1978/12 - 1978/12
1237位(同エリア3451件中)
アリヤンさん
かつてはアラビアン・ガルフ(ペルシャ湾)の小さな漁港でしかなかった、ドバイ。
湧き出るオイル・ダラーの通り道という恩恵を受けて、ここもインフラ建設に忙しかった。
石油収入に頼るアブダビとは違って、石油が枯渇してきたドバイ首長国は、経済の柱を商業に置いた。
その選択が今のところ功を奏した、と言えよう。
現在ではアラビア唯一のリゾート地と化し、年々ゴージャス化していっており、日本の旅行者の人気も高まっている。
現在のドバイからは想像も付かないほど、1970年代当時はショボクレた小さな商業の町であった。
1978年からクウェート駐在を始めてその後約20年間もこのドバイに関わるとは想像だにしなかったころだった。
クリーク・サイドでは朝から晩まで、ドバイ・サイドへの渡し舟(アブラ船)が忙しく行き来し、イラン人やパキスタン人の人夫が汗だくでダウ船に荷揚げをしていた。
ダウ船は、主にイラン人とパキスタン人が操舵しており、取引もイラン相手が圧倒的に多かった。
タマに、パキスタンへ行くダウ船もある。
当時は砂地の地道だったクリーク・サイドでは、インド人の記念写真屋が虎の剥製をダシに客引きをしていたり、砂埃の中で混沌とした雰囲気のスークでは、「ここはインドではないか?」とさえ思えるほどインド人があふれていた。
リゾートのリの字もない、それは、蒸し暑くおぞましくもある砂漠の港町、ドバイであった。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- タクシー
- 航空会社
- ガルフ航空
-
今、対岸への渡し舟(アブラ)は端っこに追いやられてはいるが、まだ存在する。
当時の料金はたしか、0.1ディルハム(3円)だった。
地元アラビア人の下働きをする、出稼ぎインド人たちやイラン人の足だった。
ドバイがアラビア半島の南に位置するので、ここに集まるインド人には、緯度を同じくするインド南部(特にケララ州やタミル・ナドゥ州)出身者が多かった。
1978年現在、人口の80%がインド人・パキスタン人・イラン人中心の外国人であった。
ドバイ自国民にはペルシャ系が多かった。
つまり、イスラムでもシーア派が多かったのだ。
支配層の王族は少数派のスンニ派であった。
*よってホメイニ師のイラン・イスラム革命が成った当初はこのドバイにも革命の波が押し寄せるのではないか?と本気で危惧されていた。
元宗主国の英国人も、マネージャークラスで若干数が働いていた。 -
クリーク・サイドで営業する、インド人写真屋の舞台装置。
-
イチオシ
トラの背景にメッカのカーバ神殿。
意味不明な取り合わせです。 -
現在の眺めと比べれば、よく分かるだろうが、きれいな高層ビルはまだ少なかった。
-
イチオシ
この場所は、現在のリビエラ・ホテル前あたりで、クリーク・サイドでは最も賑やかなところだった。
-
これがかつてのドバイのスーク(市場)です。
最近ドバイに行かれた方、現在と比べてみてください。
ここに写っているようなインド人たちが、現在「中東の真珠」ともいわれるリゾート地、ドバイの基礎をきづいたわけです。 -
顔立ちからも「南インド人」と分かります。
インド人のおかげで当時でも英語が通じていました。 -
町の中心地であるナーセル・スクエア(現バニヤスsq)の一角です。
昭和初期の新宿と、今の新宿くらいの差があると思う。 -
これが1978年当時のナーセル・スクエアです。
(今はバニヤス・プラザと呼ばれている)
今もあるデイラ・タワーが、唯一の高層ビルだった。
KFCもマクドも無かった。
一歩路地裏に入れば、砂漠の砂地丸出しのホコリっぽい空き地に、イラン人やインド人が何がしかのお店を出していた。 -
これは重いカバンをさげた、日本のセールス・マン。
場所はナセル・スクエアにある、フェニキア・ホテル(現在も存在するホテル)のヨコ隣にあった空き地。
暑いのにネクタイなんぞした、アホな日本人デス。
*当時流行っていたパイロット・ケースをもって、レイバンのサングラスをしています。中近東諸国行脚の行商人となって2~3年目くらいの若かりし小生です。 -
当時のキャメル・レースの様子(ポスト・カード)
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キャメル・レース。
乗りてはインド・パキスタン・アフリカから売られてきた子どもの奴隷だったケースがよく有ったらしい。 -
これは砂漠の中に作られた畑。
金持ちドバイ人の「最高の贅沢・道楽」は、「畑で野菜や花を育てること」でした。
インド人を何人も雇って、自分の畑をやるのです。
水はもともと無い砂漠地帯なので、淡水化プラントで作った貴重な水を引っ張ってきて畑をやるなんて、自然の摂理に反した行いです。
この畑までに行くのに、4輪駆動のジープで砂丘を越えて、毎週野菜の出来具合を見に行くのです。
大変なお金持ちでなければ出来ない道楽です。
当時は、今のようなジープで行く「砂漠ツアー」などはありませんでした。
この畑の主のイラン系ドバイ人は大金持ちで、来日した時大阪近辺の遊園地の遊具を見て気に入り「あれを持って帰りたい!いくらだ?」と聞いてきたことがあった。 -
なんと、ガソリンより高い水を引いています!
