2006/05/08 - 2006/05/08
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フーテンの若さんさん
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ワイキキへは元後輩のサーフィン仲間I君と一緒にいったのだけど、彼との旅に関する相性は割といいほうだと思う。それまで彼と連れ立って、毎週のように千葉や湘南へサーフィンへ行っていたのだけど、大きな喧嘩をしたことはなかったと記憶している。
I君と僕がうまくいっていたのは、性格がまったく正反対だったからだと思う。僕が保守的な性格に対し、彼は攻撃的。何か問題が起これば、彼が怒り、僕が宥めるタイプといった感じで、役割分担がしっかり出来ていた。昔から凸と凹はうまくいくというが、正にそれが当てはまる。そして怒ることが苦手な僕にとって彼は、とても頼りがいのある友人でもあったのだ。
ある日、僕の車で彼と湘南へサーフィンへ向かっていたときもそうだった。
土曜日の朝7時前、1号線戸塚方面の下り車線は、絶好のドライブ日和でいつも以上に渋滞していた。そんな中、僕の車は赤信号で一時停車した後、エンジンが突然切れてしまい、何度かけ直しても、うんともすんともいわなくなってしまった。
当然のごとく、後続の車からはクラクションの嵐。冷たい視線を浴びながら、二人で車を端に寄せ、レッカーを呼び、ディーラーに調べてもらう。すると恐るべきことが判明した。なんとその半月前に別の店舗で定期点検した際に、交換オイルの栓を閉め忘れていため、今回のトラブルが起きてしまったというのだ。たまたま停車中だったからよかったものの、気付かずに走っていれば、エンジンが焼き切れてしまう可能性もあったという。
定期点検を頼んだのは名古屋の店舗だったため、すぐさま電話で担当へ繋いでもらう。応対に出たのは気の弱そうなおっちゃん。僕が事情を説明し、ちょっとばかり怒ってみても、「すいません。すいません。」オウム返しのごとく謝るばかり。少なくとも代替車の手配と修理を無償でお願いしたいのだが、店舗が離れているため、それすら難しいという。あまり埒があかないので、僕は話す気すら失せてしまっていた。
そんなちんたらした対話を横でイライラしながら見ていたI君は、我慢ができなくなり、僕の携帯電話を奪い取った。そして、まるで自分のことのようにものすごい剣幕で怒り始めた。
「おいおい、あんたがどこの誰かは知らんけどな。今回の件、どないして落とし前つけんねん。こちとら命奪われるくらいの危険な目に負うたんや。それ相応の誠意というものをみせてもらわんとな。こちとら割に合わんのじゃ。あぁ、ちんたら言うてたらオッサンしばくぞぉ。ぼけぇ。こらぁ、わかってんのか?」
たった一回の対話でこうも変わるのか。電話の向こう側のおっちゃんは態度がコロッと豹変した。そして、代替車に、ガソリン代、無料点検、詫び状というきちんとしたフォローを僕は受けることができたのである。
ワイキキで船釣りツアーを申し込んだときもそうだった。
ピックアップの予定時間30分を過ぎても迎えのバスは来やしない。ツアー会社に確認すると、違うホテルへ迎えに行ったという。慌ててタクシーに飛び乗り、釣船には間に合ったが、問題はそのツアー会社の対応だった。
船の上から携帯電話でツアー会社に連絡し、クレームを伝える。すると相手は、申し込んだ僕らの方がホテル名を間違ったのだから、こちらには一切責任はないという。だから僕らが乗ったタクシー代は払えないという。僕らは、そもそも他の似たようなホテル名を知らないし、何度も電話で確認したので間違えるはずはない(その会社は日系の会社だったため、日本語が通じた)。
僕がこう言われたとI君に説明すると、彼は黙っちゃいられない。
「おいおい、あんた何ふざけたこというとんじゃ。そっちのミスをこっちに擦り付けるとは最低やで。今からそっちの店に直接出向くから首洗って待っとけや。こういうもんはな、お互い顔つき合せてゆーくり話すのがええんや。どちらの言い分が正しいのかじっくり検証したらええんやんけ。絶対逃げんなよ。こらぁ、聞いとんのか、あん?」
すぐさま相手はタクシー代は返しますと返事を変えてきた。しかも、船に乗っていた関係のない別の旅行会社の人を呼んで、わざわざ立替てもらい、僕らはすぐに(ちょっと多めの)現金を手にすることができた。
ワイキキでの夜、晩飯の件で初めてI君と口論する。
「今晩食べる飯」という議題で、僕が今日もハンバーガーと言ったので、それに対して彼は腹を立てたのだ。僕はこれから旅が長いため、なるだけお金を節約したい。対して彼はハワイはバケーションで来ているのでもっと贅沢をしたい。彼に怒りを代行してもらう分には心強いが、その怒りが自分のほうへ矛先が向くとなると堪ったものではない。僕は意見をあっさり変え、すぐに彼の提案を受け入れることにした。しかし、安いものを注文するという約束だけは忘れずにお願いした。
その夜は、ガイドブックにもある有名ステーキハウスへ行った。値段はやはりけっこうする。そこで僕らは1人前だけステーキセットを注文した。店員は何度も聞き返す。一つでいいの?と。僕らは節約のため、二人で分けて食べあうことにしたのだ。
かなり量は少なく二人だとあっという間に食べ終わってしまった。
I君は半分は満足しているようだが、半分はまだむっと怒っているような感じだった。
「おいおい、こんなんで腹膨れるわけないやろか。わし、こんな侘しいハワイいややわ。これもそれも全てこの貧乏ったらしい目の前の先輩のせいやわ。ほんま、こいつどうしようもなくセコイ奴やわ。一回しばいたらなあかんわ。」
口にこそせずとも、顔の表情でI君はこう僕に言っているような気がしてならない。すかさず僕は食べ終わった彼にこう言った。
「食後にハンバーガーでも行こうか?」
確か僕は彼より4年先輩だったが凹担当だから仕方がない。
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