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仙巌園(磯庭園) 施設情報・クチコミに戻る

目の前には雄大な桜島と太陽の光を水面に反射する錦江湾の絶景と歴史と芸術の宝庫

  • 5.0
  • 旅行時期:2023/01(約1年前)
Lily-junjunさん

by Lily-junjunさん(男性)

鹿児島市 クチコミ:17件

「仙巌園」へのアクセスは、「鹿児島中央駅東口」の「東4のりば」から「カゴシマシティビュー」バスに乗り、「仙巌園(磯庭園)前」で下車します。「鹿児島中央駅東口」から「仙巌園(磯庭園)前」までの所要時間は、約50分です。「カゴシマシティビュー」は、鹿児島市内の主な観光スポットを周回しています。どの停留所からも乗車でき、好きな停留所で下車できますので、自分のペースで観光ができます。運行本数も多く、1日19便、8時台から17時台に約30分間隔で運行しています。私は、お得な切符である当日限りの「一日乗車券(大人600円、小児300円)」を購入しました。また、利用開始時刻から24時間乗車できる「24時間乗車券(大人800円、小児400円)」というのもあります。バスは、「仙巌園」入口のすぐ前に停車します。入口には、右側がチケットの自動販売機、左側が有人のチケット売り場になっています。入口のところには、係員がいて親切にチケットの購入方法等を教えてくれます。それと「カゴシマシティビュー」の「一日乗車券」を購入したので、その特典としてポストカードをもらいました。ラッキーです。
「仙巌園」は、万治元年(1658年)に島津家19代「島津光久」によって築かれた島津家の別邸です。「庭園」は、桜島を築山、錦江湾を池に見立てたスケールの大きなものとなっています。「仙巌園」は、見どころも沢山あります。例えば、なんといっても素晴らしいのは「御殿」、そして、「ガス灯」の実験に使用され、鶴が羽を伸ばした姿に見える「鶴灯籠」、全国でも珍しい猫を祭った「猫神社」、江戸時代の正門である「錫門」、日本最古の石造洋式機械工場で「旧集成館機械工場」であった「尚古集成館」そして「島津斉彬」によって生みだされ、いったんは途絶えてしまった幻のガラス「薩摩切子」を復活させた「薩摩切子工場」などです。とにかく歴史的、芸術的、魅力的な史跡が盛りだくさんあります。効率的に「仙巌園」を見るための巡路とポイントを自分なりに考え作成して見学に臨みました。それは、下記のようになりますので、参考にしていただければ幸いです。

01_【「仙巌園」のお薦め見学巡路】
①鹿児島世界文化遺産オリエンテーションセンター⇒②反射炉(山階宮大妃えい歯髪碑→反射炉→山神・水神)⇒③石垣と薩摩焼の窯跡⇒④正門⇒⑤名勝仙巌園標柱⇒
⑥錫門⇒⑦御殿(獅子乗大石燈籠→鶴灯籠→桜島展望ポイント→望嶽楼→高枡→祥福橋→就成所跡→秀成荘→桜島展望ポイント→水力発電用ダム跡→曲水の庭→江南竹林の碑→江南竹林→御庭神社→水道橋→猫神社)⇒⑧鶴嶺神社⇒⑨尚古集成館本館⇒⑩尚古集成館別館⇒⑪島津薩摩切子ギャラリーショップ磯民芸館
⇒⑫薩摩切子工場
この他にも施設内には、見るところが沢山ありますが、短時間で効率的に回ることができると思います。これだけでも2時間30分を要してしまいました。また、「仙巌園」が位置する磯エリア一帯は、平成27年(2015年)に「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録されました。

