2006/06/18 - 2006/06/27
28位(同エリア48件中)
きっちーさん
平遙駅前から出発したミニバスは、太原の駅前には停車せず、駅前から南へ伸びる建設南路をL字に折れます。
数日前に利用した、建南汽車站に到着。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- 中国東方航空
PR
-
ここからだと太原駅まで徒歩はキツイかな。
汽車站前から、駅前行きのバスがいくつも出ているので、太原駅に行かれる方は乗っていくのをお勧めします。
荷物が多いのでバスはちょっと〜という方には、ご覧の通り。
建南汽車站は客待ちタクシーもたくさん停まっているので、移動には事欠きません。
あいにく1元札がなく、バスは断念。
車掌さんが乗ってればおつりがもらえるのですが、ワンマンバスだったので。
タクシーで太原駅へ向かいます。
建南汽車站から太原駅まで、タクシー代は9元。 -
太原はビジネス都市といった雰囲気で、観光地でウロウロしている怪しげな客引きぼったくりタクシーの姿がありません。
ので、けっこうタクシーを利用しちゃいました。
太原駅です。
さて、なにゆえ駅前に戻ったかと申しますと・・・。 -
ここに寄りたかったのです。
旅行者に便利なサービス!
『小件寄存』(寄存は「預かる」という意味)
つまり『手荷物預かり所』!
駅舎の正面にいくつか設けられていて、大小の荷物を預かってくれます。
重さではなく、大きさで料金が決まります。
そんなに高い料金ではなく2元・3元・5元のいずれか。
小ぶりな私のトランクで3元でした。
1時間いくらではなく、1回いくらのようです。
2:00から8:00くらいまで預けっぱなしで、この料金のみ。
便利でしょ?
引き換えチケットを渡されます。
ただしご注意を!
セキュリティーのために、開けるように促され中身を目視されます。
下着とか見られたくないものは、ちゃんと奥にしまっといてくださいね〜。 -
トランクを預けて身軽な気分。
ぶらぶらと太原見物にのりだします。
北京行きの列車は、夜9:40発なのでまだ相当時間が余っています。
太原は商業都市のようで、ビルがばんばん建っているようなところなので、観光にはちと物足りない。
とりあえずお寺さんをまわってみる事に。
まずは街中にある『純陽宮』という道教のお寺さん(?)へ。 -
『参観券』は20元。
ぜんぜん人がいないや(笑)。
と、おもいきや!
私服の高校生がぞろぞろ入ってきます。
なにが始まるのか見ていると、先生の号令でみんな思い思いの場所へ移動し、スケッチブックを広げます。
写生の授業のようです。
しかしそこは高校生。
男女のグループがそこかしこで、楽しそうにならんで腰掛けており・・・。
うらやましい・・・。
ちっ!
みんな楽しそうで良かったね!
なんだかロンリーな凹み感が湧いてきて、見学もテキトーに。
学生達をのぞけば、参拝客の姿のない境内の建物を利用して、地元のコンクールで入賞した『飾り凧』が展示されています。
宗教施設というよりは、公民館みたいな様子です。
はあ〜高校生か〜。
どこも同じだなあ。
みんな背が高くてウラヤマシイ。
先生の差し入れのスイカに集まる子供達を背に、てくてく次の施設へ向かいます。
いいなー。
スイカ食べたいなー。
へん!
オイラは色気より食い気なのサ。 -
このあと崇善寺をめざしたのですが、100パーセント道に迷い、雨まで降り始めました。
あせって進めば進むほど住宅地へ。
どこだーっ。
崇善寺を泣く泣くあきらめ、タクシーをつかまえて『双塔寺』に行ってくれるよう頼みます。
あ。
やっぱ方向が違う。
良かった、はやめに切り上げて(笑)。
運転手さんが盛んになにか話しかけてきます。
「ぶ、不明白(ブーミンパイ)。シェザイ?」
メモを差し出すと
『那里人』
たぶん、「どこの人?」っていうニュアンス、かな?
『日本人』
って書くと、
「へえ〜!」
驚かれます。
この町に?
と思われているのか、
日本人なの?
という意味か。
どちらかといえば後者のようなリアクションです。
いったいどこの人に見えるんだろう?
