2006/08/05 - 2006/08/05
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night-train298さん
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8月5日(土)La Mesa 30.6km
今日は朝食を取るようなBARはない。
ロベルトには、一緒に行けそうもないから、先に行って欲しいと伝えたが、マリアが一緒に歩いてくれた。
最初の登りはかなりキツかったけれど、山全体がピンクや黄色に染まるほど、ヘザーをはじめ、花が咲き乱れていた。
高い木はない。
だから遠くまでが見通せた。いくつもの山が連なり、今日はここから見える所よりも遠くまで行くのだろうか。
マリアは足を止め、道端の写真を写そうとしている。
いったい何を撮っているのだろうか。
見ると、小さな雑草に、細かい水滴が太陽に照らされて宝石のように光っているのだった。
私も真似をして一枚カシャリ!
今度はピンクの高山植物が・・・・。
二人でカシャリ!
道はどんどん美しくなっていく。
頂上には馬が数頭いた。
今度は山を下って行く。
しばらく歩くとマリアはポケットから石を取り出した。
「これはドイツから持ってきたの。お守りのようにしていたけど、もう要らないからここに置いていきたいの。」
マリアとは、言葉が通じにくい面もあった。
いくらスペイン語が上手とはいえ、ドイツ訛りがあったりで、スペイン人とやりとりするよりは難しかった。
でも、私たちには言葉は重要ではなかった。
黙って歩いていても、気持ちが通じ合い、趣味が合った。
ドイツ人で旧東ドイツ育ちのマリアには聞いてみたいことがあった。
「東西ドイツが統合された時、マリアはどう思った?」
忘れもしない、1989年のこと、当時イギリスで見たこの大きなニュースは、私の心を打った。
「その時は恐かったわ、みんなそうよ。今より良くなるなんて思えなかった。みんな仕事を持っていたのに、これからは失業する人が出てくる。どんなことになるのか恐ろしかったのよ。」
顔が少し険しくなった。
私たちの思いとは違い、喜びや開放感ではなく、不安な気持ちの方が強かったのだ。
マリアが二十歳の頃のことだった。
山の上に小さな集落があった。
そこで水をもらって話を聞くと、この村の人口は一人。水をくれた二人の男性は、たった一人の村人の知り合いで、旅行でここに滞在していると言う。
スペイン人の休日って個性的だわ。マリアと共に感心した。
途中二人で休んでいると、若い女性が通りがかった。
私たちはつい
「またあとでね!」
と、口癖のようにスペイン語で言ってしまったが、その女性はその瞬間、ぎこちない様子だった。
マリアは
「きっとドイツ人だわ。持っていたゴザが決め手なの、あれはドイツ人の証拠よ。」
20kmほど歩いてBarに行くと、みんなが食事を終えてコーヒーを飲んでいた。
ラウラも居て、すっかりこのグループにとけ込んでいる。
サンドウィッチとビール、コーヒーを次々と平らげる。
先ほど会った女性も、隣のテーブルに座ってサラダを食べていた。
彼女はドロータというオーストリア人であった。
今日のアルベルゲの周辺にも、レストランもお店もないと言うことで、4.5kmほど手前の村で、大量に食物を買う。
それをみんなで手分けして持っていく。
重いものを持つのが嫌いな私も、こればっかりは仕方がない。(一人だったら、軽いものを少ししか持たないと思うが)
ワイン、ジュースも大量。大きなパンやチーズ、バナナや果物など、重いものばかりだ。
アルベルゲが見えて来た頃、先に着いたマリアがオラヤとユリアと共にこちらに向かってきた。
今から乳搾りに行くと言うので一緒に行こうと誘われた。
臭い牛小屋に入り、一頭づつ乳搾りをしていく。ユリアは楽しそうに乳搾りを手伝い、オラヤが写真に写す。
二人はいつも元気で明るい女の子たちだった。
アルベルゲに着くと、今日も満員だった。
私たちは向かい側の教会の土間を借りて寝ようという話になった。
教会をの覗いてみると、暗くて寒い。ただ一つの救い(?)は、ワインがたくさん置かれていることだった。
アルベルゲには、見知らぬ人たちがほとんどだった。
先ほど出会ったドロータもいた。
また別の女性に話しかけられた。
ハンガリーから来たアギーだった。
アギーは英語が上手だが、スペイン語はもっと上手だった。
今は一年間サラマンカで語学留学をしていて、将来はスペイン語の先生になりたいそうだ。
オラヤがそばにきた。
「今夜は私たちのベッドに、あなたは寝るのよ。ベッドが二つあるから、ユリアと三人でベッドをくっつけて横に並んで寝ればいいの。」
寒そうな教会の床で寝るはずだったのに、なんて暖かいお申し出だろう。
アルベルゲの中に入ると、ベルギー人の夫妻もいた。
ベッドがなくて心配してくれていたが、オラヤたちにスペースをもらった話をすると、うれしそうにしてくれた。
ベッドは真ん中にスペースがあって少々寝づらかったが、朝まで熟睡することができた。
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