ヨーロッパ周遊旅行（2006年1月）／イタリア／ピサ～ジェノヴァ編

2006/01/06 - 2006/01/06

フィレンツェに3連泊して滞在した後、ピサの街へと観光に出掛けました。当初は午前中にピサを散策して、フィレンツェに戻って夜行列車でスイス方面へと向かう予定でしたが、日本出発前に寝台列車ユーロナイトのチケットが手配できないという事態に…。どうしてもベルンに翌朝までに着いていなければならなかったので、現地で寝台列車を手配するリスクを避け、日中にピサからミラノ経由でスイスへと向かうプランを組みました。
ピサから乗った列車はフィレンツェを経由せず、ジェノヴァまでイタリアン・リヴィエラ海岸に沿って走り、陽光眩しくとても景色の良いルートで何よりでした…。


□?12月29日　成田→JL407便→フランクフルト→マインツ(泊)
□?12月30日　マインツ→コブレンツ→ケルン→ブリュッセル(泊)
□?12月31日　ブリュッセル→ブルージュ→アントワープ
　　　　　　　　　　→アムステルダム→OS376便→ウィーン(泊)
□?1月 1日　　ウィーン滞在(ニューイヤーコンサート等)、(泊)
□?1月 2日　　ウィーン→フィラッハ→ヴェネティア(泊)
□?1月 3日　　ヴェネティア→フィレンツェ(泊)
□?1月 4日　　フィレンツェ→ローマ→フィレンツェ(泊)
□?1月 5日　　フィレンツェ滞在(ウフィッツィ美術館等)、(泊)
■?1月 6日　　フィレンツェ→ピサ→ミラノ→ベルン(泊)
□?1月 7日　　ベルン→フライブルク→フランクフルト→JL408便(泊)
□?1月 8日　　JL408便(機中泊)→成田

エリア ピサ(イタリア)

ピサへのローカル列車

朝のフィレンツェS.M.N.駅にて。1日でベルンまでの長い距離を移動するのでパスを使いました。ピサ中央駅までは急行列車で約1時間、7時27分に出発して定刻通り8時半に到着しました。

先頭車両に乗り込んだら…

ホームの先端の車両はガラガラでした。ローカル列車のためか1等車両は連結されていませんでしたが、ここまで空いていると2等でも窮屈さを感じません。

アルノ川沿いのピサの街並み

ピサ中央駅に到着後、手荷物預り所でスーツケースを預け、ドゥオモ広場へ。この日は祝日だったせいか、バスが来る気配もなく…徒歩で2km弱の道のりを歩きましたが、途中の景色も良かったです。遠くの山並みがきれいですね。

ドゥオモ広場に到着

中央駅から途中アルノ川を渡って住宅街を歩いてゆくと、斜塔が見え始めます。駅から20分程度で斜塔のたつドゥオモ広場に着きました。オフシーズンの朝早い時間帯なので、観光客の姿もまばらです。

斜塔とドゥオモ

近くで見ると、斜塔は想像していた以上に傾いて、驚きました。芝生の緑、白いドゥオモ、澄み切った青空…美しいコントラストです。

ドゥオモのファサード

斜塔のほうが知名度は高いピサですが、ドゥオモも壮大です。大理石の装飾も見事でした。このあと中に入ってみましたが、ミサの最中で写真を撮ることはできませんでした…。

洗礼堂

こちらは12世紀半ばから14世紀にかけて建てられたといわれている洗礼堂です。人の大きさと比べてみても、かなり大きな建築物です。

違うアングルからの斜塔

ドゥオモの裏側からの1コマです。こちらからでは、斜塔の傾きはあまりないように見えますね。やはり3つ上の写真の角度から、足を踏ん張って斜塔を支えるポーズで記念写真を撮っている人が多かったです。

斜塔の頂上へ…

日本からインターネットで10時の斜塔見学ツアーを予約していました。これが斜塔の内部です。傾いた螺旋階段で、やはり平衡感覚が狂ってきました…。見学ツアーの所要は30分程度、手荷物はドゥオモ広場の観光案内所のロッカーに預けることができます。
時間を有効につかうのであれば、事前にインターネットでツアーを予約しておいたほうが良いでしょう。

斜塔の頂上を見上げて

遠くからではよく分かりませんが、細かい装飾にも凝っていて、白い大理石と色大理石が交互に…。
完璧なまでの青空で、空気もとても澄んでいたように思います。

頂上のテラスより

斜塔はドゥオモの付属鐘楼でもあるため、ちゃんと鐘がついています。斜塔の内側をのぞくこともできました。暗くてよくわかりませんでしたが、どうやら内側は空洞になっているようです。

頂上のテラスからの眺め(北側の街並)

