百足(むかで)が天井に!
- 5.0
- 旅行時期:2022/04(約4年前)
-
-
by ウェンディさん(女性)
四万温泉 クチコミ:16件
2022年4月の情報です。
日向見薬師堂は温泉の神様をお奉りしているお堂です。
正確には薬師如来を本尊としていて、その昔にお経を唱えていた旅人の枕元に立った神の童子が「あなたの読経の真心に感心し四万(よんまん)の病気を治す温泉を与えよう、われはこの山神である。」と言ったのがその起源。
その神託があった時に旅人がお経を唱えていたのが、薬師堂の前にあるお籠もり堂のある場所で、その神託以来、湯治客は四万温泉に浸かる前にお籠もり堂で心身の穢れを落とす水垢離などをしたそうです。
現在のお籠もり堂はガラス張りですがその昔は隙間風も入ってくる障子だったそうで、真冬に水垢離をし潔斎するのはその後に待つ温泉のためとはいえツライ行だったと思われます。
薬師堂は群馬県最古の宗教建築物で慶長3年(1598年)の建立・・・ということは、関ヶ原の合戦が1600年なのでソレよりも古いというとで、かなり古いということが分かります。
その建築様式は和と禅宗様式の折衷式だとのこと。
禅宗様式といわれても、どこに特長があるのかはイマイチ分かりませんでしたが、木鼻に描かれた渦巻きクルクル模様は確かに禅宗っぽいかも。
そして薬師堂内部の伽藍様式の天井には龍の絵があり、その絵をよく見ると龍に無数の足。
コレは龍ではな百足(ムカデ)だと思うのだけど・・・。
まさか天井画にムカデはないよね・・・と思いつつも帰宅後に調べてみたら、どうやらムカデ説もあるらしく、ムカデは武神である毘沙門天の使いであり、ムカデの習性の“後退をしない(前進あるのみ)”ということが当時の武将の不退転の心意気に通じるとされていたとか。
ムカデを天井画に描いた建築物って、世界でも珍しいですよね。
- 施設の満足度
-
5.0
クチコミ投稿日:2022/04/24
いいね!:1票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する