まぎれもない名店

5.0
旅行時期：2021/08（約4年前）

by たいきさん（男性）

大津クチコミ：32件

　当初は宿泊も考えましたが、やはりゴールデンウィークの悪夢が頭をよぎり、
　ランチのコースで様子を見ることにしました。
　
　予定よりも早く到着してしまったため、
　朽木の山を歩いたり、自然を満喫していよいよ食事に挑みます。
　まずは野草茶からスタートです。
　
　速いペースで白独活が出てきます。
　白味噌をつけていただくのですが、この一品目で
　早くも懸念は吹き飛んでいきます。
　地元の旬の食材をふんだんに使い、素材の良さを引き出そうとする
　その姿勢と一流の腕が出会っていることが
　これだけでもわかります。

　次に鯉の洗いです。
　鯉といえばくさくておいしくないと聞いていますが、
　新鮮さが違うのか、非常においしくいただきました。　
　
　次に椀物ですが、鯉子と丸ナスがしっかりと味のついた
　汁物の中に入り、これがまたおいしいんです。
　特にしょうがの利いた汁が最高でした。
　やや風邪気味だったのですが、ここで一気にしゃきっとしてきました。
　
　ここで本命といっていいでしょう、
　鮎の塩焼きが出てきました。
　やや小ぶりですが、一人２匹もあります。
　天然ものの証としてすごい形相をしていました。
　あごの発達がすごいです。
　頭からバリバリと熱いうちに食べてしまいました。
　酸味の利いたつけ汁もありましたが、
　絶妙にふられた飾り塩が最高の味付けでした。

　このあとは山菜と野菜の炊いたもの
　とうもろこしごはん、鯉こくの汁と続き、
　締めに黒糖蕨もちでした。　

　今回ははっきりとはせがわとの比較をしながら
　味わっていったのですが、
　味だけで比較したら、間違いなくこちらのほうが
　上手です。格が違うといってもいいかもしれません。
　
　しかし、コストパフォーマンス、満足度をあわせると
　順位は逆になると見ます。
　普通の生活レベルの人が、おいしいものを食べようと思ったら、
　はせがわのほうが満足できるでしょう。
　料理の腕も十分あり、素材に関しては互角ですから。

　当初の予想より比良山荘の料理のレベルは高かったですが、
　それでも庶民の代表として語るならこのようなジャッジとなります。
　一生に一回の贅沢をと思うなら間違いなくこちらですが、ね。　
　