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この山行は、高校時代の山岳部の同級生と行ったもの。卒業時から夏にはどこかに行こうと言う事だったので、二ヶ月前ほどから連絡を取り合い、この山行にとりつけた。前日は東大の木暮宅で皆、合流して、大学話に花を咲かせた。(ファミレスにて、五人で一万円分も食ってしまった。)新宿の都庁地下駐車場から「さわやか信州号」で上高地へ。<br /><br /> <br />1日目<br />上高地に着いたのが大体、六時半。今日はここから槍沢の途中に位置する馬場平というところまで。空はどんよりとしていて、昨夜のテンションの高さはどこへやら、みんな無言で出発の準備をする。昔は穂高の登山口とされていた上高地も、今となっては観光地となっており、なんだか居心地が悪い。入山書を書いて七時半頃出発。途中、荒井(千葉大)が寝不足(原因はバスで相席になったのがきれいな女の人で、その人の腕や髪が触れるたびに妄想が頭の中を駆け巡りほとんど眠れなかったのだという。ほんとに面白い奴です。)で調子が悪かったり、田中(東北大)がヒャックリが止まらなかったりで、順調に進んだとはいえなかったがナントカ馬場平までたどり着くことが出来た。体力面に不安を抱えていたソメ(東北大)が調子が良かったのが幸いしたのかな。<br /> 夏山最盛期ということもあってテント場は賑やかだった。馬場平のテント場は上下二段に別れていて、行ったときには上部のテント場がほぼ全部埋まっていたので、我々のパーテーは一張も張っていなかった下部に張ることにした。ここなら夜騒げるであろう!テントを張る前に、腹こしらえ。ラーメンを食う。はっきり言って、マエタカ山岳部の山行は食ってナンボの山登り。だから山から帰ってきたとき体重が増えていることもしばしば。<br /> テントを建てて、1日目の反省会ならぬ飲み会開始。今回は日本酒一升とウイスキーのフルボトルを一本持ってきた。いい感じで酔えるであろう。二時間くらいかな、みんなで楽しく飯を作りながら談笑。明日は槍岳登頂予定なので、早めに就寝。でも寝ない。一時間後就寝。それでも寝ない奴もいた。なんでもいいから就寝。<br /><br /> <br />2日目<br /> 今日は槍を越えてヒュッテ西岳まで行くという、ロングコースであったので、まだ夜が明けきらぬうちに出発。槍岳までの登りはきつかったけど、(80%の日本縦断で自信過剰になり荷物を40kgも持ったのが馬鹿だった。一番最初にばてた。)雪渓から流れ降りてくる風は汗ばんだ体に心地よかった。一時間歩いたら十分休憩と決めて登っていったので、天気は悪かったが予定通り槍岳山荘に着くことが出来た。槍岳周辺は風雨が強く、登頂するのもけ結構しんどかった。ただ頂上に立ってしまえば、何とも言えない満足感が沸いてくる。なーんにも見えない山頂でみんなで喜び合うのは、なんだかとっても馬鹿らしくてイイ!!冷え切った体を槍岳山荘内で暖めて、再度出発。東鎌尾根は思ったよりも危なくはなかったけど、鎖場、ハシゴ場が連続してスリル満点であった。東カマ尾根を無事通り過ぎて、乗越に着いたときには、みんな結構疲れていた。今日の幕営予定地である、ヒュッテ西岳は標高差にして300mほどあった。腹も減り、みんなあーあー言いながらなんとかヒュッテ西岳に到着。ここは上高地からも中房温泉からもアクセスが遠いため、我々のパーテーのようにテント泊の人は少なかった。昨日と比べると閑散としていて、少しさびしい気もする。<br /> 不思議とテントを張って少し休めば、自然と元気になってくるもので、みんなで談笑しながら、自分と田中は酒片手に飯を作る。何を食ったかは覚えていないが、上手かったことは覚えている。(本当は不味いのかもしれないが、山での数少ない楽しみの一つの飯をまずいと思ってしまうとモチベーションが下がってしまうので、無理にでも上手いと思うのかもしれない。ここらへんは山の心理学というほんが出版されているらしいので、そちらのほうにお任せしたい。)飯を食い、ココアinウィスキーを飲み、また騒ぎ寝る。今日はすぐに寝た。気がする。少なくとも自分は。<br />3日目<br /> 今日は表銀座コース。誰にでも行けるといっては失礼かもしれないが、それほど起伏もなく晴れれば間違いなく快適な登山が出来るコース。ただアクセスが困難だが…<br /> 登り始めてから一時間ほど晴れ、槍穂稜線が姿を見せたがそれ以後はまったく駄目だった。霧がかかりだらだらの登山に。苦もなく燕山荘に到着。お盆前ということもあって、小屋はあふれんばかりの大混雑であった。こういう小屋の姿を見ると夏場山小屋でバイトするのをためらってしまう。自分と田中は明朝もどうせ天気が悪いとふんで、テントを張った後、山頂に行った。夕暮れ時の山頂から眺める北アルプスの山々もまた格別なものがあった。<br />4日目<br />木暮、荒井、粕川は朝食を済ませると、頂上に向かって行った。その間、自分と田中は広いテント内でダラーと寝ていた。どうせ下界は暑いからこのままここで夏が終わるのを待ちたいなーとなんて思ったりもした。三人が戻ってくると、テントを撤収して下山。急坂をノンストップで駆け下りた。天候には恵まれなかったがなかなかイイ山行が出来た。

上高地より中房温泉(表銀座コース)

