インドネシア最古の日本料理屋。その昔デヴィ夫人が店の奥で麻雀をしに訪れていたらしい(菊川/メンテン地区/ジャカルタ/インドネシア)
- 4.0
- 旅行時期:1992/08(約33年前)
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by コタ(Kota)1号さん(非公開)
ジャカルタ クチコミ:35件
インドネシアで一番古い日本のレストランと言われる「菊川」は、メンテン地区のチキニ通りとソェロソ通りの間に、ひっそりと静かに佇むレストラン(大通りから入り混んだ、解りづらい場所です)。
実は、私が1992年~2000年にジャカルタで仕事をしていた時に、このお店までは職場から歩いて5分ぐらいのロケーションにあり、頻繁に利用していた時期がありました。
当時は、インターネットもなく、日本語の情報も十分出なかった時代だったので、ここがかなり古いお店とは知っていたがこんな名店だとは露知らず。
不覚にも、ただ生姜焼き定食がうまく、ひどく古いかなり老朽した掘っ建て小屋レストラン程度にしか思っていなかった 苦笑)。
実は、ここのオーナーの菊池輝武氏(2011年92歳で他界)が、1969年(昭和44年)4月21日にこのレストランをインドネシア初の本格日本料理店としてオープン(ちょうどこの頃、オバマ元大統領が少年時代にこの地で過ごしていた頃なんだとか...どなた様かのWEB情報参照)。
この菊池さんは、佐賀ご出身で、1942年(昭和17年)に、いち将校としてインドネシアに駐在していたんだそう。
その後、こちらの方と結婚し移住され、このお店と日本でインドネシア料理屋(ブンガワンソロ)を同時に経営していた。
で、なんとこのお店を、当時最も贔屓にしてくれたお客は、デヴィ・スカルノプトゥリ、建国の父スカルノ初代大統領の奥さん(つまり、あのデヴィ夫人)。
1965年に政権が崩壊し、スカルノ大統領は失脚し、政治的に混乱した中で、この菊池さんは、デヴィ夫人が娘を出産する時にお手伝いしたというすごい逸話が残っているんだとか。
私が駐在している頃は、良く当時の野党党首だったメガワティ女史(のちの第5代インドネシア大統領)が顔を出していたが(メガワティもスカルノの第1夫人ファトマワティの娘)、そういう歴史と繋がりがこの店にはあったんですな…
当時は、なんでこんなボロいお店に、政治家、しかも最大野党の党首が来るんだろう?程度にしか思っていなかったが...このお店にこんな偉大な歴史があったなんて....
...本当に、あの時(私が駐在している時分)は、全く知らんかった…
今もこのコロナ禍で、元気に生き延びているならば、既に52年の長寿店となります。
※ ちなみに、このお店の名は、菊池さんの「 菊 kiku 」とブンガワンソロという川の「川 gawa」 を組み合わせて店名にしたと言う事らしいです~
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 社員・団体旅行
- 一人当たり予算:
- 1,000円未満
- 利用形態:
- ランチ
- アクセス:
- 3.0
- 日本人が少ないメンテン地区だよ
- コストパフォーマンス:
- 4.5
- サービス:
- 3.0
- 雰囲気:
- 3.0
- 料理・味:
- 4.0
クチコミ投稿日:2021/06/24
いいね!:29票
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