02_【「仙厳園」見どころ】
⑴ 「世界文化遺産オリエンテーションセンター」
「世界文化遺産オリエンテーションセンター」は、受付入口を入ったすぐのところにあります。令和元年(2019年)11月に新たに誕生しました。まずは、ここで世界文化遺産の理解を深め見学をスタートしましょう。「島津斉彬」が、反射炉の建築に至った経緯、反射炉の構造、仕組み、そして、中央には反射炉の復元模型(1/10サイズ)が展示してあります。また、反射炉の仕組みをCGで解説した映像展示もあり、内容も興味深いものになっていて大変勉強になります。
⑵ 「反射炉跡」
「仙巌園」の受付を済ませて園内に入ると目に入ってくるのが高台になった「反射炉跡」です。「反射炉跡」は、大砲を鋳造するために、高温で鉄を溶かした炉の跡です28代「島津斉彬」を中心に行われた「集成館事業」の一部ですが、実物を見たことのない「島津斉彬」らは、オランダの文献を参考にしながら建設したそうです。ちなみに「集成館事業」とは、幕末、欧米列強のアジア進出に危機感を抱いた薩摩藩が、欧米列強に対抗するために、大砲などの製造を幅広く試みた事業のことで、日本の近代化の先駆けになった事業とも言われています。そして「反射炉跡」は、平成27年(2015年)に「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として世界遺産登録されています。
⑶ 「御殿」
朱色の「錫門」を抜けたところにあるのは、立派な日本家屋の「御殿」です。
① 「御殿」
「仙巌園」の「御殿」は、歴代の島津家当主が別邸として使用し、一時は本邸として使っていましたが、国内外の要人をもてなす「迎賓館」としての役割もありました。幕末には「篤姫」や幕臣の「勝海舟」、維新後もロシア皇帝「ニコライ2世」、英国国王「エドワード8世」が皇太子時代に訪れているそうです。
② 「薩摩焼」
「御殿」内には、きらびやかな装飾が施された「薩摩焼」が展示されています。「薩摩焼」は、16世紀末に朝鮮から渡来した陶工によって始められた鹿児島を代表する工芸品です。豪華絢爛な「近代薩摩焼」は、「島津斉彬」の代に誕生しました。そして、ここに展示してある「薩摩焼」は、最後の藩主である「島津忠義」からロシアの皇帝に贈られたものを、「薩摩焼」の窯元である「沈壽官」窯で復元させたものです。
③ 「謁見の間」
「謁見の間」は、来客への応接に使用された部屋です。二間続きで、廊下も畳敷きであることから、一度にたくさんの人と会うことができました。そして、ナイフ、フォークそしてスプーンなどが並んだテーブルセッティングに薩摩切子がアクセントになっていて花を添えています。
④ 「御居間」
「御居間」は、「島津忠義」が一日の大半を過ごした部屋で、公務や昼食を食べていたそうです。御殿内でも一番見晴らしのいい、「桜島」と「庭の松」を一望できる位置にあります。
⑤ 「御寝所」(寝室)
「島津忠義」の寝室です。この部屋の床下には、もみ殻が敷き詰められた層が設けられており、それが断熱材の効果を果たしていました。この当時から断熱材を使用していたとは驚きですね。
⑥ 「御湯殿」(お風呂)
歴代のお殿様の専用の浴室です。当時は、別な場所でお湯を沸かし、それを運んできたそうです。家来の方は毎日大変な思いをしたことでしょうね。これなら藩主の日々の疲れも取れるでしょうね。
⑦ 「中庭」
池をのぞむ中庭は手入れも行き届いています。池の中には「八角形」のくぼみがあります。ここにも、中国文化の影響を受けた風水があります。
⑧ 「釘隠」
