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【旅程抜粋】<br />2004/7/19(月)<br />終日ツアーでカルロヴィ・ヴァリ(西ボヘミア地方にあるチェコ有数の高級温泉保養地)へ<br />※カルロヴィ・ヴァリ編は、前半です。<br /><br />夕方〜夜:プラハ観光3日目(新市街のテレビ塔と聖心教会)<br />夜:オペラ「ドン・ジョヴァンニ」(エステート劇場で)<br /><br /><br />カルロヴィ・ヴァリ終日ツアーを終え、プラハに戻ってきたところで17時半でした。この後は、本日の最後のハイライト、エステート劇場でのモーツアルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」鑑賞です! 開演は20時。夕食は、レストランに入ってテーブルにつくと、時間が気になって落ち着けないでしょうから、立ち食い軽食店で済ませることにします。そういう店が、エステート劇場からほど近いムーステク付近にたくさんあります。開演30分前には劇場に着いていたいので、19時頃に食べ始めればいいでしょう。それまでまだ、1時間半はあります。でも、ミュージーアムは18時に終わるところが多いので、今からでは入れないでしょう。ううむ、時間が中途半端に余ってしまいそうです。<br /><br />不意に、テレビ塔に行くことを思いつきました。「地球の歩き方」によると、23時まで開いているはずです。その欄外に、「旧共産系の建物でプラハっ子から嫌われているらしいが眺めは最高」という読者の投稿もあります。高いところから街を見下ろすのはもともと好きですが、色々な場所から違うアングルで見下ろすのもいいものです。それに実は、たいていの観光客が行くプラハのハイライトとは言い難いところに敢えて行くのも面白いです。そう思って、テレビ塔は、行けるなら行こうかと旅行前から目をつけていました。<br /><br />しかも、テレビ塔へ行く途中には、ずっと気になっていた四角い教会(聖心教会)もあります。この教会とテレビ塔は、毎朝利用するホテルから旧市街中心のムゼウム駅まで行くトラム(市電)の窓からの景色の中では、一番目立っていました。教会は、トラム路線沿いのイジーホ・ス・ポディエブラット広場にあります。とても変わった形をしていて、いつも目が引き付けられました。塔にあたる部分は、天辺が切妻破風のような平たいダークブラウンの構造物で、建物の表面に何本もの「杭」でも突き刺さったような装飾が施されています。教会というより現代アートチックな記念碑のようです。<br /><br />聖心教会は、「世界の建築・街並みガイド5  オーストリア/ポーランド/チェコ/スロヴァキア/ハンガリー/ルーマニア」(川向正人・海老澤模奈人・編、エクスナレッジ社)に紹介されていました。「まるで墓石のよう」と書かれてありますが、なるほど、言い得て妙だなぁと思いました。写真を見たときから面白い建物だと思っていたのですが、トラムの窓から本物を目にしたときのインパクトは想像以上でした。自分のカメラでもぜひ写真を撮りたい、と思いながら毎朝、眺めていました。<br /><br />ただし、そのためにはトラムを途中下車しなければなりません。朝は朝で、その日の観光予定を考えると、その教会のためだけに途中下車する気にはなかなかなれず、かといって帰りは、いつもナイトライフの予定がつまっていて、それが終わる頃には、すでに辺りは真っ暗。一方で、一人旅で予定なんて自由なんだから、こういう「寄り道」もしたらいいんじゃないか、とずっと葛藤していました。だから、今日はちょうどよい空き時間ができたことになります。<br /><br />(写真は、「2004年夏のブダペスト・ウィーン・チェコ旅行20日間 ハイライト写真(2)チェコ編その1(ハイライト中のさらにお気に入り@)」(URLは下記)ですでに紹介したものと同じですが、とってもお気に入りなので、この旅行記の表紙に使いました。見ていると、ウルトラマン(初代)の主題歌を口ずさみたくなります。)<br /><br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10032149/

2004年夏のブダペスト・ウィーン・チェコ旅行20日間 ハイライト写真(11)チェコ編その10後半(カルロヴィ・ヴァリから戻った後のプラハ(プラハ3日目))

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2004/07/19 - 2004/07/19

4050位(同エリア4549件中)

2

8

まみ

まみさん

【旅程抜粋】
2004/7/19(月)
終日ツアーでカルロヴィ・ヴァリ(西ボヘミア地方にあるチェコ有数の高級温泉保養地)へ
※カルロヴィ・ヴァリ編は、前半です。

夕方〜夜:プラハ観光3日目(新市街のテレビ塔と聖心教会)
夜:オペラ「ドン・ジョヴァンニ」(エステート劇場で)


