2006/03/31 - 2006/04/01
117位(同エリア157件中)
ブンさん
世界で初めて原爆が炸裂した土地、トリニティ実験場。4月と10月、年に2回だけ一般公開されるその場所を目指して、車で旅にでかけました。行ってみて初めて知ったのですが、アルバカーキのNational Atomic Museumからもバスツアーが組まれていて、ずいぶん楽に行けるみたい。現地に着いてみると国定公園マニアや観光客でにぎわっていて、ひとりで旅して来た私の苦労は何だったの?という感じ。
そう、ここは国定公園なのです!
【旅の記録】
3/31
○フライト Albuquerque, NM→Phenix, AZ→El Paso, TX
○エルパソでレンタカーを借りて、Route 54 Northを2時間北上。Alamogordo, NMに到着。Days Innに宿泊(初モーテル!)。
4/1
朝6時半、Alamogordoを出発。
Route 54 Northを約50マイル北上。CarizozoでRoute 380 Westに入って約55マイル。トリニティ実験場のあるWhite Sands Missile RangeのStallion Gateにたどりつく。そこからグラウンド・ゼロまではさらに20マイルほど。
http://www.wsmr.army.mil/pao/TrinitySite/trinst.htm
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エルパソ空港内レンタカー駐車場にて。たった16ドルで新車のトヨタ・カローラを借りられてびっくり。さすがメキシコ国境、物価が安い。
3月末、夕方6時なのに気温は80F(26℃)あります。 -
車でハイウェイを飛ばして2時間のアラモゴードを目指す。日没には間に合わず、街頭もない真っ暗な道(路肩はジャリ)を延々運転しつづけることに。
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1時間ほど運転したら、突然「検問所」が出現。ハイウェイがWhite Sands Missile Range(軍事実験場)に突入したのでした。
兵隊さんが「IDを見せろ」というのでニュージャージー州の免許証を見せたら、今度は「外国人? パスポートはあるか?」と言ってくる。ずいぶん横柄な態度だけど、怖いから渋々パスポートを渡します。
「ふーん、J-1ビザ? なに?」といぶかしげなので、あぁもう面倒だなと思って、大学の身分証を出したら、とたんに敬礼!?
あとで思ったのですが、たぶん、実験場のラボに来た科学者だと思われたんじゃないですかねぇ。残念。ガチガチの文系です。
このあとアラモゴードではホテルが見つからなくて苦労したのだけど(地図をもってなかった。笑)ドラッグストアのお兄さんが親切に道を教えてくれました。ニューメキシコの人たちって、なんかのんびりしててあったかいんだなぁと感心。 -
翌日朝8:30。2時間かけてTrinity Siteの入り口、Stallion Gateに到着したところ。
このゲートは通常公開されているMissile Range中心のゲートとは異なり、実験場の北端の、本当に辺鄙な場所にあります。 -
これもStallion Gate付近。曇り空に心細さが増してくる。
リアル版アンドリュー・ワイエスの世界、みたいな。 -
Stallion Gateから20分以上車を走らせて、ようやくTrinity Siteに到着。おなじみ「放射能」マークが現れます。
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KEEP OUTと言わなくても、心配しないで、入らないから。
だって、棲んでる動物といったらガラガラ蛇とサソリとかですもん。 -
世界の果て、という感じです。
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正真正銘のグラウンドゼロ。よく見ると爆発の威力で周りがクレーター状に凹んでいます。
トリニティ・サイトの残留放射能は、通常の約10倍といわれています。1時間ここにいると0.5-1.0ミリレントゲン被爆するとか。ちなみに、人間は外界や食品から毎年90ミリレントゲンの放射線を浴びるそうです。
太陽 35-50ミリ/年間
食品 20-35ミリ/年間
※レンガの家に住んでいたら+50ミリ
※アメリカ大陸を横断するフライト+3.0-5.0ミリ/一回
ということは、まぁ人生に一回くらい来るのは問題なさそう、と判断して良いのでしょうか。当局は「あくまで自己判断で」と逃げ腰です。 -
観光客が次々に「グラウンドゼロと私」的な写真を撮っていくのが、とっても不思議でした。
オベリスク以外、ほとんど何もない。うらさぶれた虚無感が五臓六腑に沁みわたって、「あたし、ここダメだぁ」という感じに。 -
グラウンドゼロの記念塔のとなり、黄色いトラクターに載せられているのはここで爆破されたトリニティ爆弾の模型(長崎のFat Manと同型のプルトニウム弾)。これにもちょいと違和感が。
それはそうと、ここの放射能レベルが他の10倍だとしたら、見張りの兵隊さんたち、けっこう大変ですよね。ちゃんと交替してるのかなぁ、と心配になります。
それから、長崎の残留放射能ってどうなってるんだろう? -
トリニティで原爆が破裂したとき、その高温によって直径2,400フィートの砂がガラス化したそうです。それがこの特殊な鉱石「トリニタイト」。
このエリアの土砂は実験後に撤去され、いまはほとんど残っていないという話でしたが、よく見るとこうして小さな粒が落ちています。オリーブ・グリーンでちょっときれい。
すぐ近くで兵隊さんが大きな欠片を手に乗せて見せてくれていましたが、「心配しないで。僕の手は腐って落ちたりしないから」と笑えない冗談を言っていました。たしかにもう安全らしいけど、気をつけてー。 -
トリニティサイトからバスに乗って5分、McDonald Ranch Houseへ。このエリアはバスでの移動以外、許可されていません。
入り口で配られたパンフレットを見ると、「政治活動(デモ等)は禁止」とも書いてあって、注意深くコントロールされているのがわかります。軍事エリアだから当然といえば当然ですが。 -
ここはトリニティが組み立てられた場所。本館だけきれいに保存されています。
それにしても観光客があとを絶たないほど多くてびっくり。atomic tourismという言葉があるほどで、近くにはキノコ雲Tシャツやホットドッグを売る屋台がお祭りみたいに並んでいました。 -
捨てられた風車。
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これはランチハウスの旧館。完全な廃墟です。
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柵の向こうに無言の山。
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風車が落ちたまま放置されています。
打ち捨てられた場所という感じ。 -
向こうから突然パトカーが。
道の舗装が少ないため、車が走るたびにものすごい砂埃が舞います。陽がかげると風が冷たくて、ここが山のなかだということを思い知らされます。夏は死ぬほど暑いんだろうなぁ。 -
とても複雑な想いをして、トリニティを出たら、急に空が晴れてきました。
これぞニューメキシコという色合いに。 -
こんな変テコな丘があったり
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かと思うと、真っ黒な岩場があったりして、運転していても面白いです。
でもまぁ、さすがに2時間は飽きるかも。 -
荷台に乗った犬たちの耳が、風を受けてパタパタはためいていました。
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アラモゴードに戻る途中、カリゾゾの町。このさびれた感じが、どこか懐かしい。
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