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新緑の世界遺産・屋久島で、<br />縄文杉に会うため、登山に初挑戦。<br />若葉と潮は薫り、水の音・鳥の歌は耳を奪います。<br />屋久杉千年の息吹に精霊を感じた、忘れえぬ旅です。<br /><br />※訪問地〜縄文杉登山、白谷雲水峡

屋久島旅行記‘06

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2006/05/16 - 2006/05/18

1004位(同エリア1662件中)

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arzaga10

arzaga10さん

新緑の世界遺産・屋久島で、
縄文杉に会うため、登山に初挑戦。
若葉と潮は薫り、水の音・鳥の歌は耳を奪います。
屋久杉千年の息吹に精霊を感じた、忘れえぬ旅です。

※訪問地〜縄文杉登山、白谷雲水峡

一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
ANAグループ

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  •  羽田から鹿児島まで飛び、鹿児島港から高速船で<br />屋久島をめざします。今回は、弟との二人旅でした。<br />桜島は雨雲にすっぽり覆われ、裾野を覗かせるのみ。<br />かなりの雨が降っていました。<br /> 実は予約していた高速船が欠航になり、途方に暮れ<br />たのですが、船を運航する会社がもう一社あることを<br />思い出し、問い合わせると「予定通り運行します」と、<br />あっけなくも頼もしい返事。無事、屋久島に辿り着いた<br />のでした。

     羽田から鹿児島まで飛び、鹿児島港から高速船で
    屋久島をめざします。今回は、弟との二人旅でした。
    桜島は雨雲にすっぽり覆われ、裾野を覗かせるのみ。
    かなりの雨が降っていました。
     実は予約していた高速船が欠航になり、途方に暮れ
    たのですが、船を運航する会社がもう一社あることを
    思い出し、問い合わせると「予定通り運行します」と、
    あっけなくも頼もしい返事。無事、屋久島に辿り着いた
    のでした。

  •  屋久島も当然のように雨でした。宮之浦港の近くで<br />予約していたレンタカーを拾い、惣菜から日曜大工の<br />道具まで揃うスーパーに寄ってから、山道を走ること<br />10分ほど。コテージ型の宿に到着です。携帯電話は<br />通じません。<br /> 屋久島はとにかく雨が多い所です。年間の降水量は<br />東京の3倍近く。「月に35日雨が降る」とか、「島の<br />どこかでいつも必ず雨が降っている」などと言われて<br />いるそうです。

     屋久島も当然のように雨でした。宮之浦港の近くで
    予約していたレンタカーを拾い、惣菜から日曜大工の
    道具まで揃うスーパーに寄ってから、山道を走ること
    10分ほど。コテージ型の宿に到着です。携帯電話は
    通じません。
     屋久島はとにかく雨が多い所です。年間の降水量は
    東京の3倍近く。「月に35日雨が降る」とか、「島の
    どこかでいつも必ず雨が降っている」などと言われて
    いるそうです。

  •  日没まで時間がありそうだったので、島の周りを<br />ドライブすることにしました。屋久島の特徴を表す<br />表現がもう一つ。「洋上のアルプス」です。海抜0の<br />海岸線から1900mの九州最高峰まで一気に駆け<br />上がるような地形のためです。標高差が大きいため、<br />亜熱帯〜冷温帯と気候が幅広く、植生も多様です。<br /> 高速船から島影が見えた時、弟が「鬼が島みたい」<br />と言いました。ちょうどそんな感じの、海の上に山が<br />にょきっと聳えているようなシルエットなのです。

     日没まで時間がありそうだったので、島の周りを
    ドライブすることにしました。屋久島の特徴を表す
    表現がもう一つ。「洋上のアルプス」です。海抜0の
    海岸線から1900mの九州最高峰まで一気に駆け
    上がるような地形のためです。標高差が大きいため、
    亜熱帯〜冷温帯と気候が幅広く、植生も多様です。
     高速船から島影が見えた時、弟が「鬼が島みたい」
    と言いました。ちょうどそんな感じの、海の上に山が
    にょきっと聳えているようなシルエットなのです。