ドバイの真水は、海水淡水化プラントで作っているのだ。
(ほとんどが日本の淡水化プラント技術によっていた)
それから、ドバイで人気の砂漠ツアーですが、当時はそんなツアーがあるわけがない。
でも、ジープで郊外に行けば、同じ事が出来ました。
ここの砂漠は、クウェートと違って、本当の砂サバクなのでオモシロイものでした。
今では、ドバイではお酒が飲め、豪華ホテルではナイト・ショーが夜な夜な開かれ、ベリーダンスなども見られるようになっている。
ロシア人が進出するようになってからは、「夜の蝶」も現れ始めた。
プライベート・ビーチでは、ビキニ姿の女性が黄色い歓声を上げたりしているだろう。
*当時では想像もできなかった様相です。
現在では、ここで結婚式まで挙げようか、というヒトまで出てきている。
ここはイスラム教のお国です。
お隣には、スンニー派の中でも超厳格なサウジアラビア、海を隔てれば、坊主主導でガチガチなシーア派イスラム国家、イランがある。
日本人があまりハメをはずさないように、祈るばかりの今日この頃です。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- aoitomoさん 2012/05/01 11:01:15
- ドバイの貴重な写真拝見させていただきました。
- アリヤンさん こんにちは
はじめまして
『ドバイ家族旅行』へのご投票ありがとうございます。
急発展のドバイで、ドバイのそれ以前の写真というのは、
なかなかお目にかかることはできません。
ドバイ博物館でも、白黒のスチール写真や、白黒映像が
見られるぐらいです。
アリヤンさんの1978年のドバイの写真はドバイの歴史の
一端を垣間見る貴重な写真で興味深く拝見させていただきました。
特に当時のスークの写真すごいですね。
現在のデイラ地区のスークもこの地区に住む人々に
とってはスークの機能を果たしているのかもしれませんが
完全に観光地化していて想像していたものとは違っていました。
しかし、ドバイを出て北の首長国へ行くと昔のドバイとは、
おそらく違うものの、のんびりとしたアラブが確かにありました。
アリヤンさんの旅行記、色々とありますので
また、楽しませていただきます。
ありがとうございました。
aoitomoより
- アリヤンさん からの返信 2012/11/07 18:39:18
- RE: ドバイの貴重な写真拝見させていただきました。
- aoitomoさん、
つい最近、ひょんなことから久しぶりにドバイに行って来ましたヨ。
最後に行ったのは2003年くらいでしたから、デイラ地区はあまり変わっていませんでした。
でも空港がT1,T2,T3と3つになって、かなり戸惑いました。
懐かしい場所を何回も訪れる、というのは中々味のあることだ、と今回思いました。
アリヤン
-
- haraboさん 2006/08/28 20:03:53
- このころのドバイへ行きたかった
- アリヤンさん
はじめまして!
発展前のドバイの写真拝見しました。
この当時のドバイは雰囲気ありますね。
最近のドバイは、近代すぎてアラブっぽさもなし!
スークだってまるでテーマパーク状態です。
だから、僕の場合はトランジットでの滞在ばかりです。
(現在のドバイはそれだけで充分の街です)
タイムマシンがあったら
この時代のドバイへ行ってみたいです。
harabo
- アリヤンさん からの返信 2006/12/21 20:28:38
- RE: このころのドバイへ行きたかった
- haraboさん
昔のドバイのサイト訪問有難うございました。今頃の返事になり申し訳ないです。自分の4トラをチェック中、haraboさんの書き込み発見!
最近のドバイのあり様には少し不安を感じています。超厳格なサウジアラビアとイランを隣りにして、あのお祭り騒ぎ。かつてのイラクのクウェート侵攻直前を思わせます。アラビアの都市繁栄は蜃気楼ではないか?少しチョーシに乗りすぎないように。と心配します。でも時代が変わったのかなあ?
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