2006/03/21 - 2006/03/25
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さすらいおじさんさん
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3月22日の17時過ぎに5月広場に行った。広場の周辺には大統領府、大聖堂、サンフランシスコ教会、ブエノス・アイレス博物館、サン・イグナシオ教会、カビルドなどの国家の建物や文化遺産が集まっている。
3月23日は午前9時にヴァリグ・ブラジル航空に行き3月26日のモンテビデオ−サン・パウロ航空券をリコンファームする。ブラジル・エアパス購入のために日本ではモンテビデオ−サン・パウロの往復航空券購入が必要条件とされたが、ベレンからスリナムのパラマリボに出国する航空券をみせて、復路の払い戻しができないか交渉するが一度往復券全部解約(日本での支払い373ドル)し新たに片道航空券(328ドルと往復券キャンセル料50ドルで378ドル)を購入しなければならないと言う。かえって高くなるので往復券の片道だけ使い、復路は捨てることにした。ブラジル国内の航空券のリコンファームもするが、時間変更が多く出発前日に出発時間の確認が必要だ。
10時30分からはパリのオペラ座、ミラノのスカラ座と並ぶ世界三大劇場の一つ、1908年に建造されたコロン劇場の劇場内ツアー(12ペソ・480円)に参加。イタリア・ルネッサンス様式の豪華な装飾だ。通常ロイヤル席が100ドル以上、6階のチキン・ボックス(立ち見席)は2ドルで入れるそうだ。オペラ、バレエ、オーケストラ、アングラ芝居、講演会など1年中使用されており、この日も綱にぶら下がるアクロバット演技のリハーサルをしていた。コロン劇場では舞台裏も見せてくれる。バレエ、オーケストラのレッスン室、オペラの衣装、靴、アクセサリー、大道具、小道具を製作する部屋などを初めて見せてもらった。オペラを公演するためにはたくさんの縁の下の力持ちが必要で公演を維持する経費も大変だろうと思う。ネットカフェでウシュアイアの旅行記をUPし世界一道幅が広いとされる7月9日大通りのオベリスコを見てアルゼンチンの流行発祥地、フロリダ通りを歩く。木曜日の14時でも大変な人出だ。路上演奏するミュージシャンも多い。フロリダ通りから1858年創設のカフェ・バー、カフェ・トルトーニに行く。タンゴ・ダンスを毎日上演すると聞いたが開演が23時、ブエノス・アイレスの夜は遅い。カフェ・トルトーニの隣はタンゴ博物館でタンゴの歴史や著名な舞踏家を紹介しており、18時からはタンゴ教室がある(3ペソ・120円)そうなので見学することにした。それまでの時間、地下鉄で国会議事堂に行って16時から内部を無料で見学した。イギリスのロンドン近郊に住み5ヶ月間南米を旅しているカップルと私の3人が見学メンバー。コロン劇場と同じ建築家、イタリアのビクトーレ・メアノの設計で1906年に建造されたグレコローマンスタイルの荘厳な内部装飾で写真撮影も許されている。少人数だったので質疑が充分でき、1976年に軍部を批判する者を本人だけでなく、家族、親族、友人までも連行し3万人以上を処刑した軍部独裁の暴挙、1982年のイギリスとのフォークランド紛争に敗戦したことで民主化されたこと、一方3000%を越すインフレ、2001年には経済破綻から1週間に数人も大統領が交代するという異常事態が発生、現在はかなり沈静化したが貧富の差が大きいそうだ。最大の問題は教育を受けられない貧困層が独裁者のいいなりになってしまうことだと言う。ガイドの女性は国家公務員なのに、良く率直に政府の批判をしたものだと思う。言論の自由は民主化の証の一つだが、アルゼンチンの内情を知ることができ良い体験だった。18時からのタンゴ教室にはイギリスのカップルも来てレッスンを受けていたが、地元の人達も多かった。ダンス教室から1キロほどのサン・テルモ地区にある日本人会館では日本拳法の教室を開いていた。レストランには日系人が多く、8歳で移住し40年以上ブエノス・アイレスに住み週1回家族で和食の食事会をしている日系2世の女性は息子2人、弟、妹夫婦も集まっていた。3年前に夫が誘拐され身代金を払って3日後に解放されたと聞いて、ブエノス・アイレスでも油断できないなあ、と思った。日系人の誘拐はかなりあるが皆、警察には連絡しないで自分達で解決しているそうだ。レストランにはボリビアで海外青年協力隊のメンバーとして1年半働き2週間の休暇にチリ、アルゼンチンを旅している日本女性も目を細めて和定食に舌鼓を打っていた。私は好物のカツ丼(20ペソ・800円)月見うどん(14ペソ・560円)ビール(3.5ペソ・140円)1500円の夕食だった。21時に日系人のアドバイスに従って安全な道を通って地下鉄に乗りホテルに戻った。
