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チェスケ・ブデヨヴッツェだけは、日本からホテルを予約していきませんでした。駅前のグランドホテルに、駆け込みで部屋を取ろうと思って。2泊の予定で。このホテルは、鉄道駅からもバスターミナルからも近く、ほとんど目の前にあります。どちらもスーツケースを引きずって歩いていけるのが気に入りました。なにしろ、チェスケ・ブデヨヴッツェを起点に、明日はバスでチェスキー・クルムロフに日帰り旅行をするつもりですし、その後は鉄道でプラハに行く予定だからです。飛び込みで無事に部屋がとれたら、午後の観光はどうしようかな。選択肢は2つ。そのまま滞在地のチェスケ・ブデヨヴッツェ観光にするか、バスで20分ほどのところにあるフルボカ城に行くか。<br /><br />チェスケ・ブデヨヴッツェといったら、元祖バドワイザーの町です。つまり、近代においては、ビール醸造で発展した町です。ブディェヨヴッツェ・ブドヴァルというチェコ銘柄のビールが、アメリカに渡ってバドワイザーになったのです。なので、チェスケ・ブデヨヴッツェのハイライトは、広場以外では、中に入れる見どころのトップに、ビール醸造所があります。<br /><br />しかし、実は渡しはビールを飲まないのです。なので、バドワイザーにはあまり興味がありません。保存都市に指定されているという、チェスケ・ブデヨヴッツェの美しい旧市街は見たいのですが、醸造所は、はっきり言ってどうでもよいのです。<br /><br />なので、気持ちはすぐに、フルボカ城に傾きました。チェコで最も美しい城と言われる城で、イギリスのチューダー・ゴシック風の城です。つまり、教会のゴシック建築からよく連想されるような、天上へ向かって高く伸びてとんがった構造ではなく、全体的にずんぐりした四角っぽい白いお城なのです。この城の写真を日本の観光案内所でもらった資料で初めて見たとき、「チェコで最も美しい城」と言われるのも、さもあらん、と納得しました。チェスケ・ブデヨヴッツェに滞在するのなら、この城の見学を外すのは惜しいと思いました。チェスケ・ブデヨヴッツェからバスで20〜25分。なら、今回行かずして、いつ行くというのでしょう。<br /><br />ただ、やっぱりちょっと迷いました。チェスケ・ブデヨヴッツェをわざわざ旅程に入れて、2泊もするのに、このままではチェスケ・ブデヨヴッツェは一切、見学しないことになるからです。ビール醸造所はともかく、チェスケ・ブデヨヴッツェの観光も、本当はちゃんとしたいです。もともとこの町は、単に間に入れると交通の便がよいから、とか、南ボヘミア観光の拠点にするつもりだけの理由だけで、旅程に入れたわけではないのです。<br /><br />本当は、チェスケ・ブデヨヴッツェは2泊でなく、少なくとも3泊はしたいところです。当初は、チェスケ・ブデヨヴッツェ観光の他に、ここを拠点に、チェスキー・クルムロフを日帰りし、それからあと一日でフルボカ城と、世界遺産の村ホラショヴッツェの両方を日帰りできたらいいな、と考えていました。今回のブダペスト・ウィーン・チェコ旅行の立案の際に、最初に考えた旅程では、ウィーンからチェコ入りする最初の都市は、ブルノではなく、チェスケ・ブデヨヴッツェのつもりでした。<br /><br />ところが、オーストリアからチェスケ・ブデヨヴッツェ入りするには、リンツを通らなくてなりません。このリンツとチェスケ・ブデヨヴッツェを結ぶラインは、1832年、ヨーロッパで最初の鉄道馬車軌道が開通したという、由緒ある路線です。鉄道ではなく、鉄道馬車ですが。しかしそれでも、現在の鉄道でリンツとチェスケ・ブデヨヴッツェ間は約2時間半かかります。そしてウイーンとリンツ間も約2時間半。つまり、一日でウィーンとチェスケ・ブデヨヴッツェを結ぶと、単純計算で5時間くらいかかりそうです。一日の移動時間としては長すぎると思いました。<br /><br />リンツに1泊することも考えました。しかし、リンツはすでに去年、1泊しています。もちろん、1日足らずの観光では、見逃した見どころはたくさんあります。しかし、だからといって、もう一回、敢えてリンツ観光を予定に入れるのと、一日も早くチェコ入りするのとではどちらがいいか、といえば、今年の旅行のハイライトはチェコ旅行のつもりなので、後者に決まっています。<br /><br />なので、悩んだ挙句、同じチェコなら、ということでモラヴィア地方の旅行を組み入れることにし、チェコ入り最初の都市を、その中心地であるブルノに変えました。そして、城や博物館が休館となることの多い月曜日は、月曜日休館と無縁の教会めぐりでもしてブルノで大人しくし、モラヴィア地方をもう一つ、オロモウツの日帰りを組み込みました。<br /><br />ところがそのため、チェスケ・ブデヨヴッツェにゆっくり滞在する日数は足らなくなってしまいました。さすがに、南ボヘミア地方のハイライトとも言うべきチェスキー・クルムロフの日帰り旅行は、外す気はありませんでした。ここは丸一日かけて観光したいところです。とすると、チェスケ・ブデヨヴッツェを拠点に出かけるなら、テルチからチェスケ・ブデヨヴッツェに移動する日とあわせて、最低でも2泊は必要です。テルチとチェスケ・ブデヨヴッツェ間はバスで約2時間です。少なくとも2泊すれば、チェスケ・ブデヨヴッツェで1日半、時間がとれる計算になります。その到着日の午後に観光するのは、フルボカ城とチェスケ・ブデヨヴッツェのどちらにするか。(ちなみに、そういうわけで、世界遺産の村ホラショヴッツェはあきらめることにしました。)<br /><br />なぁんて、もう気持ちはフルボカ城にほとんど決まっていました。迷ってみただけ。いやはや、本当に、旅程を詰めれば詰めるほど、行きたいところが増えて日数が足りない、と毎度、思います。公共交通機関を利用した一人旅なので、時間的に無理なスケジュールは立てられません。私は荷物を軽く出来ない人ですし、方向音痴だし……。<br /><br />(写真は、チェスケ・ブデヨヴッツェの旧市街のいたるところで目にした、元祖バドワイザー、チェコ名物ビール「チェスキー・ブドヴァル」を出すパブやレストランの看板です。)<br /><br />【旅程抜粋】<br />2004/7/15(木)<br />午前:チェスケ・ブデヨヴッツェ(チェコの南ボヘミア地方の都市)へ移動<br />午後:郊外のフルボカ城見学<br />夜:ブジェミスル・オタカルII世広場とマルシェ川沿いの散策

