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パリから600キロ南下、ボルドーから東へ270キロの交差地点にロカマドウールはある。<br /><br />崖からほぼ垂直に建てられたこの村は、9世紀から巡礼が立ち寄っていた。<br />1166年に聖マリアに使えていたといわれるアマドウールの遺体が、発見された、<br />という。発見された遺体は腐りもせずに、そのまま保存されたが、400年後に、<br />やっと埋葬されたらしい。<br /><br />ロカマドウールの名前は、同じ名前の山羊のチーズで知られている。半径5センチ位のちいさなチーズなんだけれど、これが実に美味しい。<br /><br />長い間行きたかったロカマドウール、観光客がほとんどいなくなった10月末、やっと目の当たりにした。秋たけなわの自然も充分楽しめました。

ロカマドウールの奇跡(その一)

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2006/10/22 - 2006/10/23

252位(同エリア473件中)

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18

yukibx

yukibxさん

パリから600キロ南下、ボルドーから東へ270キロの交差地点にロカマドウールはある。

崖からほぼ垂直に建てられたこの村は、9世紀から巡礼が立ち寄っていた。
1166年に聖マリアに使えていたといわれるアマドウールの遺体が、発見された、
という。発見された遺体は腐りもせずに、そのまま保存されたが、400年後に、
やっと埋葬されたらしい。

ロカマドウールの名前は、同じ名前の山羊のチーズで知られている。半径5センチ位のちいさなチーズなんだけれど、これが実に美味しい。

長い間行きたかったロカマドウール、観光客がほとんどいなくなった10月末、やっと目の当たりにした。秋たけなわの自然も充分楽しめました。

  • ロカマドウールの奇跡は、まず、腐敗しないアマドウールの遺体の話なんだけれど、もうひとつの奇跡は、ロカマドウールの岩壁に垂直に建てられた村そのもの、だ。9世紀から巡礼が絶えないというこの村、なぜこの場所に、という疑問への答えは未だにない。<br /><br />私は、谷間を越えたホテルに部屋をとった。というのも、ロカマドウール<br />は、夜、美しくライテイングされ、村全体がフワッと浮かんでいるように<br />見える。特に10月末の秋は、観光客も少なくなって、夜は閑散としている。シーンとした暗闇の中にポッと浮かんでいるこの村、幻想そのものだった。

    ロカマドウールの奇跡は、まず、腐敗しないアマドウールの遺体の話なんだけれど、もうひとつの奇跡は、ロカマドウールの岩壁に垂直に建てられた村そのもの、だ。9世紀から巡礼が絶えないというこの村、なぜこの場所に、という疑問への答えは未だにない。

    私は、谷間を越えたホテルに部屋をとった。というのも、ロカマドウール
    は、夜、美しくライテイングされ、村全体がフワッと浮かんでいるように
    見える。特に10月末の秋は、観光客も少なくなって、夜は閑散としている。シーンとした暗闇の中にポッと浮かんでいるこの村、幻想そのものだった。

  • ホテルから見た谷間。目がくらむほど深い!

    ホテルから見た谷間。目がくらむほど深い!

  • さて、旅の出発点に話を戻そう!<br />話はいつものようにボルドーから始まる。<br /><br />10月22日(日)の秋晴れの日、昼近くに出発。高速道路でペリグーまで<br />行き、それからブリーブ・ラ・ガイヤールド(Brive la Gaillarde)まで約200 KM ,問題なく走れた。ブリーブからは、南に下りる。県道。<br />ロカマドウールまで、約70 KMほど。途中、名の知られていない村や街を通過する。ひとつだけ、とてもきれいな魅力的な村があった。<br />その名はマルテル(Martel),

    さて、旅の出発点に話を戻そう!
    話はいつものようにボルドーから始まる。

    10月22日(日)の秋晴れの日、昼近くに出発。高速道路でペリグーまで
    行き、それからブリーブ・ラ・ガイヤールド(Brive la Gaillarde)まで約200 KM ,問題なく走れた。ブリーブからは、南に下りる。県道。
    ロカマドウールまで、約70 KMほど。途中、名の知られていない村や街を通過する。ひとつだけ、とてもきれいな魅力的な村があった。
    その名はマルテル(Martel),

