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アウシュヴッツ強制収容所へ行きました。多くは語れません。写真もあまり撮りませんでした。<br />ただし、ビルケナウ(第二のアウシュヴッツ強制収容所)の監視塔と引き込み線の写真を撮りたい、と思ったあたりから、いきなり気分がミーハーになってしまいました。というのも、現在放映中(たぶん2005年度の秋には終わる)の、とあるSFアニメのオープニング・テーマで、主人公と主人公の属する組織のメンバーが一堂に会しているシーンの背景が、これとそっくりなんですもの。主人公が、ナチス側!―――というよりは、ナチスが最初に掲げた理想のようなものを信じた若者の姿がダブりました。途中で何かがおかしい、と思っても、考えることができない、考え直す余裕がなく、あるいは、自分が間違っているとは考えたくなくて、突っ走るしかなかった若者たち。若者でなくても、人の弱さが―――信じたくないことに目をつぶりたくなる弱さ、他人を思いやれない弱さ、弱さを自分を正当化するために使う姑息さが、ナチスの残忍さを容認し、助長させていた一面はあるのではないかと思いました。<br />って、いっぱい語ってるじゃん、私!<br /><br />※ポーランドのエリア分類にアウシュヴッツが加わったことを記念して、ビルケナウの写真を追加しました(2006年3月)。

2005年夏のプラハ・ポーランド旅行20日間 その9 アウシュヴッツとビルケナウ

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2005/07/17 - 2005/07/17

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まみ

まみさん

アウシュヴッツ強制収容所へ行きました。多くは語れません。写真もあまり撮りませんでした。
ただし、ビルケナウ(第二のアウシュヴッツ強制収容所)の監視塔と引き込み線の写真を撮りたい、と思ったあたりから、いきなり気分がミーハーになってしまいました。というのも、現在放映中(たぶん2005年度の秋には終わる)の、とあるSFアニメのオープニング・テーマで、主人公と主人公の属する組織のメンバーが一堂に会しているシーンの背景が、これとそっくりなんですもの。主人公が、ナチス側!―――というよりは、ナチスが最初に掲げた理想のようなものを信じた若者の姿がダブりました。途中で何かがおかしい、と思っても、考えることができない、考え直す余裕がなく、あるいは、自分が間違っているとは考えたくなくて、突っ走るしかなかった若者たち。若者でなくても、人の弱さが―――信じたくないことに目をつぶりたくなる弱さ、他人を思いやれない弱さ、弱さを自分を正当化するために使う姑息さが、ナチスの残忍さを容認し、助長させていた一面はあるのではないかと思いました。
って、いっぱい語ってるじゃん、私!

※ポーランドのエリア分類にアウシュヴッツが加わったことを記念して、ビルケナウの写真を追加しました(2006年3月)。

  • 髪で作られた織物<br /><br />アウシュヴッツ強制収容所には、それほど分厚くない、読みやすいパンフレットが日本語版でも売られています。また、あちこちの写真集もたくさんあり、その中で、写真の比率が大きく、最後まで読みやすいパンフレットの英語版も買いました。ポーランド旅行に出かける前に、このクチコミサイトでアウシュヴッツに行かれた方々の旅行記に偶然ヒットして、見てから出かけることができました。ポーランド旅行に行く前に、ホロコーストやユダヤ人迫害の歴史について調べねば、と本を買って読みました。2005年4月に、アウシュヴッツ強制収容所の日本人ガイド中谷剛さんの新刊「アウシュヴッツ博物館案内」も手にしました。たくさんの写真が掲載された、わかりやすい詳しい解説書です。ハードカバーのなで旅行には持参しませんでしたが。<br /><br />要するに、それらたくさんの写真がもうすでにあるので、自分のカメラでは特に写真を撮らなくてもいいと思っていました。でも、展示の中でこれだけは……あまりのおぞましさに、つい写真を撮ってしまいました。<br /><br />だって、収容されたユダヤ人からカットした髪を材料に、織物を作ってるんですよ! そんなの使う神経が信じられない!<br />って、このときの迫害のありさまは、どれも信じられないものだったので、これだけを特筆する意味はないかもしれませんが、ほら、髪って女の命、とも言いますでしょ。それに日本人にとって、怪談話などで例をとっても、髪に対する独特な思い入れ、みたいなのがありません? だから、余計に気になったのかもしれません<br />

