ユリアもいるし、数日前に会ったきりだったホルヘもいて、挨拶に出てきてくれる。
新しいPrimitiboのメンバーが全員集合だった。
タコとポテトの煮物、イカリングフライ、デザートはチーズケーキ。
一度アルベルゲに戻り、軽く横になっておこう。今日はお祭りだから夜が遅いかもしれない。
どこが自分のベッドになるかわからなかったので、三段ベッドに登ってみた。
こわ〜い!落ちたら大変なので一番奥に入って寝ようとしても落ち着かない。
降りるにもひと苦労だった。
そうだ!巡礼証にスタンプをもらいに行こう。
町の人に聞きながら、スタンプを押してくれるBarに行った。
帰り道、公園で新しい巡礼者たちが輪になっている。ロベルトもいつのまにか輪に入っていた。
みんなは、小枝を集めてそのうちの1本を他を動かさないように取り出すゲームをして盛り上がっていた。
そこにいたのは、オラヤ、ユリア、ロベルト、ホルヘ、アギー、そして5人のスペイン人たち。
こんなつまらない遊びを楽しめる無邪気なスペイン人たちがなつかしくもあった。
私も輪に入れてもらいゲームを続けた。
かわりばんこにBarでワインやヒマワリの種を買ってきた。
オラヤはヒマワリの種の食べ方を伝授してくれた。
「種の丸い形の方を口に入れ、実を縦にして前歯で殻を割るのよ。そしてそれを開いてそのまま実だけど口に入れるの。」
なかなか難しい。
何度もトライしてだんだんマスターしてきた。
次は巻き舌の練習。
順番に巻き舌を披露してくれ、デジカメのビデオに次々に写していく。
今度はお祭りの行列がやってきた。
背が異様に高い人形の行列だ。
道に出てみる。
行列の後ろには、地元の人たちが民族衣装を着て演奏をして、賑やかだった。
みんなで移動して、夕食がてらBarに行くことにした。
そこでは誰かが買ってきたタパスをみんなでつまんでワインを飲み、すっかりお祭りの空気にのまれていく。
そこへマリア、ウシ、ビンゲンもやってきた。
オランダ人のミンケ、ドロータ、ベルギーの夫妻も加わり全員でパーティ会場へ。
まだ踊るにはスペインでは早い時間だったけれど、あまり夜更かしが出来ない巡礼者は、おかまいなしに踊り始める。
ベルギーの奥さんもみんなの輪に入って楽しくしている。
ロベルト、ウシ、マリアは踊りが上手。ウシとマリアはサルサダンスのスクールで知り合ったと言う。
ロベルトはさすがにダンスの先生だけあって、本格的。
そして一番すごかったのはユリア。
彼女はフラメンコが大好きで、一人でその世界に入っている。とても色っぽくて素敵だった。
だんだんみんな寝るために帰っていったが、最後に残ったのは、ユリア、オラヤ、ホルヘと私。
しばらく踊り狂ってから、アルベルゲに戻ると、しんと静まり返っていた部屋で、私のベッドはどこなんだろう?と探していると
三段ベッドの端に寝ていたロベルトが、向かい側の二段ベッドの上段を指し、
「そこだよ。」
と小さな声で合図した。
素直にそこに登って寝た翌日にわかったことは、二つの三段ベッドに、4人が寝ていたのだった。
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