  •  一方、海です。屋久島は周囲130km、五角形ぎみの<br />円形(なんじゃそりゃ)をしています。その北西部に<br />ある「田舎浜」というビーチです。クリーム色の砂が<br />美しいこの浜は、5〜7月頃にかけてウミガメが産卵<br />に来ることで知られています。ちょうどこの時期には<br />産卵の観察ツアーも行われます。今回の旅の中でも、<br />後日ツアーに参加することにしました。

     一方、海です。屋久島は周囲130km、五角形ぎみの
    円形(なんじゃそりゃ)をしています。その北西部に
    ある「田舎浜」というビーチです。クリーム色の砂が
    美しいこの浜は、5〜7月頃にかけてウミガメが産卵
    に来ることで知られています。ちょうどこの時期には
    産卵の観察ツアーも行われます。今回の旅の中でも、
    後日ツアーに参加することにしました。

  •  島は緑で溢れています。中でも印象的だったのが、<br />木々や岩肌を覆うコケ。高温多湿なので、よく育つの<br />でしょう。道路のアスファルトにもたくましく生え、<br />白いラインを消してしまうほどの勢いでした。<br /> 耳を澄ますと、島のどこにいても水の音が聞こえて<br />きます。海の近くでは波、山の近くでは川や滝です。<br />そしてそこに、常に数種類の生き物の鳴き声が重なり<br />ます。鳥や虫、そしてサルとおぼしき声です。まるで<br />自然の音楽。エンジンを停めて聴き入りました。

     島は緑で溢れています。中でも印象的だったのが、
    木々や岩肌を覆うコケ。高温多湿なので、よく育つの
    でしょう。道路のアスファルトにもたくましく生え、
    白いラインを消してしまうほどの勢いでした。
     耳を澄ますと、島のどこにいても水の音が聞こえて
    きます。海の近くでは波、山の近くでは川や滝です。
    そしてそこに、常に数種類の生き物の鳴き声が重なり
    ます。鳥や虫、そしてサルとおぼしき声です。まるで
    自然の音楽。エンジンを停めて聴き入りました。

  •  ヤクザルの群れに会いました。ニホンザルの亜種<br />で、より小型なんだそう。こちらには関心を示さず、<br />親子と思しきいくつかの集まりになって、寄り添う<br />ように身を寄せ合っていました。<br /> 以前、日光のいろは坂で野生のニホンザルに威嚇<br />されたことがあるため、サルといえば獰猛なイメージ<br />を持っていましたが、認識を改めるような穏やかな<br />様子でした。

     ヤクザルの群れに会いました。ニホンザルの亜種
    で、より小型なんだそう。こちらには関心を示さず、
    親子と思しきいくつかの集まりになって、寄り添う
    ように身を寄せ合っていました。
     以前、日光のいろは坂で野生のニホンザルに威嚇
    されたことがあるため、サルといえば獰猛なイメージ
    を持っていましたが、認識を改めるような穏やかな
    様子でした。

  •  初日最後のお楽しみは夕食。屋久島名物を求めて<br />宮之浦にある居酒屋へ。カウンターと小上がりのある<br />店は、地元の人もよく利用するようでした。<br /> 一品目は「首折れサバ」の刺身。水揚げしてすぐに<br />サバの首を折り、血抜きをして鮮度を保つそうです。<br />もちろん酢で締めたりはしていません。「サバ観」を<br />覆す味でした。締めサバももちろんおいしいですが、<br />こちらは酢がない分、たっぷりした脂がダイレクトで<br />舌に届きます。ありがたや…。。。

     初日最後のお楽しみは夕食。屋久島名物を求めて
    宮之浦にある居酒屋へ。カウンターと小上がりのある
    店は、地元の人もよく利用するようでした。
     一品目は「首折れサバ」の刺身。水揚げしてすぐに
    サバの首を折り、血抜きをして鮮度を保つそうです。
    もちろん酢で締めたりはしていません。「サバ観」を
    覆す味でした。締めサバももちろんおいしいですが、
    こちらは酢がない分、たっぷりした脂がダイレクトで
    舌に届きます。ありがたや…。。。

  •  二品目は、トビウオの唐揚げ。片栗粉がまぶされ、<br />翼のようにヒレを広げた、「飛んで」いる時の姿の<br />まま登場。驚きました。サンマより身が厚くて短く、<br />身は淡白な白身。揚げてあるからこそ、ちょうどいい<br />コクが出てます。ヒレも煎餅みたいに食べられます。<br />一仕事終えた板前のおじさんに訊くと、ヒレを開いた<br />まま油にくぐらせて「姿揚げ」に仕上げるそうです。

