2007/08/24 - 2007/08/26
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STAMP MANIAさん
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青春18きっぷで行く大曲の花火。
「ムーンライトえちご」から羽越線の普通列車を乗り継いで、秋田へ。
秋田から花火会場のある大曲へは、この日にしか乗れない珍しい臨時列車、「花火10号」で。
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新宿から夜行快速「ムーンライトえちご」で出発。
懐かしい国鉄色の特急型電車が使われている。
座席は新型特急電車と同等の物にリニューアルされており、そこそこ快適。 -
朝5時前に終点の新潟駅に到着。
村上行の快速列車に乗換。
列車は同じホームの反対側で待っているので、「ムーンライトながら」到着後の大垣駅のような悲惨な状況にはならない。
もっとも、かつてのムーンライトえちごは新宿〜村上間の運転だったので、こんな早朝に眠い目をこすりながらの乗換を強いられることは無かったのだが…。
車両は新潟近郊で使われている通勤型電車、E127系の6両編成。
3ドアオールロングシートで、東北で一般的な701系に似ている。 -
村上駅に到着するかなり手前で、列車は一旦信号停止。
暫く停車した後、徐行で村上駅構内に進入、という面倒なことをする。
というのも、この列車、村上駅では、この先酒田行列車が既に止まっているホームと同じホームに入線するから。
よくある「同じホームの反対側」ではなく「同じホームの同一面」に2列車が止まる、という珍しいやり方。
前方に酒田行のディーゼルカーが止まっているのが見える。 -
村上駅に到着。
新潟から乗ってきた列車は、乗換先列車の直前に停車する。
ある意味バリアフリーだが、なぜ取扱が簡単な「同じホームの反対側」に入線するやり方ではないのか、謎である。
新潟駅での乗換が平和な反面、ここ村上駅ではちょっとした席取り合戦が展開される。
村上駅到着前には、乗り慣れた乗客が先頭車両に集まり始め、駅到着と同時に、酒田行の列車に向かってダッシュを始める。
酒田行の列車は昔ながらのボックスシートで着席定員には余裕があり、乗換客が席にあぶれることは滅多になさそうだが、何故か皆ダッシュする。
快速列車の入線方法同様、村上駅の謎の一つ。
景色の良い海側席を取るため、という説(?)が有力らしいが、ダッシュしている客を観察していると、結構山側にも座っている。
皆が走るのでつられて走っているだけか? -
村上駅を出発すると、まもなく海沿いに出る。
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桑川駅。
この駅の付近の海岸は「笹川流れ」と呼ばれる景勝地。
十数kmにわたって奇岩地形が続く。
ここ桑川駅はその玄関口に当たる駅で、近くから遊覧船が出ている。
また、この駅は夕日が美しい場所としても有名。 -
桑川駅〜今川駅間。
遊覧船から見る景観にはとても及ばないであろうが、奇岩の一部は車窓からも眺められる。
沖に見えるのは粟島であろう。 -
今川駅〜越後寒川駅間。
列車が越後国から出羽国に入ると、急に乗客が増える。
大部分は鶴岡に通学する高校生。 -
酒田駅に到着。
改札付近では昆虫や観賞用の金魚を飼っていたりと、面白い駅だが、なんと言っても目立つのはこの獅子。
この駅では1時間以上の待ち時間があるのだが、駅は酒田の市街地から離れているため、周辺には何もなく、時間を潰すのに苦労する。 -
秋田行の列車に乗換。
出ました! 悪名高い701系電車!!
