フィリップ・オーギュストの城壁のライン上にあたる石畳の小路 Cour du Commerce-Saint-Andre (6区)
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- 旅行時期:2014/10(約10年前)
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by wiz さん(非公開)
パリ クチコミ:82件
クール・デュ・コメルス・サンタンドレ Cour du Commerce-Saint-Andre は、6区サン・ジェルマン地区にある趣ある石畳の小路です。
(1)コメルス・サンタンドレ小路(クール・デュ・コメルス・サンタンドレ)のすぐ西側には、並行して、 アンシエンヌ・コメディ通り Rue de l'Ancienne Comedie という通りがありますが、この 「アンシエンヌ・コメディ通り Rue de l'Ancienne Comedie」 は、昔、 「サン・ジェルマン堀割通り Rue des Fosses-Saint-Germain-des-Pres」 と言いました。
(2)さらに、アンシエンヌ・コメディ通り Rue de l'Ancienne Comedie の北に 「マザリーヌ通り Rue Mazarine」 があり、昔は 「ネール堀割通り Rue des Fosses-de-Nesle」、という通り名でした。
(3)さらに、アンシエンヌ・コメディ通り Rue de l'Ancienne Comedie の南には 「ムッシュー・ル・プランス通り Rue Monsieur le Prince」 があり、昔は 「お堀の上の道 Chemin de Dessus les Fosses」、という通り名でした。
長くなりましたが・・・・・ (1)(2)(3)をまとめますと、すなわち、セーヌ川から現在の「マザリーヌ通り」~「アンシエンヌ・コメディ通り」~「ムッシュー・ル・プランス通り」 と続く道は、フィリップ・オーギュストの城壁の外につくられたお掘の跡の通りで、昔の通り名にはちゃんと ”堀割 フォッセ Fosses” という単語が入っていたわけです !
この堀割通りの内側に位置する石畳の趣ある小路が、 「コメルス・サンタンドレ小路(クール・デュ・コメルス・サンタンドレ)Cour du Commerce-Saint-Andre」 で、ここがちょうどフィリップ・オーギュストの城壁のライン上にあたる場所なのです。
そんなことを考えながら歩くのもなかなか楽しいものです♪
また、クール・デュ・コメルス・サンタンドレには、革命期にはマラ、ダントン、ロベスピエールなどの革命家たちが集まった「カフェ・プロコープ」の裏口があったり、ジョセフ・イニャス・ギヨタン博士が1789年12月の国民議会で熱弁し提案したギロチンをピアノ造り職人トビーア・シュミットが雄羊を使って実験した屋根裏部屋や、革命家マラの「人民の友」誌の印刷所があった・・という歴史ある小路でもあります。
「カフェ・プロコープ」 の他にも飲食店が並ぶ小路、コメルス・サンタンドレ小路(クール・デュ・コメルス・サンタンドレ)や、ここからつづく ロアン小路(クール・ド・ロアン)もなかなか美しく趣ある小路で、撮影散歩にもおすすめの場所です。
- 施設の満足度
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4.5
クチコミ投稿日:2015/09/11
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