    髪で作られた織物

    アウシュヴッツ強制収容所には、それほど分厚くない、読みやすいパンフレットが日本語版でも売られています。また、あちこちの写真集もたくさんあり、その中で、写真の比率が大きく、最後まで読みやすいパンフレットの英語版も買いました。ポーランド旅行に出かける前に、このクチコミサイトでアウシュヴッツに行かれた方々の旅行記に偶然ヒットして、見てから出かけることができました。ポーランド旅行に行く前に、ホロコーストやユダヤ人迫害の歴史について調べねば、と本を買って読みました。2005年4月に、アウシュヴッツ強制収容所の日本人ガイド中谷剛さんの新刊「アウシュヴッツ博物館案内」も手にしました。たくさんの写真が掲載された、わかりやすい詳しい解説書です。ハードカバーのなで旅行には持参しませんでしたが。

    要するに、それらたくさんの写真がもうすでにあるので、自分のカメラでは特に写真を撮らなくてもいいと思っていました。でも、展示の中でこれだけは……あまりのおぞましさに、つい写真を撮ってしまいました。

    だって、収容されたユダヤ人からカットした髪を材料に、織物を作ってるんですよ! そんなの使う神経が信じられない!
    って、このときの迫害のありさまは、どれも信じられないものだったので、これだけを特筆する意味はないかもしれませんが、ほら、髪って女の命、とも言いますでしょ。それに日本人にとって、怪談話などで例をとっても、髪に対する独特な思い入れ、みたいなのがありません? だから、余計に気になったのかもしれません

  • アウシュヴッツの建物<br /><br />アウシュヴッツに行った日は、とても晴天でステキな青空が広がっていました。地上の人類の負の歴史には似つかわしくないくらい! というか、アウシュヴッツに行こうが、クラクフにいようが、日本にいようが、天気はこちらの都合とは無関係ですけど@<br /><br />これらの建物、もともとはポーランド軍兵舎だったそうです。人が人を勝手に、いらないだの、役立たないだのと評価して、強制的に押し込める収容所のつもりなんかで造られたものではないのです。どうりで、こうしてみると、強制収容所であることを忘れると、かっこいい建物群だなぁと思えたはずです。<br />

    アウシュヴッツの建物

    アウシュヴッツに行った日は、とても晴天でステキな青空が広がっていました。地上の人類の負の歴史には似つかわしくないくらい! というか、アウシュヴッツに行こうが、クラクフにいようが、日本にいようが、天気はこちらの都合とは無関係ですけど@

    これらの建物、もともとはポーランド軍兵舎だったそうです。人が人を勝手に、いらないだの、役立たないだのと評価して、強制的に押し込める収容所のつもりなんかで造られたものではないのです。どうりで、こうしてみると、強制収容所であることを忘れると、かっこいい建物群だなぁと思えたはずです。

  • ビルケナウの監視塔<br />中に入って、ビルケナウ強制収容所全体を見下ろすことができます。<br />

    ビルケナウの監視塔
    中に入って、ビルケナウ強制収容所全体を見下ろすことができます。

  • ビルケナウの監視塔と引き込み線<br /><br />実は、アウシュヴッツとビルケナウは、自力でなく、現地ツアーを利用して行きました。冒頭で述べたアニメのオープニングと同じようなシーンでぜひとも写真を撮りたかったために、ツアーガイドにちょっくら断って、待ってもらいました。そのツアーでは、ビルケナウは、監視塔とそばの収容所跡を見学しただけで、だだっぴろいこの収容所の敷地を少し歩いてみる、って時間はありませんでしたので。<br />