かなりの長距離を走るにもかかわらず、オールロングシートの通勤型電車。
かつて東北地方では、普通列車も電気機関車が客車を引っ張るという非効率な運転をしていたらしい。
地方路線では都市部で使われた中古車が利用されることが多いが、東北の大部分は都市部に多い直流電化ではなく交流電化なので、適当な中古車が無かったためとか。
それを解消するため、思い切って新造されたのがこの701系。
製造目的が合理化ただ一点と言っても過言ではない車両なので、県境区間はともかく、始終点付近では立客の方が多い程の混雑も珍しくない。
確かに合理化には貢献している。
最近では、ラッシュ時は別として、閑散時も長編成で運転している都会の路線より、合理化の進んだローカル線の方が混雑していることも。 -
701系の車内。
通勤電車そのもの。
さすがにトイレは付いているが。 -
秀麗無比なる鳥海山。
酒田駅を出発した列車は、真っ直ぐ鳥海山に向かって走る。
鳥海山は山形/秋田県境にまたがる火山で、この地方の象徴的な山。
「秀麗〜」とは『秋田県民歌』冒頭の歌詞。
頂上こそ山形県内にあるが、秋田県の誇る山でもあるようだ。
ところで、なぜ秋田県に縁もゆかりも無い人間がそんな歌を知っているかというと、これから行く大曲の花火のフィナーレで毎回流れる曲だから。 -
象潟付近。
一面の田園風景の中に松の生えた小島のような隆起が多数見られる不思議な風景。
宮城県の松島の陸上版のような景観だが、実際その印象は間違っておらず、かつては本当に松島のような場所だったらしく、その後、地震による海底の隆起と干拓による農地化により、現在のような地形になったそうだ。
遠くに見えるのは鳥海山。 -
羽後亀田駅〜岩城みなと駅間。
車窓には真っ青な日本海。
羽越線+海と言えば、何と言っても笹川流れの車窓が有名だが、秋田県内区間も見逃せない車窓が続く。
というより、村上以北の羽越線は、庄内平野と羽後本荘付近以外、海また海の車窓と言ってよい。 -
下浜駅。
上り列車と交換待ちのため停車中。
気持ちの良いローカル駅。
海の向こうに「狂瀾吼え立つ男鹿半島」(『秋田県民歌』より)が見えてくると、やがて列車は海岸線と別れ、秋田市街地が近付く。 -
昼前に秋田駅到着。
全国から集まった花火見物客で駅はかなりの混雑。
東京駅並にありとあらゆる方言が飛び交っていて面白い。
今年は秋田県で国体が開催されるらしく、街は秋田国体のマスコット「スギッチ」で一杯。 -
今晩の宿泊先に荷物を預け、列車で大曲へ向かう。
この大曲の花火は、秋田のJRにとって最大のイベントで、秋田新幹線を含め、臨時列車が大増発される。
臨時列車にはもちろん701系通勤電車が使用されるのだが、2両か3両のユニットをいくつも繋げて最大7両で走る姿は意外と格好良い。
臨時列車は“通勤電車”の癖に愛称を名乗っており、秋田方面が「花火」号、院内方面が「スターマイン」号、盛岡方面が「ナイアガラ」号と名付けられている。
何とも安直な命名ではあるが…。
今回乗車したのは、秋田駅15:30発の快速「花火10号」。
大曲の花火関係の臨時列車のうち、唯一の快速列車で、秋田〜大曲間をノンストップで走る。
この列車のみ、乗車方法が特殊で、他の列車は臨時列車も含めていつでも改札を通れるのだが、この「花火10号」だけは、発車直前まで改札内に入ることができない。
乗客は出発の1時間程前から改札前に列を作らされ、出発30分前には、改札待ちの列が東口の階段まで伸びていた。
この時間なら、まだ1本前の各駅停車(「花火10号」より先に大曲到着予定)に乗れる筈で、何十分も列に並んでまで「花火10号」を待つ必要は全く無いのだが、何故か皆この列に並ぼうとする。
列があるとその後に並んでしまう心理だろうか?
