1997/09/16 - 1997/09/16
106位(同エリア109件中)
まみさん
9/16(火)スースへ鉄道で移動&スース観光
海岸&メディナ(旧市街)散策、大モスク、リバト(城塞)、考古学博物館
この日は午前中、チュニスからスースへ移動しました。約2時間の鉄道の旅です。
Lonely Planet等からの情報のとおり、2等車両でも乗り心地よさそうです。
背もたれが高いため、適度にプライベートが保たれている気分になります。テレビ「世界の車窓から」あたりで見てひそかに恐れていた、右も左もアラブの男たちでぎっしりで女1人では居心地悪い、というかんじにはならなくて、ホッとしました。
車窓から覗ける景色は、あいかわらず2年前に旅行したシチリアを思い出させました。オリーブに似た木が多く見られます。
オリーブは確か群生するはずなので、確信ありませんが、中部チュニジアの特産品なので、たぶん、オリーブで合っているでしょう。
オリーブの木は、葉が風に翻ると、銀の裏地がチラチラ見え隠れするように瞬いて見えるのです。少なくともそれが、私がオリーブの木を見分けるヒント。
下草のほとんど見られない茶色い大地が続きましたが、それらの木々のおかげで、思ったよりも緑豊かで肥沃な土地という印象を受けました。
スースは、チュニジア第3の都市で、西欧から大勢の観光客が訪れる地中海沿岸のビーチリゾートの1つです。
旅行代理店を通じて日本から予約したホテルは、テージ・マルハバ(Tej Marhaba)です。海岸沿いある、高級リゾートホテルでした。
なかなか豪華で、快適に過ごせそうな反面、海岸リゾートに興味のない私にとっては、海岸沿いでもあまりありがたみがなく、ややセントラルから離れたところにあるのが気になりました。
しかし、代理店経由で予約できるスースのホテルは少なく(1997年9月当時)、ほとんどお任せにしてしまったので文句はいえません。
鉄道駅やメディナ(旧市街)のあるセントラルまで、ホテルから歩いて約30分かかりました。
でも歩けるだけマシでした。ホテルとセントラルをつなぐバスやトラムはなさそうでしたから。毎朝毎晩タクシーでセントラルへ行くのは、不便すぎます。
それに、海岸沿いの散策は、今までビーチリゾートにほとんど縁のなかった私にとっては、見てるだけでなかなかワクワクする景色でした。
白いビーチに青い地中海という美しい自然の風景に、真っ白な壁でちょっとエキゾチックな構造の高層リゾートホテル群がアクセントを添えています。
西欧人のリゾート客が多く、アラブの国にいるような気があまりしませんでしたが、これもチュニジアの一面ということになるでしょう。
ちなみに、帰りは、またしても初日から、真っ暗な中を歩いて帰るハメになってしまいました……。
この日の観光メニューは、盛りだくさんでなく、ほどほどに抑えたかんじになりました。
もっとも、別にそうしたかったわけではなく、初めての街の場合は、慣れるまでに時間がかかるものですし、純粋な観光以外にいろいろ時間がとられるからです。
これがたった1人の旅行ではなく、ガイド付のツアーだったら、効率良く観光して回れたのでしょう。
でも、そういう苦労が1人旅の醍醐味であり、それが全くないツアーは私には物足りないのですから、仕方がありません。両方のいいとこ取りはできません。
要領が悪かったなぁと思うことも、小さな失敗話も、後になればなるほどよい思い出に変わります。少なくとも、1日ふり返ったときに、そう思って必死に自分を慰めたりします。
失敗といえば、やはり昨日のシディ・ブ・サイードでの失敗です。
ハイライトの広場に行けなかったことが、かえすがえすも悔しくてなりません。
まだ記憶も生々しい昨日の失敗なので、この日は1日、なにかと思い出してしまい、なかなか頭を離れてくれませんでした。
チュニスからのスースへの移動の列車の中では考える時間はたっぷりあったので、あのときになぜ、ちょっとガイドブックを開いて確認することを怠ったのだろう、とクヨクヨ考えてしまいます。もう、いまさら悔やんでも仕方がないのに。
スース観光中も、見ることができなかったシディ・ブ・サイードの景色と、目の前の景色と、頭の中で、つい天秤にかけてしまいます。
たとえば、リバト(要塞)の塔からスースのメディナを見下ろした時。白い壁と平らな屋根のアラビアンな街並みが、少し坂になって盛り上がるように目の前に広がっています。
あるいは、メディナを歩いているとき。
チュニジアン・ブルーの窓枠や扉はあいにくありませんが、こういうアラブチックな街並みを見られたから、シディ・ブ・サイードのハイライトの広場を見損ねたことはチャラになるだろうか、などと、比べても仕方のないことなのに。
1人旅だから、1つの考えにとらわれてしまうと、なかなか気を紛らわせにくいのです。