ピサ中央駅とは反対側の、北側の街並です。おそらくルッカの街も方向的にはこちらにあります。家の色がイタリアらしいですね。遠くの山々の頂は雪をかぶっていました。

頂上のテラスからの眺め(ドゥオモ広場)

ドゥオモと洗礼堂を見下ろしての1コマ。洗礼堂は宝石箱のようでした。広場の周りを城壁が取り囲んでいるのがわかります。

頂上のテラスからの眺め(北側の街並)

上の写真とは反対側の方向の街並です。糸杉が植わっていて可愛らしかったので撮ってみました。斜塔の高さは、北側で55.22m、南側で54.52mだそうです。撮影地点はちょうど中間付近、54.9mくらいということになるのでしょうか…。

ガリレオ・ガリレイ…

斜塔の1階出入口のところにありました。何を書いてあるのかわかりませんが、当時ピサ大学で医学生として過ごしていたガリレオが、ここで落下の法則の実験をしたというエピソードは有名ですね。

カヴァリエーリ宮

ドゥオモ広場から、帰りはピサの古い街並みを通って駅へと戻りました。こちらはカヴァリエーリ広場に建つ宮殿で、写真を拡大してみると壁は美しい線描で装飾されているのがわかります。

サント・ステファーノ騎士教会

同じく広場に、カヴァリエーリ宮と並んで建っている教会です。個人旅行だとどうしても大きな荷物を持っての移動になりますが、バスツアーなどでは訪れない、このようなピサの古い街並みを自由に歩くことができるのが魅力ですね。

ピサのふとした家並み

カヴァリエーリ広場からピサ大学の前を通って駅へと戻りましたが、その途中での1コマです。何の目的で建てられたのか不明ですが、イタリアの街では塔のような建物をよく見かけました。

イタリア通りにて

アルノ川を渡ったのち、中央駅へはイタリア通りを歩いて戻りました。500〜600mくらい続く通りですが、どうやらここはピサの目抜き通りのようで、商店が立ち並んでいました。

ピサの中央駅

斜塔・ドゥオモと古い街並みの散策を終え、駅へと戻ってきたところです。列車までは30分ほどあったので、カフェラテを飲んでしばし休憩。このあと、11時44分発のZürich行きEC特急でミラノへと向かいました。

ミラノまでの特急の車内にて

快適なCISALPINOの車両で、CISALPINO Cinque Terreという愛称のユーロシティ特急でした。Cinqueterreとはリヴィエラ海岸にある、その名の通りの5つの漁村の総称で、世界遺産にも登録されています。

Cinqueterreの漁村

逆光になってしまって残念ですが、やわらかく暖かみのある色調の家々が立ち並ぶ小漁村を通っていきました。ただ、絶壁の海岸線に沿っていくので、トンネルとトンネルの間からわずかな時間だけ、美しい漁村の風景を楽しむことができます。

モンテロッソ・アル・マーレに停車

5つの村のなかでこの特急列車が停車するのはここMonterosso al Mareです。南国ムード溢れる駅舎で、1月とは思えないほどの暖かさを感じさせる風景がジェノヴァまで続いていきます。

海岸線までわずか

線路は海岸線ぎりぎりのところを通っていました。ヨットが青い海に浮かんでいて…とても気分良さそうです。

ポルトフィーノ近くの街

高級リゾートとして名高いポルトフィーノの街にもほど近いところにて。椰子の木も植えられていて、この旅行で訪れてきたイタリアの風景とはまた違ったものを見ることができた気がします。

ジェノヴァに到着

東リヴィエラ海岸沿いの旅を終え、Genova Brignole駅に到着。降車して観光はしませんでしたが、丘と港のある美しい町です。このあと列車は海岸線を離れ、ミラノまで北上します。以上で本編は終わり、ミラノでの途中下車観光は別途ミラノ編を作成します。

この旅行記へのコメント （6）

• Cnoさん 2008/05/07 11:52:45

  素敵な写真ですね

  はじめまして。
  
  この夏にイタリアを計画してまして、色々と旅行記を巡っていたんですが
  shimonさんのヨーロッパ周遊の旅行記たちが、また写真一杯で
  非常に参考になり、ますますイタリアへ行きたくなりました。
  
  主にフィレンツェに滞在しようかなぁと考えていますが
  このピサの斜塔を見たら行きたくなりました。
  
  素敵な旅行記たちに一票。
  Cno

  shimonさん からの返信 2008/05/10 11:01:02

  RE: 素敵な写真ですね

  Cnoさん、はじめまして。
  メッセージ有難うございました。お返事遅くなりました…。
  
  夏のイタリアですと、私が過ごした真冬の景色とはまた
  異なりそうですね。日照も時間・量ともに多くて、いろいろ
  楽しめるのではないでしょうか!?
  
