1972/10/08 - 1972/10/08
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ソフィさん
1961年10月8日(日)
昨晩21時18分にツールーズを出た列車は、今朝6時40分パリに着いた。
車中熟睡。
今日は日曜日と言うのに、予定が朝から晩までぎっしりである。
先ず午前中は、前々から手紙で頼まれていた、K大学I教授の案内。
フランスでは英語が通じないとの風評が流れているので、休日にもこのようなプライベートな依頼が多い。
しかし皆さんに喜んで頂けるならば、出来るかぎりのお世話をしたいと思っている。
現在パリには、文科系や医学系の留学生は多いが、工学系の人が少ないので、私は貴重な存在と思われている。
土木系や、鉄道エンジニアともなれば、ヨーロッパ全土に私が一人切りなのだ。
午後は訪仏中の前日本館館長、T大学のK教授を囲んで、留学生有志による座談会。
議題は「パリ学生生活の今昔」。
戦争の余波が残っている10年前は、同じフランス人でありながら親ナチと抗ナチに分かれたひずみが残っていて、まだ社会のギクシャクが残っていたようだ。
今はアルジェリア独立運動の騒ぎはあるが、ドゴール大統領のリードで、フランス人は誇りと共に、活力と自信を取り戻した。
戦勝国のためか、精神的回復速度は、日本に比べてずい分速い。
日本人は自信を失ったまま、何処かにまだドギマギした感じが残っている。
ヨーロッパの街を歩いていても、下を向きながらの感じがする。
幕末から明治にかけてやって来た日本人は、自分の生き方に自信を持ち、もっと堂々としていたのではないだろうか。
現在の学校教育を見ていると、日本人が誇りを取り戻すのは、まだまだ先のように感じられる
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