「御殿」内には、細部までこだわって造られたものが沢山あります。特に、「釘隠」は、読んで字の如く、柱に打たれた釘の頭を隠すための化粧金具の飾りです。「御殿」内には、「釘隠」が11種類あり、「薩摩焼」で鹿児島県の特産である「桜島大根」がデザインされたものや、幸福の使者と考えられた「コウモリ」の姿のものもあります。「コウモリ」の「釘隠」には、驚くなかれ、ちゃんと「コウモリ」の目と鼻が付いています。
⑨ 「島津忠重」の部屋
30代「島津忠重」が12歳まで過ごした部屋です。「島津忠重」は父・「島津忠義」の死にともない家督を継いで公爵となりました。後に海軍に進み、海軍大学校教官、英国大使館付武官を勤めました。
⑷ 「庭園」
① 「借景」
「仙巌園」は万治元年(1658年)、島津家19代「光久」によって築かれた別邸です。「仙巌園」は他の「大名庭園」と比べ一番の違いは、大きな池や築山がありません。それは「錦江湾」と「桜島」がすぐ目の前にあるためです。桜島が最も美しく見えるといわれるこの景観は、島津家歴代に愛されました。また、琉球を通じて中国貿易を行っていたため、中国文化の影響がみられることも特徴です。
② 「錫門」
赤い色が印象的な「錫門」は、江戸時代の「正門」です。薩摩には近代化を支えたと言われる錫鉱山があり、屋根は瓦ではなく特産である錫で葺かれています。屋根を瓦ではなくスズで葺いていることからその名が付いています。高い身分の象徴であるこの朱塗りの門を通れるのは、江戸時代は藩主と世継ぎだけでした。そして、見た目には感じませんが、屋根の重さは1トンもあるそうです。
③ 「正門」
「正門」は、明治になって開通した道路に合わせて、29代「島津忠義」が明治28年(1895年)に造らせました。裏山の楠を使い、上部には「丸十紋」と「桐紋」が彫られ、随所に散りばめられています。
④ 「ひさご池」
「ひさご池」は、曲水の流れを落とす滝と池です。この石組と石橋は、英公使パークスが明治19年(1866年)に仙巌園を訪問した際にヨーロッパに紹介された風景そのまま今にとどめています。
⑤ 「獅子乗大石灯篭」
「獅子乗大石灯篭」は、庭園の中で最も大きな灯籠で、石灯籠の上に獅子が載っていることからこう名付けられています。「獅子乗大石灯篭」の笠石の大きさは8畳分もあります。上に乗る獅子は空から飛び降りてきて、頭から突っ込んだ姿でしっぽと後ろ足が空の方を向いています。そして、着地後に桜島の方を振り返った姿だそうです。やはり、獅子も錦江湾と桜島の景観に見とれた訳ですね。
⑥ 「江南竹林」
「江南竹林」は、美味しい筍がとれる孟宗竹発祥の地です。近くの石碑には、21代「島津吉貴」が中国の江南竹(孟宗竹)2株を琉球から取り寄せて、この地に植えたと彫られています。碑文は「五代秀堯」の書によるものです。また、庭園内の「江南竹林」も中国の影響です。
⑦ 「千尋巌」
「千尋巌」は、「タテ」が11メートルある巨岩に、「千尋巌」の3文字が刻まれています。この「千尋巌」の3文字は約3,900人もの人が3ヶ月間かけて刻んだものです。景勝地の岩に文字を彫るのは中国ではよく見受けられますが、日本の大名庭園ではここだけしか見ることができません。
⑧ 「猫神」
「猫神」は、戦国時代、17代「島津義弘」は戦場において猫の瞳で時刻をはかり、戦に役立てました。「猫神」は生きて帰った2匹をお祀りした祠で、愛猫の長寿を願う方々がお参りに訪れるスポットになっています。また、ここにある絵馬にも2匹の猫が描かれています。
⑩ 「鶴灯篭」
「鶴灯篭」は、庭の中央に位置し、鶴が羽を伸ばした姿に見えることから、「鶴灯籠」と呼ばれています。28代斉彬がガス灯の実験を行ったと伝わる「鶴灯篭」で、安政4年(1857年)にガスの管を繋ぎ照明としてガスを燃焼させた場所です。
⑪ 「望嶽楼」