カルロヴィ・ヴァリ終日ツアーを終え、プラハに戻ってきたところで17時半でした。この後は、本日の最後のハイライト、エステート劇場でのモーツアルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」鑑賞です! 開演は20時。夕食は、レストランに入ってテーブルにつくと、時間が気になって落ち着けないでしょうから、立ち食い軽食店で済ませることにします。そういう店が、エステート劇場からほど近いムーステク付近にたくさんあります。開演30分前には劇場に着いていたいので、19時頃に食べ始めればいいでしょう。それまでまだ、1時間半はあります。でも、ミュージーアムは18時に終わるところが多いので、今からでは入れないでしょう。ううむ、時間が中途半端に余ってしまいそうです。

不意に、テレビ塔に行くことを思いつきました。「地球の歩き方」によると、23時まで開いているはずです。その欄外に、「旧共産系の建物でプラハっ子から嫌われているらしいが眺めは最高」という読者の投稿もあります。高いところから街を見下ろすのはもともと好きですが、色々な場所から違うアングルで見下ろすのもいいものです。それに実は、たいていの観光客が行くプラハのハイライトとは言い難いところに敢えて行くのも面白いです。そう思って、テレビ塔は、行けるなら行こうかと旅行前から目をつけていました。

しかも、テレビ塔へ行く途中には、ずっと気になっていた四角い教会(聖心教会)もあります。この教会とテレビ塔は、毎朝利用するホテルから旧市街中心のムゼウム駅まで行くトラム(市電)の窓からの景色の中では、一番目立っていました。教会は、トラム路線沿いのイジーホ・ス・ポディエブラット広場にあります。とても変わった形をしていて、いつも目が引き付けられました。塔にあたる部分は、天辺が切妻破風のような平たいダークブラウンの構造物で、建物の表面に何本もの「杭」でも突き刺さったような装飾が施されています。教会というより現代アートチックな記念碑のようです。

聖心教会は、「世界の建築・街並みガイド5 オーストリア/ポーランド/チェコ/スロヴァキア/ハンガリー/ルーマニア」(川向正人・海老澤模奈人・編、エクスナレッジ社)に紹介されていました。「まるで墓石のよう」と書かれてありますが、なるほど、言い得て妙だなぁと思いました。写真を見たときから面白い建物だと思っていたのですが、トラムの窓から本物を目にしたときのインパクトは想像以上でした。自分のカメラでもぜひ写真を撮りたい、と思いながら毎朝、眺めていました。

ただし、そのためにはトラムを途中下車しなければなりません。朝は朝で、その日の観光予定を考えると、その教会のためだけに途中下車する気にはなかなかなれず、かといって帰りは、いつもナイトライフの予定がつまっていて、それが終わる頃には、すでに辺りは真っ暗。一方で、一人旅で予定なんて自由なんだから、こういう「寄り道」もしたらいいんじゃないか、とずっと葛藤していました。だから、今日はちょうどよい空き時間ができたことになります。

(写真は、「2004年夏のブダペスト・ウィーン・チェコ旅行20日間 ハイライト写真(2)チェコ編その1(ハイライト中のさらにお気に入り@)」(URLは下記)ですでに紹介したものと同じですが、とってもお気に入りなので、この旅行記の表紙に使いました。見ていると、ウルトラマン(初代)の主題歌を口ずさみたくなります。)

http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10032149/

同行者
一人旅
交通手段
鉄道
航空会社
エールフランス
  • <聖心教会><br /><br />テレビ塔と聖心教会の最寄りの駅は、地下鉄A線のイジーホ・ス・ポディエブラット駅 (Ji&#345;&amp;iacute;ho Z Pod&#283;brad) で、ムーステク駅から3駅戻ります。さて、いざ近くで写真を撮ろうと思ったら、書籍に掲載されていた写真のような良いアングルは得られませんでした。このあとテレビ塔の展望台にも行きたいため、この教会だけにそうゆっくり時間をかけられません。まあこの辺りでいいや、とあまり周辺を歩き回らずに適当なところで妥協して撮影しました。教会はちょうどミサの最中でしたが、中をチラッとだけ見ることはできました。<br /><br />(写真は、聖心教会です。正面から撮ったところです。このアングルでは、いまいちです。)

