1970/08 - 1970/08
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片瀬貴文さん
8月パリ近郊ブローニュ･ビヤンクールに引越し、これで我が家も半年振りに落着いた。
子供たちは一年足らずに3つの学校を経験したが、これでしばらくは転校しなくてもよい。
現地生活約半年。
子供たちは、ようやく言葉が身につき始め、兄弟喧嘩でも佳境に入ると、フランスの悪たれ語が飛び出すようになった。
学校生活にもすっかり慣れ、楽しそうに通学している。
家内の病院通いや買い物には、得意になって通訳を引き受けるようになった。
週三日の宿題は相変わらずヘビーだが、課外学級であらかたこなすので、家庭での時間にゆとりが生まれる。
学校の宿題は多いが、休みの前日には出ない。
休みが木曜日、日曜日と毎週二回、それに土曜日は半ドンなので、宿題は月曜日、火曜日、木曜日と三回しか出されないことになる。
日曜日は家庭教育、木曜日は地域教育と体育の日である。
この休日には、学校のことは忘れろとの趣旨が、込められているのだろう。
課外学級は、両親が共働きの鍵っ子のために、学校が夜６時まで子供を預かってくれる制度で有料だが、担任の先生が宿題の面倒まで見てくれる。
わが家はそれに、便乗させてもらった次第だ。
毎日の宿題に出る、苦手だったレシタシオン（文章の暗記）も、要領が分かってきた。
一度に上達しようとせず、課外学級、就床前、朝食前と次第にレベルアップしながら三回やれば、いくら長文でも苦労が少なくて効率が上がる。
暗記は国語（フランス語）に限らず、歴史、地理から生物、物理に至るまで含まれている。
教科書の2ページごとが1テーマなのだが、その最後に必ず暗記が付いているのだ。
創造性が高いはずのフランスで、暗記が重んじられているのは、面白い現象である。
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この旅行記へのコメント （2）
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- とらいもんさん 2005/10/29 08:55:31
- 暗記
- 片瀬さまへ
おはようございます。
「暗記」は大切なことだと私も認めます。暗記をやり遂げる努力が色んなところに役立つと信じます。ただ、受験のために暗記したことが合格したら忘れる、その上「遊び」の大学生？はもったいないですね。
フランスの教育制度の一端が判りました。有難うございます。
小林より
- 片瀬貴文さん からの返信 2005/10/29 10:09:29
- RE: 暗記
- とらいもんさんへ
小学校一年生に「蛙のお腹が大きくなったー欲張り過ぎるな」（詩の名前も作者名も忘れました）と言う、古い詩の暗誦が宿題となり、夜遅くまで出来なくて、娘と私が二人でべそをかいた想い出があります。
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