1970/08 - 1970/08
13924位(同エリア16398件中)
片瀬貴文さん
私がこれから勤務する国鉄パリ事務所は、パレ・ロワイヤルと、グラン・ブールヴァールを結ぶ、リシュリュー通りにあった。
すぐ裏にブールス(証券取引所)や、中華料理店もあり、いろいろな機能が交じり合ったこの界隈は、それなりの活気があって、いかにもパリらしい趣。
この辺りはパリでも古い町並みを残し、活気とともにどこか落ち着きがあって、私はすぐに好きになる。
事務所はパリの中心部には珍しい近代建築で、空調装置が着いているのに驚く。
地下に駐車場もあり、便利至極だ。
この辺りには駐車場がなく、やむを得ず路上駐車とならざるを得ない。
道路は片側が駐車OKだが、午前と午後で駐車できるサイドが変わるので、落ち着かない。
おまけにディスク・ブルー・ゾーンでは、駐車開始時刻をディスクに表示し、外から見えるように車内に置いておかなければならない。
二時間以上の駐車には罰金が課せらるので、二時間ごとにディスクの表示を変える必要もある。
駐車違反の監視は、警察が業者に委託していて、ほとんど毎時間取締りにやってくる。
違反者に対する罰金支払い命令は、自宅宛はがきで送られてくるが、10枚20枚とすぐにたまる。
車の持ち主も、取締りの人も、お互いに犯罪意識はなく、いちいち警察に出頭するなど無駄はない。
自動車は、来客を飛行場に迎えたり送ったり、毎日の案内に使ったり、われわれにとり仕事上の必需品である。
ハイヤーやタクシーを使えば高額の交通費がかかり、事務所予算が持たない。
そこで自分の自動車を公務に使うが、パリ市内のガソリンスタンドの領収書に限り、会社負担と決めている。
職員は、技術系と事務系が交互に勤めるが、現在の第二代は技術系(機械)。
その下に、事務次長と、私がこれから勤めようとする技術次長。
その三人を支えるフランス人女性秘書が二人、合計5名の構成。
前任の初代技術次長は電気で、私は土木専門家としては、パリ事務所初めて。
当時は、ヨーロッパ全体でも、日本の土木技術者は、私一人の状況だった。
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