2006/04/29 - 2006/04/30
107位(同エリア122件中)
早島 潮さん
アシハバードのニサホテルを早朝5:30に出発しトルクメンバシ国際空港へ急いだ。6:55には予定より5分早くT5127便は離陸した。空港は夜が明けたばかりである。マリイ空港には7:35に到着。尿意を催しトイレットを探して駆け込むと、これが観光都市の空港かと思う程の粗末さである。
8時には空港を出発してメルブ遺跡を目指してバスはひた走った。車窓にはカラクム運河、ザ・カスピ鉄道なども目撃することができた。
メルブ遺跡には8:45に到着。この遺跡はBC6世紀ころから営まれ初め、最盛期は11〜12世紀であった。彷徨える遺跡という別名があるように、この遺跡にはゾロアスター教、キリスト教ネストリュウス派、イスラム教、仏教と、いくつもの世界宗教がその興亡の歴史を刻んだ所である。13世紀にはモンゴル軍が80万人の軍勢で攻め寄せこの都市を破壊し尽くしたという受難の歴史ももっている。その当時メルブ周辺一帯には130万人が生活していたという。
スルタン・カラ内のスルタン・サンジャール廟(12世紀)、エルク・カラ(BC6世紀)、グヤウル・カラ(BC6世紀)、ベニ・ハマンモスク、仏塔跡、大キズ・カラ、小キズ・カラ、ムハンマド・イブン・サイード廟(12世紀)、この廟の墓守の住居を見学してから、マリイ市のヘキシャヘールレストランでトルコ料理の昼食を摂った。豆スープ、トマトソース添えのケバブである。
昼食後、マリイ博物館を見学した。ここにはメルブ遺跡の見取り図、出土品、トルクメン族の生活の今昔などが展示されている。
マリイのバザールも覗いてマリイのホテルマルグーシュに投宿した。
翌朝8時にはホテル・マルグーシュを出発し、一路ウズベキスタンのブハラ目指して385?のバスドライブである。
アブラハン・カラ(15世紀)、バイラム・カラ(18世紀)を通り越してカラクム運河の近くで休憩した。後はカラクム砂漠の風景を眺めながら終日のバス移動である。
トルクメンアバードのレバブ・レストランで摂った昼食は米のスープ、牛タンと茸のチーズ焼き。これは美味しかった。
乗り物に終日乗っていると運動不足になるので国境近くのアムダリア川を徒歩で渡った。橋や河の撮影は固く禁止されているので写真を示すことができない。
国境ではトルクメニスタン側は簡単に出国できた。ウズベキスタン側の入国手続きを終えてでてきたところ、迎えのバスがきていなかった。何か手違いでもあったのではないかと情報の入らないまま、約二時間近く、入国管理所構内で無為の時間を過ごした。後で判ったことだが、ウズベキスタン側の現地ガイドがトルクメニスタンのビザを持っていないので入国管理事務所へバスを乗り入れることができなかったのだという。国境なので携帯電話も電波の規制を受けているらしく、バス備えつけの無線電話とのトランシーバーでのやりとりであったためなかなかコミュニケーションがうまくいかず、バスも無為な時間を過ごしたらしい。
この道中でもニヤゾフ大統領の肖像画、と銅像をもう沢山といいたい程、何回も建物の壁面や検問所のゲートに見かけた。
また朝は道路を掃除する人々をあちこちで見かけた。イスラム教徒の人々は清潔好きである。そして薔薇の花が好きなようだ。
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トルクメニスタン航空のT5127便。トルクメンバシ空港で。空がやっと明るみ始めた時刻だというのに機内は満席である。
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マリイの空港内のトイレ。粗末なもので大小兼用の便器がおいてあるだけで扉もない。
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12世紀に建造されたスルタン・サンジャール廟。高さは38m。キャラバンの一日の移動距離は約20?とされるが、砂漠の中では一際高いこの廟はキャラバン達の道標になっていた。
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スルタン・サンジャール廟の外壁の装飾
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スルタン・サンジャール廟の内部。天井ドームに施された装飾
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スルタン・サンジャール廟内の様子
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スルタン・サンジャール廟内の明かり取り
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スルタン・サンジャールの墓
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スルタン・カラ内から遠望したゾロアスター教神殿の跡がある丘。前方に見える小高い丘。
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修復前と後を対比したスルタン・サンジャール廟の写真
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スルタン・サンジャール廟の外庭で見つけた願い掛け布片の数々。
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メルブ遺跡の遠望
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エルク・カラ内の窪んだ緑地。この周辺にベニ・ハマン・モスクが営まれていた。唯一残る貯水池跡。
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ゾロアスター教神殿があったとされる丘の遠望
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グヤウル・カラ内の井戸。
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グヤウル・カラ内の井戸の跡
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仏塔の跡と考えられているグヤウル・カラ内の場所。遺跡らしきものは何も残っていない。このあたりに仏塔が建てられていたらしい。ここから発掘された3.5mの塑像に仏教の経文が書かれていたことから仏教伝播の最西端の地と考えられている。
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メルブ遺跡の入退場口にある壁
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大キズ・カラの内部。大キズ・カラは6世紀頃建造されたもので当初は貴族の館で武器庫として用いられていたが中世には女性の社交場として使われた。
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大キズ・カラの中からスルタン・サンジャール廟を眺める
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大キズ・カラの城壁の穴からスルタン・サンジャール廟を眺める
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大キズ・カラの外壁
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小キズ・カラの全景。
小キズ・カラは二階建てで7世紀頃建てられた。中世には大キズ・カラと共に女性の社交場としても使われた。刺繍等家庭婦人としての稽古を学習する場所。
大キズ・カラから小キズ・カラへ向けてリンゴを投げる恋占いの遊びもあったとガイドは話していた。 -
大キズ・カラの外観
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小キズ・カラから大キズ・カラを眺める
