飯山　～小京都・寺めぐり～

2007/06/01 - 2007/06/03

北信濃紀行その２。

姨捨の棚田を見たあとは、ＪＲ飯山線で北飯山へ。

長野県の北部に位置する飯山市は、「雪国の小京都」とよばれる寺のまち。
寺めぐり遊歩道も整備されていて、寺めぐりが楽しめます。
台紙を購入しスタンプを１０個集めれば、極楽浄土行きパスポートがもらえるコースや
ご朱印を集める七福神めぐりコースがあります。

今回は散策する時間が１時間半と限られていたので、
３月末に見ることが出来なかった正受庵と、庭の美しい称念寺のみに行くことにし、
あとは写真を撮りながら寺めぐり遊歩道をのんびりと散歩しました。

寺の静けさ、木々の緑の美しさ、花々の可愛らしさに心和むひとときでした。
飯山は菜の花の時期だけでなく、いろんな花が咲いていて木々の緑が美しい時期もおすすめです。
次回は紅葉の時期にもっと時間をかけてたくさん寺めぐりをしてみたいと思います。
駅からも近いので、列車の旅の方も気軽に寺めぐりを楽しめます。

エリア 飯山・栄村(長野)

長野　10：02発の飯山線に乗る。

正確には、ＪＲ飯山線は
長野からではなく豊野からなんだけど。

居眠りをしていたので50分があっという間。

ふと車窓からの景色を見たら、
飯山地方に多い赤い屋根の建物が
だんだん増えてきていた。

10：51　北飯山に到着。

この駅で降りるのは初めて。
どんな駅かなあと思っていたら
こじんまりとした可愛らしい駅だった。

駅から歩いて５分ほどで
本光寺の仁王門へ。

いいやま七福神めぐりでは
弁財天を祀っているお寺。

階段が急だったので
仁王門だけ見て引き返す
軟弱ものの私なのだった。

ハルジオン？
それともヒメジョオン？

こんなたくさん咲いているのを
なんだか久しぶりに見た。

子供の頃、よく花をはじいて
飛ばして遊んだなあとなつかしかった。
今思うと、花に可哀想な遊びだが。

「美しいまちなみ大賞」を受賞した雁木通り。

愛宕町雁木通りは
ひっそりとしていた。

雪国の特徴である雁木づくり。
木の回廊のような歩道に
面しているのは仏具店ばかりで、
通称「仏壇通り」だとか。

綺麗な花で彩られた
雁木通りを少し西側に入ると、
寺がいくつも点在している。

立派な屋根の寺は
大黒天をまつる常福寺。

展示試作館　奥信濃でひと休み。　
ここでは工芸品・民芸品を販売している。

朝は雨だったけど晴れてきてよかったですね、
と受付の方に声をかけられた。

ひとり旅をしている時、
地元の方のこういうひと言って
なんだかとても嬉しい。

寺めぐり遊歩道はきちんと整備され
案内図や標示もあるので迷うこともない。

順路にしたがって南下し、
飯山駅方面へ歩いていく。

ここも立派な屋根のお寺、妙専寺。

槍を持った兵隊さんの像かと思ったら、
妙専寺の住職、市川達譲（いちかわたつじょう）という
明治45年にレルヒ少佐に一本杖スキーを習い
飯山地方にスキーを普及させたというお方だとか。