2004年夏のブダペスト・ウィーン・チェコ旅行20日間 ハイライト写真(6)チェコ編その5(フルボカ城とチェスケ・ブデヨヴッツェ)

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2004/07/15 - 2004/07/15

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まみ

まみさん

チェスケ・ブデヨヴッツェだけは、日本からホテルを予約していきませんでした。駅前のグランドホテルに、駆け込みで部屋を取ろうと思って。2泊の予定で。このホテルは、鉄道駅からもバスターミナルからも近く、ほとんど目の前にあります。どちらもスーツケースを引きずって歩いていけるのが気に入りました。なにしろ、チェスケ・ブデヨヴッツェを起点に、明日はバスでチェスキー・クルムロフに日帰り旅行をするつもりですし、その後は鉄道でプラハに行く予定だからです。飛び込みで無事に部屋がとれたら、午後の観光はどうしようかな。選択肢は2つ。そのまま滞在地のチェスケ・ブデヨヴッツェ観光にするか、バスで20分ほどのところにあるフルボカ城に行くか。

チェスケ・ブデヨヴッツェといったら、元祖バドワイザーの町です。つまり、近代においては、ビール醸造で発展した町です。ブディェヨヴッツェ・ブドヴァルというチェコ銘柄のビールが、アメリカに渡ってバドワイザーになったのです。なので、チェスケ・ブデヨヴッツェのハイライトは、広場以外では、中に入れる見どころのトップに、ビール醸造所があります。

しかし、実は渡しはビールを飲まないのです。なので、バドワイザーにはあまり興味がありません。保存都市に指定されているという、チェスケ・ブデヨヴッツェの美しい旧市街は見たいのですが、醸造所は、はっきり言ってどうでもよいのです。

なので、気持ちはすぐに、フルボカ城に傾きました。チェコで最も美しい城と言われる城で、イギリスのチューダー・ゴシック風の城です。つまり、教会のゴシック建築からよく連想されるような、天上へ向かって高く伸びてとんがった構造ではなく、全体的にずんぐりした四角っぽい白いお城なのです。この城の写真を日本の観光案内所でもらった資料で初めて見たとき、「チェコで最も美しい城」と言われるのも、さもあらん、と納得しました。チェスケ・ブデヨヴッツェに滞在するのなら、この城の見学を外すのは惜しいと思いました。チェスケ・ブデヨヴッツェからバスで20〜25分。なら、今回行かずして、いつ行くというのでしょう。

ただ、やっぱりちょっと迷いました。チェスケ・ブデヨヴッツェをわざわざ旅程に入れて、2泊もするのに、このままではチェスケ・ブデヨヴッツェは一切、見学しないことになるからです。ビール醸造所はともかく、チェスケ・ブデヨヴッツェの観光も、本当はちゃんとしたいです。もともとこの町は、単に間に入れると交通の便がよいから、とか、南ボヘミア観光の拠点にするつもりだけの理由だけで、旅程に入れたわけではないのです。

本当は、チェスケ・ブデヨヴッツェは2泊でなく、少なくとも3泊はしたいところです。当初は、チェスケ・ブデヨヴッツェ観光の他に、ここを拠点に、チェスキー・クルムロフを日帰りし、それからあと一日でフルボカ城と、世界遺産の村ホラショヴッツェの両方を日帰りできたらいいな、と考えていました。今回のブダペスト・ウィーン・チェコ旅行の立案の際に、最初に考えた旅程では、ウィーンからチェコ入りする最初の都市は、ブルノではなく、チェスケ・ブデヨヴッツェのつもりでした。

ところが、オーストリアからチェスケ・ブデヨヴッツェ入りするには、リンツを通らなくてなりません。このリンツとチェスケ・ブデヨヴッツェを結ぶラインは、1832年、ヨーロッパで最初の鉄道馬車軌道が開通したという、由緒ある路線です。鉄道ではなく、鉄道馬車ですが。しかしそれでも、現在の鉄道でリンツとチェスケ・ブデヨヴッツェ間は約2時間半かかります。そしてウイーンとリンツ間も約2時間半。つまり、一日でウィーンとチェスケ・ブデヨヴッツェを結ぶと、単純計算で5時間くらいかかりそうです。一日の移動時間としては長すぎると思いました。

