15年間の沈黙を経て不死鳥のように蘇りし青蘭航路(其の壱:室蘭編)
- 4.5
- 旅行時期:2023/10(約2年前)
-
-
by 織田グレイシー道さん(男性)
室蘭 クチコミ:3件
今は亡き東日本フェリーが自社経営破綻を理由に青森と室蘭を結ぶ航路を15年前に撤退して以来、貴重な青森までの航路を失い不遇をかこった室蘭であるが、2024年問題のお陰で津軽海峡フェリーより復活する事になったのは周知の事実である。
さらに室蘭フェリーターミナルは室蘭駅から歩いて10分程度の立地条件の上、駐車場も無料のためアクセスし易いのが実に有難いだけに航路撤退は残念無双であった。
そこで三沢の寺山修司記念館に行く目的で利用してみる事にしたわけだが、室蘭航路の最大の美点はスペクタクルな白鳥大橋の渡航にあったので明石海峡大橋との比較を兼ねて乗らない訳には行かなかったのだ。
室蘭焼き鳥を買い込み、更にフェリーターミナルの自販機に冷凍の焼き鳥弁当まで売ってたのでそれも調達していざ乗船。
ホールディングブリッジ設備がブルーマーメイドとは合致しないため、意表を突いて青函フェリーのように車輛甲板からのワイルドな乗船となった。
実は「ブルーマーメイド」は以前から馴染みの船で函館に住んでいた頃にねぶた祭でお世話になった上に、津軽海峡横断の際の新日本海フェリー「すいせん」から避航船として目視できた船である。
内海造船製の8820トンで20ノットの船で、基本設計は「シルバーブリーズ」と同一設計であるが、津軽海峡フェリー4隻中で最古参の船が室蘭に派遣された格好となったわけだ。
改めて観察すると確かに「シルバーブリーズ」と同じようなレイアウトの船内設備だが、いささか年季が入ってきたように思われた。
さて室蘭港を出港すると日本製鐵などのコンビナートの灯がひしめいて呉を彷彿させたが、目玉商品ともいえるライトアップされた白鳥大橋を渡航するショータイムが出航して30分も経たぬうちに訪れるわけである。
半年前位に阪九/名門大洋フェリーで明石海峡大橋を渡航した体験が病みつきとなり、再び室蘭で吊り橋の渡航を満喫できるのがフェリー旅の醍醐味であろう。
支間長こそ明石海峡大橋の半分でこそあれ、夜の白鳥大橋を海上から眺められるのは完全復活したフェリー航路の賜物であるのは最早言うまでもない。
吊り橋の見物を終えた後は、愉しみの室蘭やきとりをレンジでチンして頂くのが津軽海峡航路での鉄板行事になってしまったわけである。
惜しむらくはこともあろうに帰りの航路が休航で日中の白鳥大橋を眺められなかった事であるが、機会があれば下り便も利用して駒ヶ岳や地球岬など噴火湾の絶景も刮目してみたいものである。
- 施設の満足度
-
4.5
- コストパフォーマンス:
- 5.0
- 海割ウォークのお陰で格安で乗船
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 開設したばかりなのでさほど混雑はない
- 乗り場へのアクセス:
- 5.0
- 室蘭駅から徒歩10分
- 車窓:
- 5.0
- 何と言っても白鳥大橋の渡航に尽きる
クチコミ投稿日:2023/10/15
いいね!:0票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する