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日はメトロの9番線から、途中で今まで乗ってない10番線に乗り換え。<br />教会としてはパリ市内最古の建築と言われているサンジェルマン・デ・プレ教会の、そのすぐ裏手にあるちいさな広場にあるドラクロワ美術館を目指す。<br /><br />はるるの今回の旅では、パリに来て初めての個人美術館で、ドラクロワ自身の入居宅がそのままのかたちで、開放されている。<br />となりの花屋さんも、シックでほれぼれとしてしまうようなたたずまいで、口数の少ないふたりの店のひとも素敵です。<br /><br /><br />☆サンジェルマン・デ・プレ教会の、すぐ裏手にあるちいさな広場。<br /><br />なんだか、ぽーっとしながらドラクロワ美術館の階段を登ってゆくと、そこはタイムスリップしたような静寂の異世界。<br />同じ、この階段の手すりを交流のあった作曲家ショパンなども、何回となく使って上り下りしていたことを想うと、胸に迫るものがある。<br /><br />ちいさな中庭に、ひっそりと群れて咲くバラの香りが、かなしくもはかない。<br />あまり、ひとに教えたくないような場所だ。<br />ドラクロワの描き出す奇跡のような色彩が、こんな場所で生まれていたのか・・・と、納得してしまいそうな。<br /><br />日本と違って、フラッシュさえ使わなければ撮影がOK!の美術館ばかりが続いていたので、ここもそのつもりで居たら「むっしゅー、のん!」と、細身のきっぱりと知的な美術館職員のおねえさんに注意されてしまいました。<br /><br />でもそのあと、入り組んだ個人住宅の中の美術館なので、順路にまごまごしてたらやさしく先に立って、別棟の建物と庭園に通じる階段まで案内してくれて振り返り。。。今が盛りのバラのように薫り立つ笑顔で「パリにようこそ」と、あいさつしてくれました。<br /><br />そのひとことで。<br />徒労に終わった朝の失敗のもやもやが、きれいに溶けてゆきそうな気分に。<br /><br />あまり混雑していない、ほっとするような空間に1時間あまりも身を置いていたもので、なんとなくあたまがカラッポになったまま、階段を下りてみどりいろの重いドアを押して、内庭を通り抜け、しっとりと雨に濡れた表のちいさな広場に出ましたが。。。<br /><br /><br />☆2005/6/5 撮影<br /><br />そこに、飛び立とうとする姿のまま、広場中央の石柱に焼きつけられている、黒い影だけになったピーターパンが居ることを発見。<br /><br /><br /><br />いつの日か<br />私は 逃げる幸福を追いかけ<br />迷子になった。<br /><br />サージャントペパーの甘い調べ<br />つめたい果実の香りがした かすかにふるえるくちびる<br />山本周五郎の世界を開いた 一通の手紙。<br /><br />(私の誇りは 常に 私でなく)<br /><br />女子高生と駆け落ちした漫画少年であり<br />NWSFの翻訳家として活躍する同人誌サークル仲間だったセーラー服<br /><br />日本のウッドストックと言われた中津川フォークジャンボリーのステージに立つ同級生や<br />グライダーに乗って空を駈ける髪の長いおんなのこの姿だった。<br /><br />感謝を感謝のままに表わせない<br />わがままのなかで<br />絶望もなく<br /><br />ただ 浮き草のよろこびを知って<br />その快適な疲労感のなかにおぼれてゆく 愚かしさ。<br /><br />日比谷の野外音楽堂で成田の三里塚で頭脳警察のロックを口ずさんだ馬鹿<br />大麻を音楽仲間に無料で配ってNHKの全国ニュースTOPに登場した阿呆<br />チョコレート菓子のようにあまくとけていったはなびらたち・・・<br /><br />その<br />とらえどころのない<br />よろこびに。<br /><br />赤黒く染まった<br />不安に塗り込められた密室の夏を<br />繰り返し 繰り返して。<br /><br />いつの日か<br />私は 逃げる幸福を追いかけ<br />迷子になった。<br />         by はるる (1976 夏)

教会裏手のドラクロワ美術館~牢獄のピーターパン~

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2005/06/05 - 2005/06

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はるる!

はるる!さん

日はメトロの9番線から、途中で今まで乗ってない10番線に乗り換え。
教会としてはパリ市内最古の建築と言われているサンジェルマン・デ・プレ教会の、そのすぐ裏手にあるちいさな広場にあるドラクロワ美術館を目指す。

はるるの今回の旅では、パリに来て初めての個人美術館で、ドラクロワ自身の入居宅がそのままのかたちで、開放されている。
となりの花屋さんも、シックでほれぼれとしてしまうようなたたずまいで、口数の少ないふたりの店のひとも素敵です。


☆サンジェルマン・デ・プレ教会の、すぐ裏手にあるちいさな広場。

なんだか、ぽーっとしながらドラクロワ美術館の階段を登ってゆくと、そこはタイムスリップしたような静寂の異世界。
同じ、この階段の手すりを交流のあった作曲家ショパンなども、何回となく使って上り下りしていたことを想うと、胸に迫るものがある。

ちいさな中庭に、ひっそりと群れて咲くバラの香りが、かなしくもはかない。
あまり、ひとに教えたくないような場所だ。
ドラクロワの描き出す奇跡のような色彩が、こんな場所で生まれていたのか・・・と、納得してしまいそうな。