驚いた事に、この列には添乗員に引率されたツアー客も並んでいた。
添乗員の旗には誰でも知っているツアーブランドのロゴが。
大手旅行会社といえども、大曲までの交通手段を確保するのは困難なようだ。 -
発車15分前位に、やっと改札が始まる。
ホームへの階段が狭いので、列の進みは非常に遅い。
列は秋田新幹線の改札へと続いていた。
改札上の案内板も、「花火10号」は奥羽本線の方ではなく、秋田新幹線の方に出ている。
「のりば」として表示されている12番ホームは、秋田新幹線のホーム。
これが、出発直前まで改札内に入れてもらえない理由。
「花火10号」は快速列車なので、特急券等は必要なく、改札で特急券チェックを行なう新幹線旅客との混同を防ぐ必要がある、ということ。
列に並んでいる間に駅員がまわって来て切符への入鋏を済ませているので、自動改札は素通り出来るようになっている。
というか、この自動改札機は本来秋田新幹線専用なので、そもそも「花火10号」の改札には使用できない。 -
そもそも、何故「花火10号」だけが新幹線ホームから発車するかと言うと、この列車は秋田新幹線の線路を走るから。
秋田新幹線は在来線のレール幅(狭軌=1067mm)を新幹線と同じ幅(標準軌=1435mm)に改軌して、新幹線との直通列車が走れるようにした、所謂「ミニ新幹線」。
秋田新幹線建設では、盛岡〜大曲間の田沢湖線と、大曲〜秋田間の奥羽本線がミニ新幹線化された。
田沢湖線は完全に標準軌化されたが、奥羽本線区間は、元々複線だった片側のみを標準軌化し、もう片方は狭軌のまま残された。
つまり、単線の線路が2本並んで走っている状態。
普段は、新幹線は標準軌線側を走行、在来線は狭軌線側を走行しており、例外は無い。
唯一の例外がこの「花火10号」で、今の所、この列車以外に、誰でも乗車できる営業列車が標準軌線側を走ることは無い。
車両は秋田周辺で一般的なピンク帯の701系と変わらないように見えるが、これは標準軌仕様の車両。
普段は全線標準軌の田沢湖線で使われている。
外観上の違いは、前面の青紫の帯が側面にも伸びていること。
また、座席はロングシートとボックスシートを互い違いに配置する珍しい並びになっている。 -
改札前は、余りの列の長さに乗るのが怖くなる程だったが、実際乗車してみると、混雑は大したことない。
大都市の通勤ラッシュに比べれば楽勝。
つり革が全部埋まり、ドア付近に人が固まる程度なので、東京なら9時過ぎのオフピーク通勤時間帯程度の混雑だろう。
実質単線の線路で混雑する臨時列車を捌くので、この日のダイヤは滅茶苦茶になるのだが、この列車はほぼ定刻に発車した。
線路は、大曲に向かって左側が標準軌線、右側が狭軌線。
写真では分かり難いが、確かにレール幅が違う。
日本の鉄道は左側通行が普通だが、この区間では左右どちらを走るかは進行方向ではなく軌間によって決まる。
そのため、見た目には“複線の右側”を走ることも珍しくないので、結構違和感がある。
知らずに踏切で待っていると驚くかも。
写真右手に秋田新幹線の車庫が見える。
車庫への入庫線は、右側の狭軌線を平面でまたいでいる。 -
新幹線の車庫付近で、狭軌線を秋田方面に向かう701系電車と擦れ違う。
この先各駅のホームには、この「花火10号」に向けてカメラを構えている鉄道マニアが多数いた。
標準軌線側を在来線車両が走る、というのは確かに一年でたった一度の大イベント(?)なのだが、実はそれは営業車両に限った話。
田沢湖線の車両はここの車庫で管理しているので、検査などの際は大曲から標準軌線を走って回送される。
実際、翌朝奥羽線の上り列車に乗車中、前日に臨時列車として使われたと思われる田沢湖線の車両と擦れ違った。 -
和田駅。
ホームは狭軌線側にしかないが、標準軌線側にも待避線があり、普段でも秋田新幹線同士の行き違いが出来る構造になっている。
この駅で新幹線との交換待ちのため8分停車するとのアナウンスがあった。
しかし、定刻になっても来るはずの新幹線列車は来ず、やがて信号が変わり、いきなり「出発します」とのアナウンスが。
おいおい! 対向列車が来ていないのに、出発しちゃっていいのか!?
