2000/06/01 - 2005/06/10
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真@tokyoさん
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ここではミッドタウンのうち42丁目から南側のアールデコ建築を紹介します。大半は42丁目周辺に集中していますが、一部はエンパイア・ステート・ビル近くになります。
(厳密には「マレー・ヒル」と呼ばれる地域です。)
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500th アヴェニュー・ビル (1930〜31年)
設計者はエンパイア・ステート・ビルと同じ、しかも同時期の建設だった。こちらはアールデコは控えめで直方体に近づきつつある。手前街路樹の陰が低層の市公立図書館なので、セットバックの状況が良く見える。 -
500th アヴェニュー・ビル 上層部
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500th アヴェニュー・ビル セットバック部の壁面
あっさりした装飾だが、なにやら意味有りげ。 -
500th アヴェニュー・ビル 比較的低層階の装飾
少し楽しくなってくる。 -
デイリィ・ニューズ・ピル(1930年)
正面の大理石に掘り込んだ絵は、ニューヨークの雑踏と林立する摩天楼により市の将来を描いたもの。設計はレーモンド・フッドとハウェルズでシカゴ・トリビューン コンペの優勝コンビが、新聞社ビルを再度設計したことになる。 -
デイリィ・ニューズ・ピル 入り口の軒飾り
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デイリィ・ニューズ・ピル ロビーの巨大地球儀
自分の姿ではなく地球のミニチュアを飾ってしまった。
これが結構評判良いらしい。 -
チャニン・ピル(1929年)
デベロッパー大手のチャニン社のビル。
低層部全体を覆う壁面模様と頂部のバットレスが特徴のビル。
このビルの完成時には、同じ43丁目通りの[500th アヴェニュー・ビル], [クライスラー・ビル], [デイリィ・ニューズ・ピル]が工事中で壮観だった事と思う。 -
チャニン・ピル
下層階の壁面とバットレス
壁面全体を覆う彫刻はどう見ても刺青です。「イレズミ・ビル」と呼びたくなります。失礼。
バットレスは、屋上にもあるがそちらは地上からは見えない。バットレスは同社が手がけたセントラルパーク西側の高級アパートメントにも用いられている。 -
チャニン・ピル イレズミ詳細 植物模様
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チャニン・ピル イレズミ詳細 海中模様
周辺部の欠けは双眼鏡利用のため。お許しを。 -
チャニン・ピル イレズミ詳細 アメリカの龍です。我々のイメージとは違う。東洋の方が想像力豊かです。
双眼鏡欠けあり。 -
チャニン・ピル ロビーより出入り口を見る。
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アメリカン・ラジェイター・ピル(1924年)
アールデコ摩天楼の最初の実例と言われるもの。サーリネンのシカゴ・トリビューン応募案の影響を受けた。設計者レイモンド・フッド。黒色レンガと金色の彩色の対比が強く印象つけている。
左後ろにエンパイア・ステート・ビルが見える。 -
アメリカン・ラジェイター・ピル 頂部
頂に近いほど金色の比率が上がる。
黒地に黄金の組み合わせは、シカゴの[カーバイド・カーボン・ビル(1929)]につながる。(エンパイア・ステート・ビル屋上より撮影)
→旅行記「シカゴのアールデコ建築探訪 その1 北ミシガン通り?」にあります。 -
アメリカン・ラジェイター・ピル 正面入り口
低層部は黒御影石 入り口はゴシック様式を取り入れている。 -
アメリカン・ラジェイター・ピル 低層部のアールデコ
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チェニイ・プラザーズ・ピル(1925年)
これもまた黒と金の組み合わせ。
エンパイア・ステート・ビルの近くにあるがほとんど無名に近いので見落とされがちである。しかし金属装飾はニューヨークでトップだろう。(34丁目40番地 の入り口) -
チェニイ・プラザーズ・ピル 34丁目側入り口上部
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チェニイ・プラザーズ・ピル マディソン街側入り口上部装飾
噴水のモチーフを高度に演出している。
当時のパリの人気鍛鉄工芸家 E・ブラントが担当したもの。
金色に輝くこの装飾を見た時、しばらく動けなかった。 -
チェニイ・プラザーズ・ピル 同入り口扉
この植物の装飾もただものではない。 -
チェニイ・プラザーズ・ピル エレベーターホール
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パーク・アヴェニュー・ビル(1927年)
中央の1階工事中の青いシートの大型のビル。セットバック部はカラフルなテラコッタが特徴。設計のJ・カーンは多作家で、その中でも最高傑作である。 -
パーク・アヴェニュー・ビル 上層部
にぎやかと言えばにぎやかな色使いである。 -
パーク・アヴェニュー・ビル
