建物を拝見して施主の人物を想像するという楽しみとはちょっと違います
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- 旅行時期:2024/12(約1年前)
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by たびたびさん(男性)
西宮・芦屋 クチコミ:64件
旧山本家住宅は、閑静な住宅地の一角。昭和13年に建築された個人住宅で、最初の家主は、鳥取県出身、鉄山経営で財を成した近藤寿一郎。その後、五代目の家主が飲料の会社などを経営していた実業家の山本清です。
家主の意向や趣味が家屋には現れるものなのですが、なんかひっかかる。よく話を聞いてみると、このお屋敷はあの百貨店の三越が売り出した団地の住宅なんですね。売り出し価格は当時の価値にして4億円くらいと豪邸は豪邸なのですが、いわば既製品。それなりにセンスがある家主なら、個別に名のある棟梁に依頼するとか選択肢はあったわけで、むしろお金はあるけどそうした意欲やこだわりまではなかった人物がこれを買ったのではないかと思います。
ただ、それは現在も同じこと。高級マンションとかお金はあるけど仕事が忙しくて時間はない人が購入しますよね。
一般的な建物を拝見して施主の人物を想像するという楽しみは、この建物の場合は、ちょっと違う。むしろ、戦前、百貨店がこうした事業までやっていたということの意外性とか、今のタワーマンションみたいに、そうした超高級物件を買う層がちゃんといたこと。そうした人が住む町が西宮にあったこと。そうしたところに思いを寄せて、味わうべき建物ではないかと思いました。
- 施設の満足度
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3.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.5
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- バリアフリー:
- 3.5
- 見ごたえ:
- 3.0
クチコミ投稿日:2025/06/11
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