日本と違って、フラッシュさえ使わなければ撮影がOK!の美術館ばかりが続いていたので、ここもそのつもりで居たら「むっしゅー、のん!」と、細身のきっぱりと知的な美術館職員のおねえさんに注意されてしまいました。

でもそのあと、入り組んだ個人住宅の中の美術館なので、順路にまごまごしてたらやさしく先に立って、別棟の建物と庭園に通じる階段まで案内してくれて振り返り。。。今が盛りのバラのように薫り立つ笑顔で「パリにようこそ」と、あいさつしてくれました。

そのひとことで。
徒労に終わった朝の失敗のもやもやが、きれいに溶けてゆきそうな気分に。

あまり混雑していない、ほっとするような空間に1時間あまりも身を置いていたもので、なんとなくあたまがカラッポになったまま、階段を下りてみどりいろの重いドアを押して、内庭を通り抜け、しっとりと雨に濡れた表のちいさな広場に出ましたが。。。


☆2005/6/5 撮影

そこに、飛び立とうとする姿のまま、広場中央の石柱に焼きつけられている、黒い影だけになったピーターパンが居ることを発見。



いつの日か
私は 逃げる幸福を追いかけ
迷子になった。

サージャントペパーの甘い調べ
つめたい果実の香りがした かすかにふるえるくちびる
山本周五郎の世界を開いた 一通の手紙。

(私の誇りは 常に 私でなく)

女子高生と駆け落ちした漫画少年であり
NWSFの翻訳家として活躍する同人誌サークル仲間だったセーラー服

日本のウッドストックと言われた中津川フォークジャンボリーのステージに立つ同級生や
グライダーに乗って空を駈ける髪の長いおんなのこの姿だった。

感謝を感謝のままに表わせない
わがままのなかで
絶望もなく

ただ 浮き草のよろこびを知って
その快適な疲労感のなかにおぼれてゆく 愚かしさ。

日比谷の野外音楽堂で成田の三里塚で頭脳警察のロックを口ずさんだ馬鹿
大麻を音楽仲間に無料で配ってNHKの全国ニュースTOPに登場した阿呆
チョコレート菓子のようにあまくとけていったはなびらたち・・・

その
とらえどころのない
よろこびに。

赤黒く染まった
不安に塗り込められた密室の夏を
繰り返し 繰り返して。

いつの日か
私は 逃げる幸福を追いかけ
迷子になった。
         by はるる (1976 夏)

  • 古きパリの姿を色濃く残している、サンジェルマン大通りの横断歩道を渡る。

    古きパリの姿を色濃く残している、サンジェルマン大通りの横断歩道を渡る。

  • サンジェルマン界隈の点描。

    サンジェルマン界隈の点描。

  • ☆サンジェルマン・デ・プレ教会の、すぐ裏手にあるちいさな広場。<br />突き当たりに見える緑色の目立たない扉が、うっかりしていると通り過ぎてしまいそうなドラクロア美術館の入り口です。

    ☆サンジェルマン・デ・プレ教会の、すぐ裏手にあるちいさな広場。
    突き当たりに見える緑色の目立たない扉が、うっかりしていると通り過ぎてしまいそうなドラクロア美術館の入り口です。

  • ドラクロア美術館の入り口。

    ドラクロア美術館の入り口。

  • ドラクロワ美術館の階段を登ってゆくと、そこはタイムスリップしたような静寂の異世界。同じ、この階段の手すりを交流のあった作曲家ショパンなども、何回となく使って上り下りしていたことを想うと、胸に迫るものがある。

    ドラクロワ美術館の階段を登ってゆくと、そこはタイムスリップしたような静寂の異世界。同じ、この階段の手すりを交流のあった作曲家ショパンなども、何回となく使って上り下りしていたことを想うと、胸に迫るものがある。

  • ちいさな中庭に、ひっそりと群れて咲くバラの香りが、かなしくもはかない。あまり、ひとに教えたくないような場所だ。

    ちいさな中庭に、ひっそりと群れて咲くバラの香りが、かなしくもはかない。あまり、ひとに教えたくないような場所だ。

  • ヒュルステンベルク通りの、ちいさな広場に面した花やさんのたたずまい。

    ヒュルステンベルク通りの、ちいさな広場に面した花やさんのたたずまい。

  • シックな花屋さんの店頭。

    シックな花屋さんの店頭。

  • ☆2005/6/5 撮影<br /><br />そこに、飛び立とうとする姿のまま、広場中央の石柱に焼きつけられている、黒い影だけになったピーターパンが居ることを発見。

    ☆2005/6/5 撮影

    そこに、飛び立とうとする姿のまま、広場中央の石柱に焼きつけられている、黒い影だけになったピーターパンが居ることを発見。

  • このちいさな広場には、大きな桐の木陰と白球のついた古めかしい街灯が、なんとも言えない風情をかもしている。<br />画家のドラクロアはこの6番地にアトリエを構えて、晩年の数年間を過ごした。

    このちいさな広場には、大きな桐の木陰と白球のついた古めかしい街灯が、なんとも言えない風情をかもしている。
    画家のドラクロアはこの6番地にアトリエを構えて、晩年の数年間を過ごした。

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