ＥＵの東　（６）ウクライナ キエフ

2006/07/04 - 2006/07/14

モルドバ〜ウクライナ〜ベラルーシを鉄道で縦断。
相変わらず超駆け足旅行。

遂に日本人へのビザ免除が始まったウクライナ。
現中欧諸国のビザ免除の時も「時代が変わった!」と驚いたものだが、遂にロシアの隣の国までパスポートだけで旅行できる時代になった。
本丸ロシア共和国のビザ免除はまだかな〜?

エリア キーウ (キエフ)(ウクライナ)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: アシアナ航空

夜明け前にキエフ駅到着。
こんな時間でも駅構内は賑わっていてビックリ。

キエフ→ミンスクも列車で行く。
首都同士を結ぶルートだが、列車の本数は意外と少ない。
やはり旧ソ連の鉄道網はモスクワを中心に出来ているようだ。
ミンスクまで開放寝台76グリブナ。約15ドル。
車内でシーツ代7グリブナ(記憶曖昧)徴収。
客車は共産圏標準色の緑色ではなく、青色に塗られていたが、中身は同じ。
割と綺麗な車両も見かけたが、新車はモスクワや西に向かう国際列車に集中投入されているようだ。
車内はJRのB寝台の通路の窓側にレールと平行向のベッドを追加したような、変わったレイアウト。
個室寝台よりベッドは狭いが、横になるには十分。
3段ベッドが標準らしいが、この車両は2段だった。
乗客はモルドバ人とは打って変わって大人しい。
他のグループとは一言二言言葉を交わす程度。
国民性の違いを感じる。

列車はチェルノブイリを避けるかのように、東に大きく迂回する。
もっとも、チェルノブイリ事故以前からある路線なので、別に意識して迂回しているわけではないだろう。

キエフではチェルノブイリ博物館、大修道院などを見学。
チェルノブイリを知らない人はいないと思うが、ウクライナにあることを知っている人は少ないのではないか。
博物館には、日本から贈られた千羽鶴や寄書も展示されていたが、某校から贈られた寄書には、ふざけて書いたとしか思えない言葉が並んでいた。
日本の恥だ。

キエフ市内にはSAMSUNGのネットカフェが何軒かあった。
キエフに限らず、東欧諸国における韓国企業の宣伝攻勢は凄まじい。
どこを歩いてもSAMSUNG,LG,DAEWOOのどれかが視界に入る。
日本企業の看板はそれほどでもない。
そういえば10年前はポーランドやハンガリーがこんな状況だった。
中産階級が育ち始めた国を狙って一気にブランドの浸透を図る戦略だろうか。

写真はチェルノブイリ博物館の入場券

キエフは想像以上の大都会だった。
見た目だけなら、中欧諸国の首都クラスと比べてもと遜色ない。

都心の地下鉄は驚くほど深い所を走っている。
ホームへは恐ろしく長くて速いエスカレーターで。
結構怖い。
車両は共産圏標準型。
ラッシュは東京並みとは言わないが、日本の大都市並み。
切符売場は身動きが取れないほどの混雑だった。
切符は窓口でプラスチック製のトークンを購入し、自動改札機に投入する。

地下鉄で興味深かったのは、2路線が交差する乗換駅の構造。
乗換通路は、山岳トンネルのような断面の、広くて長〜い通路。
1km位は歩かされたのではないか。
日本の地下鉄でも駅同士が離れている乗換駅は多いが、隣の駅まで着いてしまいそうな歩行距離は異常だろ!と思っていたが、実は両駅はそれほど離れていない。
この通路、一方通行になっており、逆方向の乗換通路はわずかな距離しかなかった。
そうえいば、乗換通路は微妙にカーブしていたような気がする。
ぐるっと回って同じ場所に戻って来たのだろう。
電車のキャパシティーが小さいので、長い乗換通路をバッファーにしているのだろうが、それにしても不自然だ。
もしかして核シェルター?
ラッシュ時にはこの通路を物凄い数の乗客が黙々と歩く。
その光景はまさに日本の通勤ラッシュだった。

写真はバスとトラムの切符。
約10円は安い!

両替所はキエフ市内に多数ある。
レートはどのも似たり寄ったりだが、駅の両替所のレートは最悪だった。
ドル・ユーロはどこでも、ロシアルーブルも多くの場所で両替できる。