     二品目は、トビウオの唐揚げ。片栗粉がまぶされ、
    翼のようにヒレを広げた、「飛んで」いる時の姿の
    まま登場。驚きました。サンマより身が厚くて短く、
    身は淡白な白身。揚げてあるからこそ、ちょうどいい
    コクが出てます。ヒレも煎餅みたいに食べられます。
    一仕事終えた板前のおじさんに訊くと、ヒレを開いた
    まま油にくぐらせて「姿揚げ」に仕上げるそうです。

  •  一夜明けて、2日目。今回の旅のメインイベント、<br />縄文杉登山に出かけました。朝4時、まだ暗いうちに<br />起き出して、宮之浦の宿からレンタカーで1時間、<br />5時頃に「荒川登山口」に着きました。<br /> …が、豪雨でした。縄文杉登山は往復で半日かかる<br />道のりです。本当に行けるのか不安になりましたが、<br />他の登山客も続々と集まってくるし、ともかく出発。<br />片道10キロのうち最初の8キロは、伐採した杉の木を<br />運ぶためのトロッコの軌道に沿って歩きます。

     一夜明けて、2日目。今回の旅のメインイベント、
    縄文杉登山に出かけました。朝4時、まだ暗いうちに
    起き出して、宮之浦の宿からレンタカーで1時間、
    5時頃に「荒川登山口」に着きました。
     …が、豪雨でした。縄文杉登山は往復で半日かかる
    道のりです。本当に行けるのか不安になりましたが、
    他の登山客も続々と集まってくるし、ともかく出発。
    片道10キロのうち最初の8キロは、伐採した杉の木を
    運ぶためのトロッコの軌道に沿って歩きます。

  •  登山口を出てからしばらくは、景色が変化に富んで<br />いて飽きません。昔の集落あとや、トロッコの軌道を<br />川に渡すための橋などに出会いながら、大雨の中を<br />妙にルンルンで歩きました。橋はあくまでトロッコ用<br />らしく、手すりのないものもあります。7〜8mほど<br />下に増水した川がしぶきを上げているのを見下ろすと<br />ゾクゾクします。<br /> 心配だった雨も、ゴアテックス素材のトレッキング<br />シューズと雨合羽で完全防水。快適に歩けました。

     登山口を出てからしばらくは、景色が変化に富んで
    いて飽きません。昔の集落あとや、トロッコの軌道を
    川に渡すための橋などに出会いながら、大雨の中を
    妙にルンルンで歩きました。橋はあくまでトロッコ用
    らしく、手すりのないものもあります。7〜8mほど
    下に増水した川がしぶきを上げているのを見下ろすと
    ゾクゾクします。
     心配だった雨も、ゴアテックス素材のトレッキング
    シューズと雨合羽で完全防水。快適に歩けました。

  •  2時間も歩くと雨足は弱まり、陽も射してきました。<br />トロッコ軌道は延々と続いています。ただの山道より<br />格段に歩きやすいのですが、正直言って、疲れと共に<br />だんだんうんざりもしてきます。<br /> でもそんな時、目の前に島の鹿、ヤクシカの親子が<br />現れました。本州で見るシカより小柄です。さすがに<br />こちらを警戒していましたが、それでも10mくらいの<br />距離では逃げません。単調になった道のりに新鮮な<br />驚きを添えてもらい、疲れを忘れました。

     2時間も歩くと雨足は弱まり、陽も射してきました。
    トロッコ軌道は延々と続いています。ただの山道より
    格段に歩きやすいのですが、正直言って、疲れと共に
    だんだんうんざりもしてきます。
     でもそんな時、目の前に島の鹿、ヤクシカの親子が
    現れました。本州で見るシカより小柄です。さすがに
    こちらを警戒していましたが、それでも10mくらいの
    距離では逃げません。単調になった道のりに新鮮な
    驚きを添えてもらい、疲れを忘れました。