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ムハンマド・イブン・サイード廟(12世紀)。
イスラム神秘主義の聖人ムハマド・ザイードの遺体が安置されている廟 -
ムハンマド・イブン・サイード廟の外庭のサクサ・ウールの木の枝に結びつけられた願掛けの布。
サクサウールはアカザ科の植物で、中央アジアや、イラン、アフガニスタン、モンゴルの砂漠や半砂漠に生えている灌木で高さ1.5mから12mになり、樹齢は30年〜60年。葉は駱駝の餌に、枯れ木は燃料に使う。3mの木に成長するまでに10年かかる。 -
ムハンマド・イブン・ザイード廟の墓守の老人。80才だと自称しているが、何時きても80才と言う歳をとらない老人(ガイドの話)。チップを渡すと写真の撮影もOKで自宅の住居の室内も見せてくれた。余程この日は機嫌がよかったらしく、添乗のガイドも数回ここを訪問しているが、こんなに機嫌がよかったのは初めてだと言っていた。
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墓守の老人の住居全景
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墓守老人の住居の室内の模様。ここへ一人で寝泊まりしている。食事は家族が運んでくるのだという。
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建物に掲げられたニヤゾフ大統領の肖像画。
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マリイの昼食を摂ったエスキシャ・ヘールレストラン
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エスキシャ・ヘールレストランで出されたメインディッシュのケバブ。トマトソース和え
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マリイのマルグシュホテル近くでも工事中の現場が。国中至る所建設ラッシュ。
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マリイのバザール
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マリイのバザールの売り子
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マリーのバザールの靴屋
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マリーのバザールの野菜屋
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マリーのバザール
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マリーのバザール。デジタルカメラに再生された自分の画像を見せて貰っている売り子達
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マリーのバザールの売り子。人参の千切り。
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マリーのバザールの売り子。人参の千切り。
写真の撮影をせがみ、ポーズをとる売り子。人参はレストランのサラダとして必ずでてくる。 -
マリイのバザールで。トルクメニスタンのパン。
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マリイのホテルの前。イスラムの人達は清潔好きである。朝は必ず清掃から始まる。朝はどこでも掃除をしている人々を見かける。
向こうからはソ連製の旧式のバスが走ってきている。 -
カラクム運河
1962年から開通した。アムダリア河→カラクム砂漠→カスピ海と通じている全長1,100?。世界最長の運河。 -
道路の脇に建つニヤゾフ大統領の肖像画
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綿花の加工工場
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ガスのパイプライン。ガス代、電気代、水道代、塩は市民であれば無料。
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砂漠とは思えない程に緑化しているカラクム砂漠。生えている木はサクサウール
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国境近くのブハラ運河
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植物の生えていない砂山もあるカラコム砂漠
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まだ緑化の進んでいないカラコム砂漠もある。
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トルクメン人は薔薇好きである。どこへ行っても空き地や庭には薔薇が植えてある。
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この国の人々は薔薇の花が好きである。どこにでも咲いている薔薇の花
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旧式なソ連製の古い乗用車も健在。
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けたたましく音楽を鳴らしながら走るリボンで飾った新婚さんを乗せた車と伴走する車。
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車窓から見た沿道の一般住宅。団地らしい。
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古いソ連製の乗合バス。
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車道をのんびり我が物顔で横断する駱駝の群れ
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車窓から目撃したバザール近くの婦人達
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車窓から眺めたザ・カスピ・鉄道。長い貨物車の列。
ザ・カスピ鉄道は1,880年に開通し、カスピ海(トルクメンバシ)〜トルクメニスタ〜一部タジキスタン〜ウズベキスタン〜カザフスタン〜クラスノボック(南ロシア)と結ばれている。全長6,219? -
衛星放送のパラボラアンテナも多数見かけられ、北朝鮮とは違って、国民は外国の情報も入手できるようだ。
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またまた、ニヤゾフ大統領の肖像画
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今度はニヤゾフ大統領の銅像が・・・
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トルクメンアバードのレバブ・レストランのメインディッシュ、牛タンと茸のチーズ焼き(ディル)これは美味しかった。
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車道のかたわらに座って乗合バスの到着を待つ買い出しの婦人達。
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写真の奥に小さく写っている小石の列はこの下に石油やガスのパイプラインが埋設されていることを示す標識。放牧民がこの上で焚き火したりしないための警告標である。
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