ただ、こういう後ろ向きの思考でぐるぐるし、自分を哀れむことは、ちょっとばかりマゾヒズム的な快感のようなものがあったと言えなくもありません。
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チュニジア第3の都市スース。地中海沿いのリゾート地として有名で、チュニスから鉄道で2時間です。
写真は、リバト(要塞)の塔よりメディナを見下ろして撮ったものです。
一番高台にある真ん中に写っている建物は考古学博物館です。チュニスのバルドー博物館に次いで大きく、展示も充実しています。
ちなみに、スース観光を開始した1日目の午後は、ほぼずっと、しとしと雨でした。
* * * *
観光を始める前に、まずはバスターミナル近くの観光案内所(Syndicat d’Initiative)に足を運びました。明日以降のスース起点の日帰り旅行と、スースから次の都市ドゥーズへの移動の交通情報を得るためです。
さの観光案内所も近郊都市を結ぶバスターミナルも、メディナのすぐそばにあるので、観光前に寄るにしてもちょうどよい場所にあります。
(ただし、遠方の都市に行く場合のバスターミナルはずっと郊外にあります。)
チュニスからスースまでの移動で鉄道利用の感触は得られましたが、スースから次の都市ドゥーズへの移動は鉄道はないので、長距離バスを使わなくてはなりません。
交通事情についてはLonely Planetにはきちんと書かれてありますが、鉄道はともかく、1日に数本しかないバスの場合は、発車時刻などきちんと確認しておかないと、安心してスース観光を始められません。
鉄道が開通していない都市間の移動手段は、長距離バスと乗合タクシーであるルアージュ(Louage)の2通りが考えられます。
バスの方が安いですが、ルアージュの方が冷房が効いているし、座席も乗り心地が良いし、スピードを出して走るので到着も速いです。
ただし、ルアージュは、乗客が5人集まらないと出発しません。
チュニジア旅行の強力な情報源である、メル友にダウンロードしてもらった日本人女性3人によるチュニジア旅日記でも、ルアージュをよく利用していました。
ただ、彼女たちの場合は3人ですから、あとの2人分を折半して3人だけでルアージュを出発させたりしていました。しかし、私は、いくらチュニジアの交通費が安いといっても、さすがに1人で残り4人分を出す気にはなれません。かといって、残りの4人そろうまで出発しないというのはこころもとないです。
ドゥーズへの片道移動は、国営バスを使うことになるでしょう。
しかも、夜行バスしかないないようです。
不安はありますが、下調べの段階で予測していたことではあります。海外で長距離夜行バスの経験がないこともありません。イギリスと大陸間の移動くらいですが。
代わりに、スースをチェックアウトする4日目は、日中もスース観光に充てることができ、さらにホテル代が1日分浮く、というプラス面に注目しましょう。
観光案内所のおじさんはとても親切で愛想良かったです。いま日本語を勉強しているところだそうで、覚えた日本語のフレーズを披露してくれます。
私にとって必須のドゥーズ移動の情報だけでなく、日帰り候補のケルーアンやモナステイール、マーディーアについても、行き方をとても丁寧に教えてくれました。
マネキン人形のようにほとんど動かなかったチュニスの観光案内所のおばさんとは、大違いです。
ただ、私のスース滞在は3日というと、えっ、そんなに少ないのか、という反応をされました。
確かにスースにいれば、ひととおりの観光ができてしまいそうです。
ホテルのロビーには、スースから日帰りで行くツアーの案内が掲示されていました。シディ・ブ・サイードもありました。一瞬、これで、シディ・ブ・サイードにもう一度っ!───という誘惑に駆られました。
サハラ砂漠ツアーの案内までありました。わざわざスーツケースと共に苦労してドゥーズまで行かなくても、ずっと手軽にサハラ砂漠を体験できてしまいそうです。
しかし、さすがにそこまで「手抜き」する気にはなれませんでした。
それに、このときには気付きませんでしたが、西欧の観光都市とは勝手が違ったろうと思います。それまで私が現地ツアーを利用してきた都市では、そういうツアーを催行する旅行代理店が何軒もあって競争状態であり、催行人数不足でツアーが中止になることはほとんどありませんでした。
いくらスースでも、いやチュニジアのリゾート地であり、西欧からの観光客が訪れるスースだからこそ、日本人と違ってあちこちせわしなく観光するのでなく、ビーチでゆっくりすごそうとする人たちばかりでしょう。とすると、現地ツアーにそんなに魅力を感じないかもしれません。
逆に、あちこち移動して見て周りたい人は、最初からツアーに参加してチュニジアに来ている可能性が高いのです。
ホテルにあったツアー案内は、もしかしたら定期観光ツアーではなく、予約制の個人ツアーだった可能性もあります。だとしたら、自分で参加者を見つけて何人かで折半できるならともかく、1人で参加した場合はかなりの割高だったでしょう。 -