    ビルケナウの監視塔と引き込み線

    実は、アウシュヴッツとビルケナウは、自力でなく、現地ツアーを利用して行きました。冒頭で述べたアニメのオープニングと同じようなシーンでぜひとも写真を撮りたかったために、ツアーガイドにちょっくら断って、待ってもらいました。そのツアーでは、ビルケナウは、監視塔とそばの収容所跡を見学しただけで、だだっぴろいこの収容所の敷地を少し歩いてみる、って時間はありませんでしたので。

  • ツアーではビルケナウ強制収容所に割いた時間は短く、この建物の1つを見学したのみでした。<br /><br />アウシュヴッツと違って、ここは最初からユダヤ人の虐殺を目的とした収容所でしたから、これらの建物も、もとから人間が住むために造られたものではなかったのです。家畜用だったそうです。

    ツアーではビルケナウ強制収容所に割いた時間は短く、この建物の1つを見学したのみでした。

    アウシュヴッツと違って、ここは最初からユダヤ人の虐殺を目的とした収容所でしたから、これらの建物も、もとから人間が住むために造られたものではなかったのです。家畜用だったそうです。

  • 収容所内を走る引き込み線と、各地に規則正しく設置された監視所です。<br />この引き込み線を境に、男性エリアと女性エリアがくっきり分けられていました。

    収容所内を走る引き込み線と、各地に規則正しく設置された監視所です。
    この引き込み線を境に、男性エリアと女性エリアがくっきり分けられていました。

  • 股下に引き込み線がある「死の門」の監視塔から、ビルケナウ強制収容所を見下ろしました。<br /><br />広大です。端が見えません。<br />ナチスはここでしていたことを隠すため、退却するときに大半を焼き払って行きました。<br />国際的に批難されるべき行為だとわかってやっていたのです。<br />ナチスは、ユダヤ人の収容所への移設は、むしろユダヤ人迫害がユダヤ人を守るため、とウソの宣伝をするための映画すら制作したのです。ロケ地はここではありませんが。

    股下に引き込み線がある「死の門」の監視塔から、ビルケナウ強制収容所を見下ろしました。

    広大です。端が見えません。
    ナチスはここでしていたことを隠すため、退却するときに大半を焼き払って行きました。
    国際的に批難されるべき行為だとわかってやっていたのです。
    ナチスは、ユダヤ人の収容所への移設は、むしろユダヤ人迫害がユダヤ人を守るため、とウソの宣伝をするための映画すら制作したのです。ロケ地はここではありませんが。

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この旅行記へのコメント (6)

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  • SUR SHANGHAIさん 2008/01/05 11:33:19
    去年、ついに行ってきました
    明けましておめでとうございます。
    なかなかお邪魔も出来ずにおりますが、今年もよろしくお願いいたします。m(__)m

    下の方に、まだ行っていない頃の自分の書き込みを見つけてしまいました。
    去年、ついに行ってきましたよ。
    私が行った時には冷たい雨が降る日で、鬼気迫るものが感じられた場所で、また、旅に学ぶものが増えた所の一つとなりました。

    まみ

    まみさん からの返信 2008/01/07 12:36:18
    RE: 去年、ついに行ってきました
    SUR SHANGAIさん、こんにちは。2度めの書き込みありがとうございます。

    何度でも歓迎です。
    行く前と行ったあとと感想が変わりますし、私もよそさまの旅行記の話で失礼ですが、行く予定がないときにコメントし、行ってからコメントしたことがあります。
    SUR SHANGAIさんは最初のコメントを書いてくださったときは、いつか、と思っても、具体的なプランはなかったですよね。
    先のことって分からないなぁなんて、大袈裟ですが、感慨を覚えますよね。

    アウシュヴッツ。
    冷たい雨の日とは。。。。怨念というより、哀しみがひしひしとあたりから伝わってくるような雰囲気だったのでしょうね、きっと。
    私のときはカラッ天気で知らなければ能天気でいてしまいそうな明るい青空の下で訪れましたが。。。しかし、収容された人たちにとって、カラッ天気のときはのどの乾きや汗臭さでつらかったでしょうね。。
  • SUR SHANGHAIさん 2005/10/21 15:07:37
    ポーランドはまだ行く機会がありませんが
    ドイツや近隣諸国でも似たような施設を訪れた私としては、ポーランドに行く機会があれば、風景の美しい所ばかりではなく、アウシュビッツも訪れてみたいと思っています。

