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帰ってきた。ヒースロー空港に降り立った時俺が思ったことだった。バックパックを担いで知らない場所を訪れる時、いつも胸がわくわくする。しばらく忘れていたこの感情を俺は噛み締めた。俺は、”旅”に帰ってきた。<br /><br />伝統と規律の国、イギリス。トラッドなスーツをびしっと着こなした英国紳士が颯爽とロンドンの街を歩く・・・。<br /><br />んなわけない!ロンドン中心部の1ブロック毎にマックやスタバがある。皆歩きながら平気でゴミやタバコを道端に投げ捨てるし、地下鉄も超汚い。夜になるとイカレタ奴等が徘徊しているし、ホームレスもたくさん。<br /><br />そして驚くほど物価が高い!値段だけで比べれば東京やNYと変わらないが、質やサービスを考えるとずっと高く感じる。<br /><br />何と言っても飯がまずい。“THE EST FISH &amp; CHIPS IN LONDON”という看板を出している店でそのご自慢のイギリス名物FISH &amp; CHIPSを食べてみた。冗談抜きで、日本の冷凍食品の方が数倍うまい。しかもそれが約1500円!<br /><br />さらに噂通り雨が多い。毎日夕方になると雨が降り、その後は一気に冷える。もう8月だというのに、皆ブルゾンやジャケットを羽織っている。ダウンを着ている黒人がいるのには驚いた。Tシャツ1枚の俺がバカみたい。<br /><br />まさに、「まずい」「高い」「天気悪い」の三重苦・・・。<br /><br />なんだか文句ばかりになってしまったが、実は俺は結構ロンドンが好きだ。まだ明るいのにたくさんの人がパブから溢れて外でビールを飲んでる雰囲気とか特に。そこで飲むのがまた楽しい。楽しければその街は好きになる。<br /><br />宿のドミで相部屋だった兄弟、クリスとレオ。「どこから来たの?」「日本から」「俺達はアルゼンチンから」そんなの見れば分かる。レオが着ているのは誰もが知っている白地に水色ストライプのユニフォーム。そんなの来ていたらイギリス人に絡まれるんじゃないかと聞くと、たまに冷たくされると言っていた。<br /><br />会話のほとんどは英語が話せる兄のクリスと俺。所々でクリスがレオに通訳して、レオはそれを聞いては「はー」とか「へー」とか言っている。でもちょっとつまらなそう。レオがふと時計に目をやった時、突然俺が勉強中のスペイン語でレオに話しかけた。<br /><br />「ケオラエス?(今何時?)」「ソンラスヌエベ(9時だよ)」「グラシアス(ありがとう)」「ン?アブラエスパニョール?(ん?スペイン語話せるの?)」「スィ、ウンポコ(うん、ちょっとだけね)」「アハハハハ!」「あはははは!」一気に盛り上がった。<br /><br />あっという間に俺のスペイン語も限界を迎え、また英語での会話に戻ったのだが、もうすっかりレオはご機嫌だった。そのまま彼らと一緒にパブに繰り出し、おかげでロンドンが好きになった。<br /><br />ちなみに今はロンドンからパリへと向かう夜行バスの中。最後に乗ったら一番前の席になった。通路を挟んで座っているイギリス人の女の子は、バスに乗り込む直前に彼氏との濃厚なキスを見せつけてくれた。でもバスに乗ったとたん、その彼氏と窓越しにジェスチャーゲームをやり始めた。彼氏の愉快なジェスチャーに大声出して笑っている。その子も負けじと“泳いでいたら突然釣り上げられてもがく魚”などを演じている。<br /><br />何だこいつら。「私の彼おもしろいでしょ」だって。お前の方こそおもろいわ。そんなカップルのおかげでバスの雰囲気が和んだ。<br /><br />俺の隣の席はフランス人のソフィー。かわいい!「私、日本語の勉強をちょっとだけしたことがあるの。ハジュミマシュテ、コニチワ。」めちゃめちゃかわいい!GO!GO!ムッシュコージ!<br /><br />いやいや、俺は英国帰りの紳士だぞ。というか、ソフィーはパリでバスを乗り換えてそのままリヨンの家に帰るらしい。さようなら。もう横ですやすや眠っている。それでは俺も寝るとしよう。おやすみなさい。

