1998/12/23 - 1999/01/01
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ちゃたろうさん
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《カッセル編》
メルヘン街道の街、カッセル。グリム兄弟が幼少の頃から長年にわたって住み、活躍したところです。
そして私にもおとぎ話のような不思議なできごとが・・・。
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カッセルに着いたのは月曜日。クリスマス休暇に続く週末でずっとお店が閉まっていたため、お店が開いてる!と大喜び。デパートの台所用品売り場でお土産さがし。
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翌日は市内観光と温泉へ。
ドイツ壁紙博物館に行くと、閉まっているようでした。あきらめて階段を下りてくると、通りがかった男の人が、“今日は火曜日なのにおかしいな。”と言って、博物館の人を呼んでなにやら交渉を!
関係者だったのでしょうか。しかし、そこまでしてくれなくても・・・。
“せっかく遠くから来たのに残念だね。ところで、レンブラントは知ってるかい?”“はい。”“ヴィルヘルムスヘーエ城が改修中だから、そこの絵を新絵画館で展示しているんだ。地図持ってる?”そう言って、新絵画館への行き方を丁寧に教えてくれました。
〔写真は、カッセル市庁舎。クリスマスのあいさつが掲げられています。〕 -
新絵画館の一角を間借りして、ヴィルヘルムスヘーエ城の古典絵画館の絵が展示されていました。
魅力的な色づかいの古典絵画の数々・・・。
1枚の絵に惹きつけられ、思わず足を止めました。やさしい雰囲気の漂う女性の肖像画で、胸元の金糸の刺繍がとてもこまやかに描かれているのが印象的でした。
じっと見入っていると、声をかけられました。“この絵を知ってるの?”“いいえ。”“この絵は、日本に行ったんだよ。伊勢丹美術館に。”
レンブラントの「サスキア」という絵なのでした。
続いてグリム兄弟博物館を見学。カッセルで見逃してはならないところのひとつでしょう。
兄弟の業績やグリム童話が世界じゅうで親しまれている様子のほか、童話の場面を描いた絵も展示されています。
〔写真は、カールスアウエ公園。向こうに見えているのは、オランジェリーというお城です。〕 -
お昼ご飯は、前日に見つけていたソーセージスタンドでとることにしました。人気のお店のようで、今日もたくさんの人だかり。
お店のおばさんたちは、すごい勢いで注文をさばいていきます。もたもたしてたら怒られそう。
どれにしようか迷いつつしばらく様子を見ていると、私の右手を触る人が!びっくりして見ると、おじいさんが5マルク硬貨を私に握らせて、立ち去ろうとするではありませんか!
“あっ!いいえっ!”と言ったものの、おじいさんは軽く手を上げて人ごみの中へ消えていきました。“あ、ありがとう・・・。”声にならないお礼を言って、右手を見るとやっぱり5マルク硬貨が。
なんだったんだろう・・・?まさか、貧しくて食べられない子どもに見えたのかしら?
気を取り直して、いざ、注文。
フライドポテト添えで、と言うタイミングが少し遅かったのか、ちょっといらつきながらソーセージをカットする器械に押し込み、“ケチャップ!?マヨ!?” おばさん、やっぱり怖いです・・・。
〔写真は、カールスアウエ公園。オランジェリーから花の島へ向かう並木道。〕 -
さぁて、次はどこへ行こうかな・・・。地図をたたんで信号が変わるのを待っていると、1人の青年が声をかけてきました。
“僕は○○と申します。どちらか道案内しましょうか?”礼儀正しく、胸には名札のようなものを付けています。(観光ボランティアか何かかしら?)
“いいえ、大丈夫です。”と言うと、“ここで勉強しているの?”“いいえ、旅行者です。”“僕はアメリカ人で英語もできるけど、ドイツ語とどちらがいい?”“どちらでも。”
少しばかりのやり取りのあと、“あなたは神を信じますか?”
おっと・・・。そうだったのか。ごめんなさい、私にはとっておきの決めゼリフが。“いいえ、仏教徒なんです。”
“よい旅行を。”青年は、最後まで礼儀正しくあいさつをして去っていったのでした。
〔写真は、カールスアウエ公園。池の向こうに花の島が見えています。〕 -
そしてたどり着いたオランジェリー。このお城の前に広がる公園を散歩しました。
こんな冬の季節でも、市民にとっては憩いの公園で、たくさんの人々が散歩していました。
その後は、市立博物館へ。料金表を眺めていると、“ここを見たいの?”と言われ、“はい。”“じゃ、2マルク。荷物は向こうのロッカーに入れて。”
(そ、それって、16歳以下の割引料金では?!) でも、言われたとおりに払うより仕方ありません。
リュックをロッカーに入れて、ショルダーバッグをさげたまま戻ると、“それも入れてきなさい。” 貴重品が入ってるんですけど・・・。ま、子ども扱いされているのでは、仕方ないか。 -
夕方、ヴィルヘルムスヘーエにある温泉クアヘッセン・テルメで友人と待ち合わせ。
日本と中国を見事にごちゃまぜにした怪しげな内装に苦笑いしながら、温泉プールに入りました。ぬるくて、じっと入っていると風邪ひきそうでしたが。
真冬なのに、外にあるすべり台に挑戦。とても長いうえに、暗かったのでスリル満点!子どもと一緒にすべったお父さんが、“もう1回!もう1回!”と大はしゃぎで階段を駆け上がっていくのが笑えました。
初体験のドイツの温泉。更衣室は男女別ではなく、着替え用のブースが並んでいるだけで、ちょっとドキドキ。プールの中には多数の仲良しカップルと家族連れ、バーには陽気な若者たち。
たくさんの設備がある施設で、とても賑わっていました。
〔写真は、オランジェリー前の公園。怪しげな温泉の写真は、残念ながらありません。〕 -
翌朝、霧にかすむ通りを駅へ向かいます。
それにしても、おもしろい街だったなぁ。有名なヴィルヘルムスヘーエの水の芸術は、冬なので見られなかったけど。そうだ、壁紙博物館も!
またの機会にぜひ訪ねてみたい、思い出深い街になりました。
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