2006/12/29 - 2006/12/29
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STAMP MANIAさん
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運賃の安い鉄道路線、といえば、大阪の北大阪急行がよく知られているが、ここの初乗り運賃80円よりもさらに安い区間がある。
それは、意外にも鳥取県の第3セクター「若桜鉄道」の、八頭高校前駅〜郡家駅間。
0.9kmの短い区間だが、その運賃は何と60円!!
運賃計算上も「〜1km 60円」と定められているので、無条件で適用されるれっきとした正規運賃。
若桜鉄道は赤字国鉄線を引き継いだ路線で、経営的にはかなり厳しいらしい。
実際、この区間だけが例外的に安く、他の区間はやはりJRよりも高めの運賃が設定されている。
※追記※
その後、2007年4月に運賃改定が行なわれ、この区間は100円に値上げされてしまった。
現在、日本一安い運賃は、北大阪急行の初乗り運賃80円のようだ。
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若桜鉄道の始発駅・郡家までは、岡山から津山線と因美線を乗り継いで行った。
津山線は落石事故の影響で、玉柏駅〜牧山駅間が不通となっていた。
岡山駅前から代行バスに乗り、途中の金川駅まで。
車両はチャーターした一般の観光バスの他、JRバスの路線バスも動員されていた。
金川駅まで順調に走って約30分。
1列車あたり複数台のバスが運転されていたので、列車の座席が確保できるか心配だったが、金川駅から乗車した2両編成の気動車は座席が半分埋まる程度の乗車率。
金川は割と大きな集落だったので、岡山駅〜金川駅間の移動需要が大きいのだろう。 -
津山盆地に入ると雪が降ってきた。
列車が止まる程ではなかったが、少しずつダイヤは乱れ始めているようで、因美線の列車は接続待ちで数分遅れた。
因美線はかつて岡山〜鳥取を結ぶメインルートで、急行も走っていたはずだが、智頭急行の開通により、山間部の一ローカル線に転落してしまったようだ。
私が乗った列車も、1両の軽気動車に乗客が数人。
列車は川沿いを遡り、トンネルを抜けて鳥取県に入った。
車窓は雪景色だったが、割と景色の良い路線だと思う。 -
智頭駅で鳥取行の列車に乗換。
接続時間が1時間もあったが、乗換列車は既にホームに入線しており、暖房の効いた車内で発車を待つことが出来た。
智頭発鳥取行の普通列車だが、何故か智頭急行の車両だった。
もちろんJRの車両による運用もあるのだろうが、郡家駅〜鳥取駅間には若桜鉄道の車両も多数乗り入れているので、因美線の北側区間ではJRの車両の方が珍しいかもしれない。
車内はローカル線標準型の2ドア・セミクロスシート。
清潔感のある内装に座り心地の良い座席と、非常に快適な車両。
高速路線を走るために設計されただけあって、国鉄型気動車に比べて加速力も凄いようだ。
途中、対向列車の遅れでロスした数分をあっという間に回復してしまった。 -
郡家は八頭町の中心市街地。
若桜鉄道はこの郡家駅から分岐している。
ほぼ全ての列車を鳥取駅まで直通させるなど、経営努力は見られるが、いまだ赤字ローカル線体質からは抜けられないようで、列車の本数は少ない。
八頭高校前駅までは歩いて行くことに。 -
広い歩道の付いた立派な道を歩くこと約10分強、「→県立八頭高校」という標識に従って右折すると駅がある。
ここに駅があることを示す標識は見当たらなかった。
ここは切り通し区間で、先程歩いて来た道路と高校の入口を繋ぐ陸橋の脇に、駅へ下りて行く階段がある。
当然、無人駅で、駅設備としては数m分の屋根とベンチがあるだけ。 -
駅ホームに掲示されていた運賃表。
「郡家 60」の表記が際立っている。
反対側の隣接駅、因幡船岡駅までは1.5kmで160円。
そういえば、郡家駅から歩いて来る途中にバス停が何ヶ所かあり、鳥取市内行のバス時刻表が掲示されているのを見た。
どうやら若桜鉄道はバスとも競合しているようだ。
60円の運賃も、通学の高校生がバスに流れたり、はたまた郡家駅から歩いてしまうよりは、わずかでも収入になるだけマシ、という戦略だろうか?
