2004/09/23 - 2004/09/25
50位(同エリア72件中)
ねごやんとうずらさん
- ねごやんとうずらさんTOP
- 旅行記13冊
- クチコミ13件
- Q&A回答3件
- 89,063アクセス
- フォロワー3人
ねごやんとはじめて行ったイギリス。
地球の歩き方の『イギリスで最も美しい町のひとつ』というコピーに惹かれ、ロンドンから2時間半の小さな田舎町、ライにやってきました。
これは1377年に建てられたライの入り口、ランドゲート。
-
今までいくつかのアジアとヨーロッパの街を旅してきましたが、ライに来て一番驚いたのは猫がたくさんいること。そして人なつっこい!
猫好きのねごやんとうずらとしては、なでたり写真やビデオを撮ったり、うれしい限り。
でも、この人なつっこさはちょっと異常だよ。何かウラがあるのでは?
萩原朔太郎の小説『猫町』ってこんなカンジ?!
ということで、『猫町』風にライの町を眺めてみました。 -
小説『猫町』をご存知ない人のために、小説を簡単にご説明。(岩波文庫『猫町』より抜粋)
私は独特の方法で、不思議な旅行ばかりを続けていた。しかしその旅行は私の健康を害した。私は医師の注意によって運動のために散歩を始めた。
私は方角を直覚する感官機能に欠陥があるのか、道を歩きながら瞑想する癖がよくないのかしばしば迷子になり、不思議な町に入り込んでいくことがあった。家人は狐に化かされたのだよと言ったが。 -
その頃私は、田舎の温泉に滞留していた。
いつものように散歩に行った帰り、またもや迷子になった。
ようやくふもとへ降りる道を探し出したが、そこには貧しい農家の代わりに、繁華な美しい町があった。私は幻燈を見るような思いで、その町に入っていった。
町の商店や建築物は、美術的に変わった風情で意匠され、かつ町全体としての集合美を構成していた。しかもそれは意識的にしたのではなく、偶然の結果からして、年代の錆がついて出来ているのだった。
それは古雅で奥ゆかしく、町の古い過去の歴史と、住民の長い記憶を物語っていた。 -
街は人手で賑やかに雑踏していた。そのくせ少しも物音がなく、閑雅にひっそりと静まり返っていた。
人以外に物音のする馬車の類がないためであったが、そればかりでなく、群集そのものが静かであった。男も女もみな上品で慎み深く、典雅でおっとりとした様子をしていた。
特に女性は美しく、しとやかな上にコケティッシュであった。その声は、どこか皮膚の表面を撫でるような、甘美でうっとりとした魅力があった。 -
私が気づいたのは、こうした町全体のアトモスフィアが、非常に繊細な注意によって、人為的に構成されていることだった。単に建物ばかりでなく、町の気分を構成するところの全神経が、或る重要な美学的意匠にのみ集中されていた。
私は急に不安になり、周囲の充電した空気の中で、神経の張りきっている苦痛を感じた。此処に現象しているものは、確かに凶兆である。確かに今、何事かの非常が起る!起きるに違いない!
と、或る小さな、黒い、鼠のような動物が、街の真中を走って行った。
瞬間。万物が急に停止し、底の知れない沈黙が横たわった。だが次の瞬間には、見れば町の街路に充満して、猫の大集団がうようよと歩いているのだ。猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。・・・ -
ということで、ライに着いてまず迎えてくれたのが、有名なマーメイド・イン(イギリスで一番古い宿泊所?)の前の、この黒猫。
最初の写真のように、手を出して呼んだら近寄ってきてくれた。おぉっ、感激! -
マーメイド・ストリートからウォチベル・ストリートは石畳の素敵な道で、古い建物がいっぱい。
こんなドアも、猫町の入り口? -
こんな妖しげな路地も。
奥で猫が呼んでる〜。 -
聖メアリー教会前の広場には、アメショーが混ざったきれいな猫が。
喜んで撮影していると寄ってきて、なんとお尻で臭いをつけられてしまった〜。私はアンタの所有物じゃないっちゅうの!
(注.オス猫は自分の縄張りや所有物に、匂い付けをします) -
臭いをつけられながら撮った、ビデオ映像。
-
聖メアリー教会裏の、ティーハウス。
夢に出てくるような理想的な造りで喜んで飛び込んだけど、悲しい結果に。
詳しくは旅行記『英国紅茶考』をご覧あれ。 -
車の陰にも黒猫。
-
陶器のような不思議な実。
これを食べて、猫が人間に化けてるのかな。 -
B&Bの近くにも猫。
なでて触って遊んでいたら飼い主が通りかかり、スモーキーという名前だと教えてくれた。 -
ライの町の夕暮れ。
やっぱりヨーロッパの田舎はいいなぁ。 -
ここでねずみが飛び出したら・・・!
-
無事に夜が明けました。
本日も快晴。B&Bの裏の、高台から見下ろすライの街。
このB&Bカルペッパーズは街からは少し外れますが、こんな景色が見られてオススメです! -
おまけ。ライにはリスもいます!
というのは半分冗談で、B&Bの庭で餌付けをしているのです。
私たちの朝食の時間に合わせて餌をやり、楽しませてくれました。 -
ライからアッシュフォード経由でロンドンに戻ろうとしていたら、ホームに駅員さんが急に現れて何か叫んでいる。
え?ロンドンへはヘイスティング経由で行けと?
それならホーム逆で、電車もう来るやんー。これは猫町から私たちを帰さない策略か!?
なーんて、イギリスの列車はこういうアクシデントはよくあるそう。
ガイドブック読んで、知識があったから慌てずにすんでよかったー。 -
京都の我が家で留守番をしている、(本物の)うずら。
「猫町とかスモーキーとか言ってないで、はよ帰ってきなさい。寂しいやんか!!」
偉そうに文句を言う、寂しがり屋のわがまま女王様であります。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- oneonekukikoさん 2005/10/13 14:48:27
- はじめまして
- 初めまして
ねごやんとうずらさん
なのですが、初めての気がしません。
何と、ライの街を見つけたからです!!!!
南仏周遊といい、縁がありますね。
興奮気味です。
6.7年前にやはり、キャッチコピーに誘われて行きました。
小さい街でしたが
夕日が美しかったのが印象的でした。
写真を見て、忘れかけていた記憶がよみがえります。
ありがとうございました。
-
- チビケイさん 2005/03/11 04:41:08
- 猫好きな人ならきっと皆魅了されるこの瞳!
- 思わず瞳に魅入られてしまいます・・ねごやんとうずらサンの表紙も大好きなトラネコ!本当に猫好きな私にはたまらない魅力です。
イギリスの猫さんは何処となく気高そう(*^^)v
我家にいたチビ君(今は天に召されています)と同じ色や柄の猫を見ると気になります(^^ゞ
素敵な猫さんの瞳に物申す!「羨まし〜い!」(笑)
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ライ(イギリス) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
20