  フィレンツェを基点にすれば、やや駆け足ながらローマも
  見てくることができますし、シエナやサンジミニャーノと
  いった世界遺産の街も近くて便利だと思います。もちろん
  ピサも近いですし、夏であればチンクエ・テッレの村々も
  美しそうですね。少しでも参考にしていただければ幸いです。
  
  今後ともよろしくお願いいたします。

• ぺっぺさん 2006/10/06 00:55:43

  素晴らしい青空！

  shimonさん
  
  はじめまして。
  ピサの斜塔と青空のコントラストがとても素敵ですね〜。
  私も昨年ピサに行ってきました。
  でも真夏の暑い時期だったので、こんな青さではありませんでしたね。
  残念なことにピサの斜塔は長蛇の列で事前に予約もしていなかったため、登ることはあきらめました。
  でも、階段を登るうち平衡感覚がなくなってくるんですか？！そんなに傾斜を感じちゃうんですね！！
  その代わり、お決まりのポーズ（斜塔が傾かないように手で？指で？押さえるっていう皆さんがんばってるポーズ）は一生懸命撮って来ましたど・・・。
  
  またお邪魔します！！
  ぺっぺ

  shimonさん からの返信 2006/10/08 12:42:22

  RE: 素晴らしい青空！

  ぺっぺさん
  
  はじめまして。ご訪問ありがとうございます。
  真冬でしたので日照時間が短かったりと難点も
  あるのですが、空の透明感ではオススメですね。
  斜塔は文字どおり傾いているので平衡感覚が少々
  おかしくなってきます。
  
  ぺっぺさんもヨーロッパのいろいろな街を訪れて
  いらっしゃいますね。うらやましい限りです。
  これからも旅のヒントを探しに、お邪魔させて頂き
  ますのでよろしくお願い致します。
  
  

• コクリコさん 2006/01/31 09:58:33

  ピサ

  shimonさん、おはようございます。
  ピサの旅を読ませていただきした。私も一緒に旅行している気分になれました。
  ピサはやはり９年前にフィレンツェに連泊した時に日帰りで行ってきました。
  その日はピサの駅からバスに乗りましたがshimonさんのように歩いた方が良かったなぁと今さらながら思います。
  バスの窓から見たピサの町並みが素敵だったので、何もあわててフィレンツェに戻ることなかったのに・・・ね。
  そして当時はまだ斜塔が修復中で登れませんでした。お写真を拝見し斜塔からのピサの風景に溜息がでました。良かったですね！
  私は観光客よろしくピサの斜塔を支えている写真も撮ってしまいました(^^)/
  ピサの斜塔はあまりに有名なので、ひどく観光地化していたら嫌だなぁと思っていましたが、そんなことはなく建物も町も古い歴史を感じさせる落ち着いた町で気に入りました。
  また、ピサからリビエラのでの列車の車窓から見える紺碧の海、素晴らしいわ〜！窓の景色を心行くまで楽しまれたことでしょうね。
  
  ジヴェルニーのモネさんの家を訪ねた時の旅行記をアップしましたので、お時間のある時にいらして下さいね。
  時期は８月でしたが、まだたくさんの花が咲いていてきれいだと思っていたのですが、他の方のジヴェルニー旅行記で５月頃は更に美しいことが分かりました。ヨーロッパは５〜６月が最も美しいということを納得しました。
  
  

  shimonさん からの返信 2006/02/01 00:39:22

  RE: ピサ

  コクリコさんへ
  
  ピサ旅行記の感想を下さり、どうも有難うございました。
  ピサは斜塔とドゥオモが観光スポットとしてあまりにも
  有名なせいか、古くからの街並を歩く観光客はほとんど
  見かけませんでした。今回訪れたイタリアの都市のなか
  では最も落ち着きのあるところだと思いました…。
  建物の色もイタリアらしさを醸し出していて、良かった
  ですよ!!
  
  リヴィエラ海岸沿いのルートも、直前に思いついたもの
  でした。ピサはフィレンツェを起点に日帰りで出掛ける
  場所だというイメージが強く、かつES*の存在を考えると
  フィレンツェ経由でミラノに行くのが一般的な気がします
  けれどね。かなりオススメできるルートでした。
  
  ジヴェルニーの旅行記、さっそく楽しませて頂きましたよ。
  パリからの行き方がわかるので、とても参考になりますね。
  まだ構想中で、仕事の都合もあるので未定なのですが、GW
  にパリに1週間ほど滞在しようかなぁと思っていました…。
  実現した際には、ぜひともモネの家に行こうかと考えてます。