1995/05/24 - 1995/05/24
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KAKU-SANさん
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これより6年半前に一人で2月のウィーンに来た時はすごく慌ただしい予定の中で十分に見れなかったのだが、一番の印象は「ウィーンはすごく汚い」だった。当時はオーストリア経済も景気が悪かったのだろうが、オーストリアには自動車産業がない事もあり、車はボロボロで、道は汚いしで、ミュンヘンとの差があまりに大きすぎ、その先にある東欧はよっぽど汚いんだろうと思ったりしたものだった。逆に若い女性がドイツなんか比較にならない程におしゃれだったし、オペラ座(かのウィーンのオペラ座)に行った時はチケットが売り切れていて追い出されたが、ゴージャスな衣装を身にまとったオバサン達(貴婦人というべきか)がウヨウヨしてて、「これがウィーンの文化か」と圧倒されてしまった。
しかし、この6年半の間にオーストリアでも街の美観に対する意識が高まって、街が一変してドイツの様に美しくなってしまった。聞くところでは、車も先ず日本の小型車が増えて、次に欧州製の小型車が入ってきて、オーストリアの車も見違えるようにきれいになった。反面、女性のファッションはダサくなったようではある。それでもドイツよりウィーンの方がオシャレなのは今も変わりない。プラハはもっとおしゃれだ。
この時にレストランでカメラを忘れて、慌てて取りに戻った。ちゃんとカメラを保管してくれていたので、丁重にお礼を言って帰って来たのだが、現像してみると見覚えのない写真がいっぱい。厨房でウェイターがコックの写真を撮っていたのだ。この写真を渡したいと思うけれど、レストランがどこにあったのか分からなくなってしまった。
オペラのチケットを手に入れられなかった私は、コンサートスケジュールを手に入れて、唯一の昼間の公演を見つけて劇場を探して行ったところ、やたらに子供が多い。何で?とは思って座っていたら、子供向けの人形劇が始まった。全然、面白くなかったけれど、幾分かは寝不足が解消されたという意味では訪問した意義はあったかもしれない。
2度目は1995年5月24日、ヴェネチアからの飛行機が遅れて、このままではミュンヘンからの乗り継ぎが出来なくなると、ひやひやしていた。これはイタリアだから特別にというのではなくて、ヨーロッパ全体で頭を痛めている空の渋滞のせいだ。両親を迎えに来てくれる姉に電話するが、こっちが緊迫しているのに「どーしたのー?」と伸び切ったテープの様な声が国際電話の向こうから返ってくる。つい数年前までは鉄の女と言われるくらい切れる女だった姉も、子供が出来てからは時間の流れが違って来たようだ。こんな調子ではテレカがいくらあっても足りない。それに何とかなるだろう。それ以上に心配なのはウィーンで私を待つオリバーで、彼は私がヴェネチアからの乗り継ぎだという事を知らないので、空港で何時間待つ事になるのだろうか?
2時間遅れで出発したので、どうせ駄目だと腹をくくってしまった。ミュンヘンについたら航空会社の職員が待っていて、代わりの飛行機を用意しますと話していた。両親を彼らに託すしかなく、両親が英語も出来ないので不安はあったけど、この時はルフトハンザなら何とかしてくれるだろうと、変な航空会社にしなくて良かったと思った。
両親は翌日にミュンヘン発関空行きの便がないので、この日の便でフランクフルトに行き、空港内のシェラトンで1泊して、翌日、ビジネスクラスで大阪に帰ったそうだ。既にリタイアして特に予定もないので、かえって話の種が増えたと喜んでいたようで、私が帰国すると、「ビジネスクラスはキャビアが出たのよ」なんて言っていた。私にはどうしてビジネスクラスが回ってこないのだろう。こんなに飛行機に乗っているのに。
さて、私の番だ。もともと乗り継ぎ時間が1時間くらいしかなかったので、1時間前に私の乗り継ぎ便は出発している。待っていてくれる事はないだろうと諦めて、次の便の指定とウィーン空港で友達が待っているから、私の到着時間を連絡してくれと頼んだ。「OK、後で名前を教えてくれ」と言ってすぐ、「だめだ、私は日本語話せないよ」と断られて、「いや、彼はオーストリア人だから、ドイツ語で話できるよ」なんて話をしている時に他のスタッフが走り寄ってきて、「ウィーンに行く方、お急ぎ下さい」と言うではないか。何だって?と驚いて私が聞き返すと、「ウィーン行きの便も1時間半遅れているんです。」照れくさそうに答えていた。おかげで助かったとはいえ、あーあ、呆れて物が言えない。
