平穏なダマスカス

2003/12/19 - 2003/12/22

紀元前10世紀にはダマスカスはセム語系言語を話すアラム人の都となった。その後アッシリア、バビロニア、ローマ等の支配を受け、多くの文化の交流点となり、文化が複雑に交じり合うことでシリア人の民族も混血になっているせいか、ハッとするような美しい女性を見かけることも少なくない。

ダマスカスが最も華やいだのは東はインドから西はイベリア半島まで支配し、661年から750年まで続いた大帝国、ウマイヤ朝の都となった頃。現在のダマスカスは社会主義国の中でも近代から遅れをとってしまった色合いが強いが、それでも遺跡や見所の多いダマスカスは来る人を飽きさせない。

シリア自体、私が訪れた頃からテロ支援国家としてアメリカから名指しされ、イラクの次はシリアが攻撃を受けるのでは？、と話題にのぼっており、街の中でも反米感情は高まっていたが、それ以外はいたって平穏。治安が良いのはアサド大統領（バッシャール・アル＝アサド）の強固な独裁政権の証しなのか？　現アサド大統領はハーフェズ・アル＝アサド前大統領の息子、父は１９７０年クーデターによりアサド政権が樹立、イスラム原理主義を排除し、２０００年に死去するまで政権を維持し、現在でも現大統領よりも国民に愛されているようだ。

エリア ダマスカス(シリア)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 船 タクシー
• 航空会社: マレーシア航空

ヒジャーズ駅
駅にはこのようにアサド大統領と、クーデターにより社会主義政権を奪取した父のアサド前大統領。父アサドは亡くなった今でもカリスマ的存在です。写真はダマスカスの中心部に位置するヒジャーズ駅ですが、実際に利用する鉄道は町から約5キロ離れたカダム駅に到着します。イランから訪れた場合はカダム駅からタクシーに乗り市内を目指すことになります。

旧市街のチャイハネ、所謂喫茶店ですが、味がある作り方です。

旧市街は迷路のように入り組んでいます

ウマイヤ朝代に作られたモスクは世界最古のモスクといわれ、715年に建てられましたウマイヤドモスク
。

ウマイヤドモスクはイスラム世界４大聖地に挙げられています。
モスクは北門から入場しますが、門をくぐると靴を脱いで石畳を歩いていきます。