表側は工事中なので裏側を見る。(エンパイア・ステート・ビルより) 下からは見ることが出来ない屋上塔屋にもきちんと彩色してある点は丁寧である。 -
パーク・アヴェニュー・ビル 入り口上部
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パーク・アヴェニュー・ビル 入り口ホール
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パーク・アヴェニュー・ビル 入り口ホール天井
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パーク・アヴェニュー・ビル エレベーターホール天井
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マグロウーヒル・ビル(1930〜31年)
出版社の本社ビル 当時は低層の建物の中であたりを悠々と見下ろしている風情だが、このビルの特徴は高層ながら水平線を強調していること、そしてなんと言ってもクラウンの圧倒的な量塊であろう。
設計は レイモンド・フッド -
マグロウーヒル・ビル 上層階とクラウン
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マグロウーヒル・ビル エントランス
あくまでも水平線 しかし斬新であった。 -
マグロウーヒル・ビル エレベーターホール
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ブリッケンーカジノ・ビル(1930〜31年)
右隣りの[1400ブロードウェイ・ビル]と同じ設計者によるもの。
特に左のブリッケンーカジノ・ビルのセットバック部の処理が優れているとの評価が高い。
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この旅行記へのコメント (3)
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- まゆままさん 2007/02/06 22:42:04
- アールデコの装飾
- 真@tokyoさん、お邪魔します。
ニューヨークのアールデコ建築見せていただきました。
アメリカへは行ったことはないのですが素晴らしいアールデコの建物があるんですね。
建物の一部となってる細かい装飾の方につい目が行き
思わず全部拡大して見入ってしまいました・・
真@tokyoさんがイレズミビルと呼ばれてる建物の彫刻、すごいですね。
生で見たら鳥肌が立ちそうです〜
同じくチャニン・ビルの海中模様、優雅で美しいデザインだなあと思いました。
噴水がデザイン化されたものもすごく素敵です・・
アールデコというのはもっと直線的、幾何学的なものかと思ってましたが
装飾などはアールヌーヴォーに近いものがあるのでしょうか?
アールヌーヴォーでありがちな植物文様などもたくさんあるのですね。
楽しませていただきありがとうございました〜!
- 真@tokyoさん からの返信 2007/02/07 00:46:40
- RE: アールデコの装飾
- まゆままさん
書き込みありがとうございます。
清き一票もあわせてお礼いたします。
>建物の一部となってる細かい装飾の方につい目が行き
>思わず全部拡大して見入ってしまいました・・
できるだけ建物の内部に入って撮影したいのですが、時間が無かったり管理人との会話が不十分で(身振り手振りのみ)許可されず不完全燃焼です。
アールヌーボーとアールデコには30年近い時間差があり、双方の間に関係はないのですが、ともに建築だけではなく工芸品、装飾として広く愛されてきました。
アールデコは幾何学的な直線、曲線だけでなく、模様の繰り返し、レリーフなども含まれます。
建築では欧州には両方がありますが、北米は圧倒的にアールデコが多いです。ウィーンでまゆままさんが見られたオットー・ワーグナーの一連の作品はアールデコを代表するものです。
チャニン・ビルの海中風景は、似たモチーフの装飾が日本のアール・デコの館にも見られました。今度、旅行記にアップしましょう。
パリに行くと、市内に両者が混在しているので訪ね歩く楽しみが倍増します。ヨーロッパがお好きのようですので、是非パリを周られると良いですよ。
情報交換をお願いします。
では
- まゆままさん からの返信 2007/02/07 20:50:44
- RE: アールデコの装飾
- 真@tokyoさん、こんばんは。
>できるだけ建物の内部に入って撮影したいのですが、時間が無かったり管理人との会話が不十分で(身振り手振りのみ)許可されず不完全燃焼です。
十分写真を撮られてるかと思っていましたがまだまだ建物内部にも装飾がいろいろとあるんですね〜見てみたいですね〜
アールヌーヴォー、アールデコの工芸品や装飾品は優雅な雰囲気でいいですね。
昔、東京の美術館巡りをした時に東京都庭園美術館へ訪れたことがあるんですが入り口にあったラリックのガラスの窓?が印象的でした・・
東京にはたくさん良い美術館があるのでうらやましいです〜
>チャニン・ビルの海中風景は、似たモチーフの装飾が日本のアール・デコの館にも見られました。今度、旅行記にアップしましょう。
そうなんですか、ぜひ、お待ちしています〜!
パリへは行きたいんですけど〜
家族のものとは全く趣味が違うのでやはり当分は無理そうですね・・
しばらくはみなさんの旅行記で楽しませていただいて
いつかは訪れたいですね〜
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