リバト(要塞)の塔よりメディナを見下ろして撮った写真です。
屋上でとうがらし(?)のような赤いものを干していたのが、目を引きました。
* * * *
観光案内所のあと、メディナに入る前に、その手前にあった、いかにも外国人観光客向けのこぎれいなショッピングセンターで、買い物をしてしまいました。
まだ旅程半ばなのですが、お土産リストの一部くらい買っておかなければと、なんだか落ち着かなくなってしまったです。
チュニスのメディナの土産屋で買い物をするのを我慢していた反動かもしれません。
外国人観光客向けの店なので、ああいうマーケットと違って、商品には値札がついていました。
買い物は楽しみでも、値段交渉はあんまり楽しめず、むしろ面倒くさいと思ってしまう私にとって、定価制は、もしかしたら割高かもしれませんが、余計な気を遣わなくてすむので気楽でした。
値段の交渉は苦手です。相場をきちんと勉強するという手間を惜しむからいけないのでしょう。といっても、相場というのは値段交渉を何度も挑戦して失敗しないとなかなかわからないものでしょうし、最終的に払った値段でボラれていないだろうか、といちいち気に病むのは疲れます。かといって、気にしないでもいられないのです。
その点、たまには定価制で値段交渉なしという「手抜き」をしたくなります。
お土産の買い物といえば、スースのメディナも土産物屋ずらりのエリアがありましたが、同じ観光地化されているにしても、チュニスのメディナほど洗練されて見えませんでした。
メディナこと旧市街が洗練されていてどうする、といっても、すでに観光地化されているエリアですから。
押し売りガイドには遭遇しませんでしたが、土産屋の親父たちの客引きがうるさくて閉口しました。
同じ外国人観光客でも、男女ペアでそろっていると、それほどしつこくされていません。私はナメられたのでしょうか。
アラブの国を旅行する場合は、男性の連れが欲しいな、とつくづく思いました。
ただし、スースはチュニス以上に観光客に慣れているのか、さきほどの観光案内所でも対応は丁寧でしたし、街を歩いていても、じろじろ見られることはありませんでした。
もっとも、街は観光客だらけでしたけどね。 -
スース市内観光では、大モスクとリバト(要塞)を見学しました。この2つは隣接しています。
それから雨が降ってきたせいもあり、考古学博物館に入りました。
ほかにスース市内観光としては、カタコンベというのも気になったのですが、やや郊外にあるのと、雨が激しくなってきたため、後日にすることにしました。
スースからドゥーズへの移動は夜行バスの予定なので、4日目もスース市内観光ができますから。
ちなみに、2日目と3日目は、それぞれケルーアン、モナスティール&マーディーアの日帰り旅行に充てる予定です。
写真は、リバト(要塞)より大モスクの中庭を見下して撮ったものです。 -
スースの大モスクです。
ただし、この写真は、スース4日目に撮ったものです。スース1日目は、こんなにカラッと晴れた天気には恵まれませんでした。
スースは紀元前9世紀にカルタゴのハンニバルが拠点とした町でもあります。
スースの大モスクは、要塞を兼ねたモスクでした。9世紀のアラブ時代に建てられました。 -
同じく、スースのリバト(要塞)の塔よりリバトを見下ろしています。
リバトは7世紀に建てられた、イスラム住民を守るための要塞です。 -
スースのメディナの城壁です。考古学博物館のすぐそばで撮りました。
スースのメディナの写真は、「チュニジア・ハイライトその1:と・び・ら@」にもあります。
http://redirect.4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10053499/
この日に撮ったものではありませんが、「チュニジア・ハイライトその4:ナツメヤシのある風景」の表紙を飾っているのも、スースのメディナです。城壁とナツメヤシ。
http://redirect.4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10054684/ -
スースの滞在ホテル、テージ・マルハバ(Tej Marhaba)のテラスから。
撮ったのはスース3日目の朝です。
* * * *
スース1日目の本日、午前半日は移動で費やし、次の移動のための下見をし、それから買い物などで時間を費やしたにしては、大モスクとリバト(要塞)、メディナ散策と考古学博物館……と、一応、スース観光のポイントをおさえたといえるかもしれません。
ところが、ここから後を1日の締めくくりと考えると、さんざんでした。
まず、まだ夕方の5時すぎで、これで観光を引き上げるにはまだ早いと思ったので、車道を走るミニトレインNoddy号に乗って、スースの郊外、エル・カンタウイ港に行こうと思いつきました。