「望嶽楼」は、仙巌園が出来た頃に琉球国王から贈られた異国情緒あふれる東屋で、藩主が琉球使節と面談する際に使用されました。長崎海軍操練所にいた「勝海舟」を迎えた28代「島津斉彬」は、ここで「勝海舟」と会談をしました。
⑫ 「曲水の庭」
江戸時代に造られた貴重な「曲水の庭」です。実はこの庭は、長い間火山灰などで埋まっていたのですが、昭和34年(1959年)に発掘され、毎年4月にはここでは、川の流れに杯を浮かべ、雅やかな正装で和歌を詠む「曲水の宴」が催されます。ちなみに、「曲水の庭」とは、平安時代に始まったとされる宴を行う庭で、上流から流した酒盃が前を通り過ぎないうちに和歌を作り、盃を取り上げて酒を飲むというお遊びです。
⑬ 「御庭神社」
「御庭神社」は、鶴丸城内や仙巌園内外にあった13の神社を大正7年(1918年)に合祀した神社で、パワースポットとして注目されている神社です。せっかく、鹿児島に来たので私も記念にお参りしました。
⑸ 「尚古集成館」本館と別館
「仙巌園」の隣には、島津家の歴史や南九州の文化を紹介する「尚古集成館」の本館と別館があります。「仙巌園」のチケットで入場できますが、残念ながら「尚古集成館本館」は、耐震・リニューアル工事のため、2022年5月9日(月)から2024年10月末まで休館ということでした。また、本館と別館の内部は写真撮影禁止です。「尚古集成館」は慶応元年(1865年)に造られた日本最古の石造洋式機械工場である「旧集成館機械工場」です。こちらも「反射炉跡」と同じく、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産に登録されています。館内に入ると薩摩切子の光で照らされた反射炉模型があります。海によってはぐくまれた島津家の歴史・文化をものがたり、近代化へのストーリーへと展開しています。大砲、琉球船模型、薩摩切子など、多彩な展示物が島津家の歴史を伝えます。
⑷ 島津薩摩切子工場
「薩摩切子」の工場の奥までは入れませんが、その製造工程である吹きガラスからカット、磨きまで匠の技を間違で見ることができます。西南戦争の頃に一度は途絶え、「幻のガラス」となった「薩摩切子」が復活したのは昭和60年(1985年)で、まさしくこの「島津薩摩切子工場」です。クリスタルガラスならではの輝き、カット技術によって作りだされる「ぼかし」の美しさ。すべては職人たちによる、鍛えぬかれた技のたまものです。「薩摩切子」は、幕末の名君「島津斉彬」によって生みだされ、西南戦争後、間もなく途絶えてしまった幻のガラス細工です。「島津薩摩切子工場」は、「吹き場」と、グラインダーを使って模様を彫り込んでいく「カット場」、そして最後の仕上げとなる「磨き」の3つのエリアで構成されています。休憩時間以外、予約なしで見学することができます。
① 見学時間…9:00~16:30
② 休憩時間…ア 10:00~10:15 イ 15:00~15:15 ウ 12:00~13:00
③ 定休日…毎週月曜日、第3日曜日(祝日の場合は翌日、翌日曜)

施設の満足度

5.0

利用した際の同行者:
カップル・夫婦(シニア)
アクセス:
3.5
カゴシマシティビューバスに乗り、仙巌園(磯庭園前で下車。鹿児島中央駅東口から仙巌園(磯庭園)前までの所要時間は、約50分です。
人混みの少なさ:
3.0
着いた時間が遅かったので、あまり混んでいませんでした。逆に言えば14:00以降がお薦めです。
見ごたえ:
5.0
仙巌園は、島津家19代島津光久によって築かれた島津家の別邸です。庭園は、桜島を築山、錦江湾を池に見立てた造りとなっていて見どころ満載です。

クチコミ投稿日:2023/09/05

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