    <聖心教会>

    テレビ塔と聖心教会の最寄りの駅は、地下鉄A線のイジーホ・ス・ポディエブラット駅 (Jiř&iacute;ho Z Poděbrad) で、ムーステク駅から3駅戻ります。さて、いざ近くで写真を撮ろうと思ったら、書籍に掲載されていた写真のような良いアングルは得られませんでした。このあとテレビ塔の展望台にも行きたいため、この教会だけにそうゆっくり時間をかけられません。まあこの辺りでいいや、とあまり周辺を歩き回らずに適当なところで妥協して撮影しました。教会はちょうどミサの最中でしたが、中をチラッとだけ見ることはできました。

    (写真は、聖心教会です。正面から撮ったところです。このアングルでは、いまいちです。)

  • 写真は、聖心教会です。テレビ塔の方向へ歩き始めたときに、振り返って撮りました。<br />このアングルから撮った方が、まるで墓石のような外観が、まだよくわかります。

    写真は、聖心教会です。テレビ塔の方向へ歩き始めたときに、振り返って撮りました。
    このアングルから撮った方が、まるで墓石のような外観が、まだよくわかります。

  • <テレビ塔><br /><br />次に、テレビ塔へ向かいます。灯台下暗しとなることもなく、その姿はほぼ絶えず家並みの頭上にそびえて見えたので、歩きながら地図をにらめっこしなくても、道に迷うことはありませんでした。<br /><br />テレビ塔は、「地球の歩き方」への投稿どおり、いかにも共産主義時代を思わせる建物です。1960年代くらいのSF映画を連想させます。鈍い銀白色の表面に黒っぽいでっぱりのような装飾がいくつもあります。近づくにつれ、それが、なんと、四つんばいになった赤ん坊の姿だとわかりました。うーん、センスがいいのか、悪いのか。可愛いというより、水子の霊か、赤ん坊のミュータントがでてくるホラーかSF映画・マンガを連想してしまいました。<br /><br />(写真は、テレビ塔です。この写真は、まだ背中に聖心教会を控えている位置で撮ったものです。四つんばいの赤ん坊の姿は、ぜひ表紙の写真を拡大してご確認くださいませ。)

    <テレビ塔>

    次に、テレビ塔へ向かいます。灯台下暗しとなることもなく、その姿はほぼ絶えず家並みの頭上にそびえて見えたので、歩きながら地図をにらめっこしなくても、道に迷うことはありませんでした。

    テレビ塔は、「地球の歩き方」への投稿どおり、いかにも共産主義時代を思わせる建物です。1960年代くらいのSF映画を連想させます。鈍い銀白色の表面に黒っぽいでっぱりのような装飾がいくつもあります。近づくにつれ、それが、なんと、四つんばいになった赤ん坊の姿だとわかりました。うーん、センスがいいのか、悪いのか。可愛いというより、水子の霊か、赤ん坊のミュータントがでてくるホラーかSF映画・マンガを連想してしまいました。

    (写真は、テレビ塔です。この写真は、まだ背中に聖心教会を控えている位置で撮ったものです。四つんばいの赤ん坊の姿は、ぜひ表紙の写真を拡大してご確認くださいませ。)

  • テレビ塔の下にはすぐにたどり着きました。塔の周りも、ちょっとした広場 (Mahlerovy sady) となっていました。ところが、展望台への入口が、なかなか見つかりません。すぐに目に付く入口は放送関係の建物で、「展望台の入口ではない。関係者立ち入り禁止」の張り紙が貼ってありました。きっと、みんなが間違えるのでしょう。しかし、その張り紙の指示に従ってぐるっと回ってみても、入口が見つかりません。こういうときに、自分の方向音痴、というか、状況判断の悪さを痛感します。塔には展望台の他にレストランもあるのに、ほとんどひと気がどありません。ひょっとしたら「歩き方」の情報は古く、いまは観光客には開放していないのでは、と不安になってきました。<br /><br />しばらくうろうろ迷っていたところ、子連れの母親が散歩に来ましたので、眺望台への入口を教えてもらいました。<br /><br />(写真は、テレビ塔です。テレビ塔のある広場は通りを挟んでもう見えている位置から撮ったところです。道沿いのどこか無機質な建物もなかなか気に入りました。チェコ・キュビズム建築チックに思えたので@)

