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 ダマスカスはシリアの首都で人口約170万人を擁する。古代からシリア地方の中心都市で、3000年前の紀元前10世紀には既にアラム人の王国の首都だった。その後アッシリア、バビロニア、ペルシア、ローマ帝国に支配されるが約2000年前のローマ時代にはギリシャ・ローマ文化の中心だった。その後イスラム・ウマイヤ朝によって635年に征服され、ウマイヤ朝の首都として栄えた。1979年に街が世界遺産に登録されたダマスカスの中でも重要な遺産はウマイヤ朝が705年にキリスト教の教会をモスクに改造した世界最古のイスラム教寺院、ウマイヤド・モスクだろう。メッカ、メディナ、エルサレムに次ぐイスラム教4大聖地の一つとのことでモスクの規模もメッカ、メディナに次ぐ大きさを誇っている。敬虔なイスラム教信者が大勢参拝していた。ウマイヤド・モスクにはローマ時代の建築様式を感じさせるところがある。大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊はパルミラ遺跡の列柱などローマ神殿の遺構を思わせる。中庭から見ると寄進された金銀財宝を火事や盗難から守るため造られた宝物庫、花嫁のミナレットと呼ばれる塔、最後の審判の時にイエスが降臨するというキリストのミナレット、西のミナレット、礼拝堂などが目に入る。礼拝堂の前には7世紀に造られたという黄金のモザイク「楽園」や信者が身を清める水場がある。モスク内部は長さ157m、幅97mという広さだ。コリント式列柱が2列に並び、モスクの天井を支えている。 モスクに改造される前は聖ヨハネ教会としてヨハネを祀っていたモスク内部の聖堂には、アル・ワリード1世が11世紀に発見したというヨハネの首が安置されている。洗礼者ヨハネ(バプテスマのヨハネ)はイエス・キリストの洗礼者で紀元30年ごろヨルダン川南で宗教活動を行っていた預言者。ガリラヤ領主ヘロデ・アンティパスとヘロデヤ(サロメの母)の違法な結婚を非難したため、幽閉され、斬首刑に処せられた。斬首刑についてはサロメが、父王の誕生日の祝宴で踊った報酬としてヨハネの首をはねさせたという逸話が有名で、劇『サロメ』や西洋絵画にも良く描かれている。ヨハネの首はダマスカスに祀られたが身体はイスラエル(パレスチナ)のセバスティアの教会に祀られているそうだ。イスラム寺院がヨハネの首を大切に祀っていることを見てもユダヤ教、キリスト教、イスラム教は神が同じである兄弟宗教で聖人も共通していることが良く解る。ウマイヤド・モスクには履物を脱いで参拝するが、中庭の大理石の床面がピカピカに磨かれており鏡のように美しかったことが印象的だった。<br />(写真はウマイヤド・モスク)<br />

中東の旅【11】 イスラム教の聖地 ダマスカスのウマイヤド・モスク

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2005/09/27 - 2005/10/08

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さすらいおじさん

さすらいおじさんさん

 ダマスカスはシリアの首都で人口約170万人を擁する。古代からシリア地方の中心都市で、3000年前の紀元前10世紀には既にアラム人の王国の首都だった。その後アッシリア、バビロニア、ペルシア、ローマ帝国に支配されるが約2000年前のローマ時代にはギリシャ・ローマ文化の中心だった。その後イスラム・ウマイヤ朝によって635年に征服され、ウマイヤ朝の首都として栄えた。1979年に街が世界遺産に登録されたダマスカスの中でも重要な遺産はウマイヤ朝が705年にキリスト教の教会をモスクに改造した世界最古のイスラム教寺院、ウマイヤド・モスクだろう。メッカ、メディナ、エルサレムに次ぐイスラム教4大聖地の一つとのことでモスクの規模もメッカ、メディナに次ぐ大きさを誇っている。敬虔なイスラム教信者が大勢参拝していた。ウマイヤド・モスクにはローマ時代の建築様式を感じさせるところがある。大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊はパルミラ遺跡の列柱などローマ神殿の遺構を思わせる。中庭から見ると寄進された金銀財宝を火事や盗難から守るため造られた宝物庫、花嫁のミナレットと呼ばれる塔、最後の審判の時にイエスが降臨するというキリストのミナレット、西のミナレット、礼拝堂などが目に入る。礼拝堂の前には7世紀に造られたという黄金のモザイク「楽園」や信者が身を清める水場がある。モスク内部は長さ157m、幅97mという広さだ。コリント式列柱が2列に並び、モスクの天井を支えている。 モスクに改造される前は聖ヨハネ教会としてヨハネを祀っていたモスク内部の聖堂には、アル・ワリード1世が11世紀に発見したというヨハネの首が安置されている。洗礼者ヨハネ(バプテスマのヨハネ)はイエス・キリストの洗礼者で紀元30年ごろヨルダン川南で宗教活動を行っていた預言者。ガリラヤ領主ヘロデ・アンティパスとヘロデヤ(サロメの母)の違法な結婚を非難したため、幽閉され、斬首刑に処せられた。斬首刑についてはサロメが、父王の誕生日の祝宴で踊った報酬としてヨハネの首をはねさせたという逸話が有名で、劇『サロメ』や西洋絵画にも良く描かれている。ヨハネの首はダマスカスに祀られたが身体はイスラエル(パレスチナ)のセバスティアの教会に祀られているそうだ。イスラム寺院がヨハネの首を大切に祀っていることを見てもユダヤ教、キリスト教、イスラム教は神が同じである兄弟宗教で聖人も共通していることが良く解る。ウマイヤド・モスクには履物を脱いで参拝するが、中庭の大理石の床面がピカピカに磨かれており鏡のように美しかったことが印象的だった。
(写真はウマイヤド・モスク)