ということは、この区間は稀に見る「徒歩と競合する区間」か?? -
若桜方面からやってきた列車は、第3セクター路線らしく1両の軽気動車。
この列車も鳥取駅まで直通する。 -
列車はワンマン運転。
有人駅・委託駅もあるようだが、基本はバスと同じ運賃徴収システムのようだ。
車内にはバス同様の運賃表・運賃箱がある。
やはりここでも「60」は目立つ。
郡家駅は一応有人駅だが、運賃は下車時に運賃箱に投入し、運転士が発行した運賃支払済証明書を改札で渡す、という見慣れない方式を採っていた。
JR区間まで乗り越す場合どうするのかと思ったが、鳥取駅でもこの証明書方式を採っていた。
ワンマン列車の運賃徴収システムは線区によって様々なので、旅行者には分かりにくい。 -
八頭高校前駅には券売機すらないので、運賃は乗車時に整理券を取って現金清算。
せっかくの「日本一安い運賃」なのに、切符が無いとは味気ない。
試していないが、郡家駅はJR管理ながら有人駅なので、「郡家→八頭高校前 60円」という切符はあるのかもしれない。 -
あっという間に郡家駅に到着。
郡家駅で交換待ちのため16分停車した。
もちろん短時間停車の列車の方が多いが、16分といえば八頭高校前駅から郡家駅まで歩いて来られる時間である。
さらに、郡家駅〜鳥取駅間の所要時間よりも長い。
客離れの一因になりかねないので、もう少しダイヤに工夫が欲しい。 -
若桜鉄道の車両は、正面から見ると何のことはない軽気動車だが、、側面は車両毎にいろいろなイラストが描かれており、かなり賑やか。
基本は1両だが、列車によっては2両編成を組んでいるものも見た。 -
鳥取駅で山陰本線の浜坂行列車に乗換。
浜坂はカニが名物らしく、駅にはカニの観光看板がたくさん。
浜坂駅にはほぼ定時に着いたが、その先の列車は15分遅れ。
都市部だと数分遅れでも放送が入るが、このあたりは10分以上遅れても何も無し。
90秒の遅延で死亡事故を起こすかと思えば、大幅な遅延でも何の案内も無いとは、両極端な会社だ。
もっとも、駅員に遅延状況と尋ねると親切に説明してもらえたので、単に地域性の問題なのかもしれない。
放送などしなくても、個別に対応できる程度の乗客数しかいないのだから、ある意味合理的? -
城崎温泉駅で途中下車してみた。
京都・大阪からの電化区間はこの駅まで。
このあたりの交通の要衝は2駅南の豊岡駅で、城崎温泉駅はちょっと大きめの中間駅に過ぎない。
ここ始発・終着のローカル列車も少ない。
そんな駅が電化区間の終端、ということは、よほど温泉客の需要があるのだろう。
列車を降りると、カニ、カニ、カニ。 -
もうカニだらけ。
JRの旅行プランで、往復の列車とカニ料理の昼食がセットになった「かにカニ日帰りエクスプレス」というものがあり、その販促のようだ。
それにしても、何故日本人はここまでカニが好きなのか??? -
城崎温泉駅は城崎温泉への玄関口、というか、駅前から既に温泉旅館が並んでいる。
「○○温泉駅」は宣伝効果抜群なので、全国には不当表示まがいの駅も多いが、ここは正真正銘の温泉駅だった。
かつては単に「城崎駅」と称していたはずだが、いつの間にか「温泉」の二文字が追加されていた。
今まで温泉駅を名乗っていなかったのが不思議なくらいだ。
関西で城崎と言えば、わざわざ説明するまでも無く温泉街というイメージなのだろうか?
そういえば関東でも、箱根登山鉄道や伊豆急行の駅は温泉駅を名乗っていない。
旅館街は年末だというのに人影はまばらだった。
寒いので外に出る人も少ないのかもしれないが。 -
旅館街には、あちこちに無料の足湯や飲泉があった。
駅前にも足湯があった。
旅の途中に一休みするのに丁度良いかもしれない。
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この旅行記へのコメント (2)
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- ジェームズ・ボンドさん 2007/01/03 00:03:16
- こんばんは
- 町村合併で城崎の地名が消えてしまったので、城崎を残すために「城崎温泉駅」と改名したそうです。
雪国の温泉はヤッパリ雪景色が似合いますね。
カニは大好きですが最近食べてませんなぁ。
カニを食べ始めると「蟹喰い猿」状態になってしまう!
- STAMP MANIAさん からの返信 2007/01/03 20:49:09
- RE: こんばんは
- なるほど、駅名改称には市町村合併が関係していたんですね。
確かに手元にあるやや古い地図には「城崎町」の表示がありました。
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