    テレビ塔の下にはすぐにたどり着きました。塔の周りも、ちょっとした広場 (Mahlerovy sady) となっていました。ところが、展望台への入口が、なかなか見つかりません。すぐに目に付く入口は放送関係の建物で、「展望台の入口ではない。関係者立ち入り禁止」の張り紙が貼ってありました。きっと、みんなが間違えるのでしょう。しかし、その張り紙の指示に従ってぐるっと回ってみても、入口が見つかりません。こういうときに、自分の方向音痴、というか、状況判断の悪さを痛感します。塔には展望台の他にレストランもあるのに、ほとんどひと気がどありません。ひょっとしたら「歩き方」の情報は古く、いまは観光客には開放していないのでは、と不安になってきました。

    しばらくうろうろ迷っていたところ、子連れの母親が散歩に来ましたので、眺望台への入口を教えてもらいました。

    (写真は、テレビ塔です。テレビ塔のある広場は通りを挟んでもう見えている位置から撮ったところです。道沿いのどこか無機質な建物もなかなか気に入りました。チェコ・キュビズム建築チックに思えたので@)

  • テレビ塔の入場料は150チェコ・コルナ(1チェコ・コルナを円安めの約5円で換算すると、約750円)(2004年7月当時)。93mの展望台は、思ったほど高くはありませんでした。でも、確かになかなかステキな眺めでした。テレビ塔自体がやや郊外にあるので周りは住宅地という風情ですが、オレンジ屋根の屋敷が続く可愛らしい街並みです。<br /><br />ただ、教会のドームや城が見える旧市街方向が逆光で、写真を撮るのを断念せざるを得ませんでした。また、ガラス張りで換気のきかない日ざらしの部屋は、まるでサウナのように暑くて暑くて、たった10分で降りてきてしまったのも、少しばかり残念です(でも、耐えられなかったんですもの……)。<br /><br />(写真は、テレビ塔の展望台から撮ったプラハの街並みです。真ん中あたりに、聖心教会が見えています。)

    テレビ塔の入場料は150チェコ・コルナ(1チェコ・コルナを円安めの約5円で換算すると、約750円)(2004年7月当時)。93mの展望台は、思ったほど高くはありませんでした。でも、確かになかなかステキな眺めでした。テレビ塔自体がやや郊外にあるので周りは住宅地という風情ですが、オレンジ屋根の屋敷が続く可愛らしい街並みです。

    ただ、教会のドームや城が見える旧市街方向が逆光で、写真を撮るのを断念せざるを得ませんでした。また、ガラス張りで換気のきかない日ざらしの部屋は、まるでサウナのように暑くて暑くて、たった10分で降りてきてしまったのも、少しばかり残念です(でも、耐えられなかったんですもの……)。

    (写真は、テレビ塔の展望台から撮ったプラハの街並みです。真ん中あたりに、聖心教会が見えています。)

