くすぶり乗りまくり食い倒れツアー　その７

2006/05/03 - 2006/05/06

　せっかく関西に来たら寄りたい。またしてもやってきてしまったウイスキー蒸留所。

エリア 高槻・島本(大阪)

　新快速にそのまま乗り続け、高槻下車。そして普通で１駅、山崎駅へ。またしても来てしまったサントリー山崎蒸留所。でも、ここが大阪府であることは今回初めて知った。山崎だということで京都府と思いこんでいたが、ぎりぎり大阪府になる。

　見学まで30分余り、園内を散歩。早くもスズランが花をつけていた。

　並んでいるポットスチル。すっかり見慣れた風景(笑)。

　白州蒸留所では遠くて見づらかった検質器の様子もこちらではよくわかる。今日も元気に稼働中。

　白州では撮影不可だった貯蔵庫も、ここでは撮影させてもらえるようだ。1924年に樽詰めした、最初の樽がまだ残っていた。中味は入っているのだろうか？

　1950年代の樽。去年発売された「山崎50年」にも仲間の樽が使われたのだろう。１本100万円というものすごい値段だったのに、あっという間に完売したらしい。

　見学が終わり、試飲でソーダ割りの「山崎」12年をいただいた。やわらかな風味でおいしい。そして、ここでは太っ腹にも「響」まで試飲させてくれる。ストレートでいただいてみた。飲み比べてみると、自分はブレンディッドよりシングルモルトの方が好きかなぁ。もちろん、響もおいしいウイスキーであり、けちをつけるつもりなど毛頭ないけれど。
　ウイスキー資料館に案内された。ずらりと並んだウイスキーのボトル。見ているだけでも楽しい。

　このために来たと言っても過言ではない、有料試飲。最近発売されたばかりの白州18年がなんと500円でいただける(15ml)。かなり心が揺れたが、せっかく山崎蒸留所に来たのだから山崎を味わいたい。いままで飲んだことのない山崎25年(2000円)を、えいやと思って注文。この旅の中でいちばん高価な飲食物だ(笑)。
　25年ものはシェリー樽オンリーで、華やかな甘い香りが広がる。ひと口飲んではチェイサーを口にして、またひと口とじっくり味わう。さすがに25年もの、一度試す価値は十分にある。
　個人的にはシェリーの華やかな香りよりも、ホワイトオークの実直な？香りの方が好きだ。こうして少しずつ好みと良さがわかってくると、お酒を飲み比べるのが楽しい。量は飲めないけれど。
　工場見学の後の無料試飲と合わせて３ショットいただいたわけで、そうとういい気分になってよたよたで山崎駅に戻る。

　実は昼食をとっていない。駅弁は高いから買わないと日頃から言っているものの、新神戸で降りたときに淡路屋の売店を見たら「六甲縦走弁当」が600円で売っていた。駅弁にしては安いし、六甲全山縦走の経験がある身としては買わないわけにはいかない。ほかにも神戸ビーフのステーキやしゃぶしゃぶの弁当、明石海峡の鯛やタコを使った魅力的な弁当が多く、目移りした。鯛やタコの弁当は器も取っておきたくなる。岡山では誘惑に打ち勝ったが、ここでは負けてしまった。

　人の多い新快速の車内ではさすがに開けるのがためらわれ、見学が終わって山崎駅に戻って待合室で包みを開いた。京都競馬もまだ終わってなかったので、人が少なくて助かった。
　五穀米と麦飯のおにぎり、卵焼きとサケの切り身、イイダコの煮物、鶏肉の煮物、昆布巻き、かまぼこ、そしてちょっとだけ神戸ビーフの煮付け。600円でこれだけいろいろ楽しめれば文句ない。量も適度で、遅い昼食にちょうどよかった。

　京都駅に戻る。新幹線の時間を遅くしたので、寺社のひとつでも回りたいが、それには時間が遅すぎた。ＪＲ伊勢丹の食料品売場でひまつぶし。水菜、壬生菜、九条ネギ、賀茂ナス、京唐辛子など、見ていて楽しい。でも、百貨店なので安くはない。うしろから「いい値段するわよねぇ」という声が聞こえてきた。

　駅前の京都中央郵便局のかわいらしいポスト。平安遷都1200年記念と書いてあった。もうそれから干支がひと回りしてしまっているんだ。ちょっとショック。

　喫茶店で時間をつぶし、新幹線で帰途につく。指定席ならやっぱり安い「ひかり」を選ぶ。途中のぞみに４本くらい抜かれた。まぁいいか。
　そして今日最後のお楽しみは駅弁。実はさっき、新神戸で誘惑に耐えられず買ってしまった「あっちっちすき焼き弁当」。あったかくなるので夕食にと思って取っておいた。

　ひもを引っ張って待つこと８分。あったかいすき焼きのできあがり。ちょっとだけ神戸ビーフを味わえたのはうれしい限り。２日目・３日目と、少しは食い倒れられた、かな？