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2001/08/04 - 2001/08/07

2160位(同エリア2201件中)

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jagamax

jagamaxさん

この山行は、高校時代の山岳部の同級生と行ったもの。卒業時から夏にはどこかに行こうと言う事だったので、二ヶ月前ほどから連絡を取り合い、この山行にとりつけた。前日は東大の木暮宅で皆、合流して、大学話に花を咲かせた。(ファミレスにて、五人で一万円分も食ってしまった。)新宿の都庁地下駐車場から「さわやか信州号」で上高地へ。

 
1日目
上高地に着いたのが大体、六時半。今日はここから槍沢の途中に位置する馬場平というところまで。空はどんよりとしていて、昨夜のテンションの高さはどこへやら、みんな無言で出発の準備をする。昔は穂高の登山口とされていた上高地も、今となっては観光地となっており、なんだか居心地が悪い。入山書を書いて七時半頃出発。途中、荒井(千葉大)が寝不足(原因はバスで相席になったのがきれいな女の人で、その人の腕や髪が触れるたびに妄想が頭の中を駆け巡りほとんど眠れなかったのだという。ほんとに面白い奴です。)で調子が悪かったり、田中(東北大)がヒャックリが止まらなかったりで、順調に進んだとはいえなかったがナントカ馬場平までたどり着くことが出来た。体力面に不安を抱えていたソメ(東北大)が調子が良かったのが幸いしたのかな。
 夏山最盛期ということもあってテント場は賑やかだった。馬場平のテント場は上下二段に別れていて、行ったときには上部のテント場がほぼ全部埋まっていたので、我々のパーテーは一張も張っていなかった下部に張ることにした。ここなら夜騒げるであろう!テントを張る前に、腹こしらえ。ラーメンを食う。はっきり言って、マエタカ山岳部の山行は食ってナンボの山登り。だから山から帰ってきたとき体重が増えていることもしばしば。
 テントを建てて、1日目の反省会ならぬ飲み会開始。今回は日本酒一升とウイスキーのフルボトルを一本持ってきた。いい感じで酔えるであろう。二時間くらいかな、みんなで楽しく飯を作りながら談笑。明日は槍岳登頂予定なので、早めに就寝。でも寝ない。一時間後就寝。それでも寝ない奴もいた。なんでもいいから就寝。

 
2日目
 今日は槍を越えてヒュッテ西岳まで行くという、ロングコースであったので、まだ夜が明けきらぬうちに出発。槍岳までの登りはきつかったけど、(80%の日本縦断で自信過剰になり荷物を40kgも持ったのが馬鹿だった。一番最初にばてた。)雪渓から流れ降りてくる風は汗ばんだ体に心地よかった。一時間歩いたら十分休憩と決めて登っていったので、天気は悪かったが予定通り槍岳山荘に着くことが出来た。槍岳周辺は風雨が強く、登頂するのもけ結構しんどかった。ただ頂上に立ってしまえば、何とも言えない満足感が沸いてくる。なーんにも見えない山頂でみんなで喜び合うのは、なんだかとっても馬鹿らしくてイイ!!冷え切った体を槍岳山荘内で暖めて、再度出発。東鎌尾根は思ったよりも危なくはなかったけど、鎖場、ハシゴ場が連続してスリル満点であった。東カマ尾根を無事通り過ぎて、乗越に着いたときには、みんな結構疲れていた。今日の幕営予定地である、ヒュッテ西岳は標高差にして300mほどあった。腹も減り、みんなあーあー言いながらなんとかヒュッテ西岳に到着。ここは上高地からも中房温泉からもアクセスが遠いため、我々のパーテーのようにテント泊の人は少なかった。昨日と比べると閑散としていて、少しさびしい気もする。
 不思議とテントを張って少し休めば、自然と元気になってくるもので、みんなで談笑しながら、自分と田中は酒片手に飯を作る。何を食ったかは覚えていないが、上手かったことは覚えている。(本当は不味いのかもしれないが、山での数少ない楽しみの一つの飯をまずいと思ってしまうとモチベーションが下がってしまうので、無理にでも上手いと思うのかもしれない。ここらへんは山の心理学というほんが出版されているらしいので、そちらのほうにお任せしたい。)飯を食い、ココアinウィスキーを飲み、また騒ぎ寝る。今日はすぐに寝た。気がする。少なくとも自分は。
3日目
 今日は表銀座コース。誰にでも行けるといっては失礼かもしれないが、それほど起伏もなく晴れれば間違いなく快適な登山が出来るコース。ただアクセスが困難だが…
 登り始めてから一時間ほど晴れ、槍穂稜線が姿を見せたがそれ以後はまったく駄目だった。霧がかかりだらだらの登山に。苦もなく燕山荘に到着。お盆前ということもあって、小屋はあふれんばかりの大混雑であった。こういう小屋の姿を見ると夏場山小屋でバイトするのをためらってしまう。自分と田中は明朝もどうせ天気が悪いとふんで、テントを張った後、山頂に行った。夕暮れ時の山頂から眺める北アルプスの山々もまた格別なものがあった。
4日目
木暮、荒井、粕川は朝食を済ませると、頂上に向かって行った。その間、自分と田中は広いテント内でダラーと寝ていた。どうせ下界は暑いからこのままここで夏が終わるのを待ちたいなーとなんて思ったりもした。三人が戻ってくると、テントを撤収して下山。急坂をノンストップで駆け下りた。天候には恵まれなかったがなかなかイイ山行が出来た。

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