  • テレビ塔の展望台から撮ったプラハの街並みです。<br />まるでおもちゃのブロックでも並べたような家並みが続いて、可愛らしいです@

    テレビ塔の展望台から撮ったプラハの街並みです。
    まるでおもちゃのブロックでも並べたような家並みが続いて、可愛らしいです@

  • テレビ塔の展望台から撮ったプラハの街並み。<br />左手の緑のあたりには、モルダウ川が流れているはずです。

    テレビ塔の展望台から撮ったプラハの街並み。
    左手の緑のあたりには、モルダウ川が流れているはずです。

  • <モーツアルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」鑑賞(エステート劇場またはスタヴォフスケー劇場)><br /><br />私にとって、本格的なオペラ鑑賞は、これが初の体験です。そして今回の旅行では、結果的に、コンサートだのシアターだのといったエンタテイメントを11件も楽しむことができましたが、いかにもフォーマルといえそうなもの―――つまり、カジュアルな服装ではどうか、と思われる公演―――は、これだけでした。<br /><br />というわけで、こういうときのために日本から荷物に忍ばせておいたお洒落着ですが、旅程全20日間で、16日目にして初めて、出番がやってきました。本当は昼間の観光のあと、いったんホテルに戻って着替えたかったのですが、ホテルと旧市街は片道30分以上かかってしまいます。カルロヴィ・ヴァリのツアーから帰ってきた後、ホテルで身支度を整えるために旧市街との間を往復するのは時間が惜しいので、今日は朝からこのお洒落着を着ていました。<br /><br />といっても、そのまま職場を行けそうな程度のお洒落着です。スーツですらありません。私の職場のドレスコードは、そんなにカチコチではなく、デスクワークが主体で女性が多く、接客することも少ないので、カジュアルな服装の人が多いのです。だから、持参した服は、昼間の観光で着ていても、それほど活動しにくかったり、周りから浮いたりするようなものではありません。靴は、服装に合わせて運動靴はやめましたが、普段の通勤で履いているものです。運動靴よりは、やや疲れやすいかもしれませんが、どうせツアーバスで移動するので、歩く距離は少ないと思いましたからね。<br /><br />ただし、アクセサリーは、安全のため、劇場に入ってから身につけました。そして帰りも、劇場を出る前には外しました。アクセサリーといっても、実際にはフェイクの安物です。だって、万が一、なくしたらイヤなものは旅先に持参しないのが鉄則ですから。でも、フェイクといっても、よく光るものを選んだので(ダイヤモンドのイミテーションとして有名なキュービック・ジルコニアのペンダント)、悪目立ちしてもいけません。ただでさえ、私はスリ、ひったくりのカモになりやすい外国人観光客なのですから。<br /><br />エステート劇場は、だいぶ小さく感じられました。私自身、2年くらい前から劇場通いが趣味に加わり(ただしほとんどバレエ公演かミュージカル)、すでに日本で1,000人規模の大きな劇場に慣れてしまったせいでしょう。エステート劇場は、いうなれば中劇場くらいというかんじでした。<br /><br />しかし、確かに豪華でした、エステート劇場。しかも、この劇場は、まさに、「ドン・ジョヴァンニ」初演の場所でもあるのです! <br /><br />そう、それから、映画「アマデウス」のロケに使われたという意味でも、プラハにあるオペラ座級の劇場の中では、エステート劇場が私にとっても1番身近に感じられます。もっとも、映画では、主人公がタクトを振る姿ばかり記憶に残っているので、映画の中で出てきた劇場の様子はほとんど覚えていません。なので、「ああ、ここがそうか!」という既視感は、残念ながら味うことはできませんでした。<br /><br />オーケストラ指揮者は女性でした。珍しいかもしれません。今日の公演では、マリオネット劇場と違って、歌詞が聞き取れなくても、場面を追うことができました。もちろん、エステート劇場でこの時期に「ドン・ジョヴァンニ」が上演されることを知っていたので、旅行に出る事前にストーリィをしっかり予習しておきました。それは昨日のマリオネット劇場の「フィガロの結婚」も同じだったのですが、やはり生身の人間の方が、誰が歌っているかよくわかるせいもあったでしょう。イタリア語の歌詞は、繰り返しのフレーズのところだけ、ちょびーっと拾えたくらいで、後はほとんど聞き取れませんでした。<br /><br />舞台美術はかなりモダーンでした。はじめはもっと古典的で装飾過多なオペラらしい豪華なものを期待していたので、がっかりしました。でも、そのショックが抜けると、だんだんかっこよく思えてきました。服装もやや現代チックにアレンジされていましたが、登場人物のキャラクターと時代風俗はよく反映されていると思いました。少なくとも、私がイメージするドン・ジョヴァンニの時代には合っていました。<br /><br />ドンナ・アンナの格好は、ヘアースタイルはベラスケスの名画「王女マルガリータ」そのもので、衣装もあれと同じような、パニエで横にうんと広がったドレスでした。ドンナ・エルヴィラは、白雪姫の魔女の王妃みたいでした。ツェルリーナは、裾の長さがひざ下までの白いドレスで、パニエが丸見えのデザインでした。ちょっとコメディ・マンガチックで、純朴な村娘っぽく見えませんでした。歌手は、3人とも美人ぞろいでした。思ったよりスタイルが良い人たちばかりでした。オペラ歌手といえば、たとえば「椿姫」が肺病で死ぬとは到底信じられないような立派な体格の人たちばかりと思っていたので、意外でした。特にチェルトリーナ役の女性は、背が高く、すらっとしていました。<br /><br />主人公のドン・ジョヴァンニ役の歌手は、がっしりとした体格で、黒髪で、ラテン系の濃い顔をしていました。歌手の経歴は知りませんが、もしチェコ人だとしたら、びっくりしてしまいます。それにドン・ジョヴァンニの女性遍歴百戦練磨というキャラクター像から、甘いマスクの優男を連想していました。でも、あの女性陣と立ち会えるキャラクターとなると、このくらいのアクのある人物でちょうどよいとだんだん思えてきました。いや、考え見たら案外こういうラテン系の濃ゆいタイプの方が、ドン・ジョヴァンニのイメージに合っているかもしれません。そもそもスペインが舞台で、みんなスペイン人という設定ですしね。<br /><br />座席は1階5列目15番でした。中央よりやや端寄りですが、1番高い席を、と奮発しただけあって、よい席です。歌手も、表情まで良く見えました。歌は、上手だなぁと素直に思えました。耳が慣れたのでしょう。昔は女の悲鳴にしか聞えなかったソプラノも、すばらしい音色だと思えるようになった自分を発見しました。それから、寓意像、死と愛と復讐というキャラクターも登場して、歌わないのですがポーズやジェスチャーで場面を盛り上げていました。<br /><br />(写真は、プラハで買った日本語版のプラハ写真入りパンフレットのエステート劇場のページに、今回の公演の三つ折りのちらしです。)