3月24日はホットドッグ(3ペソ・120円)の簡単な昼食ののち、地下鉄コンスティトゥシオンまで出てタクシーで7ペソ・280円でタンゴ発祥の地、ボカ地区のカミニートに行った。アルゼンチン最初の港町で、建物はカラフルに彩られている。アーチスト達の露天ギャラリーが並ぶ中、カフェの前の路上で3組のペアがタンゴを踊っていた。私はそのうちの一つのカフェでビール(15ペソ・600円)を飲みながら鋭い眼差しでお互いを見つめながら激しくそして官能的に自己表現するダンスと哀調漂う音楽にしばらく酔いしれていた。ボカからサン・テルモ地区までバス(0.8ペソ・30円)で移動しドゴーレ広場前で降りると大勢の人達が集会をしている。1976年3月24日は軍事政権に反対する人達への弾圧が始まった日で3万人以上が犠牲になったと言われている。軍事弾圧から30周年のこの日抗議のデモ集会は各地で行われ、2度とこのような軍事圧力による弾圧を許さない、3月24日を決して忘れないとの国民の意思表明の日とのことだ。国民が納得できないことを政府にアピールできることは言論の自由が与えられているということで非常に好ましいことだと思う。デモ隊の中を通り過ぎて地下鉄でホテルに戻った。
(写真はボカ地区のカフェでタンゴを踊るカップル)
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ボカ地区のカフェで見た情熱的なタンゴ・ダンス。
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ひとつひとつの動作がきまっている。
見つめる眼差しがかっこいい。 -
タンゴは官能的だ。
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タンゴらしいスタイル。
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きめのポーズ。
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こちらでも踊っている。
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ここでもタンゴ・ダンス。
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ボカの港の光景。
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ボカ地区の建物はカラフルだ。
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ボタに停泊する船。
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ボタはカラフルで魅力がいっぱいだ。
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5月広場に面する大統領府。
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1725年に建造され1810年には独立宣言が行われたカビルド。
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彫刻が素晴らしい大聖堂。
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ビルに囲まれる大聖堂の全景。
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7月9日通りの光景。
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コロン劇場。
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コロン劇場のステンドグラス。
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コロン劇場の内部。
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国会議事堂。
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国会議事堂の内部。
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国会議事堂の内部。
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コンスティトゥシオン駅もデモ隊で溢れていた。
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サン・テルモ地区のドゴーレ広場での集会。1976年3月24日は軍事政権に反対する人達への弾圧が始まった日で3万人以上が犠牲になったと言われている。軍事弾圧から30周年のこの日抗議のデモ集会は各地で行われ、2度とこのような軍事圧力による弾圧を許さない、3月24日を決して忘れないとの国民の意思表明の日とのことだ。
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サン・テルモ地区の石畳。
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7月9日通りでもデモ隊がいっぱい。
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宿泊したダウンタウン・メイト。
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