世界の中心だった街ロンドン

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2003/07 - 2003/08

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captainkoji

captainkojiさん

帰ってきた。ヒースロー空港に降り立った時俺が思ったことだった。バックパックを担いで知らない場所を訪れる時、いつも胸がわくわくする。しばらく忘れていたこの感情を俺は噛み締めた。俺は、”旅”に帰ってきた。

伝統と規律の国、イギリス。トラッドなスーツをびしっと着こなした英国紳士が颯爽とロンドンの街を歩く・・・。

んなわけない!ロンドン中心部の1ブロック毎にマックやスタバがある。皆歩きながら平気でゴミやタバコを道端に投げ捨てるし、地下鉄も超汚い。夜になるとイカレタ奴等が徘徊しているし、ホームレスもたくさん。

そして驚くほど物価が高い!値段だけで比べれば東京やNYと変わらないが、質やサービスを考えるとずっと高く感じる。

何と言っても飯がまずい。“THE EST FISH & CHIPS IN LONDON”という看板を出している店でそのご自慢のイギリス名物FISH & CHIPSを食べてみた。冗談抜きで、日本の冷凍食品の方が数倍うまい。しかもそれが約1500円!

さらに噂通り雨が多い。毎日夕方になると雨が降り、その後は一気に冷える。もう8月だというのに、皆ブルゾンやジャケットを羽織っている。ダウンを着ている黒人がいるのには驚いた。Tシャツ1枚の俺がバカみたい。

まさに、「まずい」「高い」「天気悪い」の三重苦・・・。

なんだか文句ばかりになってしまったが、実は俺は結構ロンドンが好きだ。まだ明るいのにたくさんの人がパブから溢れて外でビールを飲んでる雰囲気とか特に。そこで飲むのがまた楽しい。楽しければその街は好きになる。

宿のドミで相部屋だった兄弟、クリスとレオ。「どこから来たの?」「日本から」「俺達はアルゼンチンから」そんなの見れば分かる。レオが着ているのは誰もが知っている白地に水色ストライプのユニフォーム。そんなの来ていたらイギリス人に絡まれるんじゃないかと聞くと、たまに冷たくされると言っていた。

会話のほとんどは英語が話せる兄のクリスと俺。所々でクリスがレオに通訳して、レオはそれを聞いては「はー」とか「へー」とか言っている。でもちょっとつまらなそう。レオがふと時計に目をやった時、突然俺が勉強中のスペイン語でレオに話しかけた。

「ケオラエス?(今何時?)」「ソンラスヌエベ(9時だよ)」「グラシアス(ありがとう)」「ン?アブラエスパニョール?(ん?スペイン語話せるの?)」「スィ、ウンポコ(うん、ちょっとだけね)」「アハハハハ!」「あはははは!」一気に盛り上がった。

あっという間に俺のスペイン語も限界を迎え、また英語での会話に戻ったのだが、もうすっかりレオはご機嫌だった。そのまま彼らと一緒にパブに繰り出し、おかげでロンドンが好きになった。

ちなみに今はロンドンからパリへと向かう夜行バスの中。最後に乗ったら一番前の席になった。通路を挟んで座っているイギリス人の女の子は、バスに乗り込む直前に彼氏との濃厚なキスを見せつけてくれた。でもバスに乗ったとたん、その彼氏と窓越しにジェスチャーゲームをやり始めた。彼氏の愉快なジェスチャーに大声出して笑っている。その子も負けじと“泳いでいたら突然釣り上げられてもがく魚”などを演じている。

何だこいつら。「私の彼おもしろいでしょ」だって。お前の方こそおもろいわ。そんなカップルのおかげでバスの雰囲気が和んだ。

俺の隣の席はフランス人のソフィー。かわいい!「私、日本語の勉強をちょっとだけしたことがあるの。ハジュミマシュテ、コニチワ。」めちゃめちゃかわいい!GO!GO!ムッシュコージ!

いやいや、俺は英国帰りの紳士だぞ。というか、ソフィーはパリでバスを乗り換えてそのままリヨンの家に帰るらしい。さようなら。もう横ですやすや眠っている。それでは俺も寝るとしよう。おやすみなさい。

  • イギリス人ご自慢のFISH&amp;CHIPSです。

    イギリス人ご自慢のFISH&CHIPSです。

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