2006/06/04 - 2006/06/04
670位(同エリア1070件中)
52市村康さん
- 52市村康さんTOP
- 旅行記345冊
- クチコミ3件
- Q&A回答2件
- 462,595アクセス
- フォロワー7人
★豊島の産廃不法投棄現場北海岸は海から流れて来るゴミが散乱しています。ユッカ等の外来植物の侵入で在来種の海岸植物も危機に晒されている所もあります。人の手で北海岸をどこまで片付けられるか、やってみました。福武学術文化振興財団の助成を受け、高松からのチャーター便は無料とさせていただきました。
と き:2006年6月4日(日)
ところ:豊島産廃不法投棄現場北海岸
【北海岸とは】
不法投棄現場の北海岸の干潟ではヘドロの「死の干潟」から自然が回復して行き、アマモが草原のように茂り、いろんないきものが帰ってきて「いのちの干潟」に戻ってくるのが豊島の人たちにとっては喜びでもあり、それは一緒に干潟を歩いている自分や見学者もともに喜べるものがあります。
★当日の潮時:小潮(干潮11:37頃 潮位:95cm、満潮:17:11頃 潮位168cm)
⇒海岸では海藻の打ち揚げや春の海浜植物(ハマエンドウ・ハマダイコン・ハマボウフウ他)等を観察すると共に、漂着したゴミを拾ったり、外来植物(ユッカやアメリカネナシカズラ)の駆除も行いました。
干潟で干出するアマモの観察は不可能に近いので遊漁船を2〜3隻雇い、アマモの繁茂する海面まで出て、網などで生き物をすくって観察しました。
PR
-
不法投棄現場北海岸は、最近、雨が多いせいか雑草が繁茂しています。ユッカ等の外来植物もどんどん勢力を拡大しています。
そのせいで、本来そこにあるはずの海岸植物が圧迫されつつあります。 -
緊急に殲滅しないといけないのはユッカ(アツバキミガヨラン)です。地下茎を伸ばしてどんどん増えるし、葉先の鋭い刺も歩く時刺さって困ります。
鍬とスコップでとにかくこのユッカを根こそぎにしました。 -
そのままユッカを砂浜に置いていくわけにもいけないので、満潮線より海側に穴を掘って、ユッカを埋めることにしました。
-
潮が満ちると海水によってユッカが枯死するように波打ち際の穴に埋めています。
-
ハマゴウにとり付いたアメリカネナシカズラも一緒に穴の中に埋めています。
-
外来植物を埋めた後は北海岸の観察会です。
打ち揚げの貝殻をざっと分類して並べています。
桜貝やオオノガイやフネガイなど、今の北海岸では見られない貝も多いです。 -
いないと思っていたアサリが、かつて汚染が一番ひどい場所のあたりを掘ると出てきたのには驚きました。
このアサリがいた場所は、一昨年前までは異臭のする地下水の噴き出しが見られ、余りいきものが快適に住める場所ではなかったはずでしたが、最近異臭のする地下水は止まり、マテガイが当たり前に見られるようになったけど、アサリが出てくるとは思いませんでした。 -
同じアサリが水管と斧足を伸ばしています。
ニホンスナモグリも一緒にいました。
共催の「環瀬戸内海会議」では毎年海岸生物調査を続けています。
http://ww1.tiki.ne.jp/~rkshizutani/page004.html
アサリなど、激減しているものの動向を掴む事で、瀬戸内海の環境を知る手がかりとしています。 -
スジホシムシモドキもいました。
石の下や干潟に穴を掘って生きています。 -
アカテガニもいました。
ユッカを掘り取っていると雑草の間からわらわらと出てきました。 -
モクズガニもいました。
豊島では「ズガニ」と言って、味噌汁にして食べるようです。
このズガニ、鳥か何かに襲われたのか、両方のはさみを落としています。
次の脱皮の時には再生するので、脱皮まで当分我慢の生活です。 -
脚の毛がふさふさのカニです。
殻の大きさが1?くらいでした。 -
ツノガニです。
このカニの仲間は甲羅に海藻などを付けて偽装するのが多いみたいです。 -
モエビの仲間です。
溜池にいるエビによく似ています。 -
こちらはコシマガリモエビ、アマモに隠れると、判らなくなってしまいます。
-
これはアミの仲間。
エビとアミの違いがまだよく判りません。 -
これはヨコエビの仲間です。
-
こんなかっこいいエビもいました。
-
今回の企画で、「ハチの干潟探検隊」
http://www.geocities.jp/pipipopo227/hati2/top/top.html
のチビガニさんがダイバーとして参加してくれました。
いろいろ海の底から掴んできてくれて、助かりました。 -
干潟の端の磯にはサザエもいました。
-
バフンウニです。
旬は真夏です。 -
トゲクモヒトデだと思います。
-
これはコケムシの仲間です。
サンゴみたいに綺麗です。 -
ナマコもいました。
今の時期のナマコは硬くなって、とても食べられません。
でも、「良形」です。 -
小さいイカもいました。
ヒメイカのようです。この状態で成体で、体長20?くらいです。 -
正面から見た所です。
外套膜の隙間が見えています。 -
液晶のように、どんどん体表の色を変えていきます。
-
もう一人、報道のダイバーも来てくれました。
記事になるのが楽しみです。 -
今回の企画で、豊島の漁師さんの協力で漁船を出していただきました。
漁で通い慣れた藻場を、自由自在に船を操って色々見せていただきました。 -
エコ・ツアーが最近は流行ですが、豊島ならではの「アマモ・クルーズ」、実は福武学術文化振興財団の助成を受けて実現しました。ありがとうございました。
参加してくれた高校生や学校の生物の先生や報道や親子連れの皆様、ありがとうございました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (1)
-
- tamuさん 2006/06/08 14:59:31
- 私も参加すればよかった・・・
- 市村さん、こんにちは!
詳しいレポートをアップしていただいて、
ありがとうございます(^^)/
たくさんの生物や、外来植物など、とても勉強になりました。
海浜植物にも注意が必要なんですね。
写真がきれいなものばかりなので、見ていて楽しいです。
これからも、いろいろ教えて下さい。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
1
30