そこはスースのビーチリゾートよりももっと優雅で高級なマリーナらしいのです。Lonely Planetいわく、スペインのアンダルシア地方風の建物のホテルがあったりするようです。
そんな高級リゾートタウンを、覗くだけ覗いてみたくなりました。
ところが、カンタウイ港への道のりは思ったより遠く、まだ到着もしないうち、6時半頃から、あたりが薄暗くなってきてしまいました。
旅程最初のイタリアでは夜の8時まで明るかったものですから、ついつい勘違いしてしまうのです。しまった!と思ったときには、後の祭り。
カンタウイ港に到着したときには、7時すぎで、あたりはすでに真っ暗です。
しかも、今、トレインを降りてしまったら、次の帰りの便まで45分も待たなくてはなりません。
そもそもエル・カンタウイ港は、ひと目見られれば十分だと思っていました。
こんなに真っ暗では、港の風景など、ろくすっぽ見ることもできないでしょう。
下調べもしておらず、こんな、何があるかもよくわからないところに45分も置いていかれては、心細くてたまりません。
というわけで、そのまま降りずに帰ってきてしまいました。うーん、私はいったい、何しに行ったんでしょうねぇ。
往路では、アンダルシア風といえるかどうかわかりませんが、高級リゾートホテルが立ち並ぶた海岸、という、私にとってはやはり物珍しい風景が見られて、スースとはこういうところか、と自分なりに納得できたことはできたとはいえ……。
これって、やっぱり負け惜しみでしょうか。
Noddy号も、観光客向けで割高な分、運転手がなにやら解説をしていたのですが、全然、聞き取れませんでしたし……。
しかも、帰路はホテル近くでトレインを降りて、メディナから歩いて帰る距離を稼ごうと思っていたのに、真っ暗で下車地点がよくわからず、メディナのすぐそばの発着地点まで戻ってきてしまいました。
昼間と一転した人けのない真っ暗なビーチ。白い砂浜がぼぉっと光って見えて、なんだかお化けでも出てきそうでした。
あちこちに立つビーチパラソルが、いびつな幻惑の森といった風情のシルエットを作り、それはそれでなかなか面白かったですけれど。
さらに、仕切り直しに、ちょっと夕食でぜいたくをしようと思って入ったホテル近くのイタリア料理店。
ウェイターさんたちは礼儀正しくて愛想良く、プチ・セレブ気分が味わえたのですが……チュニジアのイタリア料理は、とても量が多いのを忘れていました。
イタリアで食べるツーリスト・メニューを思い浮かべていたら、とんでもない!
1皿目の魚介類サラダは美味しかったのですが、それでもうお腹いっぱい。2皿目のフェットチーネのミートソース和えは残してしまいました。
食べ物を粗末にするな、残すな、と言われて育ってきた私には、罪悪感チクチクです。
デザートのアイスクリームはシャーベットのような食感でとろけるように美味しく、イタリアで食べるジェラートに負けていない、と思いましたが……実は、室内は冷房がききすぎで!
最後の方では、ガタガタ震えながら食べていました。
そして最後は、ドゥーズのホテルの電話予約。
次の滞在地のホテルを予約していないのは不安ですし、なにより夜行バスで到着したその足で、ホテル探しをする気力があるとは思えなかったので、今晩のうちに予約しておこうと思ったのですが、Lonely Planetで目星をつけたホテルの電話番号も、さらにはチュニスの観光案内所でもらっておいたホテルリストの電話番号も、どれもつながらないのです。
困った私は、レセプションに助けを求めました。
そのため、当初はバスステーションに近いドゥーズ市内にある、中級くらいのホテルを取るつもりでしたが、結局、Lonely PlanetではTop End、すなわち高級ホテルのカテゴリーで、ドゥース市内から離れてたホテルになってしまいました。
ただし、郊外だけあって、すでにサハラ砂漠に片足以上を突っ込んだ位置にあるようです。でも、窓を開けたら、ホテルから一歩出たら、目の前に広がるのはサハラ砂漠!───というところに泊まるのも、ドゥーズならではかもしれません。
ドゥーズ市内そのものにはあまり見所がないようなので、市内に近くなくてもあまり惜しくないといえそうですし、市内まで2km。歩けなければ、今度はタクシーをあてにしてしまいましょう。
ちなみに、ホテルの電話番号がどれもつながらなかったのは、少し前に市内局番が変わったばかりだからだそうです(1997年9月現在)。
それにしても、オーストラリアのガイドブックであるLonely Planetは仕方がないにしても、チュニスの観光案内所においてあるホテルリストくらいは、電話番号を更新しておいて欲しかったです。
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