リンツに1泊することも考えました。しかし、リンツはすでに去年、1泊しています。もちろん、1日足らずの観光では、見逃した見どころはたくさんあります。しかし、だからといって、もう一回、敢えてリンツ観光を予定に入れるのと、一日も早くチェコ入りするのとではどちらがいいか、といえば、今年の旅行のハイライトはチェコ旅行のつもりなので、後者に決まっています。

なので、悩んだ挙句、同じチェコなら、ということでモラヴィア地方の旅行を組み入れることにし、チェコ入り最初の都市を、その中心地であるブルノに変えました。そして、城や博物館が休館となることの多い月曜日は、月曜日休館と無縁の教会めぐりでもしてブルノで大人しくし、モラヴィア地方をもう一つ、オロモウツの日帰りを組み込みました。

ところがそのため、チェスケ・ブデヨヴッツェにゆっくり滞在する日数は足らなくなってしまいました。さすがに、南ボヘミア地方のハイライトとも言うべきチェスキー・クルムロフの日帰り旅行は、外す気はありませんでした。ここは丸一日かけて観光したいところです。とすると、チェスケ・ブデヨヴッツェを拠点に出かけるなら、テルチからチェスケ・ブデヨヴッツェに移動する日とあわせて、最低でも2泊は必要です。テルチとチェスケ・ブデヨヴッツェ間はバスで約2時間です。少なくとも2泊すれば、チェスケ・ブデヨヴッツェで1日半、時間がとれる計算になります。その到着日の午後に観光するのは、フルボカ城とチェスケ・ブデヨヴッツェのどちらにするか。(ちなみに、そういうわけで、世界遺産の村ホラショヴッツェはあきらめることにしました。)

なぁんて、もう気持ちはフルボカ城にほとんど決まっていました。迷ってみただけ。いやはや、本当に、旅程を詰めれば詰めるほど、行きたいところが増えて日数が足りない、と毎度、思います。公共交通機関を利用した一人旅なので、時間的に無理なスケジュールは立てられません。私は荷物を軽く出来ない人ですし、方向音痴だし……。

(写真は、チェスケ・ブデヨヴッツェの旧市街のいたるところで目にした、元祖バドワイザー、チェコ名物ビール「チェスキー・ブドヴァル」を出すパブやレストランの看板です。)

【旅程抜粋】
2004/7/15(木)
午前:チェスケ・ブデヨヴッツェ(チェコの南ボヘミア地方の都市)へ移動
午後:郊外のフルボカ城見学
夜:ブジェミスル・オタカルII世広場とマルシェ川沿いの散策

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  • チェコで最も美しい城の一つと言われるフルボカ城。写真を見て、そうだろう、そうだろう、と思いました。期待していたのに……。行ってみると、1番優美であるはずの城の正面は、修復中の緑の覆いが両脇に垂れ下がっていました。興ざめ。天気も、ここに来るまでは青空も見えていたのに、再び一面の曇り空となってしまいました。そのせいか、写真では「白亜の城」というロマンチックな風情だったのに、目の前の城は、どこかくすんで見えました。これじゃ、いい写真は撮れやしない。がっかり。<br /><br />城内の見学はガイド付ツアーのみです。チケット売り場で予約できた英語のツアーは、13時45分開始でした。いまからでは1時間近く待たなくてはなりません。私は城や城内のインテリアに詳しくないから、説明してもらえるのは大変ありがたいのですが……この待ち時間が、ねぇ。<br /><br />というわけで、先に敷地内の周辺を散策することにしました。それに、せっかく来たのだから、やはり城の写真を撮っておこうと思いました。<br /><br />(というわけで、待っている間に城の正面を撮影しました。曇り空でパッとせず、しかも両側にある修復中の覆いがとても無粋に見えたので、それを解消すべく、少し離れた場所から花壇を入れてみました。)

    チェコで最も美しい城の一つと言われるフルボカ城。写真を見て、そうだろう、そうだろう、と思いました。期待していたのに……。行ってみると、1番優美であるはずの城の正面は、修復中の緑の覆いが両脇に垂れ下がっていました。興ざめ。天気も、ここに来るまでは青空も見えていたのに、再び一面の曇り空となってしまいました。そのせいか、写真では「白亜の城」というロマンチックな風情だったのに、目の前の城は、どこかくすんで見えました。これじゃ、いい写真は撮れやしない。がっかり。

    城内の見学はガイド付ツアーのみです。チケット売り場で予約できた英語のツアーは、13時45分開始でした。いまからでは1時間近く待たなくてはなりません。私は城や城内のインテリアに詳しくないから、説明してもらえるのは大変ありがたいのですが……この待ち時間が、ねぇ。

    というわけで、先に敷地内の周辺を散策することにしました。それに、せっかく来たのだから、やはり城の写真を撮っておこうと思いました。

    (というわけで、待っている間に城の正面を撮影しました。曇り空でパッとせず、しかも両側にある修復中の覆いがとても無粋に見えたので、それを解消すべく、少し離れた場所から花壇を入れてみました。)

