北京秋天(@_@)熟年旅游?京劇を看てみる

2005/09/10 - 2005/09/15

『好！』「好！」「好！」　　［ハオ！］　

時間は１０時半を過ぎてきた頃、主役の朱嘯風演じるところの漢獻帝の唱（歌）がはじまり舞台はいよいよ盛り上がってきて、ついに大望の『好！』が客席のあちこちからあがり始めました。
ちなみに私も半テンポ遅れましたが、［ハオ！］と言ってみました。

今回は、本場の北京長安大戲院で京劇を飽きるほど看てみるをお送りします。

エリア 北京(中国)

この日はお昼を食べて一旦ホテルに戻り、３時過ぎに活動開始しました。

今日のテーマの京劇を看てみるを実行すべく、長安大戲院にやって来ました。

玄関前の広場に京劇の隈取りをモチーフとしたモニュメントがありました。
よく見るとなかなかおもしろい。

切符売り場に行くと値段は席により５０、８０、１２０、１８０、２８０、８００元(VIP)との表示。
けっこう、お高い。物価の安い中国で８００元の席は誰が買うんだろう？と貧乏日本人はさんざん悩んだあげく１８０元の席に決めました。
「１８０元の席は有りますか？」と聞くと売り場の女性はモニターの画面を示して「有！」とのこと。モニターを見ると雅座のすぐ後ろの中央の申し分のない席がふたつ点滅している。
「好的！」と言うと一楼普座１排１号と３号の席（奇数、偶数で別れているので隣あった席）が手に入った。

折角なので近所を散策
建国門站近くの公園の風車のオブジェ

鯉のぼりの矢車みたいな感じで風を受けてカラカラ（音はしませんが…）まわっています。

秀水市場は建物の中に収まって秀水街になっていました。

中には小さなお店がこれでもかというほどひしめいています。
けっこう、商売柄ロシア語を話す店員さんを多く見かけました。

ここで特筆すべきはトイレの判りにくさです。
ぐるぐる廻って３回聞いてやっとたどり着きました。

京劇は７時半からなので一度ホテルへ戻って食事をしてから出かけることにしました。

それで今日は泊まっている哈徳門飯店の中にある便宜坊（というか便宜坊がホテルもやっている）で北京ダックを食べることにしました。

二人なので半只（半羽）頼みました。
半只で山盛り一皿、普通に考えれば４人分くらい有ります。
荷叶餅など３種の餅？と鴨湯（鴨のスープ）、薬味の長ネギ、キュウリ、甘味噌などがついて一番高い花香酥烤鴨の半只のセットは８４元です。

全聚徳は安い方の北京ダックのみ半只の注文が可能ですが便宜坊は高い方でも半只の注文が可能です。

ご覧のように席の隣の来てサービスしてくれます。

日本で食べると一切れ千円します！？

いちばん価値のある？鴨の頭。

３種類の餅。

鴨湯（アヒルのスープ）

見かけの割にはあっさりしたトンコツ？のような味です。

これは何でしょう？
別に注文した鹵水鴨舌？　３０元

簡単にいうとアヒルの舌をタレに漬けたもの。
けっこう高級品です。
なにせ、アヒル１羽に舌は１枚しか有りませんから。

どんな味かって？

そりゃ、おいしいですよ！
ビールのおつまみにぴったりです。
ちょっとコリッっとした食感で食べられるところはあまりないのですが…

まあ　今度　北京へいらっしゃったら、是非食べてみて下さい。

そして、これもおいしい葱油餅　半打（ねぎあぶら餅　半ダース）　１８元

注文するとき店員さんが怪訝そうな顔をしてそんなに食べられるのかと聞いていましたので１ダースではなくて半ダース頼んだのですが…

やはり、食べ切れませんでした。。。

さて、夕闇がせまってきたので再び長安大戲院にやって来ました。

写真は長安大戲院の前の中国海関の建物。
中秋節の前の十日ぐらいの月が空に出ていました。

そして、開演前の長安大戲院の玄関前の様子です。

立っているのはほとんどがダフ屋です。
今日はあまり商売になっていないようです。

私たちも３回ほど声を掛けられました。
普通の中国人に見えるのでしょうね。

長安大戲院の豪華な入口です。
番号別に奇数は左側から、偶数は右側から入るようになっています。

手前のロビーには大きな京劇関係のグッヅを売る売店があります。

地下はスポーツクラブになっているようです。

開場前の一コマ

となりに味のあるご老人がいました。
奥の息子さん？らしい男の人と２人連れで一度トイレにたった他はずっと熱心に看ていました。

入場券です。

今日の出し物は香港京劇芸術団の『中国失傳京劇大考工程』ということで「八蜡廟」と「逍遙津」の二本立てです。漢字は日本語のフォントで代用していますので微妙に違います。