  • シンデレラのガラスの靴にカボチャの看板、これはレストラン、<br />あるいは、自家製フォアグラの店の看板など、すごく可愛い。<br />街全体がアートしているよう。<br />こんな小さな村だが、10世紀から存在しているのだ。<br /><br />フォアグラ、トリュフ、山羊のチーズ、カベクー、ケルシーの<br />子羊の肉、胡桃、といったように、1994年には、グルメの村と<br />指定された。( Site remarquable du Gout)

    シンデレラのガラスの靴にカボチャの看板、これはレストラン、
    あるいは、自家製フォアグラの店の看板など、すごく可愛い。
    街全体がアートしているよう。
    こんな小さな村だが、10世紀から存在しているのだ。

    フォアグラ、トリュフ、山羊のチーズ、カベクー、ケルシーの
    子羊の肉、胡桃、といったように、1994年には、グルメの村と
    指定された。( Site remarquable du Gout)

  • ミシェルおばさんのレストラン。フランスの童謡から<br />とっている名前だけれど、多分女主人がミシェルなんだろう。<br /><br />看板が楽しくて暖かそう。こんなレストランが<br />まずいはずはない。

    ミシェルおばさんのレストラン。フランスの童謡から
    とっている名前だけれど、多分女主人がミシェルなんだろう。

    看板が楽しくて暖かそう。こんなレストランが
    まずいはずはない。

  • 道路サイン。この道は「まっすぐな通り」または<br />「正しさの通り」、という名がつけられている。<br />すべての通りがキリスト教の教えを反映していた。

    道路サイン。この道は「まっすぐな通り」または
    「正しさの通り」、という名がつけられている。
    すべての通りがキリスト教の教えを反映していた。

  • マルテルを通過してから 高原の道を20キロ走ると、突然、視野が広がって、谷の向こう側にロカマドウールがあった!以前から何度も目にした写真そのままの姿だ。<br />色々なところに立ち寄ったので、時間はもう午後の4時半。<br />私は、ホテル「ラベルベデール」でチェックインをすませると<br />暗くならないうちに、急いで、1キロ先のロカマドウールに<br />向かう。<br />絶壁の下の通りには、門前町さながらのお店がズラッと<br />並んでいた。<br />観光客もまだいて、そのほとんどが英国人のシニアばかり。

    マルテルを通過してから 高原の道を20キロ走ると、突然、視野が広がって、谷の向こう側にロカマドウールがあった!以前から何度も目にした写真そのままの姿だ。
    色々なところに立ち寄ったので、時間はもう午後の4時半。
    私は、ホテル「ラベルベデール」でチェックインをすませると
    暗くならないうちに、急いで、1キロ先のロカマドウールに
    向かう。
    絶壁の下の通りには、門前町さながらのお店がズラッと
    並んでいた。
    観光客もまだいて、そのほとんどが英国人のシニアばかり。

  • 途中、観光案内所があったので、入ってロカマドウール<br />の地図をいただく。とても親切な女性がいろいろ説明<br />をしてくれる。

    途中、観光案内所があったので、入ってロカマドウール
    の地図をいただく。とても親切な女性がいろいろ説明
    をしてくれる。

  • 上にあるノートルダムまで上りたかった。<br />狭い通りを上へ上へと上る。垂直の村は、<br />首が痛くなるほど、急傾斜。

    上にあるノートルダムまで上りたかった。
    狭い通りを上へ上へと上る。垂直の村は、
    首が痛くなるほど、急傾斜。

  • 階段が急。下りるのも大変だろうな。

    階段が急。下りるのも大変だろうな。

  • 急な階段はつづく。<br /><br />巡礼者はこの急な勾配でしかも長い長い階段をひざまずきながら<br />上るのだ。

    急な階段はつづく。

    巡礼者はこの急な勾配でしかも長い長い階段をひざまずきながら
    上るのだ。

  • 可愛い女の子たちなので、拡大する。<br />階段の途中で休んでいる人がなんにんも<br />いた。ハイヒールを履いている女性も多く、<br />気の毒。

    可愛い女の子たちなので、拡大する。
    階段の途中で休んでいる人がなんにんも
    いた。ハイヒールを履いている女性も多く、
    気の毒。

  • 下から上りきったところに聖域があり、ノートルダムがある。<br />その聖域の前にこのホテルはあった。写真でわかる通り、<br />岩がホテルの建物の一部となっている。<br />いかがですか、こんなところで一泊しては?