    髪って魂がこもっているんだな、と思わせる話はよく聞くので、こういう展示品には異様な迫力を感じますね。

    まみ

    まみさん からの返信 2005/10/22 22:43:16
    RE: ポーランドはまだ行く機会がありませんが
    SUR SHANGHAIさん、こんにちは。書き込みありがとうございます。

    私もドイツはかなり回りましたが、実はこういう施設はあまり積極的に回りませんでした。プラハにもテレジーンがありますが、行きたいところが他にたくさんあって時間がないことをいいことに、行きませんでした。
    ポーランドでクラクフに1日しかいないのならともかく、ゆっくりするなら、アウシュヴッツは避けてとおれないなぁと自分でも思ったのです。
    旅行はとかく美しい、楽しいことといった皮相的なものを追いがちですが、その国の歴史や人々を知りたいと思ったら、そういうのもきちっと見学するのがいいですね。
    己を顧みる良い機会にもなります。

    それにしても、そうなんですよ、戦時中の物資不足とはいえ、よくぞ人の髪で、それも罪もなく虐殺した人の髪で織物なんか作る気になるなぁとぞっとしました。やはり戦争は、人の心を狂わせるのですね。
  • さすらいおじさんさん 2005/08/27 20:23:43
    ポーランド大部写真もUPされましたね。
    まみさん  ポーランド大部写真もUPされましたね。

    >信じたくないことに目をつぶりたくなる弱さ、他人を思いやれない弱さ、弱さを自分を正当化するために使う姑息さが、ナチスの残忍さを容認し、助長させていた一面はあるのではないかと思いました。

    アウシュビッツの髪で作った布、人間の油で作った石鹸など、人間を動物のように扱う感覚が信じられなかったですね。ユダヤ人は悪賢い動物だと思っていたのかもしれません。
    まみさんが言われるように、命令を受け、集団になれば残虐な行為が誰でもできると思うし、それが人間の一番恐ろしいところだと思います。

    ヴァヴェル城の天井画がきれいですね。私は気付きませんでした。
    岩塩坑に鼓笛隊がいたのも始めて知りました。観光客へのサービス? 坑内の音響効果?目的はわかりませんが音楽が聴けたのはラッキーですね。

    まみ

    まみさん からの返信 2005/09/01 07:52:51
    RE: ポーランド大部写真もUPされましたね。
    さすらいおじさん、こんにちは。感想ありがとうございます。
    返事が遅くなってすみません@

    ポーランド旅行記はもうすぐアップが終わります。
    のんびりの私にしては、駆け足で作成したような気分ですが、まだ記憶もそうは薄れていないうちに終わらせることができてよかったです。

    ヴィエリチカ岩塩坑の鼓笛隊は、記念写真を撮りたい人には帽子を貸してくれました。私が参加したガイドツアーの参加者は比較的シャイ?な人が多く、自分を混ぜた記念写真を撮っていた人は一人くらいしかいませんでしたけど@

    さすらいおじさんは、アウシュヴッツを丁寧に撮られていますよね。
    行く前におじさんの旅行記で予習させてもらいました。
    展示の写真は特に撮るつもりはなかったのですが、おじさんと同じくらい撮りたい、と思っても、現地ツアーに参加してしまったので、あんまり余裕はなかったかもしれません。
    それと展示室がそれほど広くないのに、ものすごい混雑でしたし、ツアーの人数も多かったので、ガイドの話はすぐそばに寄らないと英語が聞き取れず、ガイドもだだたーっと話をした後はすぐに次に移動してしまいましたので、撮ってる余裕はあまりなかったでしょうね。写真か、説明か、の択一みたいでした。

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