  • けど、やっぱり興ざめだなぁ。修復中の覆いもそうですが、近年にホテルにでも改装されたみたいに妙に小綺麗なところが。19世紀に大幅に改築された城だから、考えてみれば当然なのですが、小綺麗すぎて、なんか胡散臭く感じてしまうのです。<br /><br />その昔、ドイツのノイシュヴァンシュタイン城を間近で見たときも、実は同じように感じました。現実味が感じられない、というか、テーマパークの城を見ているような気分になったのです。たぶん、そんな風に思う私の方が、すでにフェイクに毒されているのでしょう。初めてフルボカ城の写真を目にしたとき、きれいな城だなぁ、と感激したのは確かですが、あの写真から、この浮いたような小綺麗さまでは、読み取れませんでした。ヨーロッパの城は石造りだから、木造文化の城に比べるとずっと長持ちします。当然、歴史にふさわしい「時」の貫禄を帯びた城がたくさんあります。だからでしょうか、きれいすぎると浮いたように感じられてしまうのは。歴史あるはずの城が妙に新しいと、不満みたいです、私。<br /><br />でも逆に、あまりに古すぎて、保存状態が良くなかったり、跡しか残っていなかったりすると、それも私には不満だったりします。城には詳しくなく、それを補う想像力が豊かでもないので、廃墟だけを見て楽しむことが難しいのです。綺麗すぎてもイヤ、古すぎてもイヤ、とはワガママを言っていますが、どっちにしろ、程度の問題、というか、結局、私の好みの問題にすぎないないのでしょう。<br /><br />といっても、やはりフルボカ城は絵になりまする。自分で撮る写真の出来が期待できないせいもあって、絵ハガキを何枚も買ってしまいました。なんだかんだ言っても、結局、気に入っているのです、このお城。<br /><br />(城の正面の写真をもう一枚撮りました。なんとか修復中の覆いを隠せないかと頑張ってみました。うろうろと良いアングルを探す過程も、なかなか楽しいものです。)

    けど、やっぱり興ざめだなぁ。修復中の覆いもそうですが、近年にホテルにでも改装されたみたいに妙に小綺麗なところが。19世紀に大幅に改築された城だから、考えてみれば当然なのですが、小綺麗すぎて、なんか胡散臭く感じてしまうのです。

    その昔、ドイツのノイシュヴァンシュタイン城を間近で見たときも、実は同じように感じました。現実味が感じられない、というか、テーマパークの城を見ているような気分になったのです。たぶん、そんな風に思う私の方が、すでにフェイクに毒されているのでしょう。初めてフルボカ城の写真を目にしたとき、きれいな城だなぁ、と感激したのは確かですが、あの写真から、この浮いたような小綺麗さまでは、読み取れませんでした。ヨーロッパの城は石造りだから、木造文化の城に比べるとずっと長持ちします。当然、歴史にふさわしい「時」の貫禄を帯びた城がたくさんあります。だからでしょうか、きれいすぎると浮いたように感じられてしまうのは。歴史あるはずの城が妙に新しいと、不満みたいです、私。

    でも逆に、あまりに古すぎて、保存状態が良くなかったり、跡しか残っていなかったりすると、それも私には不満だったりします。城には詳しくなく、それを補う想像力が豊かでもないので、廃墟だけを見て楽しむことが難しいのです。綺麗すぎてもイヤ、古すぎてもイヤ、とはワガママを言っていますが、どっちにしろ、程度の問題、というか、結局、私の好みの問題にすぎないないのでしょう。

    といっても、やはりフルボカ城は絵になりまする。自分で撮る写真の出来が期待できないせいもあって、絵ハガキを何枚も買ってしまいました。なんだかんだ言っても、結局、気に入っているのです、このお城。

    (城の正面の写真をもう一枚撮りました。なんとか修復中の覆いを隠せないかと頑張ってみました。うろうろと良いアングルを探す過程も、なかなか楽しいものです。)

  • ガイド付ツアーで回った城内の方は、期待以上でした。とてもすばらしかったです。英語ガイドの説明はゆっくりでしたので、よく聞き取れたのもよかったです。内装は、全体的に木が多いと感じました。壁や家具や扉が木製。バロック風の豪華な浮彫装飾はたっぷり施されていますが、木に囲まれた部屋は落ち着きます。<br /><br />はじめの方で案内された2つの部屋の鏡の伝説もなかなか面白かったです。一つ目は女性のための鏡。女性がその鏡を覗くと、ずっと若さを保てるミラクルな鏡だそうです。ただし、生涯でもう2度と鏡を見ないことが条件。次の部屋の鏡の伝説は、男性にまつわるものでした。男性がその鏡を覗くと、近いうちに妻や恋人に去られるそうです。というわけで、話はウケたけれど、どちらの鏡も、敢えて試そう人はいませんでした。ありがちな伝説とはいえ、エピソードが聞けるのが、ガイド付見学の醍醐味です。<br /><br />城内の装飾で、ひとつ、趣味の悪いものがありました。長いあごひげを生やした剃髪の男性の首から上の像なのですが、額の上に鳥がとまっていて、その男性の眉間をくちばしで突き刺しているのです。これがところどころにありました。観光客の中から質問があがり、ガイドが答えたところによると、その男性像はトルコ人で、対オスマン・トルコ戦争の勝利を誇示しているデザインとのことでした。<br /><br />(正面の塔を潜って、中庭へ行くところを写真に収めました。城への入口は、アーチの向こうに見える中庭にあります。