    下から上りきったところに聖域があり、ノートルダムがある。
    その聖域の前にこのホテルはあった。写真でわかる通り、
    岩がホテルの建物の一部となっている。
    いかがですか、こんなところで一泊しては?

  • やがて、聖域のエリアに入る。この階段をのぼったところ。<br />いわば、最後の上り階段だ。

    やがて、聖域のエリアに入る。この階段をのぼったところ。
    いわば、最後の上り階段だ。

  • ここはすでにサンクチュアリ、聖域。<br />この広場のひだりにアマドウールの遺体が<br />発見された。

    ここはすでにサンクチュアリ、聖域。
    この広場のひだりにアマドウールの遺体が
    発見された。

  • 1166年にロカマドウールの住民が死ぬ間際に<br />見た正夢でアマドウールの遺体が発見され、<br />この場所で、た。<br />その後、すぐ横にあるノートルダムの<br />チャペルに保管され、400年間公開されたらしい。<br />そして、1632年にやっと埋葬されたそうだ。

    1166年にロカマドウールの住民が死ぬ間際に
    見た正夢でアマドウールの遺体が発見され、
    この場所で、た。
    その後、すぐ横にあるノートルダムの
    チャペルに保管され、400年間公開されたらしい。
    そして、1632年にやっと埋葬されたそうだ。

  • <br />「1166年、ここで聖アマドウールの完全な状態の遺体が発見された。」<br />と記されているプレートがあった。


    「1166年、ここで聖アマドウールの完全な状態の遺体が発見された。」
    と記されているプレートがあった。

  • そして、コインが沢山投げられていた。<br />(以上、ロカマドウールの奇跡、その一でした。<br />続いてその二をどうぞ。)

    そして、コインが沢山投げられていた。
    (以上、ロカマドウールの奇跡、その一でした。
    続いてその二をどうぞ。)

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この旅行記へのコメント (3)

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  • おでぶねこさん 2006/10/29 10:24:48
    岩肌に張り付く神秘の村。
    yukibxさんこんにちは。
    ロカマドゥール・・・・素敵ですね。
    おでぶねこもこの夏の旅行で、訪れたいと思っていたのですが、
    フィジャックからは夕方のバスしかなく、どうしても1泊しなくてはならず
    今回はあきらめてしまいました。
    1泊してでも行っておくべきだったと後悔です。
    岩肌に張り付くような不思議な村・・・。
    観光客の少なくなった静かな村を歩いてみたいです。

    この辺りには名も知られていないような美しい村が
    たくさんあるようですね。
    やはりフランスの田舎は車で廻るのが、正解のようですね。

    チーズ。。。ロカマドゥール。サルラの朝市で買って食べました。
    クリーミーでしつこくなくて、とっても美味しかったです。

    続きの旅行記もワクワク楽しみにしています。(*^^*)
     
     おでぶねこ

    yukibx

    yukibxさん からの返信 2006/10/29 22:36:01
    RE: 岩肌に張り付く神秘の村。
    おでぶねこさん、こんにちわ。

    メッセージをありがとうございました。
    確かに、車だと、自由に動けて小回りがきくと
    思いますが、おでぶねこさんみたいに、汽車、バス、電車を
    乗りこなし、コンクのような、辺鄙な村にもところかまわず
    行ってしまう、という技術、プラニング力、体力には
    正直言って頭が下がります。だから感動も大きいでしょうね。

    ロカマドウールの後、割と近いので、コンクに行って
    きました。出発前に読ませていただいた、おでぶねこさんの3部作、
    すごく参考になりました。ありがとうございます。

    これは、近いうちにアップするつもりなのですが。。





    おでぶねこさん からの返信 2006/10/29 23:04:18
    RE: 岩肌に張り付く神秘の村。
    yukibxさんもコンクへ行かれたんですね!!!
    yukibxさんの目に映ったコンク・・・見てみたいです。
    同じ場所でもその人の目に写るものって
    それぞれに違っているんですよね。

    旅行記楽しみにしています。(*^〇~*)v

     おでぶねこ

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