嘗ては、世界中の(JALの飛行機が離着陸している)空港や街には、必ずと言って良いほど点在したニッコーホテル。
一時期、(嘗て日本という国がまだまだ)勢いのある時代、1980年代後半には、『JAL』ホテルとも呼ばれ一斉を風靡していた。
まだ、まだ日本人が海外に出る事自体が今ほど一般的では無い時代(私が最初に海外に出たのもその頃なのだが)、
欧米、アジア諸国に出かけた際、容姿も言葉も文化も全く異なる国に身を置くものとして、今みたいに通信手段も発達しておらず、TV番組はおろか、日本の書籍ですら入手できる場所が無い時代…本当に心寂しく、不安の毎日。
ところが、どこかの国の国際空港に駐機している「鶴のマーク(当時は、日航しか海外路線を持っていなかった時代)」を発見したり、
その街に日本の書籍(やその他日本語で書かれた情報)や日本料理屋が入った『日航(JAL)ホテル』を見つけた時/ロビーに入った時のホッとした心境は、今でも忘れられられない…
そんな郷愁の念を今でも「日航/JAL/ニッコー」という言葉に感じる世代の方は多いのではないかと思う。
その後、ホテル自体は、既にJALが倒産する前後には売却されてしまい、今やホテルオークラの傘下に入っているが(JALからの資本もまだ少し入っているらしいが…)、
私も「ニッコー/日航/JAL/鶴」には、特別な郷愁感を持つ世代の一人(生き残り)である…
さて、この「バンコクのニッコーホテル」は、BTSトンロー駅の真ん前にあり、交通の便は非常に良い。
その目の前(裏?)には、(廉価版の)「JALシティホテル」も隣接しており、予算に応じて、好きな方を選ぶ事ができる。
なお、このBTSトンロー駅周辺は、ちょっと寂しく、レストランが分散されており、外を歩いたり、近くのレストランに歩いて行くという事はなかなかし辛いのだが…
ホテル内には、2階に日本料理屋を筆頭にインド料理店/中華料理店/韓国料理店等も入っているし、向かいのJALシティに足を伸ばせば、1階にステーキ屋も入っているので食事に関しては、ホテル内で完結できる(近所には各種マッサージ屋も沢山ある)。
まあ、BTS(スカイトレイン)が目の前なので、トンロー周辺で物足りないのなら、レストランやショッピングモールが駅前に山ほどの(隣の)プロンポン駅までもすぐに足を延ばせる。
兎も角、バンコクには沢山の素敵なホテルがあり過ぎて、どこに泊まるか悩ましいのだが、
もし迷ったら(特に海外に慣れていない、英語が苦手、日本ぽいところがいい、小さなお子様等の家族連れには)まずは、ここ「ニッコーホテル」を選べば無難なのでは、と思う。
ホテル自体が新しく綺麗なので、十分にお勧めできる。