    <モーツアルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」鑑賞(エステート劇場またはスタヴォフスケー劇場)>

    私にとって、本格的なオペラ鑑賞は、これが初の体験です。そして今回の旅行では、結果的に、コンサートだのシアターだのといったエンタテイメントを11件も楽しむことができましたが、いかにもフォーマルといえそうなもの―――つまり、カジュアルな服装ではどうか、と思われる公演―――は、これだけでした。

    というわけで、こういうときのために日本から荷物に忍ばせておいたお洒落着ですが、旅程全20日間で、16日目にして初めて、出番がやってきました。本当は昼間の観光のあと、いったんホテルに戻って着替えたかったのですが、ホテルと旧市街は片道30分以上かかってしまいます。カルロヴィ・ヴァリのツアーから帰ってきた後、ホテルで身支度を整えるために旧市街との間を往復するのは時間が惜しいので、今日は朝からこのお洒落着を着ていました。

    といっても、そのまま職場を行けそうな程度のお洒落着です。スーツですらありません。私の職場のドレスコードは、そんなにカチコチではなく、デスクワークが主体で女性が多く、接客することも少ないので、カジュアルな服装の人が多いのです。だから、持参した服は、昼間の観光で着ていても、それほど活動しにくかったり、周りから浮いたりするようなものではありません。靴は、服装に合わせて運動靴はやめましたが、普段の通勤で履いているものです。運動靴よりは、やや疲れやすいかもしれませんが、どうせツアーバスで移動するので、歩く距離は少ないと思いましたからね。

    ただし、アクセサリーは、安全のため、劇場に入ってから身につけました。そして帰りも、劇場を出る前には外しました。アクセサリーといっても、実際にはフェイクの安物です。だって、万が一、なくしたらイヤなものは旅先に持参しないのが鉄則ですから。でも、フェイクといっても、よく光るものを選んだので(ダイヤモンドのイミテーションとして有名なキュービック・ジルコニアのペンダント)、悪目立ちしてもいけません。ただでさえ、私はスリ、ひったくりのカモになりやすい外国人観光客なのですから。

    エステート劇場は、だいぶ小さく感じられました。私自身、2年くらい前から劇場通いが趣味に加わり(ただしほとんどバレエ公演かミュージカル)、すでに日本で1,000人規模の大きな劇場に慣れてしまったせいでしょう。エステート劇場は、いうなれば中劇場くらいというかんじでした。

    しかし、確かに豪華でした、エステート劇場。しかも、この劇場は、まさに、「ドン・ジョヴァンニ」初演の場所でもあるのです!

    そう、それから、映画「アマデウス」のロケに使われたという意味でも、プラハにあるオペラ座級の劇場の中では、エステート劇場が私にとっても1番身近に感じられます。もっとも、映画では、主人公がタクトを振る姿ばかり記憶に残っているので、映画の中で出てきた劇場の様子はほとんど覚えていません。なので、「ああ、ここがそうか!」という既視感は、残念ながら味うことはできませんでした。

    オーケストラ指揮者は女性でした。珍しいかもしれません。今日の公演では、マリオネット劇場と違って、歌詞が聞き取れなくても、場面を追うことができました。もちろん、エステート劇場でこの時期に「ドン・ジョヴァンニ」が上演されることを知っていたので、旅行に出る事前にストーリィをしっかり予習しておきました。それは昨日のマリオネット劇場の「フィガロの結婚」も同じだったのですが、やはり生身の人間の方が、誰が歌っているかよくわかるせいもあったでしょう。イタリア語の歌詞は、繰り返しのフレーズのところだけ、ちょびーっと拾えたくらいで、後はほとんど聞き取れませんでした。