    ガイド付ツアーで回った城内の方は、期待以上でした。とてもすばらしかったです。英語ガイドの説明はゆっくりでしたので、よく聞き取れたのもよかったです。内装は、全体的に木が多いと感じました。壁や家具や扉が木製。バロック風の豪華な浮彫装飾はたっぷり施されていますが、木に囲まれた部屋は落ち着きます。

    はじめの方で案内された2つの部屋の鏡の伝説もなかなか面白かったです。一つ目は女性のための鏡。女性がその鏡を覗くと、ずっと若さを保てるミラクルな鏡だそうです。ただし、生涯でもう2度と鏡を見ないことが条件。次の部屋の鏡の伝説は、男性にまつわるものでした。男性がその鏡を覗くと、近いうちに妻や恋人に去られるそうです。というわけで、話はウケたけれど、どちらの鏡も、敢えて試そう人はいませんでした。ありがちな伝説とはいえ、エピソードが聞けるのが、ガイド付見学の醍醐味です。

    城内の装飾で、ひとつ、趣味の悪いものがありました。長いあごひげを生やした剃髪の男性の首から上の像なのですが、額の上に鳥がとまっていて、その男性の眉間をくちばしで突き刺しているのです。これがところどころにありました。観光客の中から質問があがり、ガイドが答えたところによると、その男性像はトルコ人で、対オスマン・トルコ戦争の勝利を誇示しているデザインとのことでした。

    (正面の塔を潜って、中庭へ行くところを写真に収めました。城への入口は、アーチの向こうに見える中庭にあります。

  • (空が晴れて写真撮影意欲がそそられる空模様になってきたので、入口のある中庭側から、正面の塔を写して見ました。外側から見るよりは、だいぶ簡素です。)<br /><br />城の一角にギャラリーがありました。「Al&#353;ova Jiho&#269;esk&amp;aacute;」ギャラリーとあります。わざわざポスターまで掲示されていました。フルボカでの目当ては城そのものだし、Al&#353;ova Jiho&#269;esk&amp;aacute;って誰か知りません。それほど興味は沸かないので、見なくてもいいか、と素通りしかけました。しかし、ポスターの写真は、木造の聖母マリア像です。いかにも中世の作品です。ポスターのチェコ語はさっぱりわかりませんが、その写真からすると、中世宗教美術コレクションが見られるのかもしれません。私は中世宗教美術は嫌いではありません。むしろ、好きです。時間もあるし、見損ねて後悔するかも、と思ったので、入ることにしました。入場料は、城見学とは別で、30チェコ・コルナ(約150円)でした。<br /><br />そして、入って正解でした。入っていなかったら、きっと後悔したに違いありません。誰かの作品展というかんじではなかったので、「Al&#353;ova Jiho&#269;esk&amp;aacute;」はアーティストの名前ではなく、コレクターの名前かもしれません(注:後で知ったことですが、Jiho&#269;esk&amp;aacute;は、単に「南ボヘミア」の意味でした)。最初の中世の宗教絵画に彫刻の展示については、予想どおりでした。チケットの値段からしたら、これで終わりかな、と思ったら、次の展示室に案内されました。<br /><br />次の展示室では、照明が一部を除いて落とされていたので、そのガラス扉の前を通りがかったときは、閉鎖中かと思っていました。私が入ると、中にいた館員が全体を明るくしてくれました。かなりの広さの広間がいくつものパネルで仕切られていて、そこに絵が展示されていました。見てみたら、なんと、世紀末から現代までのチェコ絵画です! 中世美術の次は、世紀末の近代から現代美術の組み合わせ。なんて私の好みにマッチしているの! これを見逃していたら、どんなに後悔したことでしょう。<br /><br />私は美術鑑賞が趣味なのですが、チェコ美術はあいにく日本であまり紹介されていないので、チェコ人の画家には詳しくありません。アルフォンス・ミュシャことムハ (1860-1939) はさすがに知っていましたが(むしろ、フランス美術史の流れで)、あとは、旅行前にチェコのことを予習したときに、フランチシェック・クプカ (1871-1957) を知りました。それくらいです。<br /><br />このギャラリーでは、日本でなかなか紹介されにくく、だからこそ、現地で触れたいと願っていたチェコの画家の作品が、たくさんありました。いや、むしろ、チェコ人画家の作品ばかりてでした。ちょっと気になる絵の画家の名前はメモをしておいて後で調べたりしようと思ったのですが、知らない人があまりにも多いのできりがありませんでした。途中でメモはあきらめました。でも、名前を知らなくても、作品それ自体が私の好み、ツボにはまるものがたくさんありました。テルチで初めて知り、好みの絵だと文句なしに感激した、ヤン・ズラザヴィ (Jan Zrzav&amp;yacute;) (1890-1977) の作品もありました。<br /><br />展示作品の画家名の中に、チャペックという名前を見つけました。おお、あの「ロボット」の造語を作ったチャペックではないですか。彼は、小説や戯曲だけではなく、絵も描くんだ、と思ってしまいました。帰国してからよく調べたら、有名な小説家は、同じチャペックでも、カレル・チャペック (1890-1938) の方で、ここに絵が展示されていた画家は、ヨセフ・チャペック (1887-1945) でした。カレル・チャペックの兄です。しかし、弟に「ロボット」のインスピレーションを与えたのは、この兄のようです。弟と共にナチズムに反対していた兄は、弟の病死(1938年)の翌年、ナチに捕らえられました。強制収容所で亡くなったため、正確な没年月日はわからないそうです。<br /><br />それにしても、これはチェコの近代絵画の特徴といえるのでしょうか。印象派のように燦々と外の陽光を浴びた風景の絵も、「コンポジション」と題することが多い、曲線や図形だらけの抽象画も、フランス美術史のフォーブ(野獣派)を思わせる大胆なタッチと色彩の絵も、あるいはキュビズム絵画も、あるいはモチーフがわかる程度にデフォルメされた静物画も、どれも全体的に色調が暗いのです。曇り空の下の絵というかんじです。風土が絵に反映されているということでしょうか。絵の世界の中の日差しはやわらかで、透明感がありました。ふつうの晴れ空の景色より、むしろ雪景色の絵の方が明るく見えます。南欧の絵画によく見られる、開けっぴろげな、失礼な言い方をすると、どこか能天気な明るさは、ここにはありませんでした。<br /><br />せっかくだからこれを記念に、いいなと思った画家は、作品と共に覚えておきたいと思うもの。一部とはいえ気になる画家の名前をメモはしましたが、それだけだと、どんな作品を描いた人か、時間がたつと忘れてしまうので、ポストカードが欲しいところです。<br /><br />ですが、残念ながら、ポストカードは一枚も売られていませんでした。カタログならありました。しかも、全部の展示作品の写真が載っているとのこと。非常に非常に魅力でしたが、実物を見て買うのを断念しました。あまりにも立派すぎました。特Aサイズで、全作品の写真が解説とともに載っているとなれば当然でしょうが、厚さは5cmくらいあったと思います。こういうところでお金は惜しむつもりはありませんでしたが、重量に負けました……。こんな大物を、これからプラハ経由で日本まで運ぶ気には、とてもなれませんでした(さすがに郵送手続きをとるほどには、執着していませんでした)。それに、よく見たらチェコ語だけだったので、買っても解説は読めなかったでしょう。<br /><br />カタログが立派で、かつ全作品が掲載されているということで、この近現代の絵画は特別展だったのかもしれません。フルボカ城のギフトショップで買った写真入りの城のパンフレットには、このギャラリーは中世宗教美術のほかに、16〜18世紀の中欧とドイツの近代美術と20世紀チェコ美術のコレクションがある、と書かれてありました。このときすべての展示室が公開されていたわけではないので、それら常設展用の作品は、きっと閉鎖されていた一室にあったのでしょう。