  • 入口から見るモスクの光景。

    入口から見るモスクの光景。

  • 入口から見るモスクのミナレット。

    入口から見るモスクのミナレット。

  • モスクの入口で休憩する人達。

    モスクの入口で休憩する人達。

  • モスクの入口。

    モスクの入口。

  • グレーのマントを着た日本人女性と記念写真を撮るイスラムの女性。

    グレーのマントを着た日本人女性と記念写真を撮るイスラムの女性。

  • 入場を待つイスラムの女性。

    入場を待つイスラムの女性。

  • 建物の施された黄金のモザイク「楽園」と信者が身を清める水場。

    建物の施された黄金のモザイク「楽園」と信者が身を清める水場。

  • 大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。

    大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。

  • 大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

    大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

  • 中庭の美しい列柱の回廊。

    中庭の美しい列柱の回廊。

  • 中庭の美しい列柱の回廊。

    中庭の美しい列柱の回廊。

  • 回廊の装飾。

    回廊の装飾。

  • 寄進された金銀財宝を火事や盗難から守るため造られた宝物庫。

    寄進された金銀財宝を火事や盗難から守るため造られた宝物庫。

  • 大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

    大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

  • 大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

    大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

  • モスク内部の装飾。

    モスク内部の装飾。

  • モスク内部。長さ157m、幅97mという広さだ。コリント式列柱が2列に並び、モスクの天井を支えている。 

    モスク内部。長さ157m、幅97mという広さだ。コリント式列柱が2列に並び、モスクの天井を支えている。 

  • モスク内部で礼拝する人達。

    モスク内部で礼拝する人達。

  • モスク内部で礼拝する人達。

    モスク内部で礼拝する人達。

  • モスク内部で礼拝する人達。

    モスク内部で礼拝する人達。

  • モスク内部。

    モスク内部。

  • 鷲のドームと呼ばれる高さ45mの緑色のドーム。緑色はイスラムでは楽園の色だそうだ。

    鷲のドームと呼ばれる高さ45mの緑色のドーム。緑色はイスラムでは楽園の色だそうだ。

  • モスク内部の天井。

    モスク内部の天井。

  • ステンドグラス。

    ステンドグラス。

  • モスク内部の聖堂。アル・ワリード1世が11世紀に発見したというヨハネの首が安置されている。洗礼者ヨハネ(バプテスマのヨハネ)はイエス・キリストの洗礼者で紀元30年ごろヨルダン川南で宗教活動を行っていた預言者。ガリラヤ領主ヘロデ・アンティパスとヘロデヤ(サロメの母)の違法な結婚を非難したため、幽閉され、斬首刑に処せられた。斬首刑についてはサロメが、父王の誕生日の祝宴で踊った報酬としてヨハネの首をはねさせたという逸話が有名で、劇『サロメ』や西洋絵画にも良く描かれている。

    モスク内部の聖堂。アル・ワリード1世が11世紀に発見したというヨハネの首が安置されている。洗礼者ヨハネ(バプテスマのヨハネ)はイエス・キリストの洗礼者で紀元30年ごろヨルダン川南で宗教活動を行っていた預言者。ガリラヤ領主ヘロデ・アンティパスとヘロデヤ(サロメの母)の違法な結婚を非難したため、幽閉され、斬首刑に処せられた。斬首刑についてはサロメが、父王の誕生日の祝宴で踊った報酬としてヨハネの首をはねさせたという逸話が有名で、劇『サロメ』や西洋絵画にも良く描かれている。