一本杖スキーなんて知らなかった…。
よくよく見るとちゃんとスキー板をはいていた。
もちろん、スキー板は２本。
１本だったらスケボーだしね。

寺めぐり遊歩道は
石畳の小道のところもある。

飯山といえば菜の花だが、
いろんな花が咲いている遊歩道を
のんびり散歩するのもいいものだ。

蔵のような建物があって
そこに咲いていた気品のある花。

テッセンかなあ？
それともクレマチス？
違いがよくわからないのであった。

蔵のような建物には
のれんがかかっていて風情があった。

どうやらこの奥は
内山紙という和紙のお店のようだ。

ここは寄り道せずに、称念寺へ。

称念寺の山門

木々の緑がとても綺麗。

山門をくぐると
そこは苔の美しい庭。

こういう場所、大好き！

日本庭園ってやっぱりいいなあ、
と思った。

イングリッシュガーデンも素敵だけど
心落ち着くのは、やはり日本庭園。

なんだか京都にいるような気分。

この庭の静けさをひとりじめ。

といいたいところだが、
現実には宅急便のお兄さんが
元気よく働いていたのだった。

称念寺の本堂は
正倉院校倉式を模したものらしいが、
本堂よりもお庭に心うばわれ
しばしここで苔や木々の緑を眺めた。

称念寺でゆっくりしてしまったので
急ぎ足で正受庵へ。

３月末に来た時は
雪に埋もれて見えなかった階段を
一歩づつ上っていく。

ここはお気に入りの場所なので、
少しドキドキしながら。

正受庵は県指定史跡で
臨済宗の名僧、正受老人の庵だったとのこと。

そういう歴史的なことより、
私としては映画「阿弥陀堂だより」の
主人公の恩師の住まいとして見てしまう。

改修工事が行われたらしく、
以前とは雰囲気が異なっていて残念…。

どこかまだしっくりこないというか、
それこそ映画のセットのような感じだった。

以前は、落ちついた佇まいで
茅葺きの屋根がいい雰囲気を醸し出していたのだが。

長い年月をかけてまた変っていくのだろう。

飯山駅方面へ歩いていく。

茅葺きの山門の前の踏み切りを渡って、
ちょっと行ってみたかったお寺へ。

行ってみたかったお寺とは、真宗寺。

中学生の頃、感銘を受けた島崎藤村「破戒」。
そのなかにでてくる蓮華寺のモデルの寺なのだ。
「破戒」の文学碑もあるらしいのだが、
場所がどこだかわからなかった。
次回、飯山を訪れるときに探すことにしよう。

次は路線バスに乗って
阿弥陀堂のある里へ。

この旅行記へのコメント （6）

• Noririnさん 2007/06/23 20:44:55

  和みます♪

  shioriさん　こんばんは。
  
  川越の小江戸、飯山の小京都、私が大好きな鎌倉と、純日本風の景色を見ると和みますね。
  日本庭園は大好きです。
  
  緑が多い場所にいると、ゆっくり心の洗濯が出来そうですね･･･
  騒音の東京を離れて現実逃避したいです。

  shioriさん からの返信 2007/06/24 22:21:18

  RE: 和みます♪

  Noririnさん、こんばんは。
  
  称念寺の苔のお庭はほんと素敵でした！
  緑に囲まれていると不思議と心が落ち着いてきます。
  
  Noririnさんも飯山の寺めぐりいかがですか？
  南国フルーツやスパのゴージャスな癒しの旅の次は、渋ーく北信濃の旅。
  時間がゆっくり流れるような場所で、おすすめでーす。

• 旅猫さん 2007/06/23 20:13:49

  雪国の小京都

  shioriさん、こんばんは！
  
  北飯山の駅が懐かしいです。
  あの時は、高校生の大集団が駅の前まで溢れていましたが（＾＾；
  
  飯山の寺町は、高校生のときから気になっていた場所。
  ガイドブックを何度も見ては、時刻表で計画を練っていました。
  結局、野沢温泉や菜の花が先になってしまいましたが。
  桜咲く頃、飯山城跡、阿弥陀堂と併せて訪れたいと思います。
  来年の春の青春18きっぷだな（笑）
  
  本光寺の仁王門、立派ですねぇ。
  赤い屋根のお寺さん、北信濃って感じがしますよね。
  ハルジオン？、最近、あまり見かけませんよね。
  寺巡り遊歩道も、足元に花が咲いて素敵です。
  
  称念寺の庭も、正受庵の佇まいもいいですね。
  雪国の小京都を堪能させていただきました！
  
  旅猫
  P.S.　松本もお忘れ無きよう（笑）

  shioriさん からの返信 2007/06/24 22:11:26

  RE: 雪国の小京都

  旅猫さん、こんばんは。
  
  北飯山で降りたのは私だけでした。
  帰りの飯山線で弓道部と思われる高校生の集団を見かけましたけど。
  
  高校生のときからなんて、ずいぶん前から気になっていた場所なんですね。
  長期間計画練りすぎです（笑）
  早く行ってみてください！
  
  １８きっぷの期間だと、桜はまだ咲いてないんじゃないかな。
  飯山の春は、結構遅いですからね。
  紅葉の頃もなかなか良さそうな感じですよ。
  ちなみに、冬は寺めぐり遊歩道は閉鎖です。
  
  花いっぱいの遊歩道、歩いていて楽しかったですよ。
  ハルジオンも、あんな沢山見たのは久しぶりでした。
  お寺も京都とは違って商売っ気のないところがよかったです。
  
  追伸　松本、それは禁句です（笑）
  

• ユキゴローさん 2007/06/15 18:34:11

  完成はいつ？

  祈　早期完成！
  テリトリー内なので、このままでも…（笑）
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　ユキゴロー

  shioriさん からの返信 2007/06/16 00:12:19

  完成は…

  ８割がたコメント書き終わってたのに、変更を保存し忘れました…。
  今朝それに気づき呆然としてます。
  週末に気を取り直してまた書きますね。
  今回は作成中のままにしないようにしなくては。
  
  飯山もユキゴローさんのテリトリーですかー（笑）
  いつもお邪魔させてもらってます。
  ついでにコメントも考えてもらっちゃおうかな、なんて。