    舞台美術はかなりモダーンでした。はじめはもっと古典的で装飾過多なオペラらしい豪華なものを期待していたので、がっかりしました。でも、そのショックが抜けると、だんだんかっこよく思えてきました。服装もやや現代チックにアレンジされていましたが、登場人物のキャラクターと時代風俗はよく反映されていると思いました。少なくとも、私がイメージするドン・ジョヴァンニの時代には合っていました。

    ドンナ・アンナの格好は、ヘアースタイルはベラスケスの名画「王女マルガリータ」そのもので、衣装もあれと同じような、パニエで横にうんと広がったドレスでした。ドンナ・エルヴィラは、白雪姫の魔女の王妃みたいでした。ツェルリーナは、裾の長さがひざ下までの白いドレスで、パニエが丸見えのデザインでした。ちょっとコメディ・マンガチックで、純朴な村娘っぽく見えませんでした。歌手は、3人とも美人ぞろいでした。思ったよりスタイルが良い人たちばかりでした。オペラ歌手といえば、たとえば「椿姫」が肺病で死ぬとは到底信じられないような立派な体格の人たちばかりと思っていたので、意外でした。特にチェルトリーナ役の女性は、背が高く、すらっとしていました。

    主人公のドン・ジョヴァンニ役の歌手は、がっしりとした体格で、黒髪で、ラテン系の濃い顔をしていました。歌手の経歴は知りませんが、もしチェコ人だとしたら、びっくりしてしまいます。それにドン・ジョヴァンニの女性遍歴百戦練磨というキャラクター像から、甘いマスクの優男を連想していました。でも、あの女性陣と立ち会えるキャラクターとなると、このくらいのアクのある人物でちょうどよいとだんだん思えてきました。いや、考え見たら案外こういうラテン系の濃ゆいタイプの方が、ドン・ジョヴァンニのイメージに合っているかもしれません。そもそもスペインが舞台で、みんなスペイン人という設定ですしね。

    座席は1階5列目15番でした。中央よりやや端寄りですが、1番高い席を、と奮発しただけあって、よい席です。歌手も、表情まで良く見えました。歌は、上手だなぁと素直に思えました。耳が慣れたのでしょう。昔は女の悲鳴にしか聞えなかったソプラノも、すばらしい音色だと思えるようになった自分を発見しました。それから、寓意像、死と愛と復讐というキャラクターも登場して、歌わないのですがポーズやジェスチャーで場面を盛り上げていました。

    (写真は、プラハで買った日本語版のプラハ写真入りパンフレットのエステート劇場のページに、今回の公演の三つ折りのちらしです。)

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  • 萌愛さん 2006/09/18 14:33:54
    やっぱり知っている場所だと
    コメントもいれやすいです。

    まみさん、お久しぶりです。
    カルロヴィ・ヴァリのアルバムでは、失礼しました。萌愛の実家は温泉地ってこともあり、国内だと「わざわざ行くか温泉にいー、お金払ってえ〜」って偏見があります。もっとも海外は別ですが(裸で入浴ってのが無い=同じでない)という妙な意識であります。萌愛の実家でも、冷泉ってこともあるのですが、温泉水を飲むって習慣があります。特にお年寄りは、「胃腸に効く」とか言われます。でも、歯には良くないらしく、小学生の頃に禁止になりましたが、罰則規定もないので飲む方が多いのです。ガーネットは何年か前に母が、豪華なブレスレットと指輪をくれました(肩身にしろとのことで)今年チェコに行って結構高価なのに驚きました。母からの贈り物は日本で買った(っても母のお古ですが)十数万円以上するのではないかと思います。って私は貧乏なのにいぃ、我が親は結構小金持ちってことらしいです。

    テレビ塔は私も行くかどうするか考えたのですが…景色は綺麗♪しかし、激暑だったので行かなくて正解だったかも?しかし、聖心教会は不覚!