まあたずねると、たいてい中国のどこか地方の人に見えるようですが。
中国って言葉も各地で全然違いますから、しゃべれなくても同国の人だと思ってもらえるみたい。
やっぱ広いよなー。
感心しているうちに、『双塔寺』へ到着。
「再見〜」
と手を振って、タクシーのおじさんと別れます。 -
なんだかお天気雨のような、はっきりしない小雨が降り続きます。
暑くて乾燥した平遙から1〜2時間の距離でしかないのに、太原は街全体がしっとり潤っていて、かぴかぴだった唇が、おおっ!
しっとりしてきたぞ!
すっげー。
やっぱ島国育ちですから、湿気があるところに体質があっているのでしょうか???
さて案の定、双塔寺にはひと気がありません。
小さい男の子を連れたお父さんが、散歩しているくらい。
香港や台湾のむせ返るような線香の香り、熱心な参拝者の行列はなく、眠るような静寂につつまれた、たたずまいです。
白い壁に漆黒の石版がいくつも貼り付けられ、古い漢字が掘り込まれています。
大小の石版がならぶ回廊が、よく手入れされた庭を囲みます。 -
見よ!
この湿気っぽさ。
平遙の写真と全然ちがう。
空気が重そー。
雨の降りかたも違うんです。
平遙の雨は夕暮れにサーッと降るだけ。
昼間はカラッと乾燥していて、天気良好。
いっぽう太原は、ご覧の通り。
上空を雲が次々と移動していくのが印象的で、夕方にはスコールのような強い雨粒が地面をたたきます。
亜熱帯のような感じでした。 -
双塔寺のシンボル『文峰塔』と『宣文塔』をデジカメに納めようとがんばりますが、いかんせんおっきい建築物。
雨と逆光でうまく撮れません。
そうこうしているうちに・・・。
「なんかこの逆光ショットと、薄暗い映像が『無間道(インファナル・アフェア)』っぽくない?ぽくない?」
と、ややマニアックな方向へスライドし・・・。
より良い無間道ショットを追求し始める。
すでに、アキバ。
その最高傑作を、この旅行記の表紙にいたしましたので!
見て見て。 -
双塔寺もあちこち修理中でしたが、小さな祠に小さな観音様が。
-
ちっちゃいけどちゃんと着飾っております。
「良いコトありますように〜」 -
『文峰塔』と『宣文塔』。
中まで入れるのは、『宣文塔』でした。
『文峰塔』は鍵がかかっておりました。 -
そもそも入って良いのか不明ですが(笑)。
開いてるし。
人いないし。
侵入。
写真はフラッシュ使ったので明るく見えますが、真剣に暗いです!
足元も見えないので、本当におっかなびっくり。
登り始めてちょっと後悔。 -
くれええよおお〜。
こええよおお〜。
ときどき、層の空間にある明り取りに、安堵します。
おお。
文峰塔が見えるじゃん。 -
上に行くにつれ、窓も層のスペースもどんどん小さくなり・・。
真ん中に下まで見える敷石がはめ込んであり、最上階ともなると怖くて覗くことも出来ません。
でも根性で一番上まで行ったからヨシっ! -
まあ見どころはこれくらいかな。
お寺さんてよく知らないし。
スミマセン。
双塔寺を出たとたんにものすごい雨が降ってきて、歩道を歩いている人たちがいっせいに軒下に非難します。
傘をさしていた私も傘骨が折れるほど大粒の雨に、とりあえず木の下へ。
雷がうるさいほど鳴っています。
あっという間に雨は通り過ぎ、道路は半水没。
南国かここは・・。
雨脚が再び近づいてくる気配なので、外歩きはやめることに。
建設南路にあるでっかい本屋さんに避難。
紀伊國屋や、ジュンク堂のように椅子やテーブルがあって、まったりと本を読んで過ごします。
これでLIBROみたいに喫茶店を併設してくれたら、うれしいかも!