  •  トロッコの軌道をようやく歩き終えると、いよいよ<br />本格的な登山道に入ります。登山はほぼ未経験。<br />網の目のような木の根に足を取られそうになったり、<br />チェーンを渡した岩盤の上を慎重に歩いたりして、<br />少しずつ少しずつ登っていきました。<br /> 雨は上がっていました。○○まであと〜キロという<br />見どころまでの距離を示す看板に励まされながら、<br />鬱蒼と茂る杉の森を進みました。

     トロッコの軌道をようやく歩き終えると、いよいよ
    本格的な登山道に入ります。登山はほぼ未経験。
    網の目のような木の根に足を取られそうになったり、
    チェーンを渡した岩盤の上を慎重に歩いたりして、
    少しずつ少しずつ登っていきました。
     雨は上がっていました。○○まであと〜キロという
    見どころまでの距離を示す看板に励まされながら、
    鬱蒼と茂る杉の森を進みました。

  •  ハート型の空。「ウィルソン株」という巨大な杉の<br />切り株の中です。あの豊臣秀吉が切るよう命じたと<br />いわれている巨木は、切り株の中が腐ってぽっかりと<br />穴が空いています。広さはなんと10畳ほど。中には<br />小さな祠があり、お供え物がしてありました。ここで<br />一休みするため、登山者も入れ替わり立ち代わり<br />やってきます。きつい登山もこのあたりまで来ると<br />最終盤。縄文杉は目前です。

     ハート型の空。「ウィルソン株」という巨大な杉の
    切り株の中です。あの豊臣秀吉が切るよう命じたと
    いわれている巨木は、切り株の中が腐ってぽっかりと
    穴が空いています。広さはなんと10畳ほど。中には
    小さな祠があり、お供え物がしてありました。ここで
    一休みするため、登山者も入れ替わり立ち代わり
    やってきます。きつい登山もこのあたりまで来ると
    最終盤。縄文杉は目前です。

  •  そして登り始めて5時間、ついに縄文杉と対面。<br />樹齢は、2千年とも7千年ともいわれています。今の<br />姿の日本列島ができるよりも前に生まれたなんて。<br /> 写真ではまるで伝わりませんが、そのごつごつした<br />幹は、円柱ではなくそそり立つ壁に見えるほど巨大。<br />木という生物として認識できる大きさを超えていて、<br />命が宿っていることがむしろ不思議に思えました。<br />自然と、普段ならまず出てくることのない「精霊」と<br />いう言葉が頭に浮かび、しばし立ち尽くしました。

     そして登り始めて5時間、ついに縄文杉と対面。
    樹齢は、2千年とも7千年ともいわれています。今の
    姿の日本列島ができるよりも前に生まれたなんて。
     写真ではまるで伝わりませんが、そのごつごつした
    幹は、円柱ではなくそそり立つ壁に見えるほど巨大。
    木という生物として認識できる大きさを超えていて、
    命が宿っていることがむしろ不思議に思えました。
    自然と、普段ならまず出てくることのない「精霊」と
    いう言葉が頭に浮かび、しばし立ち尽くしました。

  •  縄文杉の脇にある櫓のような休憩所で食事。弟が<br />コーヒーを淹れてくれました。贅沢な一杯。この時は<br />まだ雨でしたが、帰路につくと止んでくれました。<br /> 来た道を引き返すだけなので、目新しさは期待して<br />いませんでしたが、ウィルソン株に戻る頃に陽が差し<br />始め、やがてピーカンに変わりました。大逆転です。<br />すると、何やら甘い香りがしてきました。森の新緑が<br />一斉に薫りだしたのです。なんという清々しさ。足取<br />りも軽くなり、スタートから11時間でゴールしました。

     縄文杉の脇にある櫓のような休憩所で食事。弟が
    コーヒーを淹れてくれました。贅沢な一杯。この時は
    まだ雨でしたが、帰路につくと止んでくれました。
     来た道を引き返すだけなので、目新しさは期待して
    いませんでしたが、ウィルソン株に戻る頃に陽が差し
    始め、やがてピーカンに変わりました。大逆転です。
    すると、何やら甘い香りがしてきました。森の新緑が
    一斉に薫りだしたのです。なんという清々しさ。足取
    りも軽くなり、スタートから11時間でゴールしました。