    まみさんが、今回初オペラだったとは、びっくりです。いつも洋服をどうされているのかな?とお伺いしようと思っていたものですから…「るるぶ」とかの紹介では、劇場によって服装のフォーマル度も違うらしいし…日本でもピンからキリまでって感じですし…私もウィーンやパリだとビビッているかもしれません。いや反って開放的かも??ブタペストでもドレスデンでも初老のご婦人はバキバキにフォーマルでした。私はパンブスでなかったのでちよっと恥ずかしかったです。しかし1階席5列5番とは…いやはや羨ましいかぎりです。なんせ地方都市バレエやオペラの上演回数が少ないのでここ数年S席でも2階しかゲットできていない私です。もう10年前になりますが「マラーホフ」の個人公演のパ・デ・ドロゥの寄せ集めの演目の時は1回7列目ってのをゲットしてド感動したのですが…運が尽きたの?って私です。

    まみ

    まみさん からの返信 2006/09/19 22:04:11
    RE: やっぱり知っている場所だと
    萌愛さん、こんにちは。書き込みありがとうございます。

    知っている場所の方がなじむのはたしかにそうですね@@

    国内にも飲む温泉があるんですねぇ。というか冷泉のようですが。
    歯に悪いというのは子供にとってでしょうか。大人もかな。カルシウムをとかしてしまう成分があるとか。
    私はたぶん温泉でゆっくりできない人ですわ。
    この連休、妹が甥・姪を連れて遊びに行ったのですが、子供たちがいるとゆっくりお風呂に入れないという理由だけでなく本人温泉が好きで、そして2歳の姪も温泉が好きだというのでみんなで近くの温泉に行きました。
    。。。うーん、もしかしたら温泉というより風呂屋に毛が生えたようなものかな。でも硫黄の匂いのする風呂もあったし、ハーブ湯とか滝の湯とかいろいろあった。
    しかし、私はすぐに飽きてしまいました。
    喜ぶ子供が可愛かっただけ〜。
    長くお湯に浸かってられない〜。
    リラックスは家の風呂で十分みたいです。準備と洗わなくてすむだけかな、風呂屋にいくメリットは。

    ブダペストの名物でめずらしく浸かる温泉があるのは有名ですよね。一見の価値ありの内装ということもあるのですが……よぉぉっぽど時間を持て余さない限り、行かないと思います。たぶんね。
    萌愛さんの、いまさらお金を払って、とは違う感覚で、行く気になれないです。
    トルコに行ったときにもトルコ風呂にいかなかった私。ホテル内に施設があったのに。
    さすがにイスラエルの死海に行ったときには浸かりましたけど。

    テレビ塔は、昔なつかしウルトラマンを思い出させるあの形態も近くで見たかったですね。しかし、猛暑だったとしたら、たしかに1分といられなかったかもしれません@

    そう、私は劇場通いは結構していたのですが、オペラは外していました。うーん、10年以上前の旅行でオペレッタはありましたが、インターバルも長いので勘定に入れてませんでした。
    オペラはむずかしい、わからない、という思い込みがあったので、海外で安くみられる機会があっても、行こうと思いませんでした。
    ましてや日本では……。日本で見れば字幕とかあるのですが、いやぁ桁違いのチケット代です。
    とはいえ、最近は東欧系のオペラ座の日本公演はバレエと変わらない値段で観ることができるのがわかりました。といっても海外で見るよりバレエも高いですけどねぇ。
    また、最近は地方自治体も、自前のホールにオペラを誘致するところが目立ち(いままであっても私が知らなかっただけかもしれませんが)、そういうところはだいぶ安く見ることがてきるのを発見しました。
    それで最近はオペラもだいぶ回数を重ねています。
    でも、服装は、日本では、ちょっとお出かけするときの服です。わりとカジュアル。
    海外では、おしゃれ着を準備していきますが、それだってジーパンに運動靴じゃさまにならないから、って程度で、革靴に履き替え、ジーンズでない上着を着る程度です。
    たしか、こけらおとしとか、特別な公演以外は、それほどフォーマルでなくてもなんとかなると聞いたことがあります。
    といっても、単に旅行者がその劇場の雰囲気を無視して一人異彩を放っているだけだったらどうしましょ@
    現にオペラでなくバレエ公演でしたが、ドレステセンのオペラ座でバレエ「ジゼル」のチケットが思いがけなく手に入ってマイセン行きをやめてバレエ感傷に切り替えたとき、思いっきりジーパンにTシャツでしたっけ。S席だったのに、胸にどーんとタイガーの絵が描かれたTシャツ@
    お隣さんたちが、ブラックタイに背中の空いたドレスという、うーんとドレスアップのカップルでしたので、さすがにいごこちが悪かったことを覚えています。(しかしそこまでドレスアップしていた人もそういなかったよーな。)

    なんかレスのはずが、思いっきり話が脇にそれたよーな。

    (レスの画面にはじめの投稿が載らないでクリーンな画面になってしまうから、何をレスするんだったんだっけ〜って忘れてしまいますよねぇ。。)

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