「花火10号」の乗車は初めてだが、この日はダイヤが滅茶苦茶になるという事は経験済みだったので、おそらく田沢湖線のダイヤ混乱で新幹線が遅れており、交換駅を次の羽後境駅に変更したのだということは容易に推測できたが、この際の手抜きアナウンスは如何なものかと思う。
駅到着時に「交換待ちのため」と言ったのに対向列車が来ないまま出発してしまっては、乗客としては正面衝突の不安が頭をよぎる。
実際、信楽高原鉄道の正面衝突事故のそもそもの原因を作ったのは、単線区間での臨時列車の遅延である。
信楽の場合はそれに信号無視という決定的な要因があるのだが、その事を詳しく知らない大部分の乗客にとっては、全く同じ状況に見えてしまう。
この場合は、対向列車遅延のため交換駅を次駅に変更した旨の案内アナウンスをしてから出発するべきであろう。
実際、周囲の乗客(前方が見える位置なので、対向列車が来ていない事を把握している)の中には「え?」という明らかに不安そうな表情をしている者が何人かいた。 -
列車は正面衝突することなく、羽後境駅に到着。
右側の在来線ホームに特急型電車が停車していた。
「団体」の行先幕を表示していたが、この大混乱するダイヤの中に団体臨時列車を割り込ませるとは、物凄く力のある旅行会社だ。
おそらくJR系の旅行会社だと思うが、一体どこの会社のどんなツアーなのであろうか? -
羽後境駅に停車。
ここも和田駅同様、ホームは無いものの待避線がある構造。
ここで先程正面衝突する予定だった下り新幹線を待つ。
新幹線の通過後、定刻より3分遅れで出発。
後で時刻表を調べてみたところ、この新幹線列車は「こまち17号」と推測できた。
もしこれが本当に「こまち17号」なら、約20分遅れで運転されていた事になる。
昨年は盛岡から田沢湖線を使って大曲の花火を観に行ったのだが、その際の田沢湖線のダイヤの乱れは尋常ではなく、遅延は10分20分単位だったと記憶している。
盛岡駅で「はやて」と併結する上り「こまち」を何が何でも定刻で走らせなければならないため、特に下り列車のダイヤは乱れまくるのであろう。
やはり今年も田沢湖線は大混乱のようだ。 -
峰吉川駅〜刈和野駅間の何も無い所で、標準軌線側のレールが狭軌線側に分岐する不思議なポイントがある。
この先暫く、左側が標準軌線、右側が三線軌条線、という珍しい構造の区間が続く。
三線軌条とは、3本のレールを敷いて、軌間の違う列車を同一線路上に走らせられるようにしたもの。
三線軌条線は、ここ以外に、箱根登山鉄道と京浜急行に存在するが、どちらも回送列車を走らせるためのもの(箱根登山は2006年まで営業列車も運行)で、狭軌線・標準軌線共に営業列車が走るのはこの区間だけ。 -
同じ場所を翌日狭軌線側から見た写真。
分岐器の構造が興味深い。 -
この写真ではちょっと分かりにくいが、右側の線路のレールが3本になっている。
狭軌の在来線車両が走る際は左側のレールと右内側のレールを使い、標準軌の新幹線車両が走る際は、左側のレールと右外側のレールを使う。
どうしてこんな奇妙な区間があるかというと、秋田新幹線同士の擦れ違いをなるべく走行中に行なうため。
和田駅や羽後境駅のように待避線で対向列車を待つ方法だと、どうしても時間のロスが生じ、スピード命!の新幹線にとっては都合が悪い。
といっても、部分的に複線化するには新たに用地を取得して線路を敷く必要があり、多額の費用が掛かる。
ならば、隣を走っている狭軌線の線路をちょっと拝借して新幹線車両を走らせれば良いではないか、というわけ。
この区間の奥羽本線は、複線の片側だけでは飽き足らず、残った単線線路も一部新幹線に奪われた形になっている。
もっとも、奥羽本線は“本線”を名乗っているものの、秋田新幹線開通後は実質ローカル線なので、これでも大した問題は無いのであろう。
ただ、唯一大曲の花火の日だけは、臨時列車設定のネックになっていそうではある。 -
三線軌条線を秋田方面に向かう新幹線車両と擦れ違う。
時刻表には無い列車なので、おそらく田沢湖線の臨時「こまち223号」の車両を秋田の車庫に返す回送列車であろう。 -
神宮寺駅を過ぎた所で三線軌条区間は終了。
-
定刻より数分遅れで大曲駅に到着。
ここまでの区間は、TVゲーム『電車でGo!』のコースにもなっている。
普段走っている新幹線車両では前面展望は無理なので、ゲームのコースを実際に見たいマニア(?)にとっては、この「花火10号」が唯一のチャンス。
そのためか、運転台後方にはマニアらしき乗客もチラホラ。
もっとも、駅構内以外は、隣を走っている在来線からの眺めとほとんど変わらないのではあるが。
大曲駅では、田沢湖線普通列車のホームに入る。
秋田駅では標準軌線のホームは新幹線専用ホームのみしかないが、大曲駅では普通列車も標準軌車両を使う田沢湖線のホームを使えば良いので、改札の問題は生じない。
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