  • イスラムの子供達とグレーのマントに身を包む日本人女性。

    イスラムの子供達とグレーのマントに身を包む日本人女性。

  • イスラムの子供達。

    イスラムの子供達。

  • モスク内部の聖堂。アル・ワリード1世が11世紀に発見したというヨハネの首が安置されている。

    モスク内部の聖堂。アル・ワリード1世が11世紀に発見したというヨハネの首が安置されている。

  • 中庭の美しい列柱の回廊。

    中庭の美しい列柱の回廊。

  • 大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

    大理石が敷きつめられた長さ122m、幅50mの 中庭 の美しい列柱の回廊。大理石がピカピカに光っている。

  • 寄進された金銀財宝を火事や盗難から守るため造られた宝物庫。

    寄進された金銀財宝を火事や盗難から守るため造られた宝物庫。

  •  入口から見るモスクのミナレット。

     入口から見るモスクのミナレット。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • wiz さん 2007/05/03 02:19:33
    ウマイヤド・モスク
    さすらいおじさんさん、こんばんは!

    少し、ご無沙汰してしまいました。。。
    私は、先日、スペインの旅から帰ってきたのですが、
    その中で今回コルドバのメスキータを見てきました。
    メスキータはダマスカスから逃れてきたウマイヤ家の一族によって
    8世紀に建設が始められたといいますが・・・。
    そこで、メスキータの赤×白の有名な円柱の森はもちろんなのですが、
    ビザンティンの影響を強く残すというミフラーブあたりの
    黄金モザイクがとても印象に残ったんです。

    そこで、ダマスカスのこのウマイヤド・モスクも大変気になってきて・・・
    モスクは、もともと教会だったのをモスクに改造した為
    古いビザンチン・ローマ様式が残っているそうで・・・、
    この写真のモスク内部の写真や他の写真など興味深く[拡大]して^^;
    このあたりのモザイクや宝物庫や回廊のモザイクも
    ビザンティン芸術のものなのかなぁ〜と思いながら拝見。。。

    さすらいおじさんさんのお写真で気になっていた
    モスクの内部空間を堪能することができました!!

    さすらいおじさん

    さすらいおじさんさん からの返信 2007/05/03 08:33:06
    RE: ウマイヤド・モスク
    voodooさん

    ウマイヤド・モスクの写真がお役にたてばうれしいです。
    モスク内部や天井の装飾は少しぼけた写真でお恥ずかしいですが--。

    イスラムのモスクはいろんな国でたくさん見せてもらっていますが、様式の違いはわかりませんでした。
    キリスト教会の建築様式と同様に各時代で様式の特徴があるのでしょうね。
    voodooさん の詳細な旅行記はとてもありがたい情報です。ありがとうございます。

  • コクリコさん 2007/02/11 22:59:27
    ウマイヤド・モスク
    さすらいおじさんさん、こんばんは。

    お知らせいただいたウマイヤド・モスク旅行記さっそく拝見しました。

    イスラムのモスクは20代の頃、マレーシアで、また近年はパリのモスクに入ったことがありますが、ウマイヤド・モスクの大きさは比べ物になりません。
    イスラムのモスクの回廊、床、モザイク模様のタイルなど、キリスト教とはまた違う美しさがありますね。
    ステンドグラスのデザインも昔のものなのにモダンな感じです。
    イスラムの女性の魅力的なこと!

    話題の洗礼者ヨハネの首のお墓がここにあるのですね。
    シリアからコンスタンチノープルへ、さらにアミアンへ行った首は?
    何かとてもミステリアスです。
    西側世界をまたにかけたミステリーですね。
    楽しませていただきありがとうございました!

    さすらいおじさん

    さすらいおじさんさん からの返信 2007/02/12 00:22:44
    RE: ウマイヤド・モスク
    コクリコさん

    ウマイヤド・モスクはイスラム寺院の中でも3指に入る規模で権威あるモスクだとシリアのガイドは言っていました。

    良く清掃されていて、床がピカピカで、鏡のように人や建物が映るのに驚きました。
    これまで行ったイスラム寺院の中で一番きれいでした。

    洗礼者ヨハネの首はイスラム教でも預言者として大切にしていることも意外でした。
    「サロメ」は残酷な要求をして、ミステリアスな歴史を残したものですね。

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