中国の本屋さんは入り口で荷物を預けるのが(王府井をのぞけば)お約束のようで、このお店でも出入り口のカウンターでバッグをプラスチックの番号札と交換します。
本はもちろんすべて中国語なので、漢字から内容を推し量るしかないのですが、短い文章ならノーチャイニーズのワタクシでも意味がわかります。
なるべく写真の多い本を引っ張り出してきて窓辺の椅子に腰かけ、夢中で読みふけります。
豪雨はいつしか静かに降りやみ、外は真っ暗に。
街灯がキラキラと窓ガラスに反射しています。
そろそろ、行くか。 -
徒歩で駅に戻り荷物を受けだすと、駅舎に足を踏み入れます。
太原駅の構造は西北京駅と同じです。
ひとつしかない入り口から入って、行列しながらX線検査を受けます。
チェックが済むとエスカレーターで2階へあがり、電光掲示板に従って自分の乗る列車の待合室へ入り、待合室に付属した改札があくのを待ちます。
『駅の待合室』というと、日本のせまっちい待合室を連想されるかもしれませんが、中国の待合室は体育館がふたつくっついたような天井の高いひろーいスペースです。
まず座れないことはない量の椅子がずら〜っと並び、軽食屋さんや売店、トイレや授乳部屋など、基本的な設備はすべて整っており、まあとにかく広い!
駅の概念が壊れます。
トランクに寄りかかり、改札のオープンを待ちます。 -
時間になりホームへ降ります。
前回、硬臥(3段ベッド・6人スペース)であまりに眠れなかったもので、今回はおとなしく軟臥(2段ベッド・4人部屋)をチョイス。
事前にトラベラーさん達に教えていただいた時刻表が、大活躍でした。
是非行かれる方は参考にしてください。
太原→北京駅
ナンバー種別From出発時間To到着時間・硬座・軟座・硬臥・軟臥
N202空調快速太原21:30北京07:58・78元123元144元219元
太原→北京西駅
ナンバー種別From出発時間To到着時間・硬座・軟座・硬臥・軟臥
N278空調快速太原12:15北京西20:17・71元112元131元199元
N276空調快速太原21:40北京西05:40・71元112元131元199元
N204空調快速太原22:03北京西06:39・71元112元131元199元
2520空調普快太原22:57北京西08:30・63元104元123元191元 -
中はこんな感じ。
切符のナンバーを確認すると、どうやら私のベッドはこの上の段。
6ベッドをカーテンで区切る硬臥と違い、こちらは男女同室4ベッドです。
人が少なければ少ないほど快眠できるので、助かります。
同室は友人同士らしいおじいちゃん2人と、若い女性。 -
日本人だとわかると、車掌さんが切符回収にまわってきた時(この列車はホームで切符を預からず、出発してから乗務員さんが各部屋をまわります)、彼女は「この人は、ルィーベンレンだからマンダリンで言ってもわからないわよ」と通訳してくれます。
それならばと車掌さんはすぐに英語に切り替えてくれたので、助かりました。
北京を出るときには特に手続きはなかったのですが、逆に入るときには身分証明が必要なようで、私はパスポートを、同室の人たちはID(許可証?)を確認されました。
このときは同室の女性がとりなしてくれましたが、中国語はヒアリングがまったくこなせません。
勉強不足露呈。
反省。 -
9:40。
定刻に出発したN276列車に揺られ、眠りにつきます。
ゴトゴトとした振動と、時折り聞こえるピーッというブレーキの音が耳の底に残ります。
翌、早朝。
カーテンの隙間から差し込む朝日で目が覚めます。
列車はまだ走っています。
ちょっと早く起きすぎたみたい。
でも硬臥にくらべると、ぐっすり眠れてリラックスした感じです。
外の風景は、都市部のスモッグのような朝もやのような霞がかかった、高層マンションに取って代わられ、あの広大な地方都市の地平はもうどこにも見えません。
「帰ってきたなあ・・」
言葉が思いがけず頭に浮かんで、とまどいます。
北京は住んだことの無い行きがかりの街の筈なのに、「帰りついた」という実感。
やっぱ都心じゃなきゃダメなのかしら?(笑) -
早朝、5:40。
北京駅到着。
高い天井。
広いプラットホーム。
人数はいるはずなのに、どこか閑散とした印象を受けます。
そんなに長い旅でもなかったのに、北京に戻るとホッとします。
戻ったぞ〜っ。
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