「八蜡廟」
まずはこんな感じで始まります。

一応、写真撮影は禁止だと書いてありますが、ストロボを焚かなければ特に問題は無いようです。
係員の前でも撮っていましたが、特に注意は有りませんでした。

解説に寄りますと…

本劇、生旦凈丑皆有、文武混乱齊全、歴経百年、久演不衰。

この演目は京劇の醍醐味と言われる生sheng〈男役〉、旦dan〈女役〉、凈jing〈隈取役〉、丑chou〈道化役〉の全てがあり、また文武も取り揃っていて百年以上に渡って演じ続けられている。

近年常演反串、今演帰行帰路正串。

近年は役者さんが本来の持ち役以外の役を演じることも多くなっていますが、今回は元に戻って役者本来の役が演じられています。

でしょうか？

客の入りは全体の７割ぐらいです。
やはり安い席から埋まっていくようで両翼の後ろの方はほぼ一杯です。

この頃になるとずるい人は空いている前の方の席に移ってきています。
客席の間に仕切りが無いので簡単に移れるのです。
いくら空いているからと言っても５０元の切符の人が２８０元の席に座っているのはどうかと思うのですが…

係員も最初の入場の時は切符をチェックしていましたが、京劇が始まってからは何も言いません。

私たちですか？
隣り合っている座席が窮屈だったので空いている隣の席にひとつずれましたが…

香港京劇芸術団ですが、言葉は普通語で演じているようです。

写真左側は丑chou〈道化役〉です。
顔の真ん中を白く塗るのがお約束になっています。
どこかとんねるずの木梨憲武に似ていました。

さて、そろそろ９時近くになって第一部の終了です。

さて、１５分のおトイレ休憩です。

写真は入場するとき貰った今回のパンフレットの裏面です。

香港京劇芸術団の紹介や今回の『中國失傳京劇大考工程』の役割表などが出ています。


さて、おトイレ休憩が終わって客席を見まわすとおよそ４割ぐらいのお客さん。

２８０元の席で船を漕いでいた？西洋人の１０人ぐらいの団体さんなどは帰ったようです。
やはり外人さんにとってはちょっと難解だと思います。

第二部が始まりました。
さて、こちらの解説では…

本劇、高慶杢経典名劇。全劇、故事懸念叢生、情節跌宕起伏、人物性格鮮明、語言対比強烈、在伝統京劇中、實不多見。

本劇は高慶杢の経典ともいえる名劇。全劇中に昔の出来事への思いが溢れ、筋はしたい放題に起伏に富み、人物の性格は鮮明で、セリフの対比は鮮明など、伝統在る京劇の中でも本当にあまり見られないものである。？？？

字幕は唱に対してのみ表示されている。
その時だけは辛うじて何を言っているのか予想がつきます。

また反対側の舞台の隅には５人ほどいて、太鼓や二胡、琴などを役者さんに併せて生で演奏しています。

さて、主役？の団長でもある朱嘯風の登場です。
さすがに団長は唱が旨かったです。
冒頭の『好！』はここで出ました。

ところで団長は爆笑問題の太田光の似ていませんか？

最後にひと盛り上がりしたあとに終了です。

右側は韓巨明が扮する敵の隈取役の曹操です。

最後に出口の所で次の上演のパンフレットを渡されました。

最後に感想ですが、まあ、それなりに一流のものは良いと思いました。

この旅行記へのコメント （3）

• 気楽トンボさん 2005/10/16 21:17:37

  京劇はいいですね。

  上海に行くと必ず何かを観劇していました。
  
  「京劇」「越劇」「雑伎」
  北京でも「雑伎」を見ましたが、上海の方が好きです。
  初めの雑伎で、パンダの曲芸をみてびっくりしました。
  ジャイアントパンダを目の前で見れて超嬉しかったです。
  
  上海の変貌にはただただ驚くばかりです。
  でも、大好きな街です。

  ajiajiroさん からの返信 2005/10/17 21:56:41

  RE: 京劇はいいですね。

  
  気楽トンボさん、こんにちは！
  書き込みありがとうございます。
  
  ここは、北京の旅行記なのですが…
  私も北京より上海の方がよりたくさん好きです。
  
  パンダが雑技に出ていたのは８０年代ではないでしょうか？
  随分と前のお話ではないかと…
  
  では、また。　　　　　再　　見　　　(^_^)/~

  気楽トンボさん からの返信 2005/10/17 23:03:44

  今、思い出してみれば１９８７年５月でした。

  １９８７年５月２４日〜５月２９日、
  上海、蘇州、杭州に行きました。
  丁度その頃、妹が上海外語学院で中国語の勉強をしていたので、
  様子をみにいきました。
  
  パンダは中国の宝。
  今はパンダの曲芸なんかは絶対ないでしょうね。