    (空が晴れて写真撮影意欲がそそられる空模様になってきたので、入口のある中庭側から、正面の塔を写して見ました。外側から見るよりは、だいぶ簡素です。)

    城の一角にギャラリーがありました。「Alšova Jihočesk&aacute;」ギャラリーとあります。わざわざポスターまで掲示されていました。フルボカでの目当ては城そのものだし、Alšova Jihočesk&aacute;って誰か知りません。それほど興味は沸かないので、見なくてもいいか、と素通りしかけました。しかし、ポスターの写真は、木造の聖母マリア像です。いかにも中世の作品です。ポスターのチェコ語はさっぱりわかりませんが、その写真からすると、中世宗教美術コレクションが見られるのかもしれません。私は中世宗教美術は嫌いではありません。むしろ、好きです。時間もあるし、見損ねて後悔するかも、と思ったので、入ることにしました。入場料は、城見学とは別で、30チェコ・コルナ(約150円)でした。

    そして、入って正解でした。入っていなかったら、きっと後悔したに違いありません。誰かの作品展というかんじではなかったので、「Alšova Jihočesk&aacute;」はアーティストの名前ではなく、コレクターの名前かもしれません(注:後で知ったことですが、Jihočesk&aacute;は、単に「南ボヘミア」の意味でした)。最初の中世の宗教絵画に彫刻の展示については、予想どおりでした。チケットの値段からしたら、これで終わりかな、と思ったら、次の展示室に案内されました。

    次の展示室では、照明が一部を除いて落とされていたので、そのガラス扉の前を通りがかったときは、閉鎖中かと思っていました。私が入ると、中にいた館員が全体を明るくしてくれました。かなりの広さの広間がいくつものパネルで仕切られていて、そこに絵が展示されていました。見てみたら、なんと、世紀末から現代までのチェコ絵画です! 中世美術の次は、世紀末の近代から現代美術の組み合わせ。なんて私の好みにマッチしているの! これを見逃していたら、どんなに後悔したことでしょう。

    私は美術鑑賞が趣味なのですが、チェコ美術はあいにく日本であまり紹介されていないので、チェコ人の画家には詳しくありません。アルフォンス・ミュシャことムハ (1860-1939) はさすがに知っていましたが(むしろ、フランス美術史の流れで)、あとは、旅行前にチェコのことを予習したときに、フランチシェック・クプカ (1871-1957) を知りました。それくらいです。

    このギャラリーでは、日本でなかなか紹介されにくく、だからこそ、現地で触れたいと願っていたチェコの画家の作品が、たくさんありました。いや、むしろ、チェコ人画家の作品ばかりてでした。ちょっと気になる絵の画家の名前はメモをしておいて後で調べたりしようと思ったのですが、知らない人があまりにも多いのできりがありませんでした。途中でメモはあきらめました。でも、名前を知らなくても、作品それ自体が私の好み、ツボにはまるものがたくさんありました。テルチで初めて知り、好みの絵だと文句なしに感激した、ヤン・ズラザヴィ (Jan Zrzav&yacute;) (1890-1977) の作品もありました。