搭乗券にビジネスクラスと書いてあるのが気になっていた。この便はルフトハンザと提携している小さな航空会社だが、「何かの都合でビジネスクラスになったのかな、ラッキー」なんて思っていたのだが、乗ってみると定員50人程度の小さな飛行機で、全席がビジネスクラスという名前のエコノミーだった。この2都市間は鉄道でも460?程度の区間で、もし、新幹線があれば飛行機の不要な距離だから、小型機で本数を増やして、利用しやすさで所要5時間の鉄道に対抗しているのだろう。
ようやくウィーンに着いて、オリバーと再会。途中のレストランに寄ってから、彼の家に行く事にした。彼の仕事を聞くと、裁判官と言う。あまりにイメージが違いすぎるので、少なからずびっくりした。裁判官らしいといったら、英語をドイツ語なのか英語なのか分らない程に強くてはっきりとしたカツレツで話す事くらい。彼の外見から来るイメージはどう見てもかなりの軟派なのだ。
途中で警察犬を連れた警官を見つけて、ドラッグ(覚醒剤)の取り締まりをしていると教えてくれた。「ウィーンでは簡単にドラッグが手に入るのか?」と聞くと、「ああ、何なら、どこで買えるか教えてあげるよ」と言うのを途中で止めて、「いやいや、俺は裁判官だから、そんな事は言えない」なんて言うものだから、爆笑してしまった。彼も裁判官としての自覚はあるようだ。
彼のアパートは裁判官という彼の肩書きからは想像もつかないくらいに質素だった。100年以上経っていると思われる古いビルの一角で、玄関はオートロックになっているので、ちゃんとしているなと思ったけれど、これはヨーロッパの都市では当たり前の事なんだそうで、中に入るとかなりぼろかった。4階か5階建てだけれど、エレベーターはないし、日本のアパートよりは広いけれど、バスタブはなくシャワーだけで、トイレは部屋の外にあり、共同。ドイツ、オーストリアでは当たり前の事なのだそうだが、アパートを借りた時にはキッチンも付いていない単なる箱だけなので、自分で付けないといけない。洗濯物は美観上の問題から外には干せないので部屋の中で干す。つい1週間前に訪問したスイス人のアパートの立派さと比べてあまりに違いすぎるので、ウィーンの住宅事情はかなり悪いんだなと認識させられた。
近々、彼の妹が同じアパートに越して来るそうで、彼の部屋を私に提供してくれた。玄関から入ったところが4畳半くらいのダイニング兼キッチン、奥の寝室がその倍くらいの広さなので、1人で過ごすには十分過ぎる広さだ。ただ、バスタブと部屋の中にトイレが欲しかったけれど。
翌日、彼はまだ仕事が残っていたので、彼がプレゼントしてくれたウィーン市内交通の1日乗車券(50シリング、約550円)を持って、一人で市内観光へ出掛ける事となった。オリバーの家はすぐ前が市電の電停になっていて、すごく便利だ。(実は私も大阪で路面電車の電停の前に住んでいた事がある)市電に乗る前、ちゃんと帰ってこれるように駅名を\\\"HALTESTELLE\\\"と手帳にメモした。ところが、路面電車を降りた時にそこの駅名を見てあわてた。そこの電停にも\\\"HALTESTELLE\\\"と書いてあったのだ。ドイツ語でバス停、電停の意味だったのを忘れていたのだ。幸いにも気が付くのが早かったので、路線番号やいくつ目の駅だったかを思い出して、何とか帰り着く事はできた。
この日はすごく天気の良い日だった。日が短く、湿っぽい冬の憂さを晴らすように、好天が続くこの時期は公園で昼寝している人が大勢いる。
ウィーンは大きな街ではあるけれど、見所は集中している。というのも、もともとの旧市街が城壁に囲まれたすごく小さな街だったので、フランツヨーゼフの頃にこの城壁を取り壊して環状道路(Ring)を作って、この道路沿い、特に王宮の近くに重要な建物を並べたので、王宮周辺と郊外のシェーンブルン宮殿に行けば、一般的なウィーン観光は終わりと言う訳だ。私は2度目の観光なので、美術史美術館に行って、王宮の前で地元の人に混ざって昼寝をしてから、シェーンブルン宮殿に行った。もう、これで十分で、今後ウィーンに行ってもオペラを見るくらいで、特に観光しようという気はない。
余談だが、ウィーンでは市内の西側半分だけは、水道の水がアルプスから引いてきた水で、そのまま飲めるそうだ。残りの半分はドナウ川の水だろう。ひどい硬水で、とても飲む気にはなれない。洗濯するのに、酢を使ってカルシウムを中和するくらいだから。
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