  •  「ええわぁ〜」とばかりに、路肩でグルーミング中の<br />ヤクザル。クルマで対向車線を走っても逃げません。<br />サルにもシカにも出会いました。夜には、屋久島を<br />代表するもうひとつの動物、ウミガメの産卵を見に<br />行きます。早朝からの縄文杉登山でクタクタでしたが、<br />ちょうどこの時期から観察ツアーが始まると知って、<br />事前に予約していたのです。

     「ええわぁ〜」とばかりに、路肩でグルーミング中の
    ヤクザル。クルマで対向車線を走っても逃げません。
    サルにもシカにも出会いました。夜には、屋久島を
    代表するもうひとつの動物、ウミガメの産卵を見に
    行きます。早朝からの縄文杉登山でクタクタでしたが、
    ちょうどこの時期から観察ツアーが始まると知って、
    事前に予約していたのです。

  •  で、産卵観察会へ。永田地区にある「いなか浜」に<br />集合しました。アカウミガメの上陸が確認されると、<br />主催者が誘導。物陰からこっそり見守るのを想像して<br />いましたが、60人の参加者が大胆にウミガメを包囲。<br />産卵前に近づくと海に引き返すけれど、産み始めれば<br />逃げも隠れもしないそうです。ピンポン玉みたいな<br />卵が産み落とされるのを、懐中電灯で照らして観察。<br />可哀相な気がしましたが、ツアーで観察するのが、<br />自然の生態への影響を極力抑える方法なのでしょう。

     で、産卵観察会へ。永田地区にある「いなか浜」に
    集合しました。アカウミガメの上陸が確認されると、
    主催者が誘導。物陰からこっそり見守るのを想像して
    いましたが、60人の参加者が大胆にウミガメを包囲。
    産卵前に近づくと海に引き返すけれど、産み始めれば
    逃げも隠れもしないそうです。ピンポン玉みたいな
    卵が産み落とされるのを、懐中電灯で照らして観察。
    可哀相な気がしましたが、ツアーで観察するのが、
    自然の生態への影響を極力抑える方法なのでしょう。

  •  3日目は最終日。ハイキングコースとして人気の<br />白谷雲水峡に出かけました。散策路が整備されて<br />いて、歩きづらい箇所はほとんどありません。晴れて<br />いましたが、新緑と苔の織り成す昼なお暗い森の中。<br />小川や屋久杉、突然出会う動物たちと、変化に富んで<br />いて見飽きることのない景色が続いていました。<br /> スタートから1時間ほどのハイクで、「もののけ姫」の<br />舞台のモデルになったというエリアに出ました。

     3日目は最終日。ハイキングコースとして人気の
    白谷雲水峡に出かけました。散策路が整備されて
    いて、歩きづらい箇所はほとんどありません。晴れて
    いましたが、新緑と苔の織り成す昼なお暗い森の中。
    小川や屋久杉、突然出会う動物たちと、変化に富んで
    いて見飽きることのない景色が続いていました。
     スタートから1時間ほどのハイクで、「もののけ姫」の
    舞台のモデルになったというエリアに出ました。

  •  その名も「もののけの森」。複雑に枝を絡ませあう<br />巨木と、それらを覆い尽くす苔たちの世界。屋久杉の<br />森のような生命の躍動感や迫力とは違いました。<br />文字通り森閑として、時間が停まっているかのような<br />空間。訪れる者を拒むような厳しい自然の風情はく、<br />逆に心を惑わすような異形の木々の造形は、まるで<br />おとぎ話で迷い込む森のようでした。<br /> 人の世の忙しさの中に戻っていく自分をはっきりと<br />意識しつつ、この薫る島を後にしました。<br />                       (おわり)

     その名も「もののけの森」。複雑に枝を絡ませあう
    巨木と、それらを覆い尽くす苔たちの世界。屋久杉の
    森のような生命の躍動感や迫力とは違いました。
    文字通り森閑として、時間が停まっているかのような
    空間。訪れる者を拒むような厳しい自然の風情はく、
    逆に心を惑わすような異形の木々の造形は、まるで
    おとぎ話で迷い込む森のようでした。
     人の世の忙しさの中に戻っていく自分をはっきりと
    意識しつつ、この薫る島を後にしました。
                           (おわり)

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