    展示作品の画家名の中に、チャペックという名前を見つけました。おお、あの「ロボット」の造語を作ったチャペックではないですか。彼は、小説や戯曲だけではなく、絵も描くんだ、と思ってしまいました。帰国してからよく調べたら、有名な小説家は、同じチャペックでも、カレル・チャペック (1890-1938) の方で、ここに絵が展示されていた画家は、ヨセフ・チャペック (1887-1945) でした。カレル・チャペックの兄です。しかし、弟に「ロボット」のインスピレーションを与えたのは、この兄のようです。弟と共にナチズムに反対していた兄は、弟の病死(1938年)の翌年、ナチに捕らえられました。強制収容所で亡くなったため、正確な没年月日はわからないそうです。

    それにしても、これはチェコの近代絵画の特徴といえるのでしょうか。印象派のように燦々と外の陽光を浴びた風景の絵も、「コンポジション」と題することが多い、曲線や図形だらけの抽象画も、フランス美術史のフォーブ(野獣派)を思わせる大胆なタッチと色彩の絵も、あるいはキュビズム絵画も、あるいはモチーフがわかる程度にデフォルメされた静物画も、どれも全体的に色調が暗いのです。曇り空の下の絵というかんじです。風土が絵に反映されているということでしょうか。絵の世界の中の日差しはやわらかで、透明感がありました。ふつうの晴れ空の景色より、むしろ雪景色の絵の方が明るく見えます。南欧の絵画によく見られる、開けっぴろげな、失礼な言い方をすると、どこか能天気な明るさは、ここにはありませんでした。

    せっかくだからこれを記念に、いいなと思った画家は、作品と共に覚えておきたいと思うもの。一部とはいえ気になる画家の名前をメモはしましたが、それだけだと、どんな作品を描いた人か、時間がたつと忘れてしまうので、ポストカードが欲しいところです。

    ですが、残念ながら、ポストカードは一枚も売られていませんでした。カタログならありました。しかも、全部の展示作品の写真が載っているとのこと。非常に非常に魅力でしたが、実物を見て買うのを断念しました。あまりにも立派すぎました。特Aサイズで、全作品の写真が解説とともに載っているとなれば当然でしょうが、厚さは5cmくらいあったと思います。こういうところでお金は惜しむつもりはありませんでしたが、重量に負けました……。こんな大物を、これからプラハ経由で日本まで運ぶ気には、とてもなれませんでした(さすがに郵送手続きをとるほどには、執着していませんでした)。それに、よく見たらチェコ語だけだったので、買っても解説は読めなかったでしょう。

    カタログが立派で、かつ全作品が掲載されているということで、この近現代の絵画は特別展だったのかもしれません。フルボカ城のギフトショップで買った写真入りの城のパンフレットには、このギャラリーは中世宗教美術のほかに、16〜18世紀の中欧とドイツの近代美術と20世紀チェコ美術のコレクションがある、と書かれてありました。このときすべての展示室が公開されていたわけではないので、それら常設展用の作品は、きっと閉鎖されていた一室にあったのでしょう。

  • (レストラン探しのために、ホテルのある駅前から徒歩10数分ですが、旧市街の中心であるこのプジェミスル・オタカル二世広場まで繰り出しました。日没が遅い夏だからこそ、遅い時間の散策が平然とできました。そのときに撮った写真です。) <br /><br />夕食は、「地球の歩き方」に載っているレストランでとろうと思いました。ついでに、チェスケ・ブデヨヴッツェのハイライトであるプジェミスル・オタカル二世広場の見学も兼ねて。チェスケー・ブディヨヴッツェの旧市街は、ヨーロッパの旧市街には珍しく、道が碁盤目のように整然と仕切られています。駅前にあるグランドホテルから広場までは、ほぼ真っすぐ突っ切って行けばよく、迷う余地がなくて助かりました。<br /><br />旧市街にたどりつくまでのランノヴァ通りは、なかなかの繁華街のようです。フルボカ城から戻った後、ホテルの部屋で電気がつかない、というトラブルがあったので、レストラン探しに再びホテルを出たときは、すでに19時を過ぎていました。なので店はどこも閉まっていて今は閑散としていますが、昼間はそれなりににぎやかな通りなのでしょう。建物は、パステルカラーの洒落たバロック調の貴族館風なものが多いです。そして比較的きれいで、見ていてなかなか楽しいです。19時はまだまだ明るいので、散歩している人をちらほら見かけました。<br /><br />広場は正方形の形をしています。思ったより広いです。19時半すぎ、観光客の姿は少ないせいで、余計に広く見えたのかもしれません。中央の噴水の縁に、座ったりたむろしている学生たちがまだまだいますので、ほどよい程度に人がいて、ちっとも心細くありません。広場はなるほど、この町の見どころ筆頭の一つだろうなぁと納得できました。とてもかわいらしくて気に入りました。<br /><br />広場をぐるっと囲んでいるのは、バロック様式やルネッサンス様式のアーケードを持つパステルカラーの建物です。だから、テルチのザハリアーシュ広場を囲む建物と似ています。あちらは多彩な切妻屋根が特徴ですけど。この広場を囲む建物の中で特にステキだなぁと思ったのは、現在はホテルとなっている建物ばかりでした。それから、市庁舎 (Radnice)です。さすがというか、当然というか。なにしろ市庁舎は町の顔ですから。<br /><br />せっかくなので、広場の写真を撮りました。19時にしては明るいけれど、写真を撮るには暗いかもしれないとの懸念はありました。ただし、空一面には、雲ひとつない青空が広がっています。もっとも、写真に撮るには、青一色でなく多少は雲がある空模様の方が私の好みです。<br /><br />レストランに行く前に、先にヴルタヴァ川の支流マルシェ川沿いを散策しました。ただし、塩の門からドミニカン修道院までのほんの一角だけにしました。時間が遅いし、早く夕食に行きたかったせいです。でも、期待ほどでなく拍子抜けだったせいもあります。塩の門やドミニカン修道院の建物は、川沿い部分はあんまりパッとしないと思ってしまいました。ただし、曇りなのに、建物が川の水面にきれいに反射しているのはよかったです。旧市街と反対側の川沿いは、めぼしいものはありませんでした。工場か企業というかんじの建物がポツンとあったっきりです。この川沿いの散策は「地球の歩き方」のお薦めだったのに、散策する場所を間違えたかなぁ。

    (レストラン探しのために、ホテルのある駅前から徒歩10数分ですが、旧市街の中心であるこのプジェミスル・オタカル二世広場まで繰り出しました。日没が遅い夏だからこそ、遅い時間の散策が平然とできました。そのときに撮った写真です。)

    夕食は、「地球の歩き方」に載っているレストランでとろうと思いました。ついでに、チェスケ・ブデヨヴッツェのハイライトであるプジェミスル・オタカル二世広場の見学も兼ねて。チェスケー・ブディヨヴッツェの旧市街は、ヨーロッパの旧市街には珍しく、道が碁盤目のように整然と仕切られています。駅前にあるグランドホテルから広場までは、ほぼ真っすぐ突っ切って行けばよく、迷う余地がなくて助かりました。

    旧市街にたどりつくまでのランノヴァ通りは、なかなかの繁華街のようです。フルボカ城から戻った後、ホテルの部屋で電気がつかない、というトラブルがあったので、レストラン探しに再びホテルを出たときは、すでに19時を過ぎていました。なので店はどこも閉まっていて今は閑散としていますが、昼間はそれなりににぎやかな通りなのでしょう。建物は、パステルカラーの洒落たバロック調の貴族館風なものが多いです。そして比較的きれいで、見ていてなかなか楽しいです。19時はまだまだ明るいので、散歩している人をちらほら見かけました。

    広場は正方形の形をしています。思ったより広いです。19時半すぎ、観光客の姿は少ないせいで、余計に広く見えたのかもしれません。中央の噴水の縁に、座ったりたむろしている学生たちがまだまだいますので、ほどよい程度に人がいて、ちっとも心細くありません。広場はなるほど、この町の見どころ筆頭の一つだろうなぁと納得できました。とてもかわいらしくて気に入りました。

    広場をぐるっと囲んでいるのは、バロック様式やルネッサンス様式のアーケードを持つパステルカラーの建物です。だから、テルチのザハリアーシュ広場を囲む建物と似ています。あちらは多彩な切妻屋根が特徴ですけど。この広場を囲む建物の中で特にステキだなぁと思ったのは、現在はホテルとなっている建物ばかりでした。それから、市庁舎 (Radnice)です。さすがというか、当然というか。なにしろ市庁舎は町の顔ですから。

    せっかくなので、広場の写真を撮りました。19時にしては明るいけれど、写真を撮るには暗いかもしれないとの懸念はありました。ただし、空一面には、雲ひとつない青空が広がっています。もっとも、写真に撮るには、青一色でなく多少は雲がある空模様の方が私の好みです。

    レストランに行く前に、先にヴルタヴァ川の支流マルシェ川沿いを散策しました。ただし、塩の門からドミニカン修道院までのほんの一角だけにしました。時間が遅いし、早く夕食に行きたかったせいです。でも、期待ほどでなく拍子抜けだったせいもあります。塩の門やドミニカン修道院の建物は、川沿い部分はあんまりパッとしないと思ってしまいました。ただし、曇りなのに、建物が川の水面にきれいに反射しているのはよかったです。旧市街と反対側の川沿いは、めぼしいものはありませんでした。工場か企業というかんじの建物がポツンとあったっきりです。この川沿いの散策は「地球の歩き方」のお薦めだったのに、散策する場所を間違えたかなぁ。

  • (翌日の夜、チェスキー・クルムロフへバスで日帰りした後、その翌日のプラハ出発の列車の時刻とプラットホームの確認のために、鉄道駅に下調べに行きました。といっても、滞在ホテルのまん前にあるですが。<br />ついでに自販機でコーヒーを飲み、天井のモザイク画がなかなか洒落ていたので、写真を撮って帰りました。)

    (翌日の夜、チェスキー・クルムロフへバスで日帰りした後、その翌日のプラハ出発の列車の時刻とプラットホームの確認のために、鉄道駅に下調べに行きました。といっても、滞在ホテルのまん前にあるですが。
    ついでに自販機でコーヒーを飲み、天井のモザイク画